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更新日:2024.12.16 / 掲載日:2020.11.08
トヨタ プリウス PHVの狙い目グレードや特徴と価格相場を紹介

トヨタの人気車であるプリウスのプラグインハイブリッド版として開発された「プリウス PHV」に関して、今回はグレード別に紹介していきます。
「それぞれどのような特徴があるの?」「中古で購入する場合に目安となる予算はどれくらい?」といった実際に購入を検討されている方に必要な情報を掲載していますので確認してみてください。
トヨタ プリウス PHVの歴史
プリウスPHV は、1997年にハイブリッド乗用車として発売された3代目プリウスのプラグインハイブリッド版です。プリウスの3代目に新たに設定されたプリウスPHVは、2009年に官公庁や電力会社などと特定の利用者に向けてリースされたのち、2012年に一般ユーザー向けに販売が開始されています。
日本ではプリウス PHVという名称ですが、海外では「プリウスプラグイン」と呼ばれていて、フランスでは「プリウスジャーナル」という名称で販売されました。
2012年に登場したプリウス PHVは、3JM型のモーターを搭載しています。エンジンは燃費向上のために、1.8Lの2ZR-FXE型を採用し、世界トップクラスの燃費と2.4Lガソリンエンジン並みのパワーを実現しているのが特徴です。
バッテリーは、リチウムイオン電池が採用されました。市販仕様は、ボタンによってEV走行とHV走行を切り替えることができます。
2011年のマイナーチェンジでは、100V・1500WのAC電源がオプションとして追加されました。そして、スマートフォンで充電管理やエアコン操作を行う機能が備わっており、さらに燃費表示や充電ステーションの検索のできるアプリも用意されています。
そして、2016年に初代のプリウスPHVは生産を終了しました。
2代目は2017年に登場し、初代生産終了から約10ヶ月ぶりに市場へと投入されました。駆動用モーターでの走行の他に、発電用モーターを使っても走行できるデュアルモータードライブシステムを搭載しました。
パワートレインは4代目プリウスで改良した「2ZR-FXE型エンジン」「1NM型駆動用モーター」「1SM型発電用モーター」の3つで構成されています。
充電はAC200Vの他に、家庭用配線に対応してAC100Vも使用できるようになりました。また、一部のグレードでは、オプションで屋根に設置するソーラー充電システムを選ぶことができます。外部給電機能を搭載しており、満充電で最大1,500Wの電力を2日程度供給することが可能です。
2023年1月、プリウスのシリーズにパラレルハイブリッド車「HEV」が発売され、同年3月にはプラグインハイブリッド車「PHEV」をリリース。どちらもパワートレインには、コンパクトかつ大容量な駆動用バッテリーと高出力の駆動用モーター、高効率なガソリンエンジンを組み合わせた第5世代ハイブリッドシステムを搭載しました。
HEVには2.0Lモデルと1.8Lモデルが用意され、システム最高出力は従来の1.6倍にも及ぶ144kWを誇ります。一方、PHEVは2.0Lモデルのみとなっており、システム最高出力はHEVを上回る164kWにも達しました。
プリウス PHV S

実用性が高い「プリウス PHV S」
運転席のシート上下機能、助手席のスライド・リクライニング機能に加えて、フロントコンソールトレイ、大型コンソールボックスなどの収納が追加されているため、実用性が大幅に向上しています。
さらに、フロントガラスにもUVカットはもちろん、撥水機能が追加されるなど、快適なドライブをサポートする機能も備わった実用性の高いグレードです。
中古で購入する際の目安となる予算
<年式:予算目安>
2012年式:58.8万円~114.6万円
2013年式:59.8万円~118万円
2014年式:65万円~144万円
2015年式:85万円~128万円
2016年式:流通量希少により算出不可
2017年式:134.9万円~348万円
2018年式:169.8万円~236.9万円
2019年式:160.9万円~239.7万円
2020年式:201.4万円〜249.9万円
2021年式:279.9万円
プリウス PHV Sは、初代の中古価格はそれほど高くありません。しかし、現行モデルとなる2017年式以降の車両は格段に価格が上がり、車両状態の良いものも多く確認できます。
先代モデルとの比較
プリウス PHV Sは、この世代の基本グレードとして設定されます。
運転席のみにスマートエントリーを装備し、運転席上下シートリフターを備えているのが特徴です。その他に以下の内容が装備されています。
・大型コンソールボックス
・6スピーカー仕様のCDオーディオ
・リアワイパー
・ソフトプライバシーガラス
また、エアバッグやABSなどの安全機能は標準装備です。
この世代は登場から8年以上経過しているため、全体的に価格は低くなっています。
エンジンは1.8L直列4気筒ターボ最高出力99ps。ボディサイズは全長4480mm×全幅1745mm×全高1490mmです。
第2世代:2017年~
この世代でも、プリウス PHV Sは基本グレードとして設定されました。
6スピーカーは付いていますが、オーディオレスなので、オーディオが必要な場合は追加費用が発生します。
2代目のプリウスPHVは「普通充電」と「急速充電」の2つのソケットが用意されていますが、プリウス PHV Sは普通充電のみの装備です。ホイールは15インチアルミホイールですが、他のグレードと違い、単調なデザインが特徴です。ソーラー充電システムが選択可能であり、これにより屋根にソーラーパネルが設置できます。
2代目は登場から3年ほどしか経っていないため価格も高く、車両状態の良いものが多いです。
エンジンは1.8L直列4気筒ターボ最高出力98ps。ボディサイズは全長4645mm×全幅1760mm×全高1470mmです。
人気のあるカラー
・プラチナホワイトパールマイカ
・シルバーメタリック
・アティチュードブラックマイカ
・エモーショナルレッドII
・スピリテッドアクアメタリック
この中では、白色にパール塗装を施した「プラチナホワイトパールマイカ」と、光沢感のある黒色の「アティチュードブラックマイカ」が人気です。
プリウス PHV G

