スバルアウトバックの中古車購入の際の選び方の参考ポイント

アウトバックは、2003年に誕生以来、セダンの快適性、SUVの悪路走破性、ステーションワゴンの積載性を全て兼ね備えたスバル独自のクロスオーバーコンセプトを提案したモデルです。

1995年、スバル（当時の車名：富士重工業）は、「大地と調和する走り味」をテーマにした「グランドワゴン」をリリース発売し、1997年には車名を「ランカスター」に変更しました。2003年にリリースされた2代目のフルモデルチェンジを機に「アウトバック」に改名し、今日に至ります。

なお、海外モデルは1995年から「アウトバック」の名称で販売され、北米や豪州などの海外で高い支持を浴びています。

派生モデルには、より街乗り性能を強調したレガシィツーリングワゴンやスポーティかつ落ち着きあるセダンスタイルのレガシィB4がラインナップされます。

スバルのフラッグシップに相応しいラグジュアリーな本革シートやインテリアの解放感を高めるサンルーフの装着、STIスポーツが提供するエアロパーツなど、スポーティなスタイリングを演出するパーツなど、用途や目的に合わせ、さまざまな個性豊かなモデルが選択できるのも大きな魅力の1台です。

ここではアウトバックの中古車購入の際の選び方の参考ポイントとして、主なグレードの特徴、維持費と燃費、中古車の価格相場や価格帯を取り上げてご紹介します。　

・2.5i
BR系アウトバックの標準モデルが2.5iグレード。水平対向4気筒2.5Lエンジンに新開発のCVTトランスミッション「リニアトロニック」を搭載しています。

フロントフォグランプやオートエアコン、本革巻ステアリング、17インチアルミホイールを標準装備する充実装備のエントリーグレードです。リヤドアやバックドアのプライバシーガラスやHIDヘッドライト、サイドエアバッグはオプション扱いのため、中古車では装備されていない可能性があるグレードです。

・2.5i Lパッケージ
2.5iグレードの装備に加えて、HIDヘッドライト、運転席パワーシート、サイド＆カーテンエアバッグ、キーレスアクセス＆プッシュスタートの人気装備を標準装備した充実装備の上級グレードです。本革シートやサンルーフはオプションとなっています。

・2.5i アイサイト
BR系アウトバックが発売された翌年2010年に登場したのが、衝突軽減自動ブレーキを搭載した「Eye Sight（アイサイト）」です。

2.5i Lパッケージの装備内容に、衝突軽減自動ブレーキや車線逸脱警報、全車速追従機能付クルーズコントロールを装備しました。搭載された「Eye Sight （ver.2）」と呼ばれ、先行車が停止した場合には、自車も停止し、さらに停止保持状態を維持、速度コントロールをより自然に行うことが可能になったのが特徴といえるでしょう。

・3.6Rアイサイト
2.5i アイサイトの装備内容に、シルバールーフレール、シルバー＆クロームメッキドアハンドル、ハイラスター塗装17インチアルミホイールが加わり、より上質感を高めました。

搭載されるエンジンは、260馬力を発生させる水平対向6気筒3.6Lエンジンです。ゆとりのパワーと静粛性はスバルのフラッグシップらしい高級感を味わうことができます。

また、3.6Rアイサイトには、リニアトロニックのCVTではなく、5速オートマチックトランスミッションが搭載されます。　

・ベースグレード
ベースグレードでも、17インチアルミホイール、LEDハイ＆ロービームランプ、本革巻ステアリングホイール、左右独立温度調整式フルオートエアコン、キーレスアクセス＆プッシュスタート、運転席10ウェイ助手席8ウェイパワーシートなどの充実装備となっています。

安全装備に関しては、ver.3に進化したEye Sight（アイサイト）、アダプティブドライビングビームなどを含むアイサイトセーフティプラス、サイド＆カーテンエアバッグも標準装備され、安全面ではグレード差がありません。

出力、レスポンス、燃費、静粛性など、全性能を磨き上げた水平対向4気筒2.5Lエンジンは、街乗りから高速走行までスムーズで振動の少ない上質なエンジンフィーリングを提供します

燃費性能はJC08モード14.8km/Lの低燃費を実現しています。トランスミッションのCVTはリニアトロニックを採用。加速の気持ちよさを高め、マニュアルモードは7速へ進化しています。

・リミテッド
ベースグレードに、アルミパッド付スポーツペダル、電動でリヤゲートを操作可能なパワーリヤゲート、本革シートが追加される、スバルの最上級モデルがリミテッドグレードです。

