中古車購入
更新日:2021.03.04 / 掲載日:2021.03.04
ホンダ インスパイアの狙い目グレードや特徴と価格相場を紹介
1989年に高級セダンとして登場したホンダ インスパイアに関して、今回はグレード別に紹介していきます。
「それぞれどのような特徴があるの?」「中古で購入する場合に目安となる予算はどれくらい?」といった実際に購入を検討されている方に必要な情報を掲載していますので確認してみてください。
ホンダ インスパイアの歴史
インスパイアは、ホンダが生産発売していた高級セダンです。レジェンドとアコードの中間に位置する車種として開発され、日本では5代目まで発売されていました。
インスパイアは英語の「inspire」から命名されており、インスピレーションやひらめきを与える、感動させる、奮い立たせるなどの意味が込められています。
1989年に初代が発売されました。上流階級向け車種のことを意味するハイソカークラスにあたるモデルです。エンジンは専用設計であり、高回転高出力を目的に開発されています。エンジンを横置きにしてディファレンシャルギアを置いた構造となっており、その後に販売された高級車でも同じ構造を採用しました。当時、同じくハイソカーとして位置づけられていた日産・ローレルを上回るほどの販売台数を記録しています。
1995年に2代目が発売されました。車体サイズは先代とほぼ同じながらも、室内を広くして車高を高くしています。アメリカでは、アキュラという車名で販売されていました。
1996年に一部変更を行い、エアバッグやABSなどの安全装備を全車に標準装備させ、カーナビは立体地図タイプに変更します。
1998年に3代目が発売され、2代目からは3年半という早い期間でのフルモデルチェンジとなりました。この世代から、オハイオ州で生産されるようになります。先代まで採用されていた横置きエンジンの構造は廃止されました。歴代インスパイアの中では、この世代のみ足踏み式のパーキングブレーキが使用されています。
2003年に4代目が発売され、姉妹車のセイバーと統合されました。先代同様セダンボディを踏襲するものの、ボディは北米仕様のアコードのものをベースに開発されています。また、この世代からドライバー支援装置のHiDSを採用しました。このHiDSとは、前方車両との衝突回避、車間距離維持システム、車線維持アシストなどを統合したシステムのことです。
2007年に5代目が発売されます。車体サイズは一回り大きくなり、エンジン排気量も増え、全体的に大型化しました。
2010年にマイナーチェンジを行い、ホイールデザインを一新。インテリアに木目調パネルを採用しました。
2012年に在庫分の販売が終了し、日本でのインスパイアの歴史に幕を閉じます。
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インスパイア 35TL
5代目のベーシックグレード「インスパイア 35TL」
インスパイア 35TLは、5代目の2007年12月に設定されていたグレードです。5代目の中では、ベーシックグレードとして位置づけられています。
エンジンには可変シリンダーシステムを搭載し、当時の国産3.5Lクラスセダンで唯一のレギュラーガソリン仕様となりました。フルオートエアコンや17インチのアルミホイールを搭載しています。その他、パワーウィンドウや集中ドアロック、クルーズコントロールなどが標準装備されているのが特徴です。
中古で購入する際の目安となる予算
インスパイア 35TLを中古で購入する際の目安となる予算をご紹介します。
<年式:予算目安>
2007年式:39万円~59万円
2008年式:32万円~69万円
2009年式:24万円~59万円
2010年式:流通量希少により算出不可
インスパイア 35TLはインスパイアの終盤に販売されていたグレードですが、それでも発売から15年近く経過しているので、中古車価格は全体的に安くなっています。そのため、入念なチェックをした上で購入を決めるのがおすすめです。
先代モデルとの比較
5代目:2007年~2010年
インスパイア 35TL は、5代目が誕生した当初から3年ほど設定されていたグレードです。
この世代のインスパイアのベーシックグレードとして発売され、3.5Lセダンクラスの中では唯一のガソリン車でした。先代に続き可変シリンダーシステムを採用し、走行状況に応じて、6気筒、4気筒、3気筒に切り替わります。ホイールは、17インチアルミホイールを標準装備します。
ボディサイズが先代よりも大きくなったことにより、全長が大幅に拡大され、車内のスペースが広くなっているのが特徴です。このボディサイズ拡大により、トランクサイズは510Lにアップしており、先代よりも1割ほど容量が増しました。
安全装備としては、エアバッグやABS、VSA、ブレーキアシストなどが搭載されています。
