中古車購入
更新日:2025.03.28 / 掲載日:2020.07.15
スープラの狙い目グレードや特徴と価格相場を紹介

人気のFRスポーツカーであるトヨタのスープラに関して、今回はグレード別に紹介していきます。「それぞれどのような特徴があるの?」「中古で購入する場合に目安となる予算はどれくらい?」といった実際に購入を検討されている方に必要な情報を掲載していますので確認してみてください。
トヨタ スープラの歴史
トヨタ スープラは、アメリカで誕生した車種です。1970年代に人気を博していた日産フェアレディZに対抗できるモデルとして、トヨタが開発したのが始まりでした。当時はセリカのコンポーネントを利用し、米国で要望の多かった直列6気筒エンジンを搭載しています。
いまや当たり前の名称であるスープラですが、アメリカなどの海外ではセリカ・スープラというネーミングで販売されていました。もともと日本ではセリカXXとして販売されており、日本でスープラと名づけられるようになったのは1989年式のモデルからです。そのため、日本にはアメリカで発売された3代目のセリカ・スープラから正式に導入されるようになりました。つまり、アメリカでの3代目が日本では初代にあたります。
そんな日本での初代スープラは1989年から販売されました。発売当時のキャッチコピーは「TOYOTA 3000GT」となっていて、1960年代の日本を代表する名車であったトヨタの「2000GT」をオマージュしたものです。トヨタスポーツGT(グランドツーリング)モデルとして開発されたため、基本的なコンポーネントはソアラのものを使用。
そんなスープラのディテールはロングノーズ&ショートデッキという歴代スープラのアメリカンスタイルを特徴にしています。パワートレインは、全グレード直列6気筒エンジンのみを採用しました。販売当初のモデルは、3.0Lツインターボ 240ps、2.0Lツインターボ 210ps、2.0L DOHC 150ps、2.0L 135psのラインナップで、ボディサイズに5ナンバーの標準ボディと3ナンバーのワイドボディが用意されています。その後、1990年から2.5Lツインターボ 280psが追加されました。
2代目は1993年に登場しています。当時のキャッチコピーである「THE SPORTS OF TOYOTA」の名にふさわしく、スポーツモデルとしての進化を遂げて登場しました。初代同様、ソアラのコンポーネントを利用しながらも、より低重心で前後の重量配分を50対50にするように、タンクやエンジンマウントの位置を低く設計されています。
ボディデザインは、初代のロングノーズ&ショートデッキを踏襲しながらも空力抵抗などを考慮し、丸味を帯びたスポーツカーデザインとなりました。パワートレインは3.0L直列6気筒エンジンのみとなり、NAエンジンの225psとツインウェイターボ仕様の280psです。グレードによっては、ドイツの自動車用トランスミッションメーカーで有名なゲトラグ社とトヨタで共同開発した6MTが搭載されています。
そして日本での3代目のスープラは、先代から20年近くの期間をあけて2019年に販売がスタート。5代目は、2011年から技術提携を結んでいたBMWとの共同開発車となります。この共同開発によって、理想的な前後の重量配分50対50を実現しただけでなく、1.6以下が望ましいとされるホイールベースとトレッド比を1.55というトップレベルの数値を達成させました。パワートレインは、3.0L 直列6気筒ターボ 350psと2.0L 直列4気筒ターボ 258ps、直列4気筒ターボ 197psを採用。トランスミッションは、全グレードで8ATが搭載されています。
スープラ RZ

「スープラRZ」は歴代スープラの血統継承したモデル
スープラの「SZ」や「SZ-R」などの他グレードとの違いはパワーユニットだけではなく、RZ専用のレッドコンビスポーツシートなどでも表現されました。また、サイドミラー素材やアクセルペダル、マフラーテールエンドもRZ用が採用されています。4AT仕様のGZに対して6MTの設定をしたことで、スポーツ性を重視したグレードとなりました。
中古で購入する際の目安となる予算
<年式:予算目安>
1993年式:流通量希少のため算出不可
1994年式:流通量希少のため算出不可
1995年式:流通量希少のため算出不可
1996年式:流通量希少のため算出不可
1997年式:流通量希少のため算出不可
1998年式:流通量希少のため算出不可
