中古車購入
更新日:2025.01.28 / 掲載日:2021.03.23

日産 キックスの狙い目グレードや特徴と価格相場を紹介

日産 キックス

 

日産 キックスは「KIX」と「KICKS」の異なる2つの車種が存在し、今回はそれぞれのキックスについてグレードを紹介していきます。1つ目は三菱のパジェロミニからOEM供給を受けて登場したKIX、2つ目はe‐POWERを搭載して登場したKICKSです。

「それぞれどのような特徴があるの?」「中古で購入する場合に目安となる予算はどれくらい?」といった実際に購入を検討されている方に必要な情報を掲載していますので確認してみてください。

日産 キックスの歴史

キックスは、2008年から2012年まで販売されていた車種と2020年から販売されている車種がありますが、その成り立ちは全く異なり、車名以外の共通点はありません。英字表記も「KIX」「KICKS」と表記されていることからも、その違いを如実に表しています。

2008年、日産 キックス(KIX)が登場しました。この車種は三菱自動車からのOEM車として導入された軽SUVであり、パジェロミニの姉妹車にあたります。パジェロミニと同様、軽自動車の規制枠いっぱいの64psを発生させるターボエンジンを搭載し、パートタイム4WDという駆動方式が採用されていました。

この車種では、下記2つのグレードが設定されています。
・キックス RS
・キックス RX

2012年にはパジェロミニの生産終了に伴い、惜しまれながらも生産・販売を終了しました。

2016年、およそ4年ぶりにキックスの名前が復活し、異なる車種として日産 キックス(KICS)が登場します。しかし、日本では販売されることなく、ブラジルや中国、北米地域などをメインに販売していました。

2020年、長きにわたる国内市場への導入要望もあり、やっと日本へと導入されるようになりました。新しいキックスの最大の特徴は、パワートレインに日産の「e-POWER」を搭載している点でしょう。

このe-POWERとはハイブリッドシステムの一種ですが、エンジンは専ら発電のために使われ、モーターのみで走行するというものです。モーターから発生する豊かなトルクは発進時の高い加速感につながっていますが、キックスでは従来のe-POWERから最大出力が向上されており、特に中高速域の加速感が高められています。そのため、特に高速道路での追い越しや合流・ワインディングロードの走行など、さまざまな場面でキビキビした走りを実現させてくれるのが特徴です。

日本に導入された当初は、下記の2グレードが設定されます。
・キックス X
・キックス X ツートーンインテリアエディション

2021年には、オーテックジャパンが開発したグレード「キックス オーテック」を発売しました。

2024年3月、北米で新型キックスを発表。このモデルには初の4WD車が設定され、雪道などに対応するドライビングモードも搭載されました。また、デザインではデジタルVモーショングリルを、パワートレインでは日本仕様車よりもパワフルな2.0L直列4気筒エンジンや、1.4L e-POWERハイブリッドエンジンを採用。先代よりもさらに上質志向のモデルとなっています。ただし、日本国内での販売は現在未定となっています。

2024年6月、日産は創立90周年を記念し、キックスの特別仕様車を日本国内で販売開始。専用17インチガンメタリックアルミホイールや90th Anniversary専用シートなどが標準装備されています。

キックス RX

キックス RX

 

キックス(KIX)の上級グレード「キックス RX」

キックス RXは、2008年から発売されていたキックス(KIX)に設定されていたグレードです。

発売当時は一般的に採用されていた5速MTと4速ATというトランスミッションが用意されており、4WDシステムはパートタイム式を搭載していました。

また、アプローチアングル38度・デパーチャーアングル46度・最低地上高195mmという十分な最低地上高(ロードクリアランス)により、悪路走破性の高さも持ち合わせた一台です。

中古で購入する際の目安となる予算

キックス RXを中古で購入する際の目安となる予算をご紹介します。

<年式:予算目安>
2008年式:36.8万円~88.8万円
2009年式:21.5万円~93.4万円
2010年式:45.8万円~83.5万円
2011年式:30万円~99万円
2012年式:31.8万円~108万円

