中古車購入
更新日:2024.12.03 / 掲載日:2021.03.04
トヨタ ウィッシュの狙い目グレードや特徴と価格相場を紹介
スタイリッシュなミニバンであるトヨタ ウィッシュに関して、今回はグレード別に紹介していきます。
「それぞれどのような特徴があるの?」「中古で購入する場合に目安となる予算はどれくらい?」といった実際に購入を検討されている方に必要な情報を掲載していますので確認してみてください。
トヨタ ウィッシュの歴史
2003年1月に、トヨタから5ナンバーサイズの新世代コンパクトミニバンであるウィッシュが誕生します。低い全高による良好な運動性能と積載性を両立した設計コンセプトを基本とし、スタイリッシュなモノフォルムデザインを与えられました。コンパクトな外寸でありながら、すべての座席で快適な室内空間を実現、また分割可倒式の2列目・3列目シートの採用によって、多用途に使い分けられる新世代パッケージとなっています。
エクステリアデザインでは、20世紀初頭のトヨタのデザインキーワードである「VIBRANT CLARITY(わくわく、さわやか)」を躍動感ある低重心フォルムで表現しました。
トヨタ独自の可変バルブタイミング&リフト機構であるVVT-iを採用したエンジンは、多人数乗車の場合でも軽快な走りと低燃費の両立を実現しました。
安全性能に関しても、トヨタの誇る衝突安全ボディ「GOA」を採用、世界トップクラスのパッシブセーフティ能力を追求しています。
誕生した当初は、ベーシックグレードの「ウィッシュ X」のみが設定されました。同年4月に、2.0L直噴エンジンとCVTトランスミッションを組み合わせた上級グレードの「ウィッシュ G」とスポーティーグレード「ウィッシュ Z」の2グレードが追加されます。これにより、一気に商品性を高めたウィッシュは圧倒的な人気を獲得、国内販売台数首位を記録しました。
2009年4月には、2代目へとフルモデルチェンジが行われました。好評だった初代のコンセプトを継承し、スポーティー感と快適性に一段と磨きをかけ、全方位で性能を格段に進化させています。
エンジンは新開発のバルブ機構「バルブマチック」を採用し、高効率のトランスミッションであるSuper CVT-iと組み合わせて、従来車種と比較して15%もの燃費性能向上を達成しました。
グレードも新しくなり、ベーシックグレードの「ウィッシュ 1.8X」、スポーティーグレードの「ウィッシュ 1.8S」、上級グレードの「ウィッシュ 2.0G」、最上級グレードの「ウィッシュ 2.0Z」の4グレードを設定。
2011年10月には特別仕様車の「ウィッシュ 1.8S モノトーン」を追加します。
2012年4月には上級グレード「ウィッシュ 1.8G」を追加で設定します。
2017年には生産終了となり、およそ14年の歴史に幕を閉じました。
ウィッシュ 1.8G
ウィッシュ 2.0Gを継承して誕生した「ウィッシュ 1.8G」
それまでの2.0Lエンジンを搭載した上級グレードであるウィッシュ 2.0Gを継承する形で登場します。ウィッシュ 2.0Gよりもエンジンがダウンサイジングされているため、燃費性能が向上しました。
また、このマイナーチェンジではエクステリア・インテリアデザインに手が加えられ、きらびやかなメッキやカーボン調加飾プレートの追加、LEDライトの採用などによって、より洗練度が高められています。
中古で購入する際の目安となる予算
<年式:予算目安>
2012年式:101万円前後
2013年式:69.7万円~134.8万円
2014年式:110.1万円前後
2015年式:流通量希少により算出不可
2016年式:131.4万円前後
2017年式:流通量希少により算出不可
ウィッシュ 1.8Gは、2代目の後期型のみで設定されたグレードなので、中古車市場における流通数はそれほど多くありません。
先代モデルとの比較
ウィッシュ 1.8G は、2代目の後期である2012年4月のマイナーチェンジで追加設定された上級グレードです。
それまでの上級グレードであったウィッシュ 2.0Gを継承し、豊富な装備はそのままにエンジンをダウンサイジングすることで、良好な燃費性能も達成しています。
このマイナーチェンジでは、ラジエーターグリル、バックドアガーニッシュのデザインを変更、LEDリアコンビネーションランプやサイドターンランプ付きドアミラーを採用しました。
また、インテリアにおいては、センタークラスターとパワーウィンドウスイッチベースにカーボン調加飾を装備し、グレード専用のシート表皮とメーター色を設定して質感を向上させています。
