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更新日:2017.12.14 / 掲載日:2017.11.30
ホンダ フィットハイブリッドRS試乗
フィットハイブリッドRSに試乗

LEDアクセサリーランプ内蔵のフロントマスクやブラックのコンソールパネルがRSの専用装備
【本記事は2012年7月にベストカーに掲載された記事となります。】今のホンダのラインアップでスポーティカーというとCR-ZとフィットハイブリッドRS、この2車種となる。今回は今年5月に追加したそのフィットハイブリッドRSに試乗。特にCR-Zとの違いに注意しつつチェックしてみた。現実的な選択肢として、1.5Lのハイブリッドには魅力がある。特にフィットは1.3Lのハイブリッドに比べて幅広い回転域で動力性能が高まり、モーターの支援も受けて1.8Lのノーマルエンジン並み。スポーティで運転がしやすい。
質の異なる独自の楽しさ

サスペンションが専用セッティング。ビシッとした走りと実用性を兼ね備えており、買い得感も高い
パフォーマンスロッドの装着など、RS専用の補強と足まわりで、タイヤの接地性と安定性も向上する。操舵感は機敏過ぎない範囲で切れがよく、乗り心地も快適。ハイブリッドではない1.5LのRSと比べても重厚感が伴い、アクセラスポーツなどのミドルサイズに近い運転感覚になる。いっぽうCR-Zの車両重量はフィットハイブリッドRSと同等だが、フィットに比べてボディが45mm幅広く、130mm低い。タイヤサイズも異なり、回頭性、安定性ともに上回っている。純粋なタイム走行ならCR-Zが上だろう。ただしフィットは高重心に基づく挙動の変化が穏やかに進み、同じコーナーを同じ速度で曲がっても、CR-Zに比べて「操っている実感」を得やすい。速さを競えばCR-Zが勝るが、フィットには質の異なる独自の楽しさがある。

引き締まった黒を基調としたインパネ。スポーティだ
フィットは後席も快適で幅広いユーザーに適し、動力性能とのバランスもちょうどいい。いっぽうのCR-Zは旋回性能と安定性が高いぶんだけ、もう少しパワーが欲しいと感じる。力不足のクルマを運転技量で速く走らせるのが好きなユーザーに最適だ。フィットの魅力は完結しているが、CR-Zでは、上級車種に代替えしたい気分にもなるだろう。この先にハイパワー版、タイプRのような設定や、あるいはラグジュアリースポーツであるユーロRのようなグレードの新設定があると嬉しい。