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更新日:2017.12.14 / 掲載日:2017.11.30

こんにちは、日本! 21世紀のカブトムシはスーパービートル

日本仕様のザ・ビートルに試乗!

ゴルフとほぼ同等の運転感覚スポーティな走りもできる!!

ゴルフとほぼ同等の運転感覚スポーティな走りもできる!!

【本記事は2012年6月にベストカーに掲載された記事となります。】4月20日から日本での予約受注が開始され、6月1日に発売されるVWザ・ビートル。昨年の東京モーターショーで日本初公開されてから約半年、ようやく日本仕様のザ・ビートルに試乗! その前に、日本仕様のラインアップとザ・ビートルはどんなクルマなのか、歴史を振り返りながら解説していきたい。まず今回、日本に導入されたグレードだが、内外装をカラートルデザイン」をベースに、レザーシート、バイキセノンヘッドライト、フルオートエアコン、パドルシフトなどを装備した上級グレードのレザーパッケージで、価格は303万円だ。

73年の歴史を振り返る

女性的なスタイルから、初代ビートルのシルエットを採り入れながら男性的かつエモーショナルな部分を加えたデザインが特徴のザ・ビートル。先代にあったおもちゃっぽさがなくなって、ちょっぴりポルシェ991に近づいたかなと思うほどのエクステリアの質感だった。スポーツ系のカスタムが流行るかもしれない

女性的なスタイルから、初代ビートルのシルエットを採り入れながら男性的かつエモーショナルな部分を加えたデザインが特徴のザ・ビートル。先代にあったおもちゃっぽさがなくなって、ちょっぴりポルシェ991に近づいたかなと思うほどのエクステリアの質感だった。スポーツ系のカスタムが流行るかもしれない

■73年の歴史を振り返る歴代モデルが集合したタイトルバックの写真をよくみてほしい。一番奥の1957年式タイプIオーバルウインドウから1975年式の1303Sまでの初代ビートルと、’98年デビューのニュービートルまで、この試乗会に合わせてビートルオーナーが集まったのだ。初代ビートルの誕生は1938年で、実際の量産は’45~’46年に開始。2003年にメキシコでの生産を終了するまで全世界で合計2152万9464台が世の中に送りだされている。日本には1952年にプロトタイプが上陸し、’53年からヤナセによって正規輸入が開始され、’78年までの25年間で8万9810台(カブリオレ含む)が販売された。4~5人乗りかつラゲッジスペースを確保するため、長いボンネット、立ったAピラー、丸く後方が高いルーフライン、存在感のあるフェンダーなどが特徴。駆動方式はRRで、水平対向空冷4気筒エンジンを搭載。キャルルックやホットロッドなどのカスタムから、人気の’67モデルなど未だに高い人気を誇っているという。ニュービートルは’98年のデビュー。ゴルフIVをベースとし円弧を3つ合わせたバウハウス的なシンプルかつ、フェミニン(女性的)なデザインでAピラーが寝かされているのが特徴。’10年までに全世界で100万台以上、日本では8万3103台を販売するヒット作となった。

ザ・ビートルは原点回帰

ザ・ビートル

ザ・ビートル

■ザ・ビートルは原点回帰こうした偉大な2台を受け継いだザ・ビートルは、初代ビートルに立ち返る“原点回帰”が謳われている。ただ単にオリジナルを忠実に再現することではなく、スポーティさやマスキュリン(男性的)、エモーショナルな感じを加えることで、初代、2代目よりもワイド&ローフォルムのスポーティなエクステリアに仕上がっている。ボディサイズはニュービートルに比べ全長が180mm長く、全幅が85mm広く、全高が5mm低い全長4270×全幅1815×全高1495mm。実際に初代ビートルと見比べてみると、長いボンネット、立ったAピラー、ルーフの頂点が後席の上にある点など、初代ビートルに実によく似ていることを実感。運転席に座ってみると、デザインが室内空間の向上に生かされているのがわかる。Aピラーを立てたことで、ミニバンのようなフロントウインドウとダッシュボードの間の長大なスペースが短くなって違和感がなくなった。さらにルーフの頂点を後席上にしたことで、後席の居住スペースも大人2人が普通に乗れる空間を確保している。インパネのデザインは3連メーターや上に開くグローブボックスなど初代をイメージさせるレトロなデザインを採り入れながらも、ボディ同色のパネルやスイッチ類など、up! と共通するモダンなイメージだ。ちなみに1輪挿しはオプション扱いとなり、右ハンドル用のアタッチメントを開発中とのこと。

肝心の走りはどうか?

エンジンは1.2Lターボ7速DSGを組み合わせる ゴルフ1.2トレンドラインやポロと同じ105ps/17.8kgmを発生する1.2L直4 SOHCターボを搭載。トランスミッションはツインクラッチの7速DSG。アイドリングストップ機構などブルーモーションテクノロジーは付かない。JC08モード燃費は17.6km/L

エンジンは1.2Lターボ7速DSGを組み合わせる ゴルフ1.2トレンドラインやポロと同じ105ps/17.8kgmを発生する1.2L直4 SOHCターボを搭載。トランスミッションはツインクラッチの7速DSG。アイドリングストップ機構などブルーモーションテクノロジーは付かない。JC08モード燃費は17.6km/L

■肝心の走りはどうか?実は一番ビックリしたのは走りのよさ。先代は走るというより、ゆったりと流すイメージだったが、ザ・ビートルの走りは「ベースとなったゴルフとほぼ同等」といっても差し支えないほどレベルが高い。実はリアサスは2LのみゴルフVI同じ4リンクで、この1.2LはあえてFF独特のクイックさを出すためにトレーリングアームが採用されたという。 そうしたこともあり軽快さがよく出ていて、ステアリングを切ると切っただけ素直に曲がっていく。105psの1.2Lターボも7速DSGの出来のよさも相まって、非力どころかストレスをまったく感じない。スポーツモードを選び、パドルシフトでアップ&ダウンを行なうとワクドキ感が高まっていくのだ。 ザ・ビートルはスタイルも走りもKawaiiイメージから、スポーツするビートルに生まれ変わっていた。間違いなく男にもウケると思う。 (編集部)

ザ・ビートルのデザイナー、C・レスマナ氏が来日しその場でデッサン画を披露

タイプI

タイプI

ザ・ビートルのデザイナー、C・レスマナ氏が来日しその場でデッサン画を披露エクステリアデザインを担当したクリスティアン・レスマナ氏は3台のビートルオーナーでもある。プレゼンテーション会場でスケッチ画を描いて、初代、2代目、ザ・ビートルのデザインの違いについて語ってくれた。「初代ビートルはボンネットが長く、Aピラーはまっすぐ立ち上がり、Bピラーはルーフの後ろにあります。いっぽう、ニュービートルはルーフのトップはクルマの中心にあり空気抵抗を少なくするためにAピラーを寝かせた形状となりボンネットは短くなっています。ザ・ビートルは初代のシルエットを継承しルーフのトップも後部座席の上を一番高くしました。スポーティさやマスキュリンさ(男性的)を加えながらもシンプルさや親しみやすさなどを失わずに、いまの時代にあったエモーショナルなものとして仕上げたのがこのザ・ビートルなのです」。まさにビートルマニアが考えたこれからのビートルである。

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グーネットマガジン編集部

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
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また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
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