中古車購入
更新日:2025.01.28 / 掲載日:2021.03.19
日産 シルビアの狙い目グレードや特徴と価格相場を紹介

生産終了から20年近い現在でも高い人気を誇る日産 シルビアに関して、今回はグレード別に紹介していきます。
「それぞれどのような特徴があるの?」「中古で購入する場合に目安となる予算はどれくらい?」といった実際に購入を検討されている方に必要な情報を掲載していますので確認してみてください。
日産 シルビアの歴史
1964年、シルビアは東京モーターショーでデビューを飾ります。ギリシャ神話の美しい女神である「シルビア」に由来した車名にふさわしい流麗なデザインが特徴でした。1965年、CSP311型の初代を発売します。この世代のシルビアは、ダットサン フェアレディのシャシーを基本に豪華な革のインテリアが与えられました。その価格はセドリックを超える120万円に設定され、ハイクラスのスペシャリティカーとして若者の羨望を集めます。
1968年、一度生産は終了となりました。
1975年、S10型の2代目が発売されます。この世代からは本格的に北米市場への輸出が意識され、海外マーケットを強く志向した鋭い印象のデザインが与えられていました。
1979年、S110型の3代目を発売。角形4灯ヘッドライトや未来的な印象のインテリアなどは国内外で好評を博し、累計販売台数が12万台に及ぶヒットとなります。この世代では、姉妹車としてガゼールが併売されました。
1983年、S12型の4代目を発売します。この世代では、走行性能の大幅な向上が図られ、数々のレースにおける活躍もあり、シルビアのスポーツイメージを高めました。
1988年、のちに歴史的なヒット作となるS13型の5代目を発売。トヨタ セリカ、ホンダ プレリュードなどと共に、スペシャリティカーの大ブームを牽引します。「アート フォース シルビア」のキャッチコピーを掲げて設計コンセプトを「デートカー」に定め、細部までこだわり抜いた美しいデザインは大反響を呼び、グッドデザイン大賞を獲得しました。
1993年、S14型の6代目を発売。より大型化したボディに豪華な装備を満載し、ラグジュアリーな志向となりました。しかし、予想外のバブル崩壊によって日本経済は急激に悪化。また、過度の流行の反動から、4WDのRV車が人気を博していました。こうした背景からこの世代は、メーカーの大誤算となる販売不振に陥ることとなり、モデル途中のマイナーチェンジではエクステリア・デザインを大幅に変更しています。
1999年、S15型の7代目を発売しました。先代の反省からボディを小型化し、シャープなデザインを与えています。しかし、日本経済は長く続く不況に苦しめられ、コンパクトカーやミニバンなどの実用的なファミリーカーばかりが買われるようになり、2002年には販売終了とました。
シルビア ヴァリエッタ

