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更新日:2019.01.27 / 掲載日:2017.11.29

欧州Cセグメント車を蹴散らせるか? マツダ アクセラスポーツ&アクセラの衝撃

期待大の新型アクセラ

日本車で初めて同一車種でガソリン/HV/ディーゼルを搭載!

日本車で初めて同一車種でガソリン/HV/ディーゼルを搭載!

【本記事は2013年11月にベストカーに掲載された記事となります。】ついにvw ゴルフが属する欧州Cセグメントのクラスにおいて、日本車が肩を並べる、いや凌賀する時が来た! そんな大きな期待を抱かせるのが、新型アクセラである。すでにBCではアクセラプロトタイプの試乗記をお伝えしているが、10月9日に正式発表、10月10日から受注が始まり、ディーゼル車(来年1月発売)、2LのMT車(来春)を除き11月21日の発売となった。さっそくラインアップと価格を見ていこう。

ラインアップと価格

■ラインアップと価格日本車メーカーとして初めて、ガソリン/ディーゼル/HVの3種類のパワートレーンを同一車種で販売することになった。ガソリンエンジンは1.5Lが111ps/14.7kgm、2Lが155ps/20.0kgm。新開発の1.5Lは約26%の燃費向上と大幅なトルクアップをはたしている。2Lも排気システムを4-1集合から4-2-1集合のエキマニとし、先代に対し、トルクアップと約9%の燃費が向上(ディーゼルとHVについては後述)。いずれもSKYACTIVエンジンだ。まずは5ドアハッチバックのアクセラスポーツのグレードと価格。15Cが171万1500~192万1500円。15Sが184万8000円~205万8000円。15Cは4エアバックや横滑り防止装置、トラクションコントロール、i-stop、インテリジェントドライブマスター(i-DM)が付くが、ディスチャージヘッドランプ、フルオートエアコン、7インチWVGAセンターディスプレイ&コマンダーコントロール(液晶オーディオディスプレイとなる)は省かれている。ひとつ上のグレード、15SはWVGA7インチセンターディスプレイ&コマンダーコントロール、本革ステアリングやシフトノブなどを装備。2Lは、20S(220万5000円)、さらに20Sツーリング(231万円)、20SツーリングLパッケージ(243万6000円)をラインアップ。20Sはi-ELOOP(減速エネルギー回生システム)やスマートシティブレーキサポート(衝突被害軽減ブレーキ)&AT誤発進抑制制御など先進安全装備も標準で付いてくる。20SツーリングやLパッケージではさらにスマートブレーキサポート(中高速域の衝突被害軽減ブレーキ)、リアビークルモニタリングシステム(後方からの接近車両を知らせる)など先進装備が標準で付いてくる。そして、ディーゼルのXDは5ドアハッチバックのみに設定される。価格は6MT、6ATともに298万2000円だ(詳細はP28)。アクセラセダンは1.5Lとハイブリッドの2種類でディーゼルはなし。1.5Lは15C(171万1500~192万1500円)、15Sが184万8000~205万8000円)ハッチバックの15Cとほぼ同じ装備内容で、エアバッグや横滑り防止装置など最低限の安全装備が付くが、7インチのWVGAディスプレイが省かれている。トヨタから供給を受けたTHSIIを2LSKYACTIV-Gに組み合わせたアクセラハイブリッドの価格は237万3000~262万5000円(詳細は次ページ)。

アクセラHVとプリウス比較

アクセラハイブリッド アクセラHVは下からハイブリッド-C(237万3000円)、ハイブリッド-S(249万9000円)、ハイブリッド-S Lパッケージ(262万5000円)

アクセラハイブリッド アクセラHVは下からハイブリッド-C(237万3000円)、ハイブリッド-S(249万9000円)、ハイブリッド-S Lパッケージ(262万5000円)

さて、注目はやっぱりアクセラHV。HV技術はトヨタからプリウスと同じTHSIIの供給を受けている。エンジンはプリウスが1.8Lのアトキンソンサイクルに対し、アクセラHVは2L直噴のSKYACTIV-Gとなる。JC08モード燃費はプリウスが32.6km/L~30.4km/Lに対し、アクセラHVは30.8km/L。アクセラHVのエンジンは、SKYACTIV-Gながら、ほかの2Lエンジンとは違い、ミラーサイクル化されたHV専用エンジンになっている。排気システムは4-2-1から4-1集合エキマニに変更されているのをはじめ、圧縮比は13.0から14.0に、排気の一部を冷やして燃焼室に戻すクールEGRや排気の熱を利用して暖機を早め、冬場の燃費向上に貢献する排気熱回収システムなどが、装着されている。2Lエンジンのスペックはアクセラ20Sの155ps/20.0kgmからミラーサイクル化により大幅ダウンの99ps/14.5kgm。これはプリウスの1.8Lエンジンと同じスペック。モーター出力&トルクもプリウス、アクセラHVともに82ps/21.1kgmと同じだ。おそらくTHSIIに合わせるためにエンジンの最高出力&最大トルクを合わせたのだろう。プリウスもアクセラHVも、基本は発進時にモーターだけを使い、一定走行や加速など運転状況に応じて、エンジンとモーターのパワーを効率よく組み合わせ、減速時にはモーターがエネルギーを回生してバッテリーに充電する仕組みは同じだ。では何が違うのか? マツダ関係者によれば、「走りのよさを第一に考え、エンジンやブレーキの制御系を変え、ブレーキは自然なフィーリングにしています。2Lエンジンにしたのも急勾配や高速走行において、トルク特性のいい2Lが有利ですから。ハイブリッドといえども、マツダらしい走りを追求しています」

