日産ウイングロードの中古車購入の際の選び方の参考ポイント

ウイングロードは、1980年代の若者を中心に高い人気を誇った5ドアステーションワゴン「サニーカリフォルニア」と商用バンとして実用性を重視したサニーベースの「ADワゴン」を統合する形で1996年にリリースされました。木目パネルを装着し、エッジを効かせたスポーティなスタイリングや軽快な走りなどが特徴として挙げられます。

ADワゴンの最終モデルとなる「サニーカリフォルニア」をベースに、ホイールベース長は変更せず、リヤオーバーハングを延長しラゲッジスペースを拡大し、積載性や実用性を高めたコンパクトワゴンとしてデザインされたモデルです。
より使い勝手が向上し、ボディ長を延長したことで、のびやかなスタイリングから好評を博しました。

1999年5月にフルモデルチェンジを受けた2代目モデルでは、専用にデザインされた安定感のあるボディをまとい、ノーブルな「標準シリーズ」とエアロパーツを備えたスポーティな「エアロシリーズ」をラインナップに設定しました。「The Metal Toy.」のキャッチフレーズとともに、遊び心あふれる機能的を高めた新世代のクールなステーションワゴンとして投入されました。

ホイールベース長を拡大し、より広々としたユーティリティ＆ラゲッジスペースを実現し、後席の足元やヘッドクリアランス、肩回りのスペースに十分な空間を確保しています。静粛性の向上が図られた快適なキャビンや多彩なリヤシートのアレンジとともに、行動的な生活を送る方々のパートナーとして多くの魅力を備える1台です。

2005年11月に2度目のフルモデルチェンジを受けた3代目モデルでは、精悍なフロントマスクを備えるモダンなスタイリングを採り入れています。併せて、多機能に活躍するステーションワゴンに求められる基本性能である実用性・利便性を高めるリモコンフォールディングシートシステムやイージーラゲッジベンチ、大容量アンダーボックスシステムを採用するなど商品力を高めています

また、2代目モデル以降にラインナップされた関連会社であるオーテックジャパンが手掛けるスポーティモデル「ライダー」シリーズや落ち着きのある上品なスタイリングを採り入れた「アクシス」シリーズも、ほぼ定番モデルとして多くの支持を集める人気モデルです。

ここではウイングロードの中古車購入の際の選び方の参考ポイントとして、主なグレードの特徴、維持費と燃費、中古車の価格相場や価格帯を取り上げてご紹介します。

ここでは熟成の進んだ3代目モデルの最終型を取り上げます。

・15S
2014年9月以降は1.5L 直列4気筒自然吸気エンジンにエクストロニックCVTを組み合わせたモデルに集約されます。駆動方式は、2WD/FFのみの設定となります。

ベーシックグレードながら、スーパーUVカットグリーンフロントガラス+UVカット断熱グリーンフロントドアガラス+UVカット断熱機能付プライバシーガラス（リヤドア/リヤサイド/バックドア）、電動格納式リモコンカラードドアミラーやリモートコントロールエントリーシステムに加えて、リクライニング機能付リヤシートやCD一体AM/FMラジオ（デジタル時計組込み）+2スピーカーなどの快適装備が施されています。

併せて、デュアルSRSエアバッグや前席アクティブヘッドレスト、ABS（アンチロックブレーキシステム）、EBD（電子制御制動力配分システム）、VDC（ビークルダイナミクスコントロール：TCS 機能含む）などの安全装備に加え、フロントカラードエアロバンパー+サイドシルプロテクター+リヤカラードエアロバンパーのエアロパーツが装着されます。
シート地はジャージ、マニュアルエアコン仕様となり、15インチタイヤ＆フルホイールカバータイプが装備されます。

・15Mオーセンティック
「15S」グレードに対して、オートライトシステムやインテリジェントキー、エンジンイモビライザーをはじめ、助手席バニティミラーやリヤ席カップホルダー、運転席シートリフターに加え、スライド機構付リモコン可倒式リヤシートなどが追加装備される標準グレードです。

