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更新日:2024.12.03 / 掲載日:2021.01.20
メルセデスAMG GTの狙い目グレードや特徴と価格相場を紹介

卓越したパフォーマンスを持つ高級スポーツカーであるメルセデスAMG GTに関して、今回はグレード別に紹介していきます。
「それぞれどのような特徴があるの?」「中古で購入する場合に目安となる予算はどれくらい?」といった実際に購入を検討されている方に必要な情報を掲載していますので確認してみてください。
この記事の目次
メルセデスAMG GTの歴史
メルセデスAMG GTは、2013年秋に生産を終了したベンツ「SLS AMG」の後継車として誕生し、日本では2015年5月にデビューしました。このとき設定されたグレードは、「GT ベースグレード」と「GT S」です。メルセデスAMG GTには、500psクラスの圧倒的な出力を実現するAMG M178型4.0リッターV型8気筒ツインターボエンジンを搭載。また、重量配分を最適化するため、7速DCTトランスミッションをリアに配置し、エンジンからトルクチューブを介して出力を伝えるトランスアクスル・レイアウトを採用しています。
世界トップレベルの運動性能を備えたGTの人気は高く、「劇場版 仮面ライダードライブ サプライズ・フューチャー」では、仮面ライダードライブの敵の相棒でもある特殊車両「ネクストライドロン」として登場し、大きな注目を集めました。
2016年5月には、自動車誕生130周年を記念した特別仕様車「GT S 130th アニバーサリーエディション」を期間限定で発売。GT Sがベースになっていますが、GT S 130th アニバーサリーエディション専用のエアロパーツが装備されています。
2017年6月には、完全受注生産モデル「GT R」の販売を開始。エンジンはGTのベースグレードと同じですが、最高出力585psを実現。さらに、同年8月にはオープントップモデルの「GT ロードスター」と「GT C ロードスター」が登場しました。
2019年2月のマイナーチェンジでは最新のステアリングデザインが採用され、走行モードを手元で切り替えられる「AMGドライブコントロールスイッチ」が搭載されました。同時に、GT Rをベースにした全国20台限定の特別仕様車「GT R プロ」が販売されています。
2020年8月に一部改良が行われ、メルセデスAMG GTのエンジンを改良。GTの最高出力は530psにも達しました。また、一部改良を記念した限定モデル「GT ナイトエディション」と「GT ロードスター ナイトエディション」を発売。また、この年には730psを誇るエンジンを搭載した「メルセデス AMG GT ブラックシリーズ」も設定されました。
2023年8月、メルセデス AMG GTのフルモデルチェンジが行われ、第2世代となる「C192型」がアメリカで発表。日本では2024年4月から販売が開始されました。2代目には4.0L V8気筒ツインターボエンジンと、前後のトルク配分を最適化する「AMG 4マチック+」を搭載し、さらにパフォーマンスを高めています。
メルセデスAMG GT 63 4マチック+ クーペ
速さと優雅さの融合「メルセデスAMG GT 63 4マチック+ クーペ」
FRレイアウトと軽量アルミボディが特徴で、新型の4.0L V8ツインターボエンジン(M178型)を搭載。最高出力530ps、最大トルク68.3kgmという高い性能を発揮します。
中古で購入する際の目安となる予算
<年式:予算目安>
2024年式:2727万円~2939万円
メルセデスAMG GT 63 4マチック+ クーペは販売から間もないこともあり、中古市場での流通数はごくわずかでした。特別仕様車や限定モデル、オプション装備が豊富な個体やなどはさらに高額になると予想されます。
先代モデルとの比較
2014年、メルセデスAMG GT 63 4マチック+ クーペの前身となるスーパースポーツカー「メルセデスAMG GT クーペ」が登場。4L V8直噴ツインターボを搭載したハイスペックなグレードで、レースカーとしても活躍しました。
2024年に登場したメルセデスAMG GT 63 4マチック+ クーペは、AMG GT クーペのプラットフォームではなく、メルセデス AMG SLと共通のアーキテクチャを採用。改良された4.0L V型8気筒ツインターボエンジンを搭載し、加速は0-100km/hまでわずか3.2秒、最高速度は315km/hにも及びます。また、2代目からは4WD仕様も加わりました。
