トヨタハイラックスサーフの中古車購入の際の選び方の参考ポイント

ハイラックスサーフは、1984年5月に初代モデルが国内投入されてから、販売を終了する2009年8月まで約25年にわたり、親しまれたモデルです。

国内市場に投入する前年から北米市場では先行して「4Runner」として販売され、若者を中心に人気となったモデルでした。

トヨタの長い歴史を持つ小型ピックアップトラック「ハイラックス」の4WDモデルをベースに、荷台スペースにFRP製のキャノピーを載せ、RVへ仕立てたのが初代モデルの成り立ちです。

初代モデルには、当時、アメリカの西海岸で流行していた多目的4WDワゴンスタイルを採り入れました。さらに、前後の大きくタイヤを覆うオーバーフェンダーやホワイトのFRP製キャノピーを導入したことで新鮮な印象を与え、人気のモデルとなりました。

1989年5月にフルモデルチェンジを受けた2代目モデルでは、ボディをスチール製の一体ワゴンボディとすることで、耐久性・静粛性が大幅に高まりました。乗用車並みの上質なインテリアが与えられ、走行性能や乗り心地の向上とともに、上級志向を強めていきます。

また、使い勝手の良い4ドアモデルがラインナップされたことも、高い人気の要因といえるでしょう。

1995年12月にリリースされた3代目モデルでは、5ナンバーサイズの標準ボディとトレッドを拡大したワイドボディが与えられた3ナンバーの2種となりました。
排気量も従来モデルより拡大し、トップグレードには3.4L V型6気筒エンジンが搭載されました。

また、オンロードユースのユーザーに向け、やや偏平率の低いタイヤを装着し、車高を65mm下げた2WDモデル「スポーツランナー」がラインナップに追加されています。

最終モデルとなる2002年11月発売の4代目モデルでは、ランドクルーザー プラドとシャシーを共有し、より車格を上げたラグジュアリーなSUVへと変貌を遂げます。
存在感のある重厚な佇まいやダンピングの利いた快適なオンロード性能に加え、4.0L V型6気筒ガソリンエンジンが搭載されるなど、走行性能も大きく向上が図られました。

5代目モデルは「4Runner」の車名で海外専売モデルとなり、国内市場ではランドクルーザー プラドに統合されます。

ここではハイラックスサーフ中古車購入の際の選び方の参考ポイントとして、主なグレードの特徴、維持費と燃費、中古車の価格相場や価格帯を取り上げてご紹介します。

ここでは2005年8月のマイナーチェンジ後の最終モデルについて取り上げます。

・SSR-X Vセレクション
2.7L直列4気筒エンジンを搭載するベースグレードです。
駆動方式は2WD/FRとパートタイム4WDが設定されています。

ベースグレードながら、イージークローザー付バックドア、フロントドアグリーンガラス（撥水＆UVカット機能付）やプライバシーガラス（リヤドア/リヤクォーター/バックドア）に加え、コンライトや電動格納式カラードリモコンドアミラー（ヒーテッドレインクリアリング機能付）などの充実した快適装備が施されています。

また、最適なドライビングポジションが取りやすいチルト＆テレスコピックステアリングや運転席8ウェイアジャスタブル機構やオートエアコンなどが標準装備されます。

外観上はオーバーフェンダー、クラディングパネル、フロント＆リヤバンパー、フロントグリルがシルバーメッキ仕上げとなり、インテリアでは4本ステアリングホイール＆シフトノブがウレタン巻となります。

足回りは16インチタイヤ＆スチールホイール仕様となります。

・SSR-X
2.7L直列4気筒エンジンと4.0L V型6気筒エンジンが設定されています。
「SSR-X Vセレクション」グレードに対して、オーバーフェンダー、クラディングパネルなどがスタイリッシュなカラード仕上げとなる上位グレードです。

サイドステップが照明付となり、フロントフォグランプが追加装備されます。
足回りは16インチタイヤ＆アルミホイールへグレードアップされます。

・SSR-G
駆動方式は4WDのみの設定となります。
「SSR-X」グレードに対して、フロントグリル、リヤライセンスガーニッシュ、アウトサイドドアハンドルが上品なメッキ仕上げとなる、最上位グレードです。

リヤビューをスポーティに飾るLED式ハイマウントストップランプ付リヤスポイラーやリヤフォグランプが追加装備されます。
室内では4本スポークステアリングホイールとシフトノブが本革巻へ変更されるとともに、センタークラスターやヒーターコントロールパネルなどが艶やかな黒木目調へとグレードアップされます。