同じ年式でも走行距離をはじめとしたコンディションにはばらつきがあり、その分中古車価格の差も大きいです。また、人気グレードとして、キックス RXの中古車価格は年式の割に高めの相場となっています。

別グレードとの比較

キックス(KIX):2008年~2012年
キックス RXは、キックス(KIX)のうち上級グレードにあたり、ベーシックグレードのキックス RSよりも充実した装備が特徴です。

15インチのアルミホイールが標準装備され、175/80R15という大径タイヤと組み合わせることで高い悪路走破性を誇ります。また、電動格納式リモコンカラードドアミラーや後席ヘッドレスト、運転席シートヒーターなども装備され、リヤの安全性が高められるとともに快適なドライビングが約束されていました。

UVカットガラスやプライバシーガラスなどもこのグレードだけに用意された装備で、より乗用車的に乗りこなすための装備や機能がそなわっている一台です。

キックス RXの中古車の台数は現時点の中古車市場で70台前後と、年式を考えれば充分な台数が確保されているといえます。走行距離が少なく良好なコンディションが見込める個体から走行距離が伸びている価格が手頃なものまで、幅広い選択肢があるので、条件にこだわっても最適な一台を選べるでしょう。

エンジンは0.6L直列4気筒ターボ最高出力64ps。ボディサイズは全長3395mm×全幅1475mm×全高1635mmです。

人気のあるカラー

キックス RXのボディカラーは、下記の6色が設定されています。

・ブラック
・デニムブルー
・チタニウムグレー
・クールシルバー
・ラズベリーレッド
・ホワイトパール

この中では、漆黒の「ブラック」が人気です。

キックス RS

キックス RS

 

キックス(KIX)の廉価グレード「キックス RS」

キックス RSは、キックス(KIX)の廉価グレードにあたります。

上級のキックス RXより装備は簡略化されている一方で、走行性能はRXと同等で、路面の状況で駆動輪を切り替えられるパートタイム4WDを採用しました。

オフロードでの走破性を重視したためギア比は低めで、同じ速度でも一般的な乗用車より高めのエンジン回転数になるため、車内は若干ノイジーです。しかし、パジェロミニと同様の良好なパッケージは、日常のサポートをする車としても使いやすいものになっています。

中古で購入する際の目安となる予算

キックス RSを中古で購入する際の目安となる予算をご紹介します。

<年式:予算目安>
2008年式:流通量希少のため算出不可
2009年式:45万円
2010年式:35万円~55万円
2011年式:50万円~76.8万円
2012年式:34.8万円

キックス RSの中古車はキックス RXよりも極端に少なく、現時点で8台程度しか流通していません。それでも新車価格の差が中古車価格にも現れており、キックス RXよりは若干安めの傾向にあります。

別グレードとの比較

キックス(KIX):2008年~2012年
キックス RSはキックス RXより装備が簡略化されており、アルミホイールはオプションでも装着することができません。一方、廉価グレードではあるものの、暗い夜道を走行する際に必要となるフォグランプや、ABS、エアバッグといった安全装備は標準で用意されています。

また、燃料タンクは43Lと容量が大きく、2020年代の軽自動車の多くで採用される30L程度のタンクよりも安心して長距離のドライブができそうです。

分割可倒式リヤシートを採用しているのもキックス RSの嬉しいポイントで、3ドアのため必ずしもいいとはいえない使い勝手を少しでも向上させるための工夫がされています。

64馬力を発生するターボエンジンの搭載や、5速MTと4速ATから選べるトランスミッションなど、走行性能についてはキックス RXと同様です。

現存するキックス RSの中古車は極めて少なく、現時点の中古車市場で確認できたのは8台だけでした。上級のキックス RXよりは若干価格が安めですが、年式が古くなっているためその差は大きくありません。流通台数の違いなどもあわせて考えると、あえてキックス RSの中古車を探し出す必要性は薄いのかもしれません。