1999年式:流通量希少のため算出不可
2000年式:流通量希少のため算出不可
2001年式:流通量希少のため算出不可
2019年式:507万円~692万円
2020年式:552万円~1455万円
2021年式:498万円〜899万円
2022年式:635万円〜647万円
2023年式:699万円〜810万円
2024年式:679万円〜1085万円
2025年式:流通量希少のため算出不可
5代目となる現行型のRZは2019年発売に登場しており、発売から時間が経っていないため、中古車価格は高めとなっています。また、RZはスープラのなかでも人気のあるグレードのため、古い年式でも状態の良い車両だと500万円近い価格で取引されているようです。
先代モデルとの比較
第2世代で登場したRZは、スポーツ界に大きく影響を与えたモデルです。その理由は当時の全日本GT選手権(現在のスーパーGT)でチャンピオンに輝いたことも一因となっています。
そんなRZはスポーツ性を高めたグレードとして、現在でも非常に人気が高いのですが、この世代のRZは現時点の中古車市場に流通していませんでした。
エンジンは、3.0L直列6気筒ツインターボ最高出力280ps。ボディサイズは全長4520×全幅1810mm×全高1275mmとなっています。
日本での第3世代(現行モデル):2019年~
現行モデルのスープラRZは最高グレードとなっています。新車価格でもエントリーモデルのSZと比較して、230万円以上高い状況です。
2019年モデルでも6年ほどしか経過していないため、この世代のRZは総じて価格が高めです。
エンジンは、3.0L直列6気筒ターボ最高出力340ps。ボディサイズは全長4380mm×全幅1865mm×全高1,290mmとなっています。
人気のあるカラー
・ホワイトメタリック
・ブラックメタリック
・ドーンブルーメタリック
・プロミネンスレッド
・ボルカニックアッシュグレーメタリック
このなかでは、重厚感のある黒色の「ブラックメタリック」と、落ち着いたグレーの「ボルカニックアッシュグレーメタリック」が人気です。
スープラ SZ

軽快さを楽しむためのモデルの「スープラ SZ」
歴代のスープラは直列6気筒エンジンをベースにしていますが、現行型スープラでは直列4気筒エンジンを搭載しています。このSZには2.0L直列4気筒ターボを搭載し、最高出力は197psです。RZのピークパワーの約半分に仕上げられました。扱いやすさだけでなく120kg軽量化されたことで、軽快さを楽しむためのモデルであるともいえます。
中古で購入する際の目安となる予算
<年式:予算目安>
1993年式:700万円
1994年式:880万円~ASK(価格は店舗へ相談)
1995年式:流通量希少のため算出不可
1996年式:609万円
1997年式:流通量希少のため算出不可
1998年式:流通量希少のため算出不可
1999年式:流通量希少のため算出不可
2000年式:500万円
2001年式:569万円
2019年式:流通量希少のため算出不可
2020年式:418万円~499万円
2021年式:480万円〜493万円
2022年式:449万円〜500万円
2023年式:543万円
2024年式:521万円
2025年式:流通量希少のため算出不可
スープラのベースグレードであるSZは、人気のあるRZよりは比較的安く手に入れることができます。
先代モデルとの比較
スープラSZは日本での初代には設定されていないグレードで、2代目から設定されました。現行型同様、スープラのベースグレードです。SZの良質な車両の中古車は少なくはなっていますが、多少は流通しています。
ただ、価格はこなれておらず、修理歴がある車両であっても500万円以上で取引されているため、購入前に状態を十分に確認することをおすすめします。
エンジンは、3.0L直列6気筒ターボ最高出力225ps。ボディサイズは、全長4520mm×全幅1810mm×全高1275mmとなっています。
日本での第3世代(現行モデル):2019年~
3代目のスープラSZは、現行スープラのベースグレードにあたります。2019年式モデルでも、非常に流通量が少ないのが特徴です。そのため、中古車で現行型のスープラSZを購入する際は、好きなエクステリアカラーや装備を比べ、じっくり吟味するのが良いでしょう。
現時点の中古車市場で流通している3世代目の車両は、比較的走行距離が少ない傾向にあります。
