中古車購入
更新日:2024.11.19 / 掲載日:2021.01.05
トヨタ チェイサーの狙い目グレードや特徴と価格相場を紹介

トヨタが2001年まで生産していた中型高級乗用車であるチェイサーに関して、今回はグレード別に紹介していきます。
「それぞれどのような特徴があるの?」「中古で購入する場合に目安となる予算はどれくらい?」といった実際に購入を検討されている方に必要な情報を掲載していますので確認してみてください。
トヨタ チェイサーの歴史
チェイサーは、1977年から2001年までトヨタで販売されていた車です。チェイサーという車名は、英語で「追跡者」「狩人」といった意味を持っているため、グリルエンブレムには盾と弓矢の絵が入っています。
1977年6月、当時人気車種であったマークIIの姉妹車として、若い世代をターゲットに発売されました。それは、同じように人気のあった日産・スカイラインに対抗するためでもありました。
チェイサーは、斜め格子のフロントグリルや横一文字のリヤコンビネーションランプを採用したスタイリッシュなデザインが特徴となっています。
1980年10月には、2代目が発売されます。ビスタ店専売車の「クレスタ」が加わったことにより「マークII3兄弟」と呼ばれるようになりました。この世代では、4ドアセダンと4ドアハードトップがラインナップされ、最上級グレードとしてチェイサー アバンテが設定されます。
1984年8月に3代目が発売され、この世代から4ドアハードトップのみの展開となりました。姉妹車であるマークIIやクレスタなどと比べると、全長が少し短くなっています。先代で最上級グレードであったチェイサー アバンテは、ラグジュアリーグレードとしてラインナップされました。
1988年8月にスタイリッシュな4ドアハードトップとして、4代目が発売されます。この世代では、最上級グレードとして新たにチェイサー ラフィーネを設定しました。また、この世代からガソリンエンジンがすべてDOHC化されます。もともとスポーティーさを売りにして販売されていましたが、4代目から一転して上品さをアピールするようになりました。
1992年10月には5代目を発売し、全車3ナンバーに生まれ変わります。この世代では、それまでスポーツモデルとして設定されていたチェイサー GTからチェイサー ツアラーへと名称を変更しました。
1995年9月に行われた一部改良では、運転席エアバッグを全車に標準装備させています。
1996年9月には安全性をさらに強化するべく、衝突安全ボディGOA・ディスチャージヘッドランプを採用し、6代目が発売されました。この世代では、パッシブセーフティ対策として、ABSとデュアルエアバッグを全車に装備しています。
1999年8月にマイナーチェンジが行われ、スポーティシリーズは「ツアラー」、ラグジュアリー系は「アバンテ」とグレードネームを変更しました。さらに、一部グレードには電子制御フレックスロックアップ付4速ATを採用し、ブレーキアシストを装備し、より燃費性と安全性を高めています。
その後、1999年~2000年にかけて、アバンテ・ロードリーやツアラーSの特別仕様車が発売されます。しかし、当時トヨタでは「アルテッツァ」「クラウンアスリート」といった、新たなスポーツセダンを販売し始めた時期でもありました。チェイサーはその波に押されるように、2001年6月をもって24年の歴史に幕を閉じたのです。
チェイサー ツアラーV
今なお中古車市場で高額取引されている「ツアラーV」
搭載されているエンジンは2.5L直列6気筒DOHCで、VVT-i(可変バルブタイミング機構)を採用したため、非常に走行性に優れているのが特徴です。
このグレードは今なお強い人気があるため、中古車市場でも高値で取引されているほどです。
中古で購入する際の目安となる予算
<年式:予算目安>
1992年式:275.9万円前後
1993年式:277万円前後
1994年式:流通量希少により算出不可
1995年式:327万円~460万円
1996年式:250万円~520万円
1997年式:265万円~487万円
1998年式:249万円〜540万円
1999年式:250万円〜475万円
2000年式:316万円〜467万円
2001年式:288万円〜465万円
このグレードについては比較的中古車の流通が多く、現在でも人気車両のため、平均的に高価格で取引されています。特に、車両状態が良いものやカスタムされたものは高価格です。
先代モデルとの比較
チェイサー ツアラーVは、5代目の中で一番の最高出力を誇る2.5L・ツインターボの280PSユニットを搭載しています。
サスペンションは、新設計の4輪ダブルウィッシュボーンを採用しました。また、フロントおよびリヤサスペンションのショックアブソーバーの減衰力を2段階3モードに制御し、乗り心地および操縦安定性の向上を計った世界初の電子制御サスペンションのTEMSを搭載しています。
この世代は登場した初期年式のものは流通していませんが、1994年以降はある程度の台数が中古車市場に流通しています。そのため、初期年式のものにこだわらなければ、手に入れること十分に可能でしょう。
エンジンは2.5L直列6気筒ターボ最高出力280ps。ボディサイズは全長4750mm×全幅1750mm×全高1390mmです。
第6世代:1996年~1999年
この世代では、効率がいいターボエンジンとVVT-i搭載しています。マイナーチェンジでは、ABSやデュアルバッグ、プリテンショナー&フォースリミッター付きシートベルトが採用されました。
この世代は、どの年式も安定して流通している状況です。登場から20年以上経過しているものとしては珍しい「300万円以上」の価格で取引されている中古車もあります。
エンジンは2.5L直列6気筒ターボ最高出力280ps。ボディサイズは全長4715mm×全幅1755mm×全高1400mmです。
人気のあるカラー
・スーパーホワイトII
・シルバーメタリック
・ダークブルーマイカ
・ブルーマイカ
・ホワイトパールマイカ
・ダークグリーンマイカP.I.O.
