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更新日:2025.02.27 / 掲載日:2020.09.03
日産 スカイラインの狙い目グレードや特徴と価格相場を紹介

「走り」を追求した設計で人気のあるスポーツ車。日産のスカイラインに関して、今回はグレード別に紹介していきます。「それぞれどのような特徴があるのか」「中古で購入する場合に目安となる予算はどれくらいなのか」といった実際に購入を検討されている方に必要な情報を掲載していますので確認してみてください。
日産 スカイラインの歴史
スカイラインは、もともと日産自動車ではなく、かつて存在したプリンス自動車が開発したモデルです。当時、ミニバンやSUVといった車種はなく、セダンやクーペが主流の時代。そんな中でスカイラインは、多くの注目を集め、憧れの存在となっていました。1966年にプリンス自動車が日産自動車と合併した後も、スカイラインの生産は継続され、2020年時点でプリンス時代から数えて63年の歴史を持つ、日産を象徴するモデルのひとつとなっています。
スカイラインは伝統的にスポーティーなセダンやクーペをラインナップし、「スカイライン」という名のとおり、爽快な走りを特長としています。また、その時代ごとの日産のハイパフォーマンスカーとしての地位を確立してきました。
さらに、レースでの勝利を至上命題とした「GT-R」も、スカイラインをベースに開発されたモデルです。3~4代目、8~10代目のスカイラインに設定され、国内外のレースで数々の伝説を残しました。特に、3代目の「ハコスカ」は、箱型のスカイラインという意味を込めた愛称で親しまれています。
その後、GT-Rは一時生産が途絶えますが、1989年に16年ぶりの復活を遂げ、再びレースで活躍したことで大きな注目を集めました。GT-Rの再登場により、その陰に隠れる形となったスカイラインのベースモデルですが、こちらも高い評価を受けています。
7代目までで大きくなりすぎたボディをダウンサイジングし、FRスポーツとしてバランスの取れた仕上がりとなりました。そして、11代目からは、それまでスカイラインの特徴のひとつだった直列6気筒エンジンに代わり、V型6気筒エンジンを採用しています。
また、GT-Rは10代目を最後にスカイラインとは別モデルとなり、従来のスカイラインのイメージとは異なる存在となりました。しかし、軽快なハンドリング、直進安定性の向上、上質な室内空間など、スカイライン自体の性能は飛躍的に進化。これにより、スカイラインは新たなステージへと踏み出します。
11代目となるスカイラインでは、それまでの直列6気筒からV型6気筒へ変更。FRレイアウトを継承しつつ高級志向を強めました。続く12代目スカイラインでは、さらに洗練されたデザインと高剛性ボディを採用し、拡大されたエンジンで動力性能を向上させます。従来のスポーツ性に加え、快適性や上質感を高めた新世代のスカイラインとなりました。
13代目となる現行のスカイラインが、2014年11月に登場。ダイムラー製2.0Lターボや3.5Lハイブリッド、3.0Lツインターボ、ダイレクトアダプティブステアリングをはじめとした先進技術などが搭載され、新世代の高級スポーツセダンとして進化を遂げました。
スカイライン 400R
パワフルな走りを見せるハイパフォーマンスグレード「スカイライン 400R」
3.0L V6ツインターボエンジンを搭載し、最高出力405馬力を発揮。専用チューニングの足回りやスポーツデザインを採用し、走りと快適性を高次元で両立させています。
中古で購入する際の目安となる予算
<年式:予算目安>
2019年式:247万円~550万円
2020年式:333万円~466万円
2021年式:375万円~463万円
2022年式:407万円~560万円
2023年式:378万円~580万円
2024年式:458万円~560万円
2025年式:流通量希少により算出不可
比較的近年登場したグレードであること、趣味性の高いグレードであることから流通量は少なく、価格は高値安定で推移しています。
先代モデルとの比較
400Rは、近年のV37型スカイラインの中で最もパワフルで、スポーツ性を強調しているグレードです。搭載されるVR30DDTTエンジンは、最高出力405馬力を発揮し、0-100km/h加速は5秒台と優れたパフォーマンスを誇ります。
足回りには電子制御ショックアブソーバー「インテリジェントダイナミックサスペンション」を採用。19インチホイールと高性能ブレーキの組み合わせにより、優れた制動力とコーナリング性能を実現し、ハコスカの再来とも評されています。