また、視認性の高いオプティトロンメーターが装備されます。加えてバッテリーの容量を大型化した寒冷地仕様が標準となります。

足回りは17インチタイヤ＆アルミホイールへグレードアップされ、ハンドリング性能を向上させ、フラットでしなやかな乗り心地を提供する「X-REAS：相互連携ショックアブソーバーシステム」が装着されます。

ここでは、ハイラックスサーフの型式ごとの燃費の違いと、燃費に基づく年間の燃料代と自動車税からなる年間維持費用をまとめます。
同じ型式でも車両重量などにより若干の差異が生じることがあります。

なお、年間の走行距離は年間1万km、ガソリン単価は無鉛レギュラーガソリン135円/L、無鉛プレミアムガソリン145円/L、軽油115円/Lと仮定しています。また、自動車税は2018年8月時点で参照したものとなります。

・RZN210W：2.7L/4AT/FRモデル
使用燃料：無鉛レギュラーガソリン
10モード/10・15モード燃費：8.7km/L
年間ガソリン代：約155,172円（1149.4L×135円） ※1
自動車税：年間51,000円 ※2
年間維持費：約206,172円 ※3

・TRN215W：2.7L/4AT /パートタイム4WDモデル
使用燃料：無鉛レギュラーガソリン
10モード/10・15モード燃費：8.9km/L
年間ガソリン代：約151,685円（1123.5L×135円） ※1
自動車税：年間51,000円 ※2
年間維持費：約202,685円 ※3

・KDN215W：3.0L/4AT/パートタイム4WDモデル
使用燃料：軽油
10モード/10・15モード燃費：11.4km/L
年間ガソリン代：約100,877円（877.1L×115円） ※1
自動車税：年間51,000円 ※2
年間維持費：約151,877円 ※3

・VZN210W：3.4L/4AT/FRモデル
使用燃料：無鉛レギュラーガソリン
10モード/10・15モード燃費：8.5km/L
年間ガソリン代：約158,823円（1176.4L×135円） ※1
自動車税：年間58,000円 ※2
年間維持費：約216,823円 ※3

・VZN215W：3.4L/4AT/パートタイム4WDモデル
使用燃料：無鉛レギュラーガソリン
10モード/10・15モード燃費：8.3km/L
年間ガソリン代：約162,650円（1204.8L×135円） ※1
自動車税：年間58,000円 ※2
年間維持費：約220,650円 ※3

・GRN215W：4.0L/4AT/パートタイム4WDモデル
使用燃料：無鉛プレミアムガソリン
10モード/10・15モード燃費：8.3km/L
年間ガソリン代：約174,698円（1204.8L×145円） ※1
自動車税：年間66,500円 ※2
年間維持費：約241,198円 ※3

※1．ガソリン単価は無鉛レギュラーガソリン135円/L、無鉛プレミアムガソリン145円/L、軽油115円/Lと仮定しております。
※2．自動車税は2018年8月時点で参照したものとなります。
※3．年間の走行距離は年間1万kmと仮定して1年間のガソリン代を算出し、自動車税を合算して、年間維持費として計算をしております。

ハイラックスサーフは、塊感のある重厚なスタイリングを採用し、全域にわたりダイナミックで余裕のある動力性能を誇る、モダンな上級SUVモデルであり、比較的価格が安定した中古車価格を維持しています。また、流通台数が多いことも特徴であり、用途や予算、好みなどに応じて、豊富な登録台数の中から、最適な1台を選べることも大きな魅力といえるでしょう。

4代目 トヨタ ハイラックスサーフ 210系：49.8～268万円
RZN210W：69.8～169万円
RZN215W：49.9～268万円
KDN215W：95～239万円
VZN215W：49.8～185万円
GRN215W：85.8～185万円

SSR-X Vセレクション：54～179万円
SSR-X アメリカンバージョン：69.8～189万円
SSR-X 20thアニバーサリーエディション：64.9～178.2万円
SSR-Xリミテッド 60thスペシャルED：109.9～242万円
SSR-Xリミテッド：59.8～298万円

2002年11月にフルモデルチェンジを受けた4代目モデルでは、2009年8月に生産終了となるため、最終モデルでも年数が経過しているにも関わらず、程度や走行距離によっては高値で取引されている人気車種です。

2002年以前のモデルを中心に60万円台から140万円台で中古車価格が形成されていますが、最終年度となる2009年式まで数多くの登録車が見受けられます。

走行距離は年式相応に10万kmを超える車両が多い中、7万km未満のやや走行距離の少ない車両も多く分布しています（上記中古価格帯については、2018年8月9日時点での数値となっています）。

年式やグレード、オプション装備をはじめ、走行距離や程度、ボディカラーなどで個々の中古車販売価格が異なりますので、中古車を価格で選ぶ際には、最新の価格をチェックするようにしましょう。