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更新日:2017.12.14 / 掲載日:2017.11.27

突き抜ける喜び。ホンダN-BOXスラッシュ

「突き抜けよう。面白いものを作ろう」

突き抜けさせないぞ!大人気ハスラーを脅かす存在になれるか?

突き抜けさせないぞ!大人気ハスラーを脅かす存在になれるか?

【本記事は2015年2月にベストカーに掲載された記事となります。】合言葉は「それってファンキー?」と、本誌の2号前で第一報を伝えたN-BOXスラッシュ。“ファンキー=アフロ”というベタな発想しかなく、お馴染みの清水草一氏にアフロヘアでご登場願ったわけだが、今回ガツンと試乗し、開発陣にふか~く話を聞いてみると、「突き抜けよう。面白いものを作ろう」という意味あいのファンキー魂がこのクルマには注入されているという。納得だ。元気も出てきた! この勢いで清水氏が刺激と喜びが溢れていそうなN-BOXスラッシュをチェック。昨年12月22日発表後、20日間の受注が5067台という上々の滑り出しの実力はいかに!? ……え?清水氏のアフロは地毛かって?もちろんヅラです。

スラッシュ、意外とイイネ!

箱型2ドアクーペがもともとのスタートライン。N-BOX初のヒンジドアに

箱型2ドアクーペがもともとのスタートライン。N-BOX初のヒンジドアに

N-BOXスラッシュって何? なんかホンダが勘違いして作ったクルマって気がするなぁ。今どき背を低くしてスポーティにして、軽のお客が喜ぶと思ってんの!?そのような、全否定に近い先入観を抱いて試乗会にやってきましたが、スラッシュ、意外とイイネ! 確かに全高の低い2ドアクーペ的な世界を目指したのは間違いない。ドアは4枚だけど、リヤドアはアアルファロメオみたいにヒンジを隠している。ただ、それが実用性を損なってないんだよね!もともとN-BOXなどのスーパーハイトワゴン軽は、天井がムダに高すぎるわけで、それを100mm削ってチョップドトップにしても、居住性はまったく損なわれていない。むしろ適度なタイト感が出るし、重心は下がるし、横風にも強くなる。背の高い荷物は若干積みづらくなるかもだけど、配達に使うんじゃなきゃそんなに積まんでしょ? これでも充分広いし、頭の上がスカスカしないぶんこっちの方が好きっす!プロポーションも、ルーフをチョン切ったことでマッチョ感が出て、足回りを10mmローダウンしたぶん安定感も出ている。

兄貴より便利になった、後席のスライド&チップアップ

後席はこのように左右分割でスライドできる。とってもミラクル!

後席はこのように左右分割でスライドできる。とってもミラクル!

■兄貴より便利になった、後席のスライド&チップアップ後席は、従来の座面撥ね上げ機構(チップアップ)に加え、ついに前後スライド機構が追加されました。ホンダのチップアップと他社の前後スライド、どっちが役に立つ!? という戦いだったのが、このたびホンダのみ両方の機能を獲得。後席の使い勝手はむしろN-BOXよりイイじゃんか! N-BOXにも近いうちこの機構が導入されるだろうけど、とりあえず今はスラッシュの勝ちだ。後席はサイドウィンドウがずいぶん小さいけど、子どもじゃないんだからそんなに外を見たいわけじゃないし、問題ないよね!?

改造マニアが困ってしまう

カリフォルニア・ダイナースタイル:インテリアカラー:レッド&チェッカーフラッグ。カリフォルニアの道沿いにあるダイナーレストランをイメージ。懐かしの’60年代映画『アメリカングラフィティ』の世界だ

カリフォルニア・ダイナースタイル:インテリアカラー:レッド&チェッカーフラッグ。カリフォルニアの道沿いにあるダイナーレストランをイメージ。懐かしの’60年代映画『アメリカングラフィティ』の世界だ

■改造マニアが困ってしまうさて、このクルマのコンセプトは「ファンキー」だという。私もファンキーな格好をしてみましたが、実物を見ると、意外とファンキーじゃないんだよ。ファンキーというよりファッショナブルといったら誉めすぎか。センスがイイネ!例えば、ファンキー仕様の代表であるカリフォルニア調の「ダイナー」。真っ赤なシートにレーシングフラッグがあしらわれ、ダッシュボードやドア、ステアリングにもいかにもな装飾が。ちょっとケーハクだし、メーカーにここまでやられちゃうと改造マニアがやることなくなっちゃうよ! って気もしたけど、実物を見るとセンスがいい。これってアメリカンというよりイタリアンじゃないか。アバルトとかそういう感覚じゃないか?例えばシートのテカり具合は、ビニールっぽいけど「ひょっとして革? (実際は合革)」と思わせる。本革っぽいけどひょっとしてニセモノ? と思わせるより、こっちのほうがセンスがいい。センスがいいから小っ恥ずかしくない。そのほか、ハワイ調の「グライド」、テネシー調の「セッション」もあり、このクルマのインテリア担当はセンスがいいよ!そういえばフロントフェイスは、N-BOXカスタムのギラギラメッキじゃなく、ノーマルのN-BOXのスッキリ系をあえて採用している。このあたりもセンスいいッスね!

高級な軽があってもいい!

■高級な軽があってもいい!エンジンはNシリーズと共通だけど、N-BOXスラッシュは妙に乗り心地の質感が高い。走りに関しても高品質感にこだわったとのことで、硬いわけじゃなくしっかりしていて、軽自動車随一の高級な乗り味だ。BC編集部が用意したハスラーに乗り換えたらフニョフニョに感じました。まぁ、フニョフニョはフニョフニョで味があるけど、久しぶりにホンダらしいこだわりが火を噴いている。で、お値段なんですがズバリ高いです! N-BOXと比べてもおおむね9万円ほど高い。最上級グレードを「ダイナー」などの内装にしてナビを付けると軽く220万円。ウヒー!でも考えてみたら、軽自動車は今や国内販売の4割を超えたわけだし、選択肢としてこういう高級な軽があってもいいよね? そんなに数は出ないだろうけどさ……。ファンキーというよりナイスなクルマでした!……ということで、清水“アフロ”草一氏からナイスな評価のN-BOXスラッシュ。今やハイトワゴン界で高い人気を確立したハスラーより走りの質は高いと太鼓判を押したが、価格設定の高さもあり販売的には劣りそうだ。中身で勝って勝負は苦戦といったところか!?

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グーネットマガジン編集部

ライタープロフィール

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
グーネットでは軽自動車から高級輸入車まで中古車購入に関する、おすすめの情報を幅広く掲載しておりますので、皆さまの中古車の選び方や購入に関する不安を長年の実績や知見で解消していきたいと考えております。

また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
誌面が主の時代から培った、豊富な中古車情報や中古車購入の知識・車そのものの知見を活かして、皆さまの快適なカーライフをサポートさせて頂きます。

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