見逃せないディーゼル

アテンザと同じ2.2Lディーゼルターボは175ps/42.8kgm。4L V8並みのトルクに注目

アテンザと同じ2.2Lディーゼルターボは175ps/42.8kgm。4L V8並みのトルクに注目

アクセラにはセダン専用のハイブリッドだけでなく、ディーゼルが5ドアハッチバックにはラインアップされているのも見逃せない。ただ発売は少し遅れて来年1月を予定している。搭載される直噴2.2L直4ディーゼルターボエンジンは基本的にアテンザに積まれているものと同じだ。14.0のディーゼルとしては低圧縮比、きめ細かな燃料噴射が可能なマルチホールピエゾインジェクターや、インジェクターから噴射された燃料を勢いよく燃焼室内に広げるため、ピストン上部を盛り上げたエッグシェイプピストン、可変バルブリフト機構などを備えている。NOx後処理なしで、ポスト新長期規制に適合しながら、175psの最高出力と4L V8エンジン並みの42.8kgmという高トルクを実現。気になる燃費は未発表ながら、アテンザセダンXDの20.0km/Lを超えてくるのは確実。アテンザの2.2Lディーゼルターボ車は、2Lガソリンから燃費が約15%アップ(20.0km/L)しているが、その上昇率をアクセラに当てはめてみると、アクセラXDは21~22km/Lあたりか?

注目はディーゼルだけじゃない

XD専用装着品として、グリルのシグネチャー上部赤塗装、LEDフォグランプ、ピアノブラック塗装のリアバンパー、高輝度18インチアルミホイール、スムースレザー&クロスレッドステッチの本革ステアリング

XD専用装着品として、グリルのシグネチャー上部赤塗装、LEDフォグランプ、ピアノブラック塗装のリアバンパー、高輝度18インチアルミホイール、スムースレザー&クロスレッドステッチの本革ステアリング

このアクセラXDはディーゼルを載せただけでなく、よりスポーティなルックスと専用のチューニングサスペンションが装備されているのがポイントだ。具体的にはシグネチャー上部に赤のピンストライプが入ったフロントグリル、ピアノブラック塗装の専用バンパー、XD専用高輝度18インチアルミホイール、専用の本革製ステアリングやシートなど。まさにスポーツ・ディーゼルといえるだろう。

アクセラの最新安全装備も見逃せない!

SCBC/AT誤発進抑制制御センサー

SCBC/AT誤発進抑制制御センサー

アクセラの最新安全装備も見逃せない!アクセラはミリ波レーダーや近赤外線レーザーカメラを用い、上級車種アテンザに採用されたマツダの先進安全技術「i-ACTIVSENSE」を採用していることもポイント。スペースはあまりないが最後に紹介しておこう。まず危険認知支援技術。後方からの接近車両を知らせるリア・ビークル・モニタリングシステム(RVM)、車線から逸れような時に音で知らせる車線逸脱警報システム(LDWS)、ハイビームで走行中に自動的にロービームに切り替える、ハイビームコントロールシステム(HBC)、ヘッドランプの向きが進行方向に向く、アダプティブ・フロントライティングシステム(AFS)がある。次に運転支援技術としてはミリ波レーダーで先行車との速度差や車間距離を認識し、約30~100km/hの範囲で自動追従走行するマツダレーダークルーズコントロール(MRCC)。衝突回避支援・被害軽減技術では、約4~30km/hでの低速走行中に近赤外線で先行車を捉え、衝突の危険度が高いと自動ブレーキがかかるスマートシティブレーキサポート、さらに約10km/h以下で前方に障害物があるにもかかわらず、アクセルを一定以上踏み込んだ場合に、警報と同時にエンジン出力を抑えて急発進を抑制するAT誤発進抑制制御。最後に約15km/h以上の中高速時の衝突被害をブレーキの自動制御で軽減するスマート・ブレーキ・サポート(SBS)。これらの先進安全装備類はグレードによって差はあるが2Lモデルやハイブリッド、ディーゼル車に標準装備されており、この点は評価すべきだと思う。

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グーネットマガジン編集部

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
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また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
誌面が主の時代から培った、豊富な中古車情報や中古車購入の知識・車そのものの知見を活かして、皆さまの快適なカーライフをサポートさせて頂きます。

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