さらに、メルセデスAMG GT 63 4マチック+ クーペはラグジュアリーモデルに位置づけられ、インテリアも大幅にアップグレード。専用スポーツシートやデジタルディスプレイを搭載しており、オプションで4シーターを選ぶことも可能です。エクステリアデザインは、より鋭角的なラインとアグレッシブなAMGパナメリカーナグリルが採用され、スポーティさを強調しています。
エンジンは4.0L V型8気筒DOHCツインターボ、最大出力は530ps。ボディサイズは全長4545mm×全幅1940mm×全高1290mmです。
人気のあるカラー
・オブシディアンブラック(メタリック)
・セレナイトグレー(メタリック)
・ハイテックシルバー(メタリック)
・スペクトラルブルー(メタリック)
・アルペングレー(ソリッド)
・オパリスホワイト(メタリック)
・パタゴニアレッド(メタリック)
・スペクトラルブルーマグノ(マット)
・ハイパーブルーマグノ(マット)
中でも、深い黒の「オブシディアンブラック(メタリック)」が人気です。
メルセデスAMG GT 4-ドア クーペ
パフォーマンスとラグジュアリーを両立する「メルセデス AMG GT 4-ドア クーペ」
メルセデス AMG GT 4-ドア クーペの主なラインナップは、4.0L V8直噴ツインターボエンジンを搭載した「AMG GT 63」、および「ISG(インテグレーテッド・スターター・ジェネレーター)」を用いたマイルドハイブリッド車の「AMG GT 4マチック+」です。
中古で購入する際の目安となる予算
<年式:予算目安>
2019年式:678万円~1630万円
2020年式:799万円~2175万円
2021年式:812万円~1431万円
2022年式:998万円~2678万円
2023年式:1089万円~2512万円
2024年式:1322万円~2564万円
現時点では70台ほどが中古車市場に流通していました。年式にこだわらなければ、走行距離2万km前後で比較的状態のよい個体を、700万円台で購入することも可能です。
先代モデルとの比較
メルセデス AMG GT 4-ドア クーペの特徴は、豊富なエンジンラインナップです。「GT43」と「GT55」は、3.0L 直列6気筒エンジンと電気モーターを組み合わせています。さらに、高度な4輪駆動システムと、9速ATを搭載し、エコ性能をさらに向上。一方「GT63」には、最高出力585psを誇るターボエンジンを積んでいます。
また、インテリアでは実用性や快適性を追求し、3人座れるリアシートと、最大で1324Lまで拡張できるラゲッジスペースを採用しました。
GT43およびGT55のエンジンは、3.0L 直列6気筒DOHCターボSチャージャー+モーター、最高出力は367ps。GT63のエンジンは4.0L V型8気筒ツインターボ、最高出力は639ps。ボディサイズは全長5050mm×全幅1955mm×全高1455mmです。
人気のあるカラー
・オブシディアンブラック(メタリック)
・セレナイトグレー(メタリック)
・ハイテックシルバー(メタリック)
・スペクトラルブルー(メタリック)
・アルペングレー(ソリッド)
・オパリスホワイト(メタリック)
・パタゴニアレッド(メタリック)
・スペクトラルブルーマグノ(マット)
・ハイパーブルーマグノ(マット)
中でも、深い黒の「オブシディアンブラック(メタリック)」が人気です。
メルセデスAMG GT R
完全受注生産の「GT R」
完全受注生産によって、極限までその走行性能を高めています。4.0L V型8気筒ツインターボエンジンは、ターボチャージャーやウェイストゲートを改良、また過給圧を大幅に高めるなどの変更の結果、最高出力を585psまで向上させました。
2019年のマイナーチェンジでは、メーターパネルに12.3インチコクピットディスプレイを搭載しています。
中古で購入する際の目安となる予算
<年式:予算目安>
2018年式:1806万円~1875万円
2019年式:3250万円
2020年式:2491万円~2943万円
2021年式:2548万円
2022年式:2490万円~3100万円
GT Rは超高額帯のハイパフォーマンス・スポーツカーらしく、いわゆるビスポークと呼ばれる顧客独自のオーダーによる仕様も珍しくありません。
もともと完全受注生産の非常に特殊なグレードであることからも、中古車においても個体ごとに、さまざまな特徴を有していることが想定されます。
先代モデルとの比較
GT Rは2017年にシリーズの頂点に君臨する存在として、追加設定されたグレードです。この完全受注生産の特殊なグレードは、その驚異的ともいえるレベルまで引き上げられた動力性能によって、ニュルブルクリンク北コースでは7分10秒9というラップタイムを記録しました。
