中古車購入
更新日:2024.12.16 / 掲載日:2020.11.04
ダイハツ トールの狙い目グレードや特徴と価格相場を紹介

ダイハツが販売しているトールワゴン型のコンパクトカーであるトールに関して、今回はグレード別に紹介していきます。
「それぞれどのような特徴があるの?」「中古で購入する場合に目安となる予算はどれくらい?」といった実際に購入を検討されている方に必要な情報を掲載していますので確認してみてください。
ダイハツ トールの歴史
トールは、ダイハツが送り出しているコンパクトトールワゴンの中で「軽自動車以上、ミニバン以下」のちょうどいいサイズ感が特徴です。その製品コンセプトは「家族とのつながり」であり、家族の日常や地域に密着し、幅広いユーザーに支持される車を目指して開発されました。コンパクトな外形寸法とすることで小型乗用車でありながら、軽自動車と同等の取り回し性と広い室内空間を実現しています。ダイハツの軽乗用車であるムーヴやタントなどでも採用されている、高剛性ボディや、Dサスペンションなども採用されました。
2016年にトールが誕生した当初は、以下の5つのグレードが設定されました。
・標準グレードの「トール X」
・両側パワースライドドアを装備した上級グレードの「トール G」
・ターボ車仕様のトール「Gターボ」
・フロントのカラードバンパーとメッキフロントグリルに専用デザインを施した「トール カスタム G」
・ターボ車仕様の「トール カスタム Gターボ」
また、ダイハツの運転支援システム「スマートアシストII」の装備の有無を選択できる以下のカスタムグレードも用意されました。
・トール X SAII
・トール G SAII
・トールカスタム SAII
2018年の11月のマイナーチェンジでは一部改良が行われ、スマートアシストIIからバージョンアップし、「スマートアシストIII」に変更となります。このスマートアシストがついていたグレードの名称もSA IIから、SAIIIへと変更されました。同じタイミングで、トール Gやトール カスタム Gというグレードが廃止となります。カスタムグレードのボディカラーはモノトーンカラーに加え、2トーンカラーも選べるようになりました。
2019年9月に行われたマイナーチェンジでは、スマートアシストIIIがトールの全車に装備されるようになります。これにより、2018年11月以降、グレードが廃止されていたトール Gやトール カスタム Gの2つのグレードが復活しました。
このマイナーチェンジにより、WLTCモードによる燃料消費率並びに排出ガスに対応させています。そして、トール X、トール G、トール カスタムGは「平成30年排出ガス基準50%低減レベル」認定を、トール Gターボ、トール カスタム Gターボは「同25%低減レベル」認定をそれぞれ取得しました。
2020年9月、マイナーチェンジが行われ、トールの安全性や利便性を強化。安全面では「新型ステレオカメラ」を搭載し、夜間歩行者検知や衝突回避支援ブレーキ機能などの精度を向上させました。また、予防安全機能「スマートアシスト」に、「ブレーキ制御付誤発進抑制機能」や「アダプティブクルーズコントロール」などの機能が追加されています。
一方で、指先のボタン操作でサイドブレーキをかけられる「電動パーキングブレーキ」や、近づくだけでドアロックを解除する「ウェルカムドアロック解除」などの便利な装備も搭載されました。
2024年10月、ダイハツはトールの生産が終了され、トールは8年の歴史に幕を下ろしました。
トール X

シンプルな装備で価格が抑えられた「トール X」
ベーシックグレードということで、シンプルな装備で価格は抑えられたものとなっていますが、エンジンやサスペンションは上級グレードと同じものを採用し、同等の走行性能・乗り心地を確保しています。
また、インテリアの質感など若干コストの差はあるものの、居住性や積載能力など劣るものではありません。一方で、ダイハツの衝突回避システムであるスマートアシストIIIは装備されていないのが大きな特徴です。
中古で購入する際の目安となる予算
<年式:予算目安>
2017年式:56.8万円~142.9万円
2018年式:75.8万円~129.3万円
2019年式:47万円~157.6万円
2020年式:99万円~175万円
2021年式:107万円~169万円
2022年式:118万円~170.7万円
2023年式:98万円~168.9万円
2024年式:147.8万円~205万円
トール Xは、現時点での中古車市場で100台ほど流通量していました。なかには、未使用車もあり、状態の良い個体が見られています。手頃な価格で購入したい方は、価格がこなれている2019年以前の年式を選ぶとよいでしょう。
先代モデルとの比較
トール Xはトールの発売が開始された当初より設定されるグレードで、価格を抑えた最もベーシックなグレードです。とはいえUVカット機能付きガラスやマニュアルエアコンなど最低限の装備は揃っており、日常使用において問題となることは少ないでしょう。
