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更新日:2019.06.18 / 掲載日:2018.02.20
【日産】誰にでもMTの繰る楽しみを提供する「シンクロレブコントロール」とは

グーネット編集チーム
シンクロレブコントロールとは、シフトチェンジ時に「レブ(エンジン回転数)」を自動制御し、「シンクロ(同調)」させるギヤシステムのことです。
シンクロレブコントロールの仕組み
シンクロレブコントロールメカニズム的には、まずクラッチ部に装着されたスイッチでその動作を確認し、その後シフトポジションセンサによって、変えられたシフトの位置を検出します。
それらの情報に車速を加え、計算されたシフト位置に同調する回転数へと、エンジン回転数を自動でコントロールするのです。
AT車に採用されることは多かったものの、MT車に採用されることは稀であり、2008年に登場した日産フェアレディ‐Zの6代目モデル、「Z34」に世界で初めて採用され話題を呼びました。
なお、2017年に登場したホンダの「シビック TYPE R」に採用されているレブマッチシステムも、シンクロレブコントロールと同じような「変速時エンジン回転数同調システム」の1つです。
シンクロレブコントロールがもたらす効果
AT車を、長く愛用しているユーザーならば実感があるかもしれませんが、急なカーブなどに差し掛かり大幅な減速をする際には、それに合わせたシフトダウンが必須です。
しかし、通常のドライバーがそれを行うと、エンジンの回転数とシフト操作がうまくマッチングせず、激しいシフトショックが発生しやすくなるうえ、カーブ通過後の加速もスムーズに行えなくなります。
排気量やパワーの乏しい車種による、通勤などといった通常の運転であれば、それほど影響は大きくありません。
ですが、シンクロレブコントロールが世界初採用されたフェアレディ‐Zのように、馬力が非常にあるスポーツカーの場合、ショックもより激しくなるため安全性を損なうケースも出てきます。
GT選手権などでも使われるヒール&トゥ技術
実は、スピードを競い合う高パワーエンジンを持つ車体で競い合う、GT選手権などで超高速でのワインディングを求められるプロドライバーたちは、「ヒール&トゥ(減速シフトダウン時につま先でブレーキ、かかとでアクセルを踏んでエンジン回転数をコントロールする高度なドライビングテクニック)」という運転技術を頻繁に使用します。
シンクロレブコントロールではそれを自動で行ってくれるため、まるでプロドライバーのようなドライビングテクニックに匹敵する、スムーズな変速操作を誰もが実現可能なのです。
これにより、日産が誇るスポーツカーフェアレディ‐Zが持つ、抜群のパワーを損なうことなくハンドリングとブレーキ操作に集中できるため、よりエキサイティングで楽しいドライビングを、誰しもが安全に追求できるようになったのです。