中古車購入
更新日:2025.01.28 / 掲載日:2021.03.26
日産 サニーの狙い目グレードや特徴と価格相場を紹介

日本を代表するセダンのひとつである日産 サニーに関して、今回はグレード別に紹介していきます。
「それぞれどのような特徴があるの?」「中古で購入する場合に目安となる予算はどれくらい?」といった実際に購入を検討されている方に必要な情報を掲載していますので確認してみてください。
日産 サニーの歴史
日産 サニーは、トヨタ カローラとならび日本を代表するセダンのひとつです。1966年、B10型のサニー初代が登場します。この当時は「日産 サニー」という名前ではなく「ダットサン サニー」という車名がつけられていました。誕生当初のボディタイプは2ドアセダンのみでしたが、その後順次4ドアセダン、2ドアクーペ、2ドアライトバン、トラックなどのボディタイプを次々と設定します。
1970年、B110型の2代目が登場。先代では、1.0Lエンジンを搭載していましたが、この世代から1.2Lエンジンを採用するようになりました。
1973年、B210型の3代目が登場します。この世代は、北米市場を意識したスタイルが特徴です。そのため、曲線を多用したデザインとなりました。
1977年、B310型の4代目が登場。先代の曲線を意識したデザインから一転、再び直線を基調としたデザインへと戻ります。
1981年、B11型の5代目が登場しました。先代までダットサン サニーで販売されていた車名を、この世代から正式に日産 サニーへと切り替えます。
1985年、B12型の6代目が登場。この世代のサニーは「トラッド・サニー」という愛称で親しまれています。また、サニー初となる4WDモデルが追加されました。
1990年、B13型の7代目が登場します。この世代は先代のコンセプトをキープしながらも、歴代モデルの中で最も高品質を追求しました。さらに、ライバル車のカローラには設定されていない1.8Lエンジンを搭載するグレードも設定します。
1994年、B14型の8代目が登場しました。丸みを帯びたボディに加え、ホイールベース延長による居住空間の拡大が特徴的な世代です。
1998年、B15型の9代目が登場します。この世代は、QG13DE型やQG15DE型、SR16VE型、QG18DE型など新開発のエンジンが多数用意されました。
2004年には、日本国内向けのサニーの生産を終了させます。
2006年には、海外向けのサニーも生産終了となり、サニーは40年の歴史に幕を閉じました。
サニー VZ-R

走行性能にこだわった「サニー VZ-R」
最大出力175psを発生する1.6Lを搭載し、FFという駆動方式を採用しています。コンフォートなドライブを志向してCVTやATも選べる他グレードと異なり、このグレードには5速MT仕様のみ用意されていました。
中古で購入する際の目安となる予算
<年式:予算目安>
1998年式:流通量希少のため算出不可
1999年式:77万円
2000年式:流通量希少のため算出不可
こちらのグレードは現時点で中古車市場には1台しか流通していませんでした。
このグレードは生産が終了してからすでに20年以上の年月が経過しています。また、サニーVZ-Rの生産期間が2年であったことや、決して人気の高いグレードではなかったこともあり、中古車として今後出回るという可能性は極めて低いでしょう。
先代モデルとの比較
サニー VZ-Rに搭載されたエンジンは通称「青ヘッド」とよばれるもので、同時期のパルサーやルキノなど、サニーの姉妹車や派生モデルにも採用されていました。可変バルブタイミング&リフト機構のNEO VVLを備え、最高出力175psを発生したスポーティーなエンジンです。
このグレードは走りにこだわったグレードとして、当時のセダンとしては高い扁平率の55タイヤが標準装備されており、195/55R15というサイズのタイヤを履いています。
サスペンション方式は、フロントが独立懸架ストラット式、リヤはマルチリンクビーム式というもので、ブレーキは前後ともディスクブレーキを用いているのが特徴です。
当時標準の安全装置として、デュアルエアバッグやブレーキアシスト、ABSなども標準で用意され、本革巻きステアリングも装備されるなど、安全性とスポーティーグレードらしいたたずまいを両立させたグレードとなっています。
サニー VZ-Rはわずか2年間の生産だったこと、決して人気の高いグレードではなかったことなどもあり、新車販売数は多くありませんでした。そのため、現時点の中古車市場では1台しか流通していません。今後も流通する可能性もかなり低いでしょう。
エンジンは1.6L直列4気筒ターボ最高出力175ps。ボディサイズは全長4345mm×全幅1695mm×全高1415mm です。
人気のあるカラー
・ホワイト
・ダークブラウン
・ダークメタルブルー
・ダークグレー
・ブルーイッシュシルバー
・ホワイトパール
この中では、純白の「ホワイト」と、パール塗装が施された白色の「ホワイトパール」が人気です。
サニー GTSアテーサ

アテーサという4WDシステムを搭載した「サニー GTSアテーサ」
グレード名に入るアテーサという名のとおり、アテーサと呼ばれる4WDシステムを搭載しているのが特徴で、実用的な他の4WDシステムとは異なり、優れた走行性を実現させています。
また、アテーサは日産を代表する技術のひとつとして高い知名度を誇っており、他のメーカーが4WDシステムを開発する際、大きな影響を及ぼしました。
中古で購入する際の目安となる予算
サニー GTSアテーサは年式的にいっても、すでに旧車であることを意味するヒストリックカーの域に入るモデルです。そのため、今後もこのグレードの中古車が中古車市場に流通するという可能性はかなり低いでしょう。
先代モデルとの比較
多彩なグレードを展開していた当時のサニーのラインアップにおいて、サニー GTSアテーサは最上級のグレードとして、5速MTと4速ATという2種類のトランスミッションが採用されています。
このグレードはアテーサ4WDシステムを大きな特徴としていましたが、装備も充実しているグレードでした。発売当時には珍しいフルオートエアコンを標準装備し、乗員が快適に車内で過ごせる空間を実現させています。また、スポーティーグレードらしく本革巻きステアリングも装備しているのが特徴です。
サニー GTSアテーサにはオプションも豊富に用意されており、頭上に開放感が広がるサンルーフを装着したり、14インチのホイールはアルミホイールを選んだりすることが可能でした。
現時点の中古車市場では、サニー GTSアテーサの中古車は1台も流通していません。そもそも、この7代目のサニー自体、中古車がほとんど流通していない状況のため、手に入れるのは非常に難しいでしょう。
エンジンは1.8L直列4気筒ターボ最高出力140ps。ボディサイズは全長4250mm×全幅1670mm×全高1390mmです。
人気のあるカラー
・ガンメタリックパール
・クリスタルホワイト
・グレイッシュグリーングラファイトパール
・ダークブルーグラファイトパール
・グリニッシュシルバー
・ラズベリーレッドパール
・ガンメタリックパール(スーパーファインコーティング)
・クリスタルホワイト(スーパーファインコーティング)
・グレイッシュグリーングