【BMW】車の持つ最大限の加速を維持し続ける「ローンチ・コントロール」とは

ローンチ・コントロールとは、車が停止している状態から、素早く発進・加速させる機能のことを指します。MT車の場合、最適なエンジン回転数とクラッチミートタイミングを的確に合わせる必要があります。エンジン回転を上げ過ぎてしまうとタイヤが空転、逆に回転数が低過ぎる場合には、エンストの可能性があります。BMWの8速スポーツ・オートマチック・トランスミッションは、コンピュータ制御により、タイヤの持つ性能を最大限に引き出し、誰でも簡単に最高の発進加速を可能にします。

ローンチ・コントロールは、発進時のホイールスピンを抑制し、最適な駆動力を確保することが可能です。エンジンの出力を抑制したり、ABSによってタイヤの回転数を減少させたりするトラクションコントロールに近いシステムですが、ローンチ・コントロールは、停止状態からの発進加速のみに特化したシステムです。

優れた発進加速を実現可能なローンチ・コントロールは、サーキットなど安全を確保できる場所以外では、使用することはあまりありません。高性能なスポーツタイプの車種に装備されていることが多く、その機能をスイッチ操作によって作動可能にすることで、車の持つ性能を最大限引き出すことが可能です。

発進操作をコンピュータ制御に任せるローンチ・コントロールは、ドライバーの技量を問わないことから、F1やWRCなどのモータースポーツ分野でも研究・開発が進められてきました。しかし、マシンの開発コストの上昇を招く恐れもあるとこから、モータースポーツで、ローンチ・コントロールの使用は、ほとんどのカテゴリーで禁止されています。

BMW6シリーズクーペの「ローンチ・コントロール」は「8速スポーツ・オートマチック・トランスミッション」に搭載されるシステムです。「8速スポーツ・オートマチック・トランスミッション」は、円滑で正確無比なギヤ・シフトを可能にするATです。

このATに採用したスポーティーな加速を実現するためのクロス・レシオは、低燃費にも寄与します。また、クイックなシフト・チェンジも可能で、爽快なドライブが体感できます。

「ローンチ・コントロール」はDSC（ダイナミック・スタビリティ・コントロール）を解除しなければ作動しません。
まず、DSCとはどのような機能なのか紹介します。DSCでは、常に車両の挙動をモニターする高感度センサーが必要だと判断すると、すぐにエンジンパワーやブレーキ・システムに介入し、最適なトラクションや走行安定性を維持します。DSCによって、大胆な走りをより安全に楽しむことが可能になります。

BMW6シリーズ クーペの「ローンチ・コントロール」の操作方法と作動について紹介します。まず、DSC（ダイナミック・スタビリティ・コントロール）ボタンを短くプッシュして解除し、セレクト・レバーを「S」に入れます。ブレーキ・ペダルを踏んだ状態を維持しつつ、アクセル・ペダルをキックダウンまで踏み込みます。

この状態で、ブレーキ・ペダルから足を離せば、アクセル・ペダルを緩めない限り、車両が有する最大限の加速をキープします。BMWの「ローンチ・コントロール」は、車両が有する加速性能のポテンシャルを最大限に引き出すシステムで、ご紹介したような簡単な操作で体験することができます。

このシステムは最適なトラクションや走行安定性を維持するDSCを解除しなければならない程の過激な走りが楽しめるので、ドライブするものを魅了しそうです。

公道において、むやみに急発進・急加速を行うと、単なる危険な運転でしかありません。ローンチ・コントロールを使用する場合には、サーキットでの走行など、安全が確保された場所でのスタートダッシュを楽しむ目的で使用しましょう。

ローンチ・コントロールは、ローンチ・コントロールの作動をオンにする操作を行うことで使用することができますが、ローンチ・コントロールを装備する車種は、高性能で加速性能にも優れた車種が多く、そのまま発進加速を行うだけで、法定速度まで簡単に達する加速性能を持ちます。サーキットを走行する機会がないユーザーにとっては、使用する機会がない装備になる可能性が高いため、注意しましょう。

BMWの8速オートマック車に装備される、ローンチ・コントロールは、停止状態からの発進・加速性能をコンピュータ制御により最大限に発揮させることができるシステムです。

ローンチ・コントロールを作動させた場合、急発進・急加速を伴うため、公道での使用は非常に危険であることから、サーキットなど安全が確保された場所で使用する必要があります。