極限のチューニングを施された4.0L V型8気筒ツインターボエンジンは最高出力585psを叩き出し、0kmから100kmに加速するまでの時間が3.6秒という高性能を誇ります。また、ボディにも大きく手が加えられ、前後フェンダーを大幅にワイド化して、トレッドの拡大とタイヤの大型化に対応しているのが特徴です。
エアロダイナミクス面でも、専用の前後エアロバンパーやディフューザー、アジャスタブルリアウイングを装備し、高速走行の際には強大なダウンフォースを生み出します。
カーボンファイバー製の構造部材や鍛造アルミホイール、チタン製のサイレンサーなどを採用し、大幅な軽量化とボディ剛性の強化を両立しました。
このグレードは現時点の中古車市場では、10数台流通しています。完全受注生産のグレードのため、他のグレードと比べてもかなり高額な値段で取引されているようです。
エンジンは4.0L V型8気筒ターボ最高出力585ps。ボディサイズは全長4550mm×全幅2005mm×全高1285mmです。
人気のあるカラー
・オブシディアンブラック
・ダイヤモンドホワイト
・セレナイトグレー
・セレナイトグレーマグノ
・ハイテックシルバー
・ジュピターレッド
・ヒヤシンスレッド
・ブリリアントブルー
この中では、漆黒の「オブシディアンブラック」と、シルバー色の「ハイテックシルバー」が人気です。
メルセデスAMG GT ロードスター
エレガントなソフトトップを備えた「GT ロードスター」
特殊な素材で製造された3層構造のアコースティックソフトトップは、クローズ時の静粛性や快適性を確保しており、さらにスポーツカーとして重要な軽量化も実現しています。このソフトトップの開閉は時速50km以下であれば走行中でも可能であり、その操作に必要な時間もわずか11秒という優れた機構が特徴です。
中古で購入する際の目安となる予算
<年式:予算目安>
2017年式:流通量希少により算出不可
2018年式:1368万円~1417万円
2019年式:1318万円
2020年式:流通量希少により算出不可
2021年式:流通量希少により算出不可
GT ロードスターは、AMGのレーシング・テクノロジーによって、世界最高峰の動力性能を持つオープン2シータースポーツカーとなりました。
現時点の中古車市場においては流通数がかなり稀少な車種であり、確認できたのはたった1台だけです。年式も新しいので、かなり高価格で取引されています。
先代モデルとの比較
GT ロードスターは、AMGならではの驚異的なハイパフォーマンスをオープンエアの環境で存分に楽しむことが可能な高級スポーツカーです。こだわり抜いた設計と構造を持つソフトトップによって、エレガントなクラシック・スタイルと、現代的な静粛性・快適性の両立が可能になりました。
シートのヘッドレスト下部からは車速に応じて自動制御で温風が吹き出し、乗員の首周りを暖めることで真冬でも快適なオープンエア・クルージングが可能です。アルミニウムのスペースフレーム構造のボディは、サイドスカート部分などに補強を追加して剛性を高めつつ、トランクリッドをカーボン製として軽量化も図られています。
エンジンはAMG製の4.0L V型8気筒ツインターボ「M178」が搭載され、デビュー当初はベースグレードのクーペより強力な最高出力476psを発揮していました。これだけでも世界最速オープンカーといえる走行性能でしたが、2020年には驚愕の530psにまでチューニングレベルが高められています。
GT ロードスターの中古車は、現時点では1台しか流通していません。また、かなり高額な値段がついているのでよく考えてから購入することをおすすめします。
エンジンは4.0L V型8気筒ターボ最高出力530ps。ボディサイズは全長4544mm×全幅1939mm×全高1259mmです。
人気のあるカラー
・オブシディアンブラック
・ダイヤモンドホワイト
・セレナイトグレー
・セレナイトグレーマグノ
・ハイテックシルバー
・ジュピターレッド
・ヒヤシンスレッド
・ブリリアントブルー
この中では、純白の「ダイヤモンドホワイト」と、シルバー色の「ハイテックシルバー」が人気です。
メルセデスAMG GT S
GTのハイパワー・バージョン「GT S」
強化されたエンジンに対応するべく引き締められたサスペンション、巨大な6ポッドキャリパーと390mmの大径ディスクを組み合わせた強力なブレーキを装備しています。
この驚くべき動力性能によって、0kmから100kmまでの加速する時間を3.8秒でこなし、最高速度は1時間に310kmにも達する超高性能スポーツカーに仕上がりました。
中古で購入する際の目安となる予算
<年式:予算目安>
2015年式:790.2万円~1170万円
2016年式:968万円~1159.9万円
2017年式:1009.1万円
2018年式:流通量希少により算出不可