エンジンは0.6L直列4気筒ターボ最高出力64ps。ボディサイズは全長3395mm×全幅1475mm×全高1635mmです。

人気のあるカラー

キックス RSのボディカラーは、下記の6色が設定されています。

・ブラック
・デニムブルー
・チタニウムグレー
・クールシルバー
・ラズベリーレッド
・ホワイトパール

この中では、濃い灰色の「チタニウムグレー」と、明るいシルバー色の「クールシルバー」が人気です。

キックス X

キックス X

 

e-POWERが搭載された「キックス X」

キックス Xは、2020年から発売されている新型キックス(KICKS)のベーシックグレードです。

車両価格はキックス(KICKS)にラインアップされているグレードの中で最安ではありますが、キックス X ツートーンインテリアエディションとは若干の装備が異なるだけで、他の車種に設定されるような廉価グレードにみられる安っぽさはありません。

また、新時代のSUVとして、日産独自のハイブリッドシステムであるe-POWERが搭載されており、モーターのみによる静粛性の高いドライブを実現させています。

中古で購入する際の目安となる予算

キックス Xを中古で購入する際の目安となる予算をご紹介します。

<年式:予算目安>
2020年式:149.9万円~272.1万円
2021年式:155.6万円~299万円
2022年式:168万円~319.4万円
2023年式:210.2万円~359万円
2024年式:258.8万円~359.4万円

キックス Xは2020年に発売されたばかりでまだ日が浅いのですが、現時点の中古車市場では550台以上も流通していました。なかには登録済み未使用車や新車未登録車などもあり、車価格とほとんど違いがない車両も見られます。今後は、オーナーが手放した純粋な中古車の流通も予想されるため、選択肢の幅が大きく広がることが期待できます。

別グレードとの比較

キックス(KICKS):2020年~
2020年に登場した現行モデルのキックス Xでは、従来のSUVではあまりみられなかったFFの駆動方式が採用されており、SUVの雰囲気を楽しむグレードとなっています。

キックス(KICKS)では、上級小型車向けプラットフォームを採用するのが特徴のひとつです。車体剛性を最適化することで、ふらつきにくい安定感のある走りを実現させています。さらに高いボディ剛性は、操縦性や乗り心地と静粛性の向上にもつながっており、現代の乗用車としての存在価値を高めているのが特徴です。

また、キックス Xはインテリジェントエマージェンシーブレーキをはじめとした安全装備も充実しており、さまざまな側面から安全運転をサポートしています。

さらに、日産の運転サポートシステムとしてプロパイロットの機能も搭載。これは将来の自動運転にもつながる技術で、キックスのプロパイロットでは車間距離や車線中央の走行をキープし、主に高速道路上でドライバーの負担を軽減します。

現時点の中古車市場で確認できたキックス Xの中古車台数は、約550台でした。発売開始からまだ数年にもかかわらず、登録済み未走行車をはじめとした多くの中古車があります。

エンジンは1.2L直列3気筒モーター最高出力82ps。ボディサイズは全長4290mm×全幅1760mm×全高1610mmです。

人気のあるカラー

キックス Xのボディカラーは、ツートーン5色、モノトーン7色が設定されています。

ツートーン
・プレミアムホライズンオレンジ×ピュアブラック
・ラディアントレッド×ピュアブラック
・ダークメタルグレー×ピュアブラック
・ダークブルー×ブリリアントホワイトパール
・ブリリアントホワイトパール×ピュアブラック

モノトーン
・ブリリアントホワイトパール
・ブリリアントシルバー
・チタニウムカーキ
・ラディアントレッド
・ダークブルー
・プレミアムホライズンオレンジ
・ピュアブラック