また、全車に標準装備されるマルチインフォメーションディスプレイは、走行距離や燃費情報など多彩な情報が表示可能です。このディスプレイはインパネ上部中央に配置され、どの席からでも見ることができるよう配慮されています。
ボディでは開発時の検証の結果、入り組んだ路地や狭い場所での使用も想定し、できる限り外側は小さく、車内は広くあることが求められました。一般的に、回転半径が5mを下回ると小回りが利くと感じるため、トールも十分小回りが利く車といえるでしょう。また、車体サイズに対する室内空間の広さも高いレベルでバランスしており、同社のパッケージング技術の高さが生きています。
トール Xの中古車市場における流通数は、比較的多めです。条件に合った車両を探したい方でも、気に入った一台を見つけられるでしょう。
エンジンは1.0L直列3気筒ターボ最高出力69ps。ボディサイズは全長3700mm×全幅1670mm×全高1735mmです。
人気のあるカラー
・ブラックマイカメタリック
・プラムブラウンクリスタルマイカ
・ブライトシルバーメタリック
・パールホワイトIII
・ファイアークォーツレッドメタリック
・レーザーブルークリスタルシャイン
・ターコイズブルーマイカメタリック
この中では、重厚感漂う黒色の「ブラックマイカメタリック」が人気です。
トール カスタムG

カスタム専用パーツの装備で、より精悍なスタイルとなった「トール カスタムG」
トールではグレード体系を標準グレードとカスタムグレードの2つに分けており、カスタムではエクステリアに専用パーツを用いて、より精悍なスタイルとしています。
また、インテリアでも標準グレードのトール Gと比較して、メッキパーツの追加や同じパーツでも高機能・高品質の素材になるなど、より上質なインテリアとなっているのが特徴です。
中古で購入する際の目安となる予算
<年式:予算目安>
2016年式:72万円~148万円
2017年式:68.2万円~178.7万円
2018年式:82.9万円~175.9万円
2019年式:88.7万円~177万円
2020年式:98.2万円~210.3万円
2021年式:111.4万円~221.6万円
2022年式:127.8万円~213.6万円
2023年式:159.9万円~237.6万円
2024年式:166.8万円~287万円
こちらのグレードもトール X同様、現時点での中古車市場に100台ほどが流通していました。流通量の安定性から価格も大きく変動しにくいうえに、豊富な選択肢があるため、自分の予算や好みに合った車両を見つけられるでしょう。
先代モデルとの比較
トール カスタムGはトールの発売が開始された当初より設定されるグレードです。標準グレードのトール Gに対し、エクステリア・インテリアにカスタムを加えた上級グレードとなります。
エクステリアでは、メッキフロントグリル・大型エアロバンパー、カスタム専用LEDリアランプ・メッキバックドアガーニッシュが装備され、ホイールもスチール製のものから、14インチアルミホイールに変更されました。
インテリアでは、メーター類がカスタム専用の自発光式メーターとなり、革巻きステアリングに加え、ピアノブラック塗装のインテリアパネルが採用されました。その他、便利装備として、電動パーキングブレーキ、オートブレーキホールド機能が標準装備され、12Vアクセサリーソケットがラゲッジスペースに追加されています。
トール カスタムGのみでの流通量は非常に少ないため、ほぼ同等の装備で、スマートアシストがついているトール カスタムG SAIIやトール カスタムG SAIIIなどを探したほうがよいでしょう。
エンジンは1.0L直列3気筒ターボ最高出力69ps。ボディサイズは全長3705mm×全幅1670mm×全高1735mmです。
人気のあるカラー
モノトーン
・ブラックマイカメタリック
・プラムブラウンクリスタルマイカ
・ブライトシルバーメタリック
・パールホワイトIII
・ファイアークォーツレッドメタリック
・レーザーブルークリスタルシャイン
・ターコイズブルーマイカメタリック
2トーン
・ブライトシルバーメタリック×ターコイズマイカメタリック
・ブラックマイカメタリック×レーザーブルークリスタルシャイン
・ブラックマイカメタリック×ファイアークォーツレッドメタリック
・ブラックマイカメタリック×パールホワイトIII
この中では、高級感ある黒色の「ブラックマイカメタリック」と、白色に上品なパール塗装を施した「パールホワイトIII」が人気です。
トール G
快適装備が充実した「トール G」
エンジンはトール Xと同じく1.0Lの3気筒エンジンを搭載しており、トランスミッションも共通のCVTを搭載しました。その他、シートアレンジやラゲッジスペース寸法なども共通です。
トール Xとの違いは、主に快適装備と便利装備が充実しているところにあり、その追加装備は多岐に渡るものの、価格差は比較的抑えられたお得なグレードとなっています。
中古で購入する際の目安となる予算
<年式:予算目安>
2016年式:86.8万円~105万円
2017年式:45万円~150.7万円
2018年式:68万円~170.1万円
2019年式:87.3万円~155万円
2020年式:115.6万円~189.5万円
