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更新日:2017.12.14 / 掲載日:2017.11.27
2+2+2の6人乗り3列シートだけど……ジェイドはミニバンではない!?
完全にスポーツワゴン

2列目シートは前後170mmスライド可能
【本記事は2015年3月にベストカーに掲載された記事となります。】いままで“ストリーム後継車”とジェイドのことを表現していたけれど、たいへん申し訳ございません。ベストカーは認識を誤っておりました。ジェイドをストリームの後継車という視点で語ってしまっては、本質をお伝えすることができないということに気づかされた次第であります。つまりですね、ジェイドは3列シートの乗用ミニバンのような姿をしているし、実際3列シートで6人乗りというパッケージングではあるのだが、現実的な位置付けは、もう完全にスポーツワゴンですよ、これ!! たまたま3列目シートなんてのがあるから「乗用ミニバン」にカテゴライズしちゃうけれど、3列目は実際に座ってみると大人が長時間座っているのはチトキツイ。かといって子供を乗せるにはあまりにリアゲートに近すぎておっかない。現実的な使い方は、短時間、近距離移動時のエマージェンシーシートということになろう。

2列目シートは前後170mmスライド可能
んで、そのかわりといってはなんだけど2列目シートは広々快適!! ここを独立キャプテンシートとしたことでゆったり気持ちよく寛ぐことができる空間となっているワケ。しかも、この2列目シートにはちょっとした仕掛けがあって、前後に170mmのロングスライドをするのだが、スライドレールが微妙にV字型に切ってあって、最前方にスライドさせたときは左右シートに若干の隙間ができ、最後方にスライドさせると隙間が狭まり左右シートが密着する。最後方に下げた際に足元スペースを少しでも大きく取ることができるのだ。そんなわけで、ジェイドというクルマは「基本4人乗りで、いざとなったら+2の余裕がある」という使い方が最もしっくりくる。2列シートで使っていると、ハイブリッドモデルながら荷室は広々でまさにステーションワゴン感覚。なのでジェイドはミニバンではなくスポーツワゴンなのだ。
パワートレーン

1.5L i-DCDハイブリッド パワートレーンはヴェゼルハイブリッドと同じ1.5Lハイブリッドでシステム出力は152psを発揮する
パワートレーンはヴェゼルに搭載される1・5L直4+7速DCTハイブリッド。システム出力152psを発揮し、JC08モード燃費は25.0km/Lとなる。ジェイドのパワートレーンはこの1.5ハイブリッドのみ。運転席に座るとヒップポイントは低く乗用車的なアイポイント。こんなあたりも「ジェイドはスポーツワゴン」と判断する理由である。助手席との間をキッチリと仕切るセンターコンソールがあり、左右ウォークスルーはできないのだが、ここにハイブリッド用リチウムイオン電池が置かれているのだ。ヴェゼルでは後席後方下に置かれていたが、収納可能な3列シートを成立させ、また、2列目シートのロングスライドを実現するためにはバッテリーが邪魔になる。ウォークスルーを廃止することで結果、後席の居住性が格段に広々したのだ。低いアイポイント、1530mmという低い全高(30mm分はルーフアンテナなので、実質的なルーフ高は1500mm)で走った感じはサルーンそのもの。重心が低く操安性もミニバン的ではなく、キリッと引き締まったスポーツワゴンそのものだ。
ジェイドは新ジャンルカー

動力性能的にはヴェゼルハイブリッドと同等と思えば間違いない。エンジンとモーターの力を合わせた加速は心地よく、DCTによるトルク伝達もダイレクト感があって心地よい。価格は272万円のベースグレードと、装備を充実させた292万円の「X」グレードの2タイプ。ミニバンでもなく、かといってスポーツワゴンでもない、ジェイドはそんな新ジャンルカーなのだ。