2代目モデルに搭載された水平対向6気筒3.6Lエンジンは搭載されず、水平対向4気筒2.5Lエンジンのみのラインナップになります。

リミテッドの足回りには、さらなる上質な走りを目指したリミテッド専用ダンパー「スタブレックス・ライド」が搭載されます。ダンパー内で動くピストンの速さによって減衰特性を変化させることで、コーナー時の安定性と、悪路でも快適な乗り心地を高いレベルで両立するのが特徴です。

ほかにも上級グレードのリミテッドは本革シートが標準装備となっています。　

ここでは、アウトバックの主な世代・型式ごとの燃費の違いと、燃費に基づく年間の燃料代と自動車税からなる年間維持費用をまとめます。
同じ型式でも車両重量などにより若干の差異が生じることがあります。

なお、年間の走行距離は年間1万km、ガソリン単価は無鉛レギュラーガソリン135円/L、無鉛プレミアムガソリン145円/Lと仮定しています。また、自動車税は2018年8月時点で参照したものとなります。

・BR9：2.5L/CVT/フルタイム4WDモデル
使用燃料：無鉛レギュラーガソリン
10・15モード燃費：14.0km/L
年間ガソリン代：約96,428円（714.2L×135円） ※1
自動車税：年間45,000円 ※2
年間維持費：約141,428円 ※3

・BR9：2.5L/CVT/フルタイム4WDモデル
使用燃料：無鉛レギュラーガソリン
10・15モード燃費：13.2km/L
年間ガソリン代：約102,272円（757.5L×135円） ※1
自動車税：年間45,000円 ※2
年間維持費：約147,272円 ※3

・BRF：3.6L/5AT/フルタイム4WDモデル
使用燃料：無鉛レギュラーガソリン
10・15モード燃費：10.0km/L
年間ガソリン代：約135,000円（1000.0L×135円） ※1
自動車税：年間66,500円 ※2
年間維持費：約201,500円 ※3

・BS9：2.5L/CVT/フルタイム4WDモデル
使用燃料：無鉛レギュラーガソリン
JC08モード燃費：14.8km/L
年間ガソリン代：約91,216円（675.6L×135円） ※1
自動車税：年間45,000円 ※2
年間維持費：約136,216円 ※3

※1．ガソリン単価は無鉛レギュラーガソリン135円/L、無鉛プレミアムガソリン145円/Lと仮定しております。
※2．自動車税は2018年8月時点で参照したものとなります。
※3．年間の走行距離は年間1万kmと仮定して1年間のガソリン代を算出し、自動車税を合算して、年間維持費として計算をしております。

アウトバックは、人気の高いクロスオーバーステーションワゴンであり、比較的価格が安定した中古車価格を維持しています。また、流通台数が多いことも特徴であり、用途や予算、好みなどに応じて、豊富な登録台数の中から、最適な1台を選べることも大きな魅力といえるでしょう。

初代 スバル アウトバック BP系：12.8～114.8万円
BP9：15～99.4万円
BPE：11.7～69.9万円

2代目 スバル アウトバック BR系：38.8～219.9万円
BR9：58.8～172.8万円
BRF：38.8～216万円
BRM：114.8～219.9万円

3代目 スバル アウトバック BS系：159.8～410万円
BS9：159.8～410万円

2.5i Lパッケージ：59.8～138万円
2.5i アイサイト：58.8～216万円
2.5i Sスタイル：22～99.4万円
2.5i：15～89.9万円
3.0R：11.7～69.9万
3.6R：72.8～127.5万
2.5i アイサイトSパッケージ：134.8～219.9万円
ベースグレード：159.8～332万円
リミテッド：169.8～410万円

アウトバックの中古車では、200万円以上の車が多く存在しています。
その中でも、平成27年式、平成28年式のアウトバックが豊富です。

アウトバックは各年式において、20台から30台の車が存在し、年式が新しいクルマほど中古車価格が高値で推移する傾向にあります。3代目BS系は200万円以上ですが、2代目BR系は130万円前後で販売されています。100万円を切る価格の車もありますが、ほとんどが初代BP系になります（上記中古価格帯については、2018年8月16日時点での数値となっています）。

年式やグレード、オプション装備をはじめ、走行距離や程度、修復歴の有無、ボディカラーなどで個々の中古車販売価格が異なりますので、中古車を価格で選ぶ際には、最新の価格をチェックするようにしましょう。