2021年式:103.4万円~179.9万円
2022年式:148万円~234.8万円
2023年式:137.1万円~195万円
2024年式:148.2万円~196.7万円
トール Gは、現在の中古車市場で100台ほど出ており、2023年式や2024年式では、走行距離1万km以下の個体や未使用車も見られています。また、さまざまなオプションが付いている個体であっても、150万円以下で販売されている場合があるため、コスパの良い一台に出会えるかもしれません。
先代モデルとの比較
トール Gは、トールの発売が開始された当初より設定されるグレードです。
標準グレードのトール Xと比べても、エンジンやトランスミッション、居住性、燃費性能などの基本的な変更点はありません。違いとなるのは、カラーマルチインフォメーションディスプレイやオートエアコンを標準装備しているということにあり、これにより利便性・快適性を高めているのが特徴です。
また、2020年の9月に行われたマイナーチェンジでは「先進・洗練・進化」をテーマに時代進化を感じられるよう、インテリア・エクステリアを刷新しました。エクステリアは、フロントバンパー&グリルが新デザインとなり、インテリアはトーンを落とし、シートカラーも統一することで落ち着いた雰囲気を演出しています。
エンジンは1.0L直列3気筒ターボ最高出力69ps。ボディサイズは全長3700mm×全幅1670mm×全高1735mmです。
人気のあるカラー
・ブラックマイカメタリック
・プラムブラウンクリスタルマイカ
・ブライトシルバーメタリック
・パールホワイトIII
・ファイアークォーツレッドメタリック
・レーザーブルークリスタルシャイン
・ターコイズブルーマイカメタリック
この中では、重厚感ある黒色が印象的な「ブラックマイカメタリック」が人気です。
トール カスタムG リミテッド SAIII

快適なドライブが楽しめる特別仕様車「トール カスタムG リミテッド SAIII」
トール カスタムG SAIIIに、オプションパックのコンフォータブルパックとパノラマモニター&純正ナビ装着用アップグレードパックを特別装備したグレードとなります。これらを装備したことにより、より安全で快適なドライブが楽しめる仕様となりました。
また、グレード名に入っているSAIIIとは、予防安全装備の「スマートアシストIII」を装備していることを意味しています。
中古で購入する際の目安となる予算
<年式:予算目安>
2018年式:99.8万円~124.4万円
2019年式:97.5万円~171.6万円
2020年式:103.8万円~136.6万円
トール カスタムG リミテッド SAIIIは、現時点での中古車市場で55台ほど出ていました。販売期間2年弱の特別仕様車でしたが、中古車の流通数は少なくありません。また、年式的にはまだ新しい部類となるので、比較検討できなくともコンディションは概ね良好といえるでしょう。
先代モデルとの比較
2018年11月に登場したトール カスタムG リミテッド SAIIIは、トール カスタムG SAIIIをベースにオプションパックである、「コンフォータブルパック」と「パノラマモニター&純正ナビ装着用アップグレードパック」を特別装備したグレードです。
このコンフォータブルパックとは、快適装備をセットにしたオプションで、運転席・助手席シートヒーターをはじめ、シートバックテーブルやアームレストなどがセットされています。
また、パノラマモニター&純正ナビ装着用アップグレードパックでは、マルチインフォメーションディスプレイあるいはナビ画面に周囲の映像を映し、運転をサポートするパノラマモニター、加えてオーディオ操作・ハンズフリー通話用ステアリングスイッチがセットされたパックです。
また、このグレードが設定されたタイミングで、それまで装備していた予防安全装備のスマートアシストIIがスマートアシストIIIにアップグレードされました。
登場したのが2年前とわりと最近ですが、55台ほどの中古車が流通しており、状態の良い車両も確認できます。
エンジンは1.0L直列3気筒ターボ最高出力69ps。ボディサイズは全長3725mm×全幅1670mm×全高1735mmです。
人気のあるカラー
モノトーン
・ブラックマイカメタリック
・プラムブラウンクリスタルマイカ
・ファインブルーマイカメタリック
・ブライトシルバーメタリック
・ファイアークォーツレッドメタリック
・マゼンタベリーマイカメタリック
・レーザーブルークリスタルシャイン
・パールホワイトIII
・ブリリアントカッパークリスタルマイカ
2トーン
・ブラックマイカメタリック×マゼンタベリーマイカメタリック
・ブラックマイカメタリック×ファイアークォーツレッドメタリック
・ブラックマイカメタリック×レーザーブルークリスタルシャイン
・ブラックマイカメタリック×パールホワイトIII
・ブラックマイカメタリック×ブリリアントカッパークリスタルマイカ
この中では、重厚感漂う黒色の「ブラックマイカメタリック」が人気です。
※本記事は、2024年11月時点の情報になります。現在の相場価格と異なる可能性がございます。