また、プラズマクラスター搭載フルオートエアコンや4スピーカーへとグレードアップされます。
エクステリアはエアロパーツが非装着となる、ノーブルなスタイリングとなります。

・15M
エアロパーツを備えたスポーティなスタイリングを採用するモデルです。
「15Mオーセンティック」グレードに対して、メタル調フィニッシャーや助手席シートバックテーブル＆コンビニフック、リモコン可倒式助手席シートが追加される上位グレードです。
足回りは16インチタイヤ＆アルミホイールが装着されます。

ここでは、ウイングロードの型式ごとの燃費の違いと、燃費に基づく年間の燃料代と自動車税からなる年間維持費用をまとめます。
同じ型式でも車両重量などにより若干の差異が生じることがあります。

なお、年間の走行距離は年間1万km、ガソリン単価は無鉛レギュラーガソリン135円/L、無鉛プレミアムガソリン145円/Lと仮定しています。また、自動車税は2018年12月時点で参照したものとなります。

・Y12：1.5L/CVT/FFモデル
使用燃料：無鉛レギュラーガソリン
JC08モード燃費：17.2km/L
年間ガソリン代：約78,488円（581.3L×135円） ※1
自動車税：年間34,500円 ※2
年間維持費：約112,988円 ※3

・NY12：1.5L/CVT/フルタイム4WDモデル
使用燃料：無鉛レギュラーガソリン
JC08モード燃費：14.0 km/L
年間ガソリン代：約96,428円（714.2L×135円） ※1
自動車税：年間34,500円 ※2
年間維持費：約130,928円 ※3

・JY12：1.8L/CVT/FFモデル
使用燃料：無鉛レギュラーガソリン
JC08モード燃費：14.0km/L
年間ガソリン代：約96,428円（714.2L×135円） ※1
自動車税：年間39,500円 ※2
年間維持費：約135,928円 ※3

※1．ガソリン単価は無鉛レギュラーガソリン135円/L、無鉛プレミアムガソリン145円/Lと仮定しております。
※2．自動車税は2018年12月時点で参照したものとなります。
※3．年間の走行距離は年間1万kmと仮定して1年間のガソリン代を算出し、自動車税を合算して、年間維持費として計算をしております。

ウイングロードは歴代モデルに共通して、取り回しの良い5ナンバーサイズボディを採用し、ほとんどのタワーパーキングにも対応する、程よい大きさが魅力のステーションワゴンです。スタイリッシュで躍動感あふれる若々しいスタイリングや使い勝手の良い実用性の高さからも人気の高いモデルであり、比較的価格が安定した中古車価格を維持しています。また、流通台数が多いことも特徴であり、用途や予算、好みなどに応じて、豊富な登録台数の中から、最適な1台を選べることも大きな魅力と言えるでしょう。

3代目 日産 ウイングロード Y12 系：5～145万円
Y12：5～138万円
NY12：9.8～99.6万円
JY12：17.8～83.8万円

15RX：7.8～74.8万円
15S：28～89.1万円
15M：16.8～118万円
15M FOUR：17～99.6万円
15M FOURオーセンティック：21.8～89.9万円
18G：25～83.8万円

3代目モデルは、2005年11月から2018年3月まで約12年間の長きにわたり販売されました。
そのため、2006年式や2007年式の初期モデルでは、10万円台から20万円台を中心に、だいぶ値ごろ感が出ている中古車相場が形成されています。

実質的には2017年式が最終モデルと見られ、台数は少ないものの90万円台から140万円台のしっかりした販売価格を維持しています。

走行距離に関しては、販売初年度にあたる2007年式から2008年式では10万kmから15万km未満の車両も見受けられるものの、世代的には概ね4万kmから9万km未満の車両が多く占め、ほぼ年式相応のマイレージと言えるでしょう（上記中古価格帯については、2018年12月14日時点での数値となっています）。

年式やグレード、オプション装備をはじめ、走行距離や程度、ボディカラーなどで個々の中古車販売価格が異なりますので、中古車を価格で選ぶ際には、最新の価格をチェックするようにしましょう。