エンジンでは、バルブリフト量と開閉タイミングを無段階に連続変化させて全領域で最適制御する「バルブマチック」の採用によって、優れた燃費性能と力強い加速性能の両立を達成しました。
2代目の後半に設定されたグレードのため、現時点の中古車市場に流通している中古車はあまり多くはありません。とはいえ、ウィッシュの中では新しいグレードなので、まだ高い価格がつけられています。
エンジンは1.8L直列4気筒ターボ最高出力143ps。ボディサイズは全長4590mm×全幅1695mm×全高1590mmです。
人気のあるカラー
・ブラック
・ブラッキッシュレッドマイカ
・ホワイトパールクリスタルシャイン
・サテンブルーマイカメタリック
・グレーメタリック
・シルバーメタリック
・オレンジメタリック
・ベージュメタリック
この中では、漆黒の「ブラック」が人気です。
ウィッシュ 1.8S モノトーン
モノトーンカラーで統一されたデザインの特別仕様車「ウィッシュ 1.8S モノトーン」
ウィッシュ 1.8Sをベースに開発されており、モノトーンカラーで統一された専用のエクステリア・インテリアデザインを採用し、シャープかつスポーティー感を高めた仕様となっています。
また、スマートエントリー(運転席・助手席・バックドア アンサーバック機能付・スマートキー2本)&スタートシステム、盗難防止システム(エンジンイモビライザーシステム)などを特別装備しました。
中古で購入する際の目安となる予算
<年式:予算目安>
2011年式:88.5万円~139万円
2012年式:83.8万円~155万円
2013年式:流通量希少により算出不可
2014年式:122.5万円~183.4万円
2015年式:132.4万円前後
2016年式:流通量希少により算出不可
2017年式:流通量希少により算出不可
ウィッシュ 1.8S モノトーンは人気のグレードであったことからも、現在の中古車市場においても比較的豊富な流通数が確認できます。また、特別仕様車なので全体的に価格は高めです。
先代モデルとの比較
ウィッシュ 1.8S モノトーンは、2代目の2011年10月に追加設定された特別仕様車です。専用のスタイリッシュなエクステリア・インテリアデザインが与えられ、充実した装備が自慢のグレードとなっています。
エクステリアには、ブラックメタリック塗装を施したディスチャージヘッドライト、ダークメタリック塗装のアルミホイール、スモークメッキを施したフロントグリルやバックドアガーニッシュなどを装備しました。トヨタ車のデザインフィロソフィである「VIBRANT CLARITY(活き活き・明快)」に基づき、ルーミーさとスポーティーさを調和させた躍動感にあふれたスタイリッシュなデザインが特徴です。
また、インテリアでは専用ファブリックと合成皮革をブラックとオフホワイトで組み合わせた専用シート表皮、ボディカラーにあわせたセンタークラスターやパワーウィンドウスイッチベースなどを採用し、モノトーンでコーディネートしました。
このグレードは特別仕様車ではあるものの、毎年設定されていたため、中古車の流通量はかなり豊富です。さらに状態がよい車両も多いので、価格も高めに設定されています。
エンジンは1.8L直列4気筒ターボ最高出力144ps。ボディサイズは全長4590mm×全幅1695mm×全高1590mmです。
人気のあるカラー
・ブラック
・ホワイトパールクリスタルシャイン
この中では、漆黒の「ブラック」が人気です。
ウィッシュ G
初代の上級グレード「ウィッシュ G」
ウィッシュは当初1.8Lのみの設定であり、同様のコンセプトであるホンダ・ストリームとライバル関係にありましたが、この2.0Lエンジンを搭載車したグレードの登場により一気に人気を高めました。新開発の155馬力のD-4直噴エンジンと、トランスミッションには変速ショックのないCVTを組み合わせて、質の高い走りを見せているのが特徴です。
中古で購入する際の目安となる予算
<年式:予算目安>
2003年式:78万円前後
2004年式:流通量希少により算出不可
2005年式:流通量希少により算出不可
2006年式:流通量希少により算出不可
2007年式:流通量希少により算出不可
2008年式:流通量希少により算出不可
2009年式:流通量希少により算出不可
初代のみに設定されていたウィッシュ Gは、現時点の中古車市場にはほとんど流通していません。そのため、年式が古い割には高額で販売されている傾向にあります。
