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更新日:2024.12.16 / 掲載日:2020.10.09
ホンダ アコードの狙い目グレードや特徴と価格相場を紹介

ホンダを支える主力車種として長い歴史を持つアコードは、「調和」という意味を持つ英語から名前を与えられました。そんなホンダ アコードに関して、今回はグレード別に紹介していきます。
「それぞれどのような特徴があるのか」「中古で購入する場合に目安となる予算はどれくらいなのか」といった実際に購入を検討されている方に必要な情報を掲載していますので確認してみてください。
ホンダ アコードの歴史
初代アコードは1976年にシビックの上位モデルとして登場します。当時はオイルショックの影響が色濃く、さらに世界各国で自動車排ガスによる大気汚染が深刻化しており、低燃費かつ低公害な車が求められていました。そのため、アコードのエンジンには、ホンダ独自の低公害技術を採用したCVCCエンジンを採用。このエンジンは、1970年代のアメリカで施行された厳格な排ガス規制であるマスキー法を世界で初めてクリアした画期的な技術として注目を集めました。アコードは、FF駆動方式を採用したゆとりのあるセダン型車両を基本としつつ、時代ごとのホンダの最新技術を積極的に取り入れてきたモデルです。初代から現在の10代目に至るまで、数多くのバリエーションや派生車種が生まれましたが、一貫してグローバルマーケットを視野に入れた車両開発が行われました。特に北米市場では非常に高い評価を受けており、1984年にはアメリカで海外ブランド車として販売台数トップの記録を達成しています。
1985年にデビューした3代目(CA型)は、リトラクタブルライトを採用したスタイリッシュなデザインが特徴です。中でも「エアロデッキ」と呼ばれる3ドアハッチバックモデルは、ルーフが大きく延長された斬新なデザインで注目を集めました。このモデルは新開発のDOHCエンジン(PGM-FI)を搭載し、FF車として世界初の4輪ダブルウィッシュボーンサスペンションを採用。走行性能を大幅に向上させた3代目アコードは、日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞しています。
その後、アコードは主に北米市場のニーズに応じる形で、クーペやワゴンなどのバリエーションを拡充しながら、大型化や高出力化が進められていきました。1997年から2013年までの期間には、日本国内向けモデルと北米向けモデルをそれぞれ開発。北米市場を主要なターゲットとするアコードは、ホンダ車でありながら輸入車を思わせる雰囲気を持つセダンとしての独自の個性が際立っています。2013年に登場したCR型から再び統一され、現在に至ります。
2017年に登場した10代目アコードでは、1.5Lターボエンジンや2.0Lハイブリッドシステムを採用。特にハイブリッドモデルは高い燃費性能と力強い加速を両立し、北米市場での評価も高いモデルです。安全面では「Honda SENSING」を全車標準装備し、先進運転支援機能を搭載しました。
2023年に登場した11代目アコードは、ハイブリッド専用モデルへと進化。最新の「e:HEV」ハイブリッドシステムを搭載し、加速性能と燃費性能をさらに向上させました。インフォテインメントには「Google搭載システム」を導入し、コネクテッド機能を強化。先進安全機能「Honda SENSING 360」により、全方位の安全支援が可能となりました。
アコード e:HEV
次世代のモビリティセダン「アコード e:HEV」
エクステリアは、シンプルで上質なデザインが特徴で、低重心かつワイドなスタイルが高級感を演出。他には、最新のデジタル技術を駆使したコネクテッド機能を充実させ、運転支援システム「Honda SENSING 360」を採用。環境性能、快適性、安全性を高次元で調和させたセダンとなりました。
中古で購入する際の目安となる予算
<年式:予算目安>
2023年式:流通数少のため算出不可
2024年式:475.5万円~564.3万円
アコードe:HEVは発売して間もないため、流通量も少なく価格も新車とほぼ変わらない価格です。ただし、走行距離が少なく、状態の良いものが多く見られます。
先代モデルとの比較
第11世代アコード e:HEVは、先代モデルから大きな進化を遂げています。まず、最大の変更点はハイブリッド専用モデルとなった点です。内燃機関のみの仕様は廃止され、環境性能が一段と重視されました。搭載される「e:HEV」システムは制御が最適化され、スムーズで力強い加速を実現しています。
デザイン面では、外観がよりシンプルで洗練されたモダンなスタイルに進化しました。薄型のLEDヘッドライトや大きなフロントグリルが採用され、上質感が際立つ印象です。車体のサイズも拡大され、室内空間がさらに広がり、後部座席の快適性が向上しています。
インテリアでは、最新の「Google搭載インフォテインメントシステム」を導入し、GoogleマップやGoogleアシスタントが利用可能になりました。これにより、直感的な操作性と利便性が大幅に向上しています。さらに、OTA(無線ソフトウェア更新)機能を新たに採用し、常に最新の機能を維持できる点も大きな変更点です。
安全面では、先進運転支援システム「Honda SENSING 360」が新たに搭載され、360度の全方位モニタリングが可能になりました。これにより、車線変更時の安全確認や交差点での対向車検知などの機能が強化され、より安心して運転できる環境が整っています。