・プレステージャスパールトーニング
この中では、純白の「スーパーホワイトII」が人気です。
チェイサー ツアラー
6代目に設定されていたスポーティーグレード「チェイサー ツアラー」
エンジンは、1G-FE型式の直列6気筒DOHCを搭載しました。装備面では以下の内容を標準で装備しています。
・AM/FMラジオ付きCSプレイヤー
・フルオートエアコン
・UVカットガラス など
トランスミッションは、電子制御4ATを採用しました。
サスペンション形式は、前後輪ともに基本性能が良く、走行時におけるタイヤの上下を最小限に抑え、路面とタイヤをしっかりとグリップしてくれるダブルウィッシュボーン式です。
中古で購入する際の目安となる予算
<年式:予算目安>
1997年式:240万円前後
1998年式:127.1万円〜183.6万円
1999年式:65万円〜190万円
2000年式:116.5万円~150万円
2001年式:79.1万円
チェイサー ツアラーは1996年の6代目に登場しているグレードのため、設定されていた5年程度と期間も短いこともあり、中古車の流通は少なく、現時点で確認できたのはわずか12台です。
20年以上も前に登場しているグレードであるものの、現在でも人気車両のため、高い価格で取引されています。
先代モデルとの比較
チェイサー ツアラーは、ダイナミックなスポーツセダンとして6代目で登場したグレードです。
チェイサーのラグジュアリーグレードであるアバンテシリーズと比べても、エクステリア・インテリアやサスペンション、ステアリングのチューニングに至るまで明確に性格が異なっています。
トランスミッションとしては、フロントおよびリヤサスペンションともに、ショックアブソーバーの減衰力を2段階3モードに制御し、乗り心地および操縦安定性の向上を計った電子制御4ATを採用ました。
ボディの基本スタイリングはピラードの4ドアハードトップでマークIIと同一ですが、全長を短縮することによって慣性重量を軽減し、運動性能を向上しています。
チェイサー ツアラーは6代目より登場したグレードのため、中古車市場にあまり流通しておらず、現時点ではたった12台しか流通していません。比較的手を出しやすい価格となっていますが、20年以上前のグレードなので車両状態をよく確認した上で購入を決めたほうがよいでしょう。
エンジンは2.0L直列6気筒ターボ最高出力160ps。ボディサイズは全長4715mm×全幅1755mm×全高1400mmです。
人気のあるカラー
・スーパーホワイトII
・シルバーメタリック
・ダークブルーマイカ
・ワインレッドマイカ
・ダークグリーンマイカP.I.O.