この中では、光沢感のある黒色の「ピュアブラック」が人気です。

キックス X ツートーンインテリアエディション

キックス X ツートーンインテリアエディション

キックス(KICKS)の上級グレード「キックス X ツートーンインテリアエディション」

キックス X ツートーンインテリアエディションは、キックス(KICKS)の現行型キックスのうち上級のグレードに相当するグレードです。

グレード名が示すとおりインテリアがツートーンに仕上がっていますが、その他にもキックス Xではオプション設定される装備が標準でつくものもあり、高い満足感を味わうことができます。

e-POWERを搭載することによるフィーリングの軽い走行感も特徴で、ワンペダルで加速と減速を可能にするのは、キックスのe-POWERならではのメリットです。

中古で購入する際の目安となる予算

キックス X ツートーンインテリアエディションを中古で購入する際の目安となる予算をご紹介します。

<年式:予算目安>
2020年式:149.9万円~257.1万円
2021年式:166.7万円~299万円
2022年式:186.9万円~265.8万円
2023年式:289万円
2024年式:294.3万円~299.1万円

キックス X ツートーンインテリアエディションは登場して日が浅いため、登録済み未走行車や試乗車あがりと思われる走行距離のものなど、純粋な中古車とはいえない良好なコンディションの車両がほとんどです。そのため、車両価格の安さという中古車最大の恩恵を感じるのは、当分の間は難しいでしょう。

別グレードとの比較

キックス(KICKS):2020年~
キックス X ツートーンインテリアエディションは、2020年に誕生した上級グレードです。

グレード名が示すとおり、X ツートーンインテリアエディションのインテリアはツートーンになるため、車内空間がより鮮やかに映えているのが特徴です。

個々の装備もグレードアップされており、キックス Xではメーカーオプションの革巻きステアリングが標準装備されています。ダブルステッチ付きのシート素材は合成皮革になり、フロントシートにはヒートヒーターも装備されるため、より快適なドライブが楽しむことが可能です。

もちろんキックス Xに採用されているインテリジェントエマージェンシーブレーキなどの安全装備や運転サポート機能のプロパイロットは、このグレードにも搭載されています。

現時点の中古車市場で確認できるキックス X ツートーンインテリアエディションの中古車は、300台以上です。多くは登録済み未走行車といわれるものや試乗車として使われていたもので、厳密な中古車とはいえないため、価格面の恩恵は期待できません。

エンジンは1.2L直列3気筒モーター最高出力82ps。ボディサイズは全長4290mm×全幅1760mm×全高1610mmです。

人気のあるカラー

キックス X ツートーンインテリアエディションのボディカラーは、ツートーン5色、モノトーン7色が設定されています。

ツートーン
・プレミアムホライズンオレンジ×ピュアブラック
・ラディアントレッド×ピュアブラック
・ダークメタルグレー×ピュアブラック
・ブリリアントホワイトパール×ピュアブラック
・ダークブルー×ブリリアントホワイトパー

モノトーン
・ブリリアントホワイトパール
・ブリリアントシルバー
・チタニウムカーキ
・ラディアントレッド
・ダークブルー
・プレミアムホライズンオレンジ
・ピュアブラック

この中では、明るいオレンジ色の「プレミアムホライズンオレンジ」が人気です。

※本記事は、2025年1月時点の情報になります。現在の相場価格と異なる可能性がございます。

この記事はいかがでしたか?

気に入らない気に入った

グーネットマガジン編集部

ライタープロフィール

グーネットマガジン編集部

1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
グーネットでは軽自動車から高級輸入車まで中古車購入に関する、おすすめの情報を幅広く掲載しておりますので、皆さまの中古車の選び方や購入に関する不安を長年の実績や知見で解消していきたいと考えております。

また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
誌面が主の時代から培った、豊富な中古車情報や中古車購入の知識・車そのものの知見を活かして、皆さまの快適なカーライフをサポートさせて頂きます。

この人の記事を読む

1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
グーネットでは軽自動車から高級輸入車まで中古車購入に関する、おすすめの情報を幅広く掲載しておりますので、皆さまの中古車の選び方や購入に関する不安を長年の実績や知見で解消していきたいと考えております。

また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
誌面が主の時代から培った、豊富な中古車情報や中古車購入の知識・車そのものの知見を活かして、皆さまの快適なカーライフをサポートさせて頂きます。

この人の記事を読む

img_backTop ページトップに戻る

ȥURL򥳥ԡޤ