エンジンは2.0L 直列4気筒DOHC16バルブ+モーターで、最高出力は147ps。ボディサイズは全長4975mm×全幅1860mm×全高1450mmです。
人気のあるカラー
・プラチナホワイト・パール
・クリスタルブラック・パール
・メテオロイドグレー・メタリック
・イグナイトレッド・パール
・キャニオンリバーブルー・メタリック
この中で人気の色は、上質さを感じられるパールが入ったホワイトの「プラチナホワイト・パール」です。
アコード EX

10代目で久々の復活を果たしたグレード「アコード EX」
ロー・アンド・ワイドで流麗なエクステリアデザインが特徴で、数々の先進技術を搭載したハイブリッド車として力強い加速と滑らかな走りを実現しています。
中古で購入する際の目安となる予算
<年式:予算目安>
1994年式:35万円
1995年式:100万円
2020年式:212万円~435万円
2021年式:239万円~345万円
2022年式:259万円~408万円
2023年式:356万円~408万円
アコード EXの現行のCV型は国内発売開始が2020年2月と最近ではありますが、徐々に台数が流通するようになっています。コンディションは良いものから悪いものまで幅があるため、走行距離などを確認することも重要です。
また、過去のアコード EXは1993年発売の5代目CD型まで遡りますが、こちらは中古車市場にはほとんど流通していません。
先代モデルとの比較
初代から続いた3ドアハッチバック車が廃止され、この世代からセダンのみの設定となりました。中古車市場では流通している個体はほとんどありません。
エンジンは1.8L直列4気筒ターボ最高出力105ps。ボディサイズは全長4680mm×全幅1695mm×全高1390mmです。
第5世代:1994年~1997年
初代では上級グレードだったアコード EXですが、モデルチェンジごとに上位にグレードを追加していったために、次第に標準グレードとしての位置付けに変化していきました。 この世代も中古車市場の流通量はわずかです。
エンジンは1.8L直列4気筒ターボ最高出力125ps。ボディサイズは全長4675mm×全幅1760mm×全高1410mmです。
第10世代:2020年~2023年
現行型であり、この世代はアコード EXのみ設定されています。低重心プロポーション、ゆとりのある室内空間、2モーターを備えたホンダ独自のハイブリッドシステム「e:HEV」による力強い走行性能、先進安全運転支援システム「Honda SENSING」を装備し、アコードらしい構成となりました。
発売開始からまだ数年しか経っていないため、流通している台数も少ないことから、高い価格で取引されています。
エンジンは2.0L直列4気筒ターボ最高出力145ps。ボディサイズは全長4900mm×全幅1860mm×全高1450mmです。
人気のあるカラー
・プラチナホワイト・パール
・クリスタルブラック・パール
・ルナシルバー・メタリック
・パッションレッド・パール
・ブリリアントスポーティブルー・メタリック
この中では、上質さを感じられるパールが入ったホワイトの「プラチナホワイト・パール」、パール塗装されたブラックの「クリスタルブラック・パール」が人気です。
アコード ユーロR

痛快なスポーツ走行が可能な「アコード ユーロR」
ホンダの誇るVTECエンジンは220psを発揮し、痛快なスポーツ走行が可能です。
中古で購入する際の目安となる予算
<年式:予算目安>
2000年式:148万円~269万円
2001年式:135万円~248万円
2002年式:163万円~233万円
2003年式:70万円~380万円
2004年式:89万円~219万円
2005年式:108万円~265万円
2006年式:95万円~250万円
2007年式:180万円~286万円
2008年式:120万円
アコード ユーロRは人気車種だったこともあり、年式の割には中古車の流通数が多いです。
先代モデルとの比較
妥協なく走行性能を追求した「TYPE R」とは異なり、居住性や快適性はそのままにスポーツ性能を大幅に向上させたグレードとして誕生しました。2.2LのDOHC VTECエンジンと専用ローダウンサスペンション、レカロ製バケットシートにMOMO製ステアリングホイールと充実した装備を持つスポーツセダンです。
この世代は登場から20年近く経過しているため、価格もこなれてきました。
エンジンは2.2L直列4気筒ターボ最高出力220ps。ボディサイズは全長4680mm×全幅1720mm×全高1405mmです。
第7世代 : 2002年~2008年
ホンダの誇る名機K20Aエンジンへと換装し、先代と比較し排気量は減少したものの、出力は変わらず220psを叩き出しています。トランスミッションは6MT化され、オルガン配置のアルミ製スポーツペダル、先代同様にレカロシートとMOMOステアリングにより積極的なスポーツドライビングを楽しむことが可能です。
中古車市場においては、無限製のパーツなどでチューンナップされた個体も存在します。年式の割に流通している台数も多く、人気があるので車両状態によっては高く取引されている個体も多いです。
エンジンは2.0L直列4気筒ターボ最高出力220ps。ボディサイズは全長4665mm×全幅1760mm×全高1450mmです。