・ホワイトパールマイカ
この中では、純白の「スーパーホワイトII」や、パール塗装が施された白色の「ホワイトパールマイカ」が人気です。
チェイサー 2.0アバンテ・ロードリー
ラグジュアリー感を一層高めた特別仕様車「チェイサー 2.0アバンテ・ロードリー」
特別仕様車という位置づけであったため、特別外装色としてスーパーホワイトパールマイカが設定されています。また、以下の特別装備によりラグジュアリー感を一層高めた仕様となっているのが特徴です。
・ディスチャージヘッドランプ
・アルミホイール
・6連奏CD チェンジャー
・高級シート表皮&ドアトリム表皮
・木目調&本革巻きステアリングホイール
中古で購入する際の目安となる予算
先代モデルとの比較
チェイサー 2.0アバンテ・ロードリーは特別仕様車として登場したため、装備がとても豊富で豪華仕様となっています。例えば、専用のボディカラーとして、スーパーホワイトパールマイカが設定されているのが特徴です。
また、以下の内容を標準装備しています。
・アルミホイールや専用エンブレム
・バッフル付エグゾーストテールパイプ
・専用シート表皮およびドアトリム表皮
・ファブリック張りコンソールボックス
・専用木目調/本革張りステアリングホイール
・本革巻シフトノブ
サスペンションの形式は、前後輪ともにダブルウィッシュボーン式コイルスプリング(スタビライザー付)を装備しました。
燃料供給装置はデンソーが独ボッシュ社の技術を導入して開発し、トヨタが1971年に初搭載したことで有名なEFI(電子制御式燃料噴射装置)を搭載し、燃料消費量やCO2排出量の低減により、燃費を向上させています。
チェイサーの後期に登場したチェイサー 2.0アバンテ・ロードリーは、たった11ヵ月程度の期間しか設定されていなかったため、中古車でもその流通量は数台と少ないです。そのため、車両の選択肢はあまりないでしょう。
エンジンは2.0L直列6気筒ターボ最高出力160ps。ボディサイズは全長4715mm×全幅1755mm×全高1400mmです。
人気のあるカラー
・スーパーホワイトII
・シルバーメタリック
・スーパーホワイトパールマイカ
この中では、美しいボディラインを感じさせるパール塗装が施された白色の「スーパーホワイトパールマイカ」が人気です。
チェイサー アバンテG
標準装備も充実した「チェイサー アバンテG」
エンジンは1JZ-GEの直列6気筒DOHCを搭載していて、標準装備は以下の内容が搭載されています。
・アルミホイール
・CD チェンジャー
・高級シート表皮&ドアトリム表皮
・木目調&本革巻きステアリングホイール など
また、クルーズコントロールやサンルーフといった装備はオプションで装着することが可能となっています。
中古で購入する際の目安となる予算
<年式:予算目安>
1990年式:250.9万円
1999年式:125万円前後
2000年式:103.9万円~179万円
チェイサー アバンテGは4代目が登場した1988年から設定されているグレードで、その後10年近い期間設定され続けています。しかし、現時点の中古車市場にはたった3台しか流通していないという状況のため、チェイサー アバンテGを中古車として購入するということはかなり厳しいかもしれません。
先代モデルとの比較
チェイサー アバンテGは、標準装備が充実しています。サスペンションの形式は前後輪ともに、アームが前後方向にスライド移動して衝撃をやわらげ乗り心地を向上させてくれるダブルウィッシュボーン式コイルスプリングを装備しました。
この世代のチェイサー アバンテGの中古車は、現時点でたった1台しか流通していませんでした。時期によっては全く流通していないことも考えられるため、選択肢はないでしょう。
エンジンは2.0L直列6気筒ターボ最高出力170ps。ボディサイズは全長4690mm×全幅1695mm×全高1375mmです。
第5世代:1992年~1996年
5代目のチェイサー アバンテGは、先代と比べても大きな変更点はありません。わずかながらにボディサイズが大きくなった程度です。
このグレードの中古車は、現時点で1台も流通していません。そのため、手に入れることは難しいでしょう。
エンジンは2.0L直列6気筒ターボ最高出力170ps。ボディサイズは全長4750mm×全幅1750mm×全高1390mmです。
第6世代:1996年~1998年
この世代では、先代まで搭載していた2.0L直列6気筒エンジンから2.5L直列6気筒エンジンを搭載するようになりました。
先代と同じく、この世代のチェイサー アバンテGの中古車も、現時点でもわずか2台しかも流通していないという状況です。そのため、手に入れることはかなり難しいといえます。
エンジンは2.5L直列6気筒ターボ最高出力200ps。ボディサイズは全長4715mm×全幅1755mm×全高1400mmです。
人気のあるカラー
・スーパーホワイトII
・シルバーメタリック
・ダークブルーマイカ
・ブルーマイカ
・ホワイトパールマイカ
・ダークグリーンマイカP.I.O.
・プレステージャスパールトーニング
この中では、パール塗装が施された白色の「ホワイトパールマイカ」が人気です。
※本記事は、2024年10月時点の情報になります。現在の相場価格と異なる可能性がございます。