先代モデルとの比較
ウィッシュ Gは初代が誕生してから3か月後に追加で設定されたグレードです。
もともとウィッシュは、先にデビューして「低車高ミニバン」というジャンルを築いたホンダ・ストリームと激しいライバル関係にありました。ストリームは高出力の2.0Lエンジンを中核にしており、ウィッシュにおいても対抗馬として2.0Lエンジンの搭載を望む声が根強くあったことから追加で設定されているのです。
搭載した1AZ-FSE型2.0Lエンジンは、トヨタの誇る筒内直接燃料噴射技術「D-4」を採用し、可変バルブタイミング&リフト機構であるVVT-iと組み合わせて、低燃費と低排出ガスを実現しています。このエンジンは高圧縮比を達成し、燃焼効率を大幅に高めることで高い出力と優れた燃費性能を誇っているのが特徴です。
トランスミッションには、駆動力の伝達効率がよく変速ショックも少ないSuper CVTを採用することで、燃費性能の向上と質の高い走りを実現しました。
このグレードの中古車は、現時点で10数台が流通しています。選択肢はあまりないものの、価格はかなり安くなっているのでお得に手に入れられるでしょう。
エンジンは2.0L直列4気筒ターボ最高出力155ps。ボディサイズは全長4550mm×全幅1695mm×全高1590mmです。
人気のあるカラー
・ブラックマイカ
・スーパーホワイトII
・ホワイトパールクリスタルシャイン
・ゴールドメタリック
・ライトブルーメタリック
・ダークグレーマイカメタリック
・シルバーマイカメタリック
この中では、パール塗装が施された白色の「ホワイトパールクリスタルシャイン」が人気です。
ウィッシュ X
初代のベーシックグレード「ウィッシュ X」
初代のベーシックグレードとして位置づけられており、1.8L VVT-iエンジンを搭載しています。これにより、多人数が乗車しても軽快で気持ちのよい走りを実現しました。
低い車高によるスタイリッシュなエクステリアデザインと、低重心を活かした優れた操縦性が特徴です。パワーウィンドウや集中ドアロック、UVカットガラス、プライバシーガラスなどを標準装備しています。
中古で購入する際の目安となる予算
<年式:予算目安>
2003年式:36.7万円~63万円
2004年式:流通量希少により算出不可
2005年式:65万円~100.2万円
2006年式:47万円前後
2007年式:48万円前後
2008年式:71.8万円前後
2009年式:流通量希少により算出不可
ウィッシュ Xは登場してから年数が経過していることもあり、あまり中古車市場に出ていません。そのため、古い年式であっても販売価格が100万円を超える場合があります。
先代モデルとの比較
ウィッシュ Xは、ウィッシュが誕生した登場からラインナップされているベースグレードです。
搭載されている1ZZ-FE型1.8Lエンジンには、トヨタ独自の連続可変バルブタイミング機構であるVVT-iを採用し、高圧縮比による高効率燃焼や低摩擦損失の実現により燃費性能を向上させています。
トランスミッションはSuper ECTを採用、高効率トルクコンバーターやフレックスロックアップシステムにより、スムーズかつ高レスポンスな変速フィーリングを実現しました。
安全面においても、優れた走行性能や進化した衝突安全ボディGOAの採用などにより、アクティブ、パッシブの両面から世界トップレベルの安全性を追求しています。
さらにロングホイールベースとフラットフロアによって、サードシート付近のレッグスペースとヘッドクリアランスに十分な広さを確保し、また荷室においてもフラットなラゲージスペースを実現しました。
初代のベーシックグレードなので、中古車の流通量は豊富です。また、登場から時間が経過していることもあり、どの年式も価格は安くなっています。
エンジンは1.8L直列4気筒ターボ最高出力132ps。ボディサイズは全長4550mm×全幅1695mm×全高1590mmです。
人気のあるカラー
・ブラックマイカ
・スーパーホワイトII
・ホワイトパールクリスタルシャイン
・ゴールドメタリック
・ライトブルーメタリック
・ダークグレーマイカメタリック
・シルバーマイカメタリック
この中では、純白の「スーパーホワイトII」と、パール塗装が施された白色の「ホワイトパールクリスタルシャイン」が人気です。
※本記事は、2024年10月時点の情報になります。現在の相場価格と異なる可能性がございます。