エクステリアはスポーツセダンらしく、落ち着いたブラック基調のデザインを採用。走りと快適性を高次元で両立し、日常使いからスポーツドライビングまで幅広く楽しめるグレードです。
エンジンは3.0L V型6気筒DOHCツインターボ、最高出力405ps。ボディサイズは全長4810mm×全幅1820mm×全高1440mmです。
人気のあるカラー
・ミッドナイトパープル
・カーマインレッド
・ディープオーシャンブルー
・ブリリアントホワイトパール
・ダークメタルグレー
・スーパーブラック
・メテオフレークブラックパール
この中では、黄色がかった白の「ブリリアントホワイトパール」が人気です。
スカイライン GT タイプP
バランスの取れたスポーティーセダン「スカイライン GT タイプP」
スカイラインのスポーティーな走行性能を楽しみながらも、快適性や高級感を求めるユーザーに適したバランスの取れたグレードです。
中古で購入する際の目安となる予算
<年式:予算目安>
2019年式:219万円~316万円
2020年式:204万円~310万円
2021年式:261万円~345万円
2022年式:310万円~327万円
2023年式:303万円~327万円
2024年式:流通量希少により算出不可
2025年式:流通量希少により算出不可
スカイライン GT タイプPは流通している台数が少なく、選択肢は多いとはいえません。しかし、年式は新しいため、状態のよい車両が多く見られています。
先代モデルとの比較
13代目のV37スカイラインに設定されたGTタイプPは、スポーティーながらも快適性と上質さを重視したグレードです。
搭載するVR30DDTTエンジンは、スムーズで力強い加速を実現し、街乗りから高速巡航までストレスのない走行感を獲得。また、先進安全装備として「セーフティ・シールド」を搭載し、高い安全性能も特徴のひとつです。
インテリアには本革シートを標準採用し、上質な素材や丁寧な仕上げにより高級感を演出。さらに静粛性にも配慮され、ドライバーと同乗者の快適性を高めました。メルセデスやBMWといった同クラスのライバルに劣らぬ完成度となっています。
エンジンは3.0L V型6気筒DOHCツインターボ、最高出力304ps。ボディサイズは全長4810mm×全幅1820mm×全高1440mmです。
人気のあるカラー
・カーマインレッド
・ディープオーシャンブルー
・ブリリアントホワイトパール
・ダークメタルグレー
・スーパーブラック
・メテオフレークブラックパール
この中では、黄色がかった白の「ブリリアントホワイトパール」が人気です。
スカイライン GT

スポーティーグレードにあたる「スカイライン GT」
ベースグレードとはいえ、R34型とV37型は共に高いボディ剛性を持ち、高い走行性能が特徴ですが、特にV37型は海外での販売を見据えたモデルとなるため、高いシャシー性能を持っています。
R34型スカイライン GTではシンプルながらも高いボディ剛性を生かした軽快な走りが、V37型スカイライン GTではプレミアムスポーツセダンとして高い質感の走りが特徴です。
中古で購入する際の目安となる予算
<年式:予算目安>
1998年式:119万円~225万円
1999年式:128万円~312万円
2000年式:100万円~595万円
2001年式:100万円~490万円
2019年式:219万円~316万円
2020年式:138万円~310万円
2021年式:261万円~345万円
2022年式:310万円~327万円
2023年式:303万円~353万円
2024年式:457万円
2025年式:流通量希少により算出不可
発売開始がすでに25年以上前の車であるため、一部の車両はプレミア価格といえるほど高額です。特にマニュアルミッションを搭載したFRスポーツセダン・クーペというそのものが稀少であるため、高価格が付けられる傾向にあります。
先代モデルとの比較
スカイライン GTは1998年5月に登場した10代目に設定されるグレードです。エクステリアは先代の曲線を主体としたデザインから、直線基調のエッジの効いたメリハリあるデザインとなり、テールランプには「スカイライン」を象徴する丸型テールランプを採用。インテリアは黒を基調とし、ドライバーとの一体感を重視したものとなりました。
販売から20年以上経つものでも、高値で取引されているようです。
エンジンは2.0L直列6気筒ターボ最高出力155ps。ボディサイズは全長4705mm×全幅1725mm×全高1340mmです。
第13世代(現行モデル):2019年~
