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更新日:2020.07.28 / 掲載日:2020.07.28
日産パイクカーシリーズ第2弾! NISSAN PAO 内外装のここに注意

内装系
操作系に関連する樹脂部分が経年劣化で破損すること多し
シートのヘタリよりもベルトのヘタリに注意内外装に関しては、スピードウェル代表の雑喉さんにお話を伺った。まずはシートまわりだが、シート表皮の傷みなどは、スピードウェルオリジナルでシート表皮を用意しているので、リペアが可能。問題なのはシートベルトで、巻き戻しに不具合が出ているものが非常に多くなっているという。しかも新品部品の供給はない。
専用メーターは表示誤差が気になるパオの内装の特徴のひとつとなる1眼式のメーター。速度・水温・燃料計の他、警告灯などが美しくレイアウトされているのだが、計器計の表示がそれぞれアマくなっているという。
トグルスイッチの台座カバーの破損メーターを挟んで両サイドにレイアウトされるトグルスイッチは、その台座部のカバーが経年劣化で割れてしまうというトラブルが多発。スピードウェルでは代替え品を用意。
スイッチの不具合でスモールが常時点灯にハンドルコラムのウインカーレバー兼ライト系集中スイッチは、接点の劣化により、スモールランプが点灯したままになるというトラブルが発生。新品部品も出るが高価だ。
レギュレーターハンドルもドアハンドルも優しく操作ドア内張りは紫外線による褪色が定番。またレギュレーターハンドルやドアハンドルは内部の樹脂部品が経年劣化している上に、可動部が油脂切れを起こしており、力ずくで無理に開閉を行おうとすると、内部部品が破損してしまうことに。優しい操作を心がけたい。
専用デザインのオーディオはカセットの不動率高しパオの内装に合わせてデザインされている純正オーディオもパオの魅力のひとつ。しかし30年前のカーオーディオなのでラジオこそ健全だが組み合わされるカセットは内部のゴムベルトが経年劣化により切れてしまい、作動しなくなっているものがほとんど。
温度調整レバーの固着多し。無理に動かすのは厳禁空調はレバー式となる。吹き出し口や内/外気切り替えや、風量スイッチは現状問題ないが、温度調整レバーは内部の樹脂が破損して、調整ができなくなっているものが多い。
アンダートレイは表皮のお手入れが必須パイプ枠にビニールレザーが貼られたボードを組み合わせるダッシュボード下のアンダートレイもパオらしい内装の一部。そのビニールレザーが縮んで剥がれてしまうそうだ。
Bピラー部に備わる左右独立した室内灯パオの室内灯は左右のBビラー部に2か所備わる。右ドアを開けると右側、左ドアを開けると左側という左右独立点灯式。この室内灯のカバー部の割れが定番トラブルである。
外装系 30年前の限定車とは思えない 豊富なパーツ供給

前か後ろかで言えばフロントに欠品多し30年前の限定生産車というと外装部品など部品の入手が困難を極めそうだが、意外なことにリヤはバンパーやリヤハッチ、クオーターパネル、灯火類レンズなどは新品部品の供給がまだあるそう。対してフロントはボンネットやフェンダーなど部品供給がないので、前まわりを壊すと修理するのが困難だそうだ。
三角窓からの風切り音が気になったらサイドウインドウ前端には開閉が可能な三角窓が装備されるパオ。この三角窓のウエザーストリップが経年劣化で変形してしまうのだが、なんと現在でも新品の入手が可能。
リヤホイールハウスの前後が錆多発ポイントパオの錆多発ポイントは、リヤホイールアーチの前後となる。サイドステップ部は防錆性の高い鋼板を採用しているようだが、それでも錆が発生している車体が多いそうだ。
リヤウインドウからの雨漏りが定番パオの雨漏り多発ポイントが2分割のリヤクオーターウインドウ。中央のウエザーストリップが経年劣化で縮んでしまうことで、雨漏りが発生してしまうとのことだ。
経年劣化したキャンバストップは雨漏りの原因となるキャンバストップも雨漏りの原因のひとつ。早めの張り替えが必須だ。また開閉は電動式だが、動きが悪いものを無理に開閉させようとするとモーターの歯車を破損させるので要注意。
定期的な注油が必須パオのドアはアウターヒンジを採用。可動部が風雨にさらされているので、油切れによる異音の発生を起こしやすい。半年に1度は注油するように心掛けた方がいいようだ。
水切りモールは片方のみの新品供給ドアウインドウの下側に備わる水切りモールは、経年劣化により機能性と共に見映えも悪くなる。残念ながら、現在左右の内一方の部品しか新品で供給されていないそうだ。
リヤハッチのダンパー抜けガラス製のリヤハッチはダンパー抜けが定番トラブル。代替えのダンパーもあるが、重いハッチではないので、ペーパークリップでダンパーロッドを固定するという手もあり。
拭き取りに影響が出るワイパーのガタ起き上がった平面に近いフロントウインドウはワイパーが水滴を拭きづらい形状だそうで、異音や拭き取りムラなどが発生しやすいという。アームのガタも発生しやすいので要確認。
給油口に限らずですが……給油口のキーシリンダーにかかわらずだが、キーシリンダー内の油分切れが原因となり、キーがすり減ったり、回し辛くなっている場合が多いという。定期的に注油しておこう。