2009年に行われた一部改良では、ドアなどに遮音材を追加。これにより静音性が上昇しました。
このグレードの中古車は現時点で、30台弱流通しています。年式が古いので、購入時は車両の状態をしっかりと確認するようにしましょう。
エンジンは3.5L V型6気筒ターボ最高出力280ps。ボディサイズは全長4940mm×全幅1845mm×全高1475mmです。
人気のあるカラー
インスパイア 35TLのボディカラーは、下記の5色が設定されています。
・プレミアムブラキッシュ・パール
・ポリッシュドメタル・メタリック
・アラバスターシルバー・メタリック
・バスクレッド・パール
・プレミアムホワイト・パール
この中では、光の当たり具合で紫色にも見える黒色の「プレミアムブラキッシュ・パール」が人気です。
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インスパイア アバンツァーレ
5代目で一番豪華な装備が施された最上位グレード「インスパイア アバンツァーレ」
インスパイア アバンツァーレは、4代目に設定されていたグレードです。
この世代のインスパイアの中では、最上位グレードとして位置づけられていたため、装備面は一番豪華な装備が施されていました。そのため、車内にはスマートカードキーや8Wayパワーシート、デュアルエアコン、8スピーカー、後部電動サンシェードなどといった充実した機能が搭載されています。
安全面では、高速道路運転支援システムや車線維持支援機能、クルーズコントロールなどが搭載されているのが特徴です。
中古で購入する際の目安となる予算
インスパイア アバンツァーレを中古で購入する際の目安となる予算をご紹介します。
<年式:予算目安>
2003年式:流通量希少により算出不可
2004年式:39万円
2005年式:25万円
2006年式:44万円
2007年式:流通量希少により算出不可
インスパイア アバンツァーレは4代目の最上位グレードですが、最も古い年式のものでは20年近い時間が経過していることから、中古車価格はどれも安くなっており、どの年式も50万円以下の価格で手に入れられます。
先代モデルとの比較
4代目:2003年~2007年
インスパイア アバンツァーレは、4代目へのフルモデルチェンジが行われた際に設定されたグレードです。
インスパイアの最上位グレードとして位置づけられており、他のグレードと同じく、可変シリンダーシステムを搭載しています。
運転支援システムには、追突軽減ブレーキや車線維持支援機能、車間制御機能、E-プリテンショナーなどが搭載されました。これにより、自動運転に近い走行を体感することができます。
パワーウィンドウや集中ドアロック、本革巻きステアリングなどを標準装備しているのが特徴です。また、サンルーフや音声認識のDVDナビ、木目調パネルはオプションで搭載することができます。
さらに広々としたトランクは、トランクスルー機構もあり、リアシートを倒せば長い荷物も積み込むことが可能です。
このグレードの中古車は非常に少なく、現時点ではたった3台しか流通していません。どれも年式が古く、いい状態とは言えないので、良質な車両を探し出すことは難しいかもしれません。
エンジンは3.0L V型6気筒ターボ最高出力250ps。ボディサイズは全長4805mm×全幅1820mm×全高1455mmです。
人気のあるカラー
インスパイア アバンツァーレのボディカラーは、下記の5色が設定されています。
・サテンシルバー・メタリック
・プレミアムホワイト・パール
・ナイトホークブラック・パール
・グラファイト・パール
・ロイヤルビーレッド・パール
この中では、青みがかった黒色の「グラファイト・パール」が人気です。
インスパイア 30TE
4代目のベーシックグレード「インスパイア 30TE」
インスパイア 30TEは、4代目に設定されていたグレードです。この世代のインスパイアの中では、ベーシックグレードとして位置づけられており、装備も他のグレードと比べると簡素化されていました。
ダブルウィッシュボーンのサスペンションによって、乗り心地が柔らかくなっています。装備面では、フルオートエアコンや16インチ標準のアルミホイールを搭載しました。その他、パワーウィンドウやクルーズコントロール、本革巻きステアリングなどが標準装備されています。
中古で購入する際の目安となる予算
インスパイア 30TEを中古で購入する際の目安となる予算をご紹介します。
<年式:予算目安>
2003年式:24万円
2004年式:19万円~30万円
2005年式:29万円
2006年式:流通量希少により算出不可
2007年式:流通量希少により算出不可