初代の上級グレード「プリウス PHV G」
クルーズコントロールや運転席パワーシートは標準装備されているため、快適性能が充実しているのが特徴です。2011年に行われたマイナーチェンジで、雨滴感知式オートワイパーなどを追加装備したため、さらに装備が充実しました。
中古で購入する際の目安となる予算
<年式:予算目安>
2012年式:69万円~138.1万円
2013年式:89万円~138万円
2014年式:94.7万円~137.1万円
2015年式:99.8万円~108万円
プリウス PHV Gは上級グレードという位置づけでしたが、中古価格はプリウス PHV Sとそれほど変わりません。とはいえ、中古車市場での流通量もそこまで多いわけではないので、じっくり比較した上で購入を決めたほうがよいでしょう。
先代モデルとの比較
プリウス PHV Gは、初代のみに設定されたグレードです。
ステアリングが本革巻き仕様、シート表皮は上級ファブリック仕様などが採用されています。
リチウムイオン電池を採用し、満充電でのEV走行距離は26.4km、燃費はリッター31.6kmです。AC200Vでは約90分、AC100Vならば約180分で充電完了します。
安全装備は、以下の内容を装備していました。
・SRSエアバッグ
・アクティブヘッドレスト
・プリクラッシュセーフティシステム など
また、AC100V電源で1,500Wまで使えるコンセント、ドアや窓を閉じても車外へ電力供給できるプラグケーブルのヴィーグルパワーコネクターをオプションで装備することが可能です。
この世代では上級グレードという位置づけのプリウス PHV Gですが、今から10年近く前に登場していたグレードということもあり、価格もこなれてきました。中古車の流通量も決して多いわけではないので、車両の状態をしっかりと比較検討したほうがよいでしょう。
エンジンは1.8L直列4気筒ターボ最高出力99ps。ボディサイズは全長4480mm×全幅1745mm×全高1490mmです。
人気のあるカラー
・レッドマイカメタリック
・ボルドーマイカ
・アティチュードブラックマイカ
・シルバーメタリック
・ダークブルーマイカ
・スーパーホワイトⅡ
・フロスティーグリーンマイカ
・トゥルーブルーマイカメタリック
・ホワイトパールクリスタルシャイン
この中では、光沢感のある黒色の「アティチュードブラックマイカ」と、白色にパールの塗装を施した「ホワイトパールクリスタルシャイン」が人気です。
プリウス PHV A