エンジンは、2.0L直列4気筒ターボ最高出力197ps。ボディサイズは、全長4380mm×全幅1865mm×全高1295mmとなっています。
人気のあるカラー
・ホワイトメタリック
・ブラックメタリック
・プロミネンスレッド
このなかでは、スポーツカーらしい鮮やかな赤色の「プロミネンスレッド」が特に人気です。エントリーモデルとしてホットなカラーをチョイスする傾向があることと、RZと比べるとカラーバリエーションが少なく、明るい色はプロミネンスレッドしかないことも影響しているのかもしれません。
スープラ GT
初代で一番お求めやすい価格の「スープラ GT」
4ATと5MTの設定があり、15インチアルミが標準装備され205/60R15のタイヤが装着されているのが特徴です。初代が発売していた当時のスープラのなかでは、一番お求め安い価格の車両でした。
中古で購入する際の目安となる予算
2020年6月時点においても、中古車情報サイトで確認ができたGTグレードは1989年式のたった1台のみ。非常に流通量が少ないので、GTグレードの中古車を探すのは難しいといえるでしょう。
先代モデルとの比較
スープラGTは、日本での初代モデルのみの設定となっています。そのため、それ以前のモデルを比較することはできませんでした。GTグレードは、初代では販売終了まで設定されています。
現在の中古車市場では、1台も流通していません。初代スープラの販売台数22万台に対して、GTグレードの新車登録台数が他グレードに比べて少なかったことも要因であると推察します。
エンジンは、3.0L直列6気筒ターボエンジン最高出力は240ps。ボディサイズは、全長4620mm×全幅1745mm×全高1300mmとなっています。
人気のあるカラー
・ブラックマイカ
・スーパーホワイト Ⅳ
・ダークブルーマイカメタリック
・ブルーイッシュグレーメタリック
・レッドマイカ
このグレードの人気色は不明ですが、この時代の傾向を考えるとオーソドックスで使いやすい白が好まれていたため、白ベースの「スーパーホワイト Ⅳ」に人気があったのではないかと推測できます。
スープラ GZ
高価なラグジュアリーグレードの「スープラ GZ」
しかし、1995年5月のマイナーチェンジの際に廃止されたことで、同時にターボのエアロトップ仕様の設定も消えています。
中古で購入する際の目安となる予算
2020年6月時点においても、流通していたのは1台のみ。購入希望の方は、じっくり時間をかけて見つける必要があるグレードといえます。スポーツ性を重視したRZに対して、GZは装備を充実したグレードです。もし良質なGZが見つかれば、RZよりも100万円以上お買い得な価格で購入できる可能性はあるでしょう。
先代モデルとの比較
2代目スープラGZは、販売当初に設定されていたグレードです。1996年4月のマイナーチェンジによって、グレードラインアップからも削除されています。先代モデルとの比較では、グレード名は異なるものの、初代スープラのマイナーチェンジ前モデルの3.0GTターボリミテッド エアロトップが挙げられるでしょう。
3.0GTターボリミテッド エアロトップは、3.0L直列6気筒ターボエンジンを搭載し、最高出力は240psです。当時では、高出力のエンジンであった3.0GTターボリミテッド エアロトップは、翌年の1990年のマイナーチェンジによって2.5L直列6気筒ツインターボエンジンに置き換えられました。GZ、3.0GTターボリミテッド エアロトップの両グレードともに、パワートレインの変更、豪華装備グレードの削除など、世代の途なかで降板してしまったところが非常に似ています。
スープラGZは2代目のなかでも短期間しか販売されていないことから、中古車市場の流通台数も非常に少ない状況になっていると考えられます。このグレードを希望される方は、慌てずに良質な中古車を見つけていくことが大切でしょう。
エンジンは、3.0L直列6気筒ツインターボエンジン最高出力280ps。ボディサイズは、全長4620mm×全幅1745mm×全高1300mmとなっています。
人気のあるカラー
・ブラック
・スーパーホワイト Ⅱ
・ダークブルーグリーンマイカメタリック
・シルバーメタリック
・スーパーレッド Ⅳ
・ディープティールメタリック
なかでも深みのある黒色の「ブラック」と、黄色がかった白色の「スーパーホワイト Ⅱ」との中古車流通量が多い傾向です。
※本記事は、2025年3月時点の情報になります。現在の相場価格と異なる可能性がございます。