人気のあるカラー
・アークティックブルー・パール
・ミラノレッド
・アラバスターシルバー・メタリック
・グラファイト・パール
・プレミアムホワイト・パール
・ナイトホークブラック・パール
この中では、鮮やかなブルーにパール塗装が入った「アークティックブルー・パール」が人気です。
アコード タイプS
上質な走りを極めた「アコード タイプS」
どちらもエンジンはK24A、2.4リッターDOHC i-VTECを搭載し、ヨーロッパ仕様に準じたセッティングのスポーツサスペンションと組み合わせることで、上質な走りのパフォーマンスを極めています。
トランスミッションにはマニュアル感覚のスポーティーなシフトチェンジが楽しめる5速ATを装備しました。
中古で購入する際の目安となる予算
<年式 : 予算目安>
2005年式:84万円
2006年式:75万円
2007年式:55万円~80万円
2011年式:60万円~99万円
2012年式:69万円~129万円
2013年式:流通数少のため算出不可
アコード タイプSは7代目、8代目共にモデル後半での追加車種だったために生産台数が少なく、中古車市場においても流通している個体数は少なくなっています。
先代モデルとの比較
アコード タイプSは7代目CL型のスポーツタイプとして販売されました。同時期にラインナップされていたユーロ Rが2リッター高回転型エンジンを6MTで操る積極的なスポーツセダンなのに対し、余裕のある2.4リッターエンジンと5ATを組み合わせた上質な大人のスポーツセダンです。標準装備されたVSA(ビークル・スタビリティ・アシスト)はABSとTCS、横滑り抑制機能を持ち、安全性能を高めています。
この世代はかなり相場も安くなっているので、上質なスポーツセダンを手ごろな値段で入手することが可能です。
エンジンは2.4L直列4気筒ターボ最高出力200ps。ボディサイズは全長4665mm×全幅1760mm×全高1450mmです。
第8世代:2011年~2013年
8代目CU型ではより上質なプレミアムスポーティーとして、黒を基調としたインテリアと専用のエアロパーツを与えられました。18インチの大径アルミホイールと2ピストン式異形キャリパーを持つ大径ディスクブレーキ、さらに専用のスポーツサスペンションによって、乗り心地を損なうことなく直進安定性とスムーズなハンドリングを実現します。
もともと生産台数も少なかったこともあり、中古車の流通台数も少なめです。
エンジンは2.4L直列4気筒ターボ最高出力206ps。ボディサイズは全長4730mm×全幅1850mm×全高1440mmです。
人気のあるカラー
・ホワイトオーキッド・パール
・アラバスターシルバー・メタリック
・グラファイトラスター・メタリック
・コバルトブルー・パール
・クリスタルブラック・パール
この中では、パール塗装がされたホワイトの「ホワイトオーキッド・パール」が人気です。
アコード SiR

アコードのスポーツイメージを牽引した「アコード SiR」
どちらの世代もホンダ自慢のDOHC VTECにPGM-FIを組み合わせた強力なエンジンを装備し、排気量は5代目CD型では2.2リッター、6代目CF形ではダウンサイジングされ2リッターとなっています。
中古で購入する際の目安となる予算
<年式:予算目安>
1999年式:124万円
登場から20年以上の年数が経過しているため、中古車市場には1台しか流通していません。かつて全日本ツーリングカー選手権(JTCC)でも活躍した名車ですが、現在では入手は困難といえるでしょう。
先代モデルとの比較
5代目CD型は当時のアメリカ市場を強く意識した設計となっており、大柄なボディサイズは室内空間に余裕のある大きさを提供し、2.2リッターエンジンは強大なトルクで力強い加速性能を持っていました。スタイリッシュな外観と先進的なメカニズムを併せ持っているため、日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞しています。
中古車市場には流通していないため、購入するのは難しいでしょう。
エンジンは2.2L直列4気筒ターボ最高出力190ps。ボディサイズは全長4675mm×全幅1760mm×全高1410mmです。
第6世代:1997年~2002年
6代目CF形では車両設計が北米仕様、欧州仕様、国内仕様と分けられ、日本国内においては5ナンバーサイズおよび2リッターエンジンへの回帰が行われました。新たに開発されたEPS(電動パワーステアリング)+VGR(可変ステアリングギアレシオ)、リアには5リンク式ダブルウィッシュボーンサスペンションを装備し、優れたハンドリングのスポーツセダンとして高い評価を受けています。
先代同様、中古車市場には流通していないため、購入するのは難しいグレードです。
エンジンは2.0L直列4気筒ターボ最高出力180ps。ボディサイズは全長4635mm×全幅1695mm×全高1420mmです。
人気のあるカラー
・タフタホワイト
・セブリングシルバー・メタリック
・ムーンストーンシルバー・メタリック
・ナイトホークブラック・パール
・スーパーマリンブルー・パール
・サイプレスグリーン・パール
・ルビーレッド・パール
この中では、明るめのシルバーの「セブリングシルバー・メタリック」と、渋いシルバーの「ムーンストーンシルバー・メタリック」が人気です。
※本記事は、2024年11月時点の情報になります。現在の相場価格と異なる可能性がございます。