2019年式:流通量希少により算出不可
2020年式:流通量希少により算出不可
GT Sは人気のグレードですが中古車市場での流通数は20台以下と少なく、現時点で2018年式以降の個体は市場に出回っていませんでした。手に入れたい場合は、年式にこだわらずにじっくり探す必要があるでしょう。
先代モデルとの比較
GT Sはエンジン出力を強化した上級グレードとして、2015年に日本に導入されました。4.0L V型8気筒直噴ツインターボエンジンは最高出力が510psまで増強されており、まさに怒涛の加速力を発揮します。
トランスミッションを車両後部に搭載するトランスアクスル・レイアウトを採用することで、重量配分が適正化され、まるでライトウェイト・スポーツカーのような鋭いハンドリングを実現しているのが特徴です。電子制御式LSDの作動は非常に精緻であり、コーナー脱出で深いスロットルを与えるとハイパワーFRスポーツカーのお手本のようにリニアでスリリングなテールスライドを見せてくれます。
2017年には再度エンジンが強化され、その驚きのスペックは最高出力522psという次元に達しました。2019年の改良では、インスツルメント・パネルは大型で高精細のTFTディスプレイとなり、新たに追加された先進安全装備と併せて、アップデートされています。
このグレードは、GTが誕生した当初から2020年8月まで設定されていたので、中古車の流通量は他のグレードと比べても多めです。年式が古いものもあるので、他のグレードよりも安いですが、それでも800万円以上はかかります。
エンジンは4.0L V型8気筒ターボ最高出力522ps。ボディサイズは全長4545mm×全幅1940mm×全高1290mmです。
人気のあるカラー
・マグネタイトブラック
・ダイヤモンドホワイト
・セレナイトグレー
・セレナイトグレーマグノ
・AMGソーラービーム
・イリジウムシルバー
・イリジウムシルバーマグノ
・ジュピターレッド
・ヒヤシンスレッド
・ブリリアントブルー
この中では、純白の「ダイヤモンドホワイト」が人気です。
メルセデスAMG GT C
GTの最上級グレード「GT C」
加給圧を高めるなど大幅なチューニングを施された、4.0L V型8気筒ツインターボエンジンは、557psの最高出力を誇っているのが特徴です。
強化されたエンジンに合わせ、AMGライド・コントロール・スポーツサスペンションと後輪の操舵を行う4WS(4輪操舵)機構を装備し、鋭いレスポンスのハンドリングを手に入れました。
中古で購入する際の目安となる予算
<年式:予算目安>
2017年式:流通量希少により算出不可
2018年式:1641万円
2019年式:流通量希少により算出不可
2020年式:流通量希少により算出不可
2021年式:流通量希少により算出不可
GT Cは中古車市場においては流通が稀少なグレードであり、確認できたのはわずか2台だけでした。超高額価格帯のスポーツカーらしく、いずれの個体も各種のオプションパーツが装備されており、個性的な仕様が流通しています。
先代モデルとの比較
GT Cは通常販売されるラインナップ中、最上級の性能と豪華なエクステリア・インテリアを持つトップグレードとして、2017年に追加されたグレードです。
557psまで強化されたエンジンに、鍛えられたスポーツ・サスペンションシステムを組み合わせ、走行性能の大幅な向上が図られています。エンジンとトランスミッションのマウントには、磁性流体を用いた電子制御式可変マウントを用いており、走行状態に応じて硬度を変化させることで、快適性とハンドリングの両立を実現しました。
レッド塗装の巨大な6ポッドキャリパーと大径のディスクを組み合わせたAMG強化ブレーキシステムを装備し、シビアなスポーツドライビング対応した制動性能が確保されています。
インテリアは、豪華なレザーとカーボンを基本に仕立てられたAMGパフォーマンスシートを装備しました。世界最高レベルを目指して開発されたGT Cは、高級スポーツカーの現代における到達点として認知されるべき存在です。
このグレードは現時点の中古車市場では、2台しか流通していません。どちらも、かなりの高価格で取引されています。
エンジンは4.0L V型8気筒ターボ最高出力557ps。ボディサイズは全長4550mm×全幅2005mm×全高1290mmです。
人気のあるカラー
・オブシディアンブラック
・ダイヤモンドホワイト
・セレナイトグレー
・セレナイトグレーマグノ
・ハイテックシルバー
・ジュピターレッド
・ヒヤシンスレッド
・ブリリアントブルー
この中では、シルバー色の「ハイテックシルバー」が人気です。
※本記事は、2024年11月時点の情報になります。現在の相場価格と異なる可能性がございます。