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更新日:2018.11.29 / 掲載日:2017.11.27

5ナンバー最上ワゴン完成 ホンダ新型シャトル発進!!

新型シャトルを発表

【本記事は2015年6月にベストカーに掲載された記事となります。】

5ナンバーのコンパクトワゴン市場に伸びやかな新しい風、吹く。
5月15日、ホンダは新型シャトルを発表。フィットシリーズの旧型フィットシャトルの発売以来、約4年ぶりの刷新となった。“実質的には”フィットシャトルからのフルモデルチェンジなのだが、その車名はフィットシャトルではなく、「シャトル」に一新。

車名から“フィット”の冠をとった意図は?

ミスティックガーネットパール 新型シャトルには、この写真の新色2 色を加えた合計8色のボディカラーが用意される

ミスティックガーネットパール 新型シャトルには、この写真の新色2 色を加えた合計8色のボディカラーが用意される

■車名から“フィット”の冠をとった意図は?
なぜ今回、車名を変えたのか? この疑問に対して「フィットシャトルのユーザーの声を聞くと、フィットのユーザーとは違ったクルマの使い方・価値観を持っていることがわかりました。これが車名からフィットの冠をとった理由です」と開発責任者の磯貝尚弘氏は説明する。「フィットとは違った独自の価値観を持たせよう」。その意図は、エクステリアからもバシバシ伝わってくる。旧型フィットシャトルのフロントマスクは、フィットのそれとほぼ変わらず、正面からみればフィットそのものという印象だったが、新型シャトルでは、フロントグリルとヘッドライトを一体的に造形。そのフロントマスクは、現行フィットと比べても大きく異なり、よりシャープな印象に仕上がっている。

カラーバリエーションは全部で8色。ミッドナイトブルービーム・メタリックとミスティックガーネット・パールの2色が新色として設定された。この2色は、コンパクトワゴンながら上質さを重視したというシャトルのイメージを表すように渋い色味で、光のあたり具合によってもボディカラーの表情が違ってみえるのが特長だ。

JC08モード燃費はカローラフィールダーを凌駕

クラストップの燃費を武器にしたハイブリッドと、ドライバビリティを重視したという1.5Lガソリンの2タイプが、シャトルのパワートレーン

クラストップの燃費を武器にしたハイブリッドと、ドライバビリティを重視したという1.5Lガソリンの2タイプが、シャトルのパワートレーン

■JC08モード燃費はカローラフィールダーを凌駕
パワートレーンは1.5Lのアトキンソンサイクルエンジンにモーターを組み合わせたハイブリッドと1.5Lの直噴ガソリンエンジンの2本立て。組み合わされるトランスミッションはそれぞれデュアルクラッチの7速、i-DCDとCVTだ。

そして、特筆すべきは燃費。JC08モード燃費は、ハイブリッドのうち最廉価グレードとなる「HYBRID」で、34.0km/Lを実現。シャトルのガチンコライバル、カローラフィールダーハイブリッドを0.2km/L上回り、クラストップの数値を実現した。

インテリアでも上質さをテーマにフィットと差別化

▼インパネもフィット譲りの未来的なデザインだが、写真のHYBRID Xで選択できるアイボリーのインテリアカラーは落ち着きを感じさせる

▼インパネもフィット譲りの未来的なデザインだが、写真のHYBRID Xで選択できるアイボリーのインテリアカラーは落ち着きを感じさせる

■インテリアでも上質さをテーマにフィットと差別化
室内に目を移すと、パッと見の印象は、フィットのインテリアとほぼ変わらない印象。しかし、フィット同様のソフトパッドのインパネには、グレードに応じたガーニッシュを装着するなど、質感を向上している。

また、シート素材は、社内調査の意見を反映して開発されたなめらかな触感のファブリックを採用しているのもポイント。インテリアのカラーバリエーションも、フィットにはないアイボリー(HYBRID Xに採用)やリゾーターブラウン(HYBRID Zに採用)など、落ち着いた色合いのシートカラーが選択可能だ!!

