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更新日:2018.12.18 / 掲載日:2017.11.30

100台だけだよ 強制過給(スーパーチャージャーという)で超能力獲得 トヨタiQ

100台限定でiQスーパーチャージャーが今年夏(8月下旬)に発売決定

全長3140mm。140mm長くなってます。ホイールベース2000mmは変わらず

全長3140mm。140mm長くなってます。ホイールベース2000mmは変わらず

【本記事は2012年4月にベストカーに掲載された記事となります。】2009年のiQ・GRMN(※)発売(100台限定・1週間で完売)以来、開発を進めてきたiQスーパーチャージャーが今年夏(8月下旬)に発売されることが決定。その最終プロトタイプにタップリ乗る機会に恵まれた。取材の結果、価格は300万円強、販売台数は100台オンリーが予想される超マイクロスポーツの魅力に迫る!!

予想以上の仕上がりにビックリ

エンジンはリッター100psを誇る。30ps UPの130psへパワーアップ

エンジンはリッター100psを誇る。30ps UPの130psへパワーアップ

いやいや、ホントに楽しかった。長い開発期間を経てこの夏、販売が決定したGRMNのiQスーパーチャージャーのプロトタイプに乗ったが予想以上の仕上がりにビックリだ。ベースとなるのはスポーツパッケージの130MT→(ゴー)で、これをデンマークに本社のあるROTREX(ロトレックス)社製のスーパーチャージャーでチューン。ベースモデルの94ps/12.0kgmに対し130ps/18.3kgmとパワーで約38%、トルクで約53%もアップしているから段違いにパワフルだ。このクルマの車名は130PS→ → →(ゴーゴーゴー)にしてほしいぞ。

その他のパーツも強化

全幅+25mmの170mmで小さな3ナンバー!! フロントトレッドは+10mm拡大

全幅+25mmの170mmで小さな3ナンバー!! フロントトレッドは+10mm拡大

ただパワーを上げたわけではなく、当然クラッチを強化し、クロスミッションとなった6MT、ローギアード化されたデフ、そしてGRMNならではのサスペンションチューニングが加わり、195/55R16ヘとグレードアップされたタイヤ、そしてブレーキもパワーに合わせて強化されている。

排気量の大きいNAのようなパワーフィールが得られる

痛快な走りに思わずこのポーズをとった竹ちゃんマン。お世辞でもなんでもない

痛快な走りに思わずこのポーズをとった竹ちゃんマン。お世辞でもなんでもない

まずここまでやるとはたいしたもの。ワクワクしながらシートに腰を下ろしアクセルを踏んでピットアウトすると……。これがなんともごきげんじゃないか。もちろんその理由はスーパーチャージャーで、パワーの盛り上がりがすごい。ROTREX社製のスーパーチャージャーはこれまで主流であったルーツ式とは違い、軽量でコンパクト、機械的なロスも少ない遠心式のコンプレッサーを装着する。その特徴は高回転まで過給できることで、結果として静かでより排気量の大きいNAのようなパワーフィールが得られる。GRMNもまさにそれで、ごくごく低回転からレスポンスがよく、トップエンドまでシャープにパワーが盛り上がっていく。例えるとすれば仕上がりのいい1.8LクラスのNAといったところだ。もちろん静かといってもアクセル全開にすれば「シュワー!!」とばかりに刺激的なエキゾーストノートを発する。

見た目よりもずっと低重心でサスチューンも安定性を重視

リアトレッドも+10mm拡大。全高は-30mmだ

リアトレッドも+10mm拡大。全高は-30mmだ

このパワーアップなどによって40kgほど増したというが、それでも990kgと1トンをきる車重だから速いのはもちろんのこと、ローギアードされたクロスミッションを駆使してのフル加速たるや脱兎のごとくのすばしっこさだ。ハンドリングもナイスだった。iQのイメージは背の高いマイクロコンパクトゆえにいかにも安定性が悪いと思ってしまうが、実際はそうではない。見た目よりもずっと低重心でサスチューンも安定性重視になっている。GRMNのサスチューンの目ざす方向性も同じだ。グレードアップされた16インチタイヤもコントロール性重視のものだ。試乗した富士のショートサーキットはアップダウンが激しく、コーナーのイン、アウトには縁石もある。ここをインカットで本気に攻める。ノーマルのiQでは躊躇するところだがスーパーチャージャーならなんのことはなかった。たいして挙動をみだすことなくガンガン攻めることができた。懐が深く安心感のある走りのチューニングはガズーレーシングの得意とするところだ。走りだけでなく、装備やデザインも本格的だ。ちょっと派手に見える大型のフロントバンパー、ディフューザー付きのリアバンパー、マッチョなオーバーフェンダーを装着したエクステリアデザインは迫力満点でハイパフォーマンスな中身にピッタリだ。さらにGRMN立体ロゴを入れた専用ドア、デザインをシャープにするための専用クオーターパネルまで装備している。ここまでできるのはメーカーならでは。チューニングメーカーではとてもできない話だ。

スポーティなムードのインテリア

GRMNモデルらしく赤と黒でまとめられたスポーティでありながらゴージャスなインテリア

GRMNモデルらしく赤と黒でまとめられたスポーティでありながらゴージャスなインテリア

インテリアのムードも気に入った。GRMNのロゴ入りセミバケットシートをはじめ赤でイメージアップされたスポーティなムードは還暦すぎのワシ好み。200km/hスケールの水温計付き専用メーターと追加タコメーターも装備される。試乗はサーキットのみだったが公道も間違いなく楽しいはずだ。乗り心地はそれなりに硬いと思うが、引き締まったサスで不快なことはないはず。何よりパワフルで扱いやすいスーパーチャージャーが街乗りも楽しくしてくれる。ワインディングならばクロスミッションを駆使してシフトワークやふところの深いハンドリングの楽しさが味わえる。いやいやなんとも楽しいスーパーチャージャーではないか。もし手に入れたら、どうかこのまま乗ってほしい。特にサスペンションのバランスはこれがベストであり、これ以上のハードなチューニングはお薦めしない。

価格は?

アストンマーチンのシグネットは475万円iQスーパーチャージャーは300万円チョイ?

アストンマーチンのシグネットは475万円iQスーパーチャージャーは300万円チョイ?

気になるのは価格だがベース車より130万円ほど高い300万円+αというところか。この価格、メーカーならではの完成度の高さから考えれば安い。しかも今回も限定100台となるはず。’09年にNAのiQ GRMNが同じく100台限定だったが、1週間で売り切れてしまった。魅力はダンゼンスーパーチャージャーのほう。気になる人は今から問い合わせすべし。ワシも欲しいぞ!

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グーネットマガジン編集部

ライタープロフィール

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
グーネットでは軽自動車から高級輸入車まで中古車購入に関する、おすすめの情報を幅広く掲載しておりますので、皆さまの中古車の選び方や購入に関する不安を長年の実績や知見で解消していきたいと考えております。

また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
誌面が主の時代から培った、豊富な中古車情報や中古車購入の知識・車そのものの知見を活かして、皆さまの快適なカーライフをサポートさせて頂きます。

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