スカイライン GTは、2019年のマイナーチェンジで登場しました。最新のスカイラインであることから、追突防止の自動ブレーキやミリ波レーダーを用いた前方衝突予測警報など先進の運転支援システムを搭載しています。エクステリアでは、日産のインフィニティブランド共通コンセプトを元にデザインされ、抑揚の強いデザインが特徴となりました。インテリアでは、パワーシートや高度な機能を備えたクルーズコントロール、合成皮革のインテリアに加えて本アルミの内装パネルなどを搭載。
現行型なので中古車市場では、かなりの高値で取引されているグレードです。
エンジンは3.0L V型6気筒ターボ最高出力304ps。ボディサイズは全長4810mm×全幅1820mm×全高1440mmです。
人気のあるカラー
・スーパーブラック
・ダークメタルグレー
・メテオフレークブラックパール
・ブリリアントホワイトパール
この中で人気があるのは、人気の定番カラーのひとつである黒ベースの「スーパーブラック」です。
スカイライン 250GT
快適な乗り心地や居住性を実現した「スカイライン 250GT」
これまでの伝統であった直列6気筒エンジンから、V型6気筒エンジンとなっておりプラットフォームも新開発のものとなっています。これにより、重量バランスの改善や居住性の向上など、先代よりも大きく進歩を遂げました。
また、新型の直噴エンジンであるVQ25DDを採用しており、215psの高出力ながらも、クラストップの12.0km/Lの燃費性能を達成。快適な乗り心地や居住性など、これまでとは違った進化を遂げています。
中古で購入する際の目安となる予算
<年式:予算目安>
2001年式:127万円
2002年式:60万円
2003年式:35万円
2004年式:50万円
2005年式:45万円~70万円
2006年式:63万円
2007年式:34万円~100万円
2008年式:30万円~70万円
2009年式:45万円~48万円
2010年式:34万円~86万円
2011年式:38万円~114万円
2012年式:42万円~106万円
2013年式:53万円~85万円
2014年式:49万円~82万円
13年に渡って販売されたグレートです。そのため、一定の個体数は存在しますが、年式的に古いものが多いので購入の際はしっかり吟味する必要があります。
先代モデルとの比較
11代目に設定されたグレードで伝統の直列6気筒エンジンから、V型6気筒エンジンに変更されています。同時にV6エンジン専用の新型プラットフォームを採用し、ロングホイールベースとしたことで走行性能、居住性を高いレベルで実現。
しかし、従来のスカイラインファンからは大人しいスタイリングや乗り味が不評を買い、国内での販売は低迷していたため、中古車市場でも安値で取引されているようです。
エンジンは2.5L V型6気筒ターボ最高出力215ps。ボディサイズは全長4675mm×全幅1750mm×全高1470mmです。
第12世代:2006年~2013年
この世代のスカイライン 250GTは2006年、北米市場での販売が好調なこともあり、コンセプトはそのままに全体をブラッシュアップする形で登場しました。エンジン、プラットフォーム共に新開発のものを採用することでエンジンの搭載位置を15mm下げ低重心化。ボディ剛性も大幅に強化し、フロントサスペンションにダブルウィッシュボーンサスペンションを採用することで車の応答性と安定性を向上しました。
この世代は高年式のものだと、価格は高めのものが多いようです。
エンジンは2.5L V型6気筒ターボ最高出力225ps。ボディサイズは全長4780mm×全幅1770mm×全高1470mmです。
人気のあるカラー
・クリスタルホワイトパール
・スーパーブラック
・ブリリアントシルバー
この中で人気があるのは、高級感のある強い白色の「クリスタルホワイトパール」と、ソリッドな漆黒色の「スーパーブラック」が人気です。
スカイライン 350GT
新たにクーペが設定された「スカイライン 350GT」
これまでトランスミッションはATあるいはCVTが搭載されてきましたが、350GTでは6MTも選択できるようになりました。また、クーペでは全幅が1750mmから1815mmに拡大し、より大きなタイヤを装着可能となります。
中古で購入する際の目安となる予算
<年式:予算目安>
2003年式:69万円~148万円
2004年式:97万円~220万円
2005年式:105万円~119万円
2006年式:75万円~238万円
2007年式:46万円~160万円
2008年式:45万円~86万円