安全装備が充実した「プリウス PHV A 」
本革巻き3本ステアリングホイール、ステアリングヒーター、快適温熱シートなどの快適装備を備えています。
安全装備では、以下の内容を装備しています。
・ブラインドスポットモニター
・インテリジェントパーキングアシスト
・インテリジェントクリアランスソナー
標準グレードのプリウス PHV Sよりも安全装備が充実しているのが特徴です。また、11.6インチのナビゲーションシステムと急速充電が標準装備されています。
中古で購入する際の目安となる予算
<年式:予算目安>
2017年式:125.9万円~309万円
2018年式:168.3万円~234万円
2019年式:189.9万円~297.3万円
2020年式:175.9万円〜279.8万円
2121年式:234.3万円〜303.3万円
2022年式:207.4万円〜290.5万円
2023年式:291.7万円
プリウス PHV Aは2代目から設定されたグレードであり、年式が古いものでも7年ほどしか経過していないことから、全体的に中古価格は高めです。状態が良く、走行距離が短い車両も多く確認することができます。
先代モデルとの比較
プリウスPHV Aは、プリウスPHVの2代目で設定されたグレードです。
プリウスPHV Sの上位グレードとして位置づけられています。プラグインハイブリッドの効率化と大容量リチウムイオン電池の搭載によって、EV走行距離は68.2kmと、先代よりも2倍以上の距離になりました。駆動用モーターの他に、発電用モーターでも走行できます。
安全装備は、以下の内容を備えているのが特徴です。
・インテリジェントクリアランスソナー
・ブラインドスポットモニター
・パーキングアシスト など
充電方法は、AC200VとAC100Vに対応した「普通充電」と「急速充電」の2つを備えています。外部給電機能もあり、エンジンをかけずに外部に電力を供給が可能です。
11.6インチの大型ディスプレイのT-Connect SDナビゲーションシステムを装備し、ディスプレイは縦長に配置されています。ディスプレイは静電式タッチディスプレイであり、タブレットのように直感的な操作が可能です。
2代目から設定されているため、車両状態が良いものが多く、高値で取引されています。
エンジンは1.8L直列4気筒ターボ最高出力98ps。ボディサイズは全長4645mm×全幅1760mm×全高1470mmです。
人気のあるカラー
・アティチュードブラックマイカ
・スピリテッドアクアメタリック
・シルバーメタリック
・エモーショナルレッドII
・プラチナホワイトパールマイカ
この中では、輝光沢感のある黒色の「アティチュードブラックマイカ」や、明るいシルバー色の「シルバーメタリック」が人気です。
プリウス PHV S GRスポーツ

GRが開発した「プリウス PHV S GRスポーツ」
グレード名に入っている「GR」はトヨタが展開するスポーツカーブランドのことであり、そのGRが開発したため、プリウス PHV S GRスポーツはスポーツカーとして位置づけられます。
専用デザインのフロントバンパーやリアバンパー、専用エンブレムなどとGR専用となっているパーツやデザインが随所に取り入れられているのが特徴です。
中古で購入する際の目安となる予算
<年式:予算目安>
2017年式:197.8万円~277.4万円
2018年式:166.3万円~299.8万円
2019年式:195万円~345万円
2020年式:258万円〜289.8万円
2021年式:312万円~330万円
2022年式:295万円~362万円
2023年式:流通量希少のため算出不可
プリウス PHV S GRスポーツは専用の装備と専用デザインのパーツを備えているので、全年式を通して他のグレードよりも中古価格が高くなっています。また、初期年式でも7年ほどしか経過していないこともあり、車両状態の良いものが多いです。
先代モデルとの比較
プリウス PHV S GRスポーツは、プリウスPHVの2代目で設定されたグレードです。
2017年2月に登場し、新しいグレードとして追加されました。「GR」はトヨタのスポーツカーブランドであり、プリウスPHVにもGRというグレードが設定されます。
エクステリアは専用のフロントバンパーになっており、専用リアバンパー、専用エンブレム、大開口ロアグリルなどを備えました。前後のバンパーにより、他のグレードのプリウスPHVよりも、全長が40mm長いです。足回りは専用のチューニングサスペンションを備え、剛力アッパーパーツや空力パーツによって、車体の安定性と剛性を高めました。
インテリアは、専用のスポーティシートと本革巻き3本スポークステアリングホイールを採用しています。その他に、専用のタコメーターやスタートスイッチ、アルミペダル、スモークブラック加飾シフトノブ、リヤ大型センターアームレス、ブラックフロントピラーなどを採用し、質の高いインテリアの数々を採用しました。
このグレードの中古車価格は全体的に車両状態の良いものが多いので、価格は高めです。
エンジンは1.8L直列4気筒ターボ最高出力98ps。ボディサイズは全長4685mm×全幅1760mm×全高1470mmです。
人気のあるカラー
・ダークブルーマイカ
・グレーメタリック
・アティチュードブラックマイカ
・シルバーメタリック
・スピリテッドアクアメタリック
・エモーショナルレッドⅡ
・ホワイトパールクリスタルシャイン
この中では、プリウスが登場したときに広告やカタログでイメージカラーとして使用された、ワインレッドに近い深みのある赤色の「エモーショナルレッドⅡ」が人気です。
※本記事は、2024年11月時点の情報になります。現在の相場価格と異なる可能性がございます。