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更新日:2018.11.08 / 掲載日:2017.11.27

クラウンがマイチェンで大変身!! 2Lターボの実力TEST

マイチェンで大きく変貌

全長はクラウンが4895mmとC250に対し180mm長いがホイールベースは10mm長いだけの2850mm。Cクラスはリアドアの前後長が驚くほど短い!!

全長はクラウンが4895mmとC250に対し180mm長いがホイールベースは10mm長いだけの2850mm。Cクラスはリアドアの前後長が驚くほど短い!!

【本記事は2015年11月にベストカーに掲載された記事となります。】クラウンが10月1日に実施されたマイチェンで大きな変貌を遂げた。ポイントは以下のとおり。(1)アスリート系では従来のV6、2.5Lにかえて直列4気筒2Lターボエンジン搭載モデルを新設定した。(2)アスリート系、ロイヤル系ともにボディ構造のスポット溶接打点を90カ所以上増やすとともに、特にボディ後半部に構造用接着剤を使用し、ボディ構造をより強固なものとした。(3)ボディ剛性向上に伴い、サスペンションのチューニングを最適化。ブッシュを強化するなど、操安性を向上させながら、乗り心地も高めている。(4)アスリート系には「ジャパンカラーセレクション」と呼ばれる12色の特別なボディカラーを設定。3色の内装と自由自在な組み合わせでコーディネートを楽しむことができる。(5)フロントマスクのデザインをより洗練させた新型クラウンで着目すべき点は、「2L、直4ターボってどうなのよ!?」に終始する。さらに言えば、「結局クラウンってハイブリッドがいいの!? それとも新しい2Lターボなの!?」ってことになろう。

レクサスIS200tとは異なる2Lターボのチューニング

手前からクラウンアスリートの2Lターボ、真ん中がベンツC250、一番奥がクラウンロイヤルの2.5Lハイブリッド。クラウンとベンツCが揃って、全車直列4気筒エンジンというのが『今』の時代を象徴している。

手前からクラウンアスリートの2Lターボ、真ん中がベンツC250、一番奥がクラウンロイヤルの2.5Lハイブリッド。クラウンとベンツCが揃って、全車直列4気筒エンジンというのが『今』の時代を象徴している。

レクサスISシリーズのレクサスIS200tとは異なる2Lターボのチューニングターボモデルの価格はアスリートT=388万円、アスリートS-T=450万円、アスリートG-T=533万円となっており、ハイブリッドモデルに対し43万~45万円安い価格設定となっている。この価格差と燃費の差、そしてなんといっても「走りの楽しさ」の差をどのように見ていくかがカギとなる。2Lターボということで、比較車としてベンツC250なども仲間に加え、ロングドライブでその「解」を探し求めてきた。

IS200tはスポーティ、クラウンはドライバビリティ

まずクラウンの2Lターボだが、基本的には先にレクサスIS200tに搭載されたものと同じだ。さらに言えば、縦置きと横置きの違いはあれど、昨年夏にレクサスNX200tに搭載された8AR-FTSである。スペックは最高出力235ps/5200~5800rpm、最大トルク35.7kgm/1650~4400rpmで、面白いことに同じ縦置きのレクサスIS200tよりも最高出力が10ps低くなっている。IS200tの最高出力発生回転は5800rpmとなっているのに対しクラウンでは5200rpmからと幅を持たせているのがチューニングの違い。最大トルクについてはまったく同じ数字となる。組み合わされるトランスミッションはともに8速ATだ。車重はクラウンのほうが50kg程度重い。JC08モード燃費はクラウンの13.4km/Lに対しIS200tは13.2km/L。「はは~ん、なるほどね!!」ここで勘の鋭いクルマ好きの皆さんならポンと膝を叩いたでしょう。つまり、IS200tはちょっとスポーティなチューニングに振っていて、クラウン用はドライバビリティを重視したチューニングで、燃費も引き上げているわけね、と。

意外にパワフルなクラウン

クルマの運転を楽しみたいドライバーにとっては、新登場の2Lターボモデルは充分すぎるほど期待に応えてくれる存在。燃費だって、ハイブリッドとの比較では劣るものの、けっして悪くはない

クルマの運転を楽しみたいドライバーにとっては、新登場の2Lターボモデルは充分すぎるほど期待に応えてくれる存在。燃費だって、ハイブリッドとの比較では劣るものの、けっして悪くはない

ところがどっこい、走り出すとIS200tよりもクラウンターボのほうが力強くてエンジンの吹け上がりもシャープな印象なのだった。正直、IS200tでの印象は「うーん、ちょっとパンチ不足。低回転から沸き上がるトルクで走るタイプのエンジンなのね」というものだったのだが、今回クラウンに乗ると「おおっ、パワフルで気持ちよく吹け上がる!!」とガラリと印象が変わったのだ。「パワースペックの違いは主に音の対応です。ATはクラウンに合わせてチューニングしています。小気味よい加速を味わえるようなシフトスケジュールとしています」と栗山剛一郎製品企画本部主幹は説明する。

走って楽しいターボ。燃費だったらやっぱりハイブリッド

クラウンアスリートターボvsベンツC250にも興味があるけれど、いっぽうで「クラウンを買うのなら、ターボ? それともハイブリッド?」という現実的な悩みもある。

クラウンアスリートターボvsベンツC250にも興味があるけれど、いっぽうで「クラウンを買うのなら、ターボ? それともハイブリッド?」という現実的な悩みもある。

■走って楽しいターボ。燃費だったらやっぱりハイブリッドターボとハイブリッドを乗り換えつつ箱根を走る。ターンパイクの急な上り坂をグイグイ気持ちよく走るのはやっぱりターボで、ハイブリッドはどうしてもアクセル操作に対するパワーユニットの反応にもどかしさを感じてしまうのだ。タイトコーナーが連続する旧道などに行くとより顕著に差が感じられ、2000~4000rpmあたりを使って小気味よく走るターボに対しハイブリッドは山道を走って楽しいクルマ、ではない。都市部の一般道を走るとハイブリッドのシームレスでスムーズなドライバビリティが実感できるのだが、でも、ターボも60km/h巡航時に6速で1200rpm程度、100km/h巡航時には8速に入って1600rpm程度と低回転でスルスルと走ってこれまた快適。燃費の圧倒的な差を除けば、運転して楽しいのは間違いなく2Lターボに軍配が上がる。

動力性能はC250とほぼ互角

ちなみに比較用にと同行したベンツC250だが、山道での圧倒的なスタビリティに感動したものの、マイチェンでボディ剛性を高めサスペンションも進化したクラウンは、なかなかいい勝負で決定的なネガを感じるほどの差は感じなかった。両車同じ2Lターボで動力性能的にはほぼ互角。だが燃費はベンツがあらゆる場面でリードしていたのが、クラウンターボに課せられた大きな宿題だ。

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グーネットマガジン編集部

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
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