11~12代目までの短い期間の設定となるため、個体数自体も多くはありません。大排気量セダン・クーペのため、そもそもの市場規模も小さく、中古車市場も停滞しているようです。
先代モデルとの比較
250GTより遅れること2年、2003年6月に登場しました。搭載される3.5L V6エンジンはエルグランドなどに用いられるVQ35DEを240psから280psにまで出力アップした上で搭載。また、V6エンジンへの変更するにあたって、V6エンジンの全長の短さを生かし、フロントミッドシップにエンジンを設置します。FR車としては理想的な重量バランスのF52:R48とすることで、ハンドリング性能は先代と比較して大きく進化しました。
この世代は中古車市場でもあまり流通していないため、良質な車両を探すのは難しいでしょう。
エンジンは3.5L V型6気筒ターボ最高出力280ps。ボディサイズは全長4640mm×全幅1815mm×全高1395mmです。
第12世代:2006年~2008年
12代目のV36スカイライン350GTは2006年のモデルチェンジと共に登場。先代とは違い、セダンのみの設定となります。エンジンは排気量こそ先代と同じ3.5Lとなりますが、全くの新開発のものとなり、出力も315psと大幅に高出力化されました。同時にプラットフォームも一新され、同クラスのメルセデスベンツ・BMWを上回るボディ剛性を確保しています。
こちらも流通量は少なめなので、先代と同じく良質な車両を探すのは難しいです。
エンジンは3.5L V型6気筒ターボ最高出力315ps。ボディサイズは全長4755mm×全幅1770mm×全高1450mmです。
人気のあるカラー
・ホワイトパール
・スーパーブラック
・ダイヤモンドシルバー
・バーニングレッド
・レイクショアブルー
この中で人気があるのは、メタリック系のシルバーである「ダイヤモンドシルバー」です。
スカイライン GTS
スカイラインの中でも走りを楽しめるグレード「スカイライン GTS」
また、余分な補機類を持たないため、重量も軽く仕上がることからプレーンなスカイラインの走りを楽しめるグレードです。さらに、シンプルな車体構成のため、価格も上位グレードより低く抑えられています。
中古で購入する際の目安となる予算
<年式:予算目安>
1989年式:125万円~416万円
1990年式:200万円~385万円
1991年式:128万円~728万円
1992年式:225万円~501万円
1993年式:88万円~428万円
1994年式:139万円~470万円
1995年式:126万円~420万円
1996年式:92万円~379万円
1997年式:148万円~398万円
1998年式:150万円~286万円
すでに販売開始から35年以上が経過しているので、現存する車両もごく少数でした。稀少なFRスポーツということで、需要と供給のバランスから中古車相場は高騰しています。
先代モデルとの比較
プリメーラ、パルサー、Z32フェアレディZ、シーマといった数々の名車を生み出した日産の「901運動」によって8代目・R32型スカイラインが生み出されました。スカイラインGTSではボディタイプはクーペとセダンが設定され、エンジンは共にRB20DEを搭載。直列6気筒エンジンということで滑らかな回転フィーリングが特徴です。
販売から30年以上経過しているものの、その希少性から高い価格で取引されています。
エンジンは2.0L直列6気筒ターボ最高出力155ps。ボディサイズは全長4530mm×全幅1695mm×全高1325mmです。
第9世代:1993年~1998年
先代はハンドリングの秀逸さが特徴でしたが、コンパクト化したボディが仇となり室内空間の狭さが弱点となっていました。これを解消するため、先代よりボディを拡大し、全車3ナンバーボディに。その結果、軽快なハンドリングはなりを潜めてしまいましたが、代わりに長いホイールベースを生かし、室内空間と安定性を高めています。
この世代でも、ボディタイプはクーペとセダンを設定。希少なこともあり、相場も高めになっています。
エンジンは2.0L直列6気筒ターボ最高出力130ps。ボディサイズは全長4640mm×全幅1720mm×全高1340mmです。
人気のあるカラー
・ブラック
・ホワイト
・グレイッシュグリーン
・スパークシルバーツートーン
・ダークブルーツートーン
・ダークグレーパール
・スーパークリアレッド
・ディープマリンブルー
・シルキースノーパール
・ソニックシルバー
この中で人気があるのは王道の「ブラック」や「ホワイト」そして、シルバーベースの「ソニックシルバー」です。
※本記事は、2025年2月時点の情報になります。現在の相場価格と異なる可能性がございます。