ワゴンの真骨頂、ラゲッジスペースにも新たな仕掛け

荷室容量570L:開口部が低い設計も新型シャトルのラゲッジの美点。ガソリン車(FF)はさらに容量アップで606Lと3車中トップ

荷室容量570L:開口部が低い設計も新型シャトルのラゲッジの美点。ガソリン車(FF)はさらに容量アップで606Lと3車中トップ

■ワゴンの真骨頂、ラゲッジスペースにも新たな仕掛け
ステーションワゴンの一番のアピールポイントはなんといってもラゲッジスペース!! やはり、新型シャトルの一番の見所もラゲッジ性能の高さといっていいだろう。
今回、新型シャトルのラゲッジを開発するうえで、開発メンバーは、初代シビックシャトルを改めて確認したのだという。初代シビックシャトルの登場は、’83年と今から30年以上前だ。しかし、その細部のこだわりが感じられ、「時代が変わっても鮮度が高い」。開発陣はそう感じたのだという。そして、この新型シャトルのラゲッジに特別感を持たせることが、開発のテーマになったのだ。
そのラゲッジに加わった新たな装備で、最も目を惹くのがマルチユースバスケットだ。これは、後席シートバックの後ろに備え付けられたバスケットで、つぶれモノや汚れてほしくない物などに最適。そして、床には置けない大事な荷物を置く部分は合皮仕様とするなど、細かな配慮も行き届いている。
さらに、荷室床下には靴の収納などに便利な荷室アンダーボックス(容量は30L)を装備。さらに、このアンダーボックスは車いすの車輪部がスッポリ収まる寸法になっている。開発責任者の磯貝氏は「ラゲッジに直接、車いすを置くと、床面に汚れがついてしまう場合もあります。シャトルの使われ方を考慮し、こうしたサイズの設計にしました」と、その開発目的を明かす。
もちろん居住性もフィット譲りのセンタータンクレイアウト採用で、5ナンバーサイズ中ピカイチ!! リアシートは足もと、頭上ともに成人男性でもきっちり座れる広さを持っている。

さあ、ライバルに比べシャトルは優れているのか?

3月にマイチェンでフェイスリフトを行ったカローラフィールダー。コンパクトワゴンでは販売面でも敵なしだったが、シャトルは強力なライバルといえる

3月にマイチェンでフェイスリフトを行ったカローラフィールダー。コンパクトワゴンでは販売面でも敵なしだったが、シャトルは強力なライバルといえる

■さあ、ライバルに比べシャトルは優れているのか?
新型シャトルとがっぷり四つのライバルは、もちろんカローラフィールダーだ。
まずは燃費。新型シャトルはカローラフィールダーハイブリッドを0.2km/L上回るJC08モード燃費34.0km/Lを実現した。ただ、シャトルの場合、「HYBRID」以外のグレードではカタログ燃費が落ち、対するフィールダーハイブリッドが、全グレード33.8km/Lをマークする点は考慮すべき。いっぽう1.5Lガソリン車の燃費は21.8km/Lで、これはフィールダーの1.5L車に比べ、1.2km/L劣る数値。ただ、馬力ではシャトルに軍配が上がるので、このあたりの評価は、次号の試乗記でお届けしたい。
価格面はどうか? 新型シャトルのグレード構成は、下表のとおりガソリン1グレード、ハイブリッドが3グレードの全4つ。これに4WDが加わり計8パターンだ。シャトルは「HYBRID X」、フィールダーは「HYBRID G」(ともにハイブリッドの中間グレード)で比べるとシャトルが10万円安と魅力的。

さて、ここに輸入車のライバル、ゴルフシリーズのVWゴルフヴァリアントが殴り込みだ。3ナンバーで車格こそシャトルより上だが、手頃なサイズで広大な荷室を持ち、質感も高いという意味では、シャトルのライバルになり得る。
そこで、3車のラゲッジ性能を一挙にチェック!! まずシャトルのラゲッジは、5名乗車時で荷室容量は570L。対してフィールダーは407Lと大きく差が出た。ひと回り大きいゴルフヴァリアントは607Lとさすがに容量たっぷりだが、サイズ差を考えるとベストバランスはシャトルか。ちなみにゴルフヴァリアントは最安のコンフォートラインが287万9000円という価格だ。
これら3車を比べると買い得感ではシャトルが一歩リード。これまで国内でひとり勝ち状態だったフィールダーもうかうかしてはいられない!!

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グーネットマガジン編集部

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
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また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
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