日本車離れした非常に美しいシルエットが特徴の「シルビア ヴァリエッタ」
2.0L直列4気筒NAエンジンを搭載したグレードであるシルビア スペックSをベースに、電動メタルルーフ機構を備えた4シーターオープンカーであり、日本車離れした非常に美しいシルエットが話題となりました。
日産の子会社で特装車やチューンドカーなどを手掛けるオーテックジャパンによって開発・製造が行われており、その優れた技術力に裏付けられた高い品質が特徴のグレードです。
中古で購入する際の目安となる予算
<年式:予算目安>
2000年式:149万円~520万円
2001年式:298万円~498万円
2002年式:流通量希少のため算出不可
シルビア ヴァリエッタはオーテックジャパンから発売された特殊なグレードであり、生産期間もわずか2年程度だったことからも、中古車市場における流通台数は少ないです。また、平成初期の日本車スポーツカーが国内外から人気を集めており、中古車価格は上昇の一途となっています。
先代モデルとの比較
シルビア ヴァリエッタは、7代目に設定されたグレードです。
電動分割式メタルトップを装備し、4シーター・フルオープン形式となっています。オーテックジャパンと高田工業による少量生産体制で、熟練職人の手による高品質な作り込みが特徴です。
マニュアルエアコンに16インチのアルミホイール、パワーウィンドウ、集中ドアロック、本革巻きステアリング、UVカットガラスなどを標準装備しています。
細身のシャシーに小さなメタルトップルーフを乗せ、非常に美しく流麗なプロポーションを持つシルビア ヴァリエッタは、登場時に大きな反響を呼びました。しかし、当時の日本経済不況により、販売台数は少数に留まります。
今から20年以上前に販売されていたグレードであったことに加えて、生産されていた期間も2年程度と短いので、中古車の流通量は少ないです。年式は非常に古いものの、最近の日本車のスポーツカー人気も相まって、中古価格はかなり高い値段がつけられています。
エンジンは2.0L直列4気筒ターボ最高出力165ps。ボディサイズは全長4445mm×全幅1695mm×全高1285mmです。
人気のあるカラー
・ホワイト
・ソニックシルバー
・アクティブレッド
・ブリリアントブルー
この中では、シルビアのイメージカラーでもあった光沢感のある青色の「ブリリアントブルー」が人気です。
シルビア コンバーチブル

5代目オープンモデルの「シルビア コンバーチブル」
日産の特装車やチューンドカーを専門に扱うオーテックジャパンと高田工業によって開発され、バブル期の潤沢な予算によって非常に贅沢な装備が与えられているのが特徴です。
5代目の中でも際立って高価な販売価格や豪華な装備によって、「究極のデートカー」として大きな話題となりました。
中古で購入する際の目安となる予算
<年式:予算目安>
1988年式:399万円
1989年式:ASK(問い合わせが必要)
1990年式:348万円
シルビア コンバーチブルは登場から30年を経過していること、また製造台数も少なかったことからも、現時点の中古車市場では非常に稀少な流通数となっています。30年以上前のグレードでありながら、価格は高騰しているようです。
先代モデルとの比較
シルビア コンバーチブルは、バブル経済真っ只中の1988年に「究極のデートカー」として誕生しました。
日産のオーテックジャパンと高田工業がタッグを組み、全方位で丁寧な作り込みを行った贅沢な仕様が特徴です。仕立てのよい電動ソフトトップは格納の際に、トランク直前にあるハードカバーによって上手に隠され、オープン形態でも車体プロポーションは一切の破綻を見せません。スポーツドライビング性能よりもデートカーとしての使われ方を重視し、強力なターボエンジンに敢えて4速ATを組み合わせて、スマートでゆとりのあるクルージングを楽しめる設定となっています。
車体の補強や専用の装備など目に見えない部分にまで手の込んだ設計がなされており、まさにバブル期の日本を象徴するような贅沢なオープンカーに仕上がりました。
車両価格も、同時期に販売されていたシルビア J’sの2倍以上の価格がつけられています。このグレードは現時点の中古車市場には、2台しか流通していません。年式の割に高い価格がつけられているので、しっかりと車両のコンディションチェックをすることをおすすめします。
エンジンは1.8L直列4気筒ターボ最高出力175ps。ボディサイズは全長4470mm×全幅1690mm×全高1290mmです。
人気のあるカラー
・ベルベットブルー
・ライムグリーンツートン
この中では、濃い青色の「ベルベットブルー」が人気です。
シルビア スペックR