インスパイア 30TEも4代目に設定されていたグレードで、発売から20年近くの時間が経過しています。もともとベーシックグレードとして誕生したこともあって、中古車価格はかなり安くなっているようです。
先代モデルとの比較
4代目:2003年~2007年
インスパイア 30TEは、4代目へのフルモデルチェンジが行われた際に設定されたグレードです。この世代のベーシックグレードとして、誕生しました。
このグレード含め、4代目は北米仕様のアコードを元に開発されています。そのため、ダブルウィッシュボーンのサスペンションによって乗り心地が柔らかくなっているのが特徴です。エンジンには、新機構の可変シリンダーシステムを採用しました。
また、フロントのレーダーで車間距離を維持するIHCC、前方車との衝突を回避するCMBS、車線維持アシストのLKASを統合したドライバー支援装置も搭載されています。安全面では、運転席エアバッグや助手席エアバッグ、サイドエアバッグ、クルーズコントロールなどを装備しました。
4代目でベーシックグレードとして設定されていたインスパイア 30TEの中古車は、あまり多くはありません。現時点で7台ほどしか流通していないので、条件に合った車両を探し出すのは少し難しいでしょう。
エンジンは3.0L V型6気筒ターボ最高出力250ps。ボディサイズは全長4805mm×全幅1820mm×全高1455mmです。
人気のあるカラー
インスパイア 30TEのボディカラーは、下記の5色が設定されています。
・サテンシルバー・メタリック
・プレミアムホワイト・パール
・ナイトホークブラック・パール
・グラファイト・パール
・ロイヤルビーレッド・パール
この中では、シルバー色の「サテンシルバー・メタリック」と漆黒の「ナイトホークブラック・パール」が人気です。
インスパイア 35iL
5代目の上位グレード「インスパイア 35iL」
インスパイア 35iLは、5代目に設定されていたグレードです。この世代のインスパイアの中では、上位グレードとして位置づけられており、ベーシックグレードのインスパイア 35TLよりも装備が充実しています。
装備面では、木目調のステアリングホイールやフルオートエアコン、HDDナビなどを備えているのが特徴です。
安全装備も充実しており、ミリ波レーダーの衝突被害軽減ブレーキ、アクティブクルーズコントロール、エアバッグ、EBD、ABS、VSA、E-プリテンショナーなどを搭載しています。
中古で購入する際の目安となる予算
インスパイア 35iLを中古で購入する際の目安となる予算をご紹介します。
<年式:予算目安>
2007年式:流通量希少により算出不可
2008年式:19万円~70万円
2009年式:流通量希少により算出不可
インスパイア35iLの中古車は、現時点で2007年式しか流通していません。とはいえ、1年だけでも20数台は流通しているので、選択肢は多い方でしょう。しかし、年式は古いので購入時はよく確認することが大切です。
先代モデルとの比較
5代目:2007年~2009年
インスパイア 35iLは、5代目に設定されていたグレードです。
この世代の中では、上位グレードとして位置づけられていますが、基本仕様はベーシックグレードのインスパイア 35TLと同じで、可変シリンダーシステムを搭載しています。
しかし、上位グレードらしく装備が充実しており、HDDナビとワンセグが搭載されました。基本はワンセグですが、フルセグはオプションで設定することができます。その他には、フルオートエアコン、木目調ステアリング、17インチアルミホイールなどが標準装備されているのが特徴です。センターパネルにはウッドパネルが採用されており、木目調のステアリングと相まって、高級感を演出してくれます。
安全装備はインスパイア 35TLに搭載された装備に加え、衝突被害軽減ブレーキ、E-プリテンショナー、アクティブクルーズコントロールの3つが追加で装備されました。
3年ほど設定されていたグレードですが、現時点の中古車市場には2007年式しか流通していません。あまり選択肢はないので、じっくりと比較した上で購入することをおすすめします。
エンジンは3.5L V型6気筒ターボ最高出力280ps。ボディサイズは全長4940mm×全幅1845mm×全高1475mmです。
人気のあるカラー
インスパイア 35iLのボディカラーは、下記の5色が設定されています。
・プレミアムブラキッシュ・パール
・ポリッシュドメタル・メタリック
・アラバスターシルバー・メタリック
・バスクレッド・パール
・プレミアムホワイト・パール
この中では、パール塗装が施された白色の「プレミアムホワイト・パール」が人気です。
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※本記事は、2021年2月時点の情報になります。現在の相場価格と異なる可能性がございます。