7代目の上級スポーティーグレード「シルビア スペックR」
名機と呼ばれるSR20DET、2.0L直列4気筒DOHCターボエンジンを搭載し、250psに高められた出力と軽量な車体の組み合わせによって鋭い走りを見せてくれるのが特徴です。
安全装備も充実しており、デュアルエアバッグやブレーキアシスト、ABSなどを標準装備しています。
中古で購入する際の目安となる予算
<年式:予算目安>
1999年式:227.8万円~607.9万円
2000年式:316万円~540万円
2001年式:248万円~591.5万円
2002年式:360万円~670万円
2003年式:431.3万円
シルビア スペックRはその車体構成からも、走り屋と呼ばれるユーザー層から高い人気があり、流通している中古車の多くは何らかのカスタマイズを施されたものとなっています。車両状態のよいものでは600万円以上の価格がつけられており、一昔前には考えられないような異常な価格高騰です。
先代モデルとの比較
シルビア スペックR は、7代目から設定されたグレードです。
先代のS14型が豪華なデートカーのコンセプトで販売不振に陥ったことからも、よりスポーツカーとしての性格へと路線変更を行いました。5ナンバーサイズへとボディを小型化し、さらにエンジンの出力を向上して走行性能に磨きをかけ、ミドルサイズの本格的なスポーツカーとして開発されています。
エクステリアは、先々代のS13型を思わせる流麗かつシャープなプロポーションになり、現在でも多くのファンに愛される名車となりました。装備面では、フルオートエアコンやパワーウィンドウ、本革巻きステアリング、UVカットガラスなどを標準装備しているのが特徴です。
現時点の中古車市場に流通しているシルビア スペックRの中古車の中には、ハードにサーキット走行を行っていたと思われる車両も多く存在します。さらに車両による価格差も幅広いため、車両コンディションをしっかりとチェックした上で購入を決めたほうがよいでしょう。
エンジンは2.0L直列4気筒ターボ最高出力225ps。ボディサイズは全長4445mm×全幅1695mm×全高128mmです。
人気のあるカラー
・スーパーブラック
・ライトイングイエロー
・スパークリングシルバー
・スーパーレッド
・ブリリアントブルー
・パールホワイト
この中では、パール塗装が施された白色の「パールホワイト」が人気です。
シルビア J’s

トランプをイメージして名づけられた「シルビア J’s」
グレード名の「J’s」は、トランプをイメージして名づけられました。
5代目では1.8L NAエンジンを、6代目では2.0Lへ拡大されたNAエンジンを搭載しました。装備面でも、分割可倒式リアシートが採用された程度の特徴しかありません。
中古で購入する際の目安となる予算
もともとシルビアに設定された数あるグレードの中でも、装備を簡略化したシルビア J’sはあまり人気を獲得できなかったため、生産台数も決して多いものではありません。そのため、今後もこのグレードの中古車が中古車市場に出回るような可能性は極めて低いでしょう。
先代モデルとの比較
シルビア J’sは、5代目から設定されたグレードです。この世代では、シルビアの廉価版グレードとして位置づけられていました。エアコンは、オプションで設定することが可能です。廉価版なので、特に目立った装備はありません。
このグレードの中古車は、現時点の中古車市場には1台も流通していないので、手に入れるのはかなり難しいでしょう。
エンジンは1.8L直列4気筒ターボ最高出力135ps。ボディサイズは全長4470mm×全幅1690mm×全高1290mmです。
6代目:1993年~1999年
この世代のシルビア J’sは先代と比べて、より大柄なボディへと生まれ変わりました。しかしながら発売された1993年には、バブル経済崩壊によってメーカーの予想を遥かに超えた不況が訪れます。さらに、新たな人気ジャンルとして4WDのRV車が登場したことにより、廉価版のシルビア J’sはあまり人気を得ることができませんでした。
先代同様、中古車は1台も流通していないため、このグレードを手に入れるのは非常に厳しいでしょう。
エンジンは2.0L直列4気筒ターボ最高出力160ps。ボディサイズは全長4520mm×全幅1730mm×全高1295mmです。
人気のあるカラー
・スーパーブラック
・グリーンパール
・クリアシルバー
・スーパーレッド
・ディープマリンブルー
・パールホワイト
この中では、パール塗装が施された白色の「パールホワイト」が人気です。
※本記事は、2025年1月時点の情報になります。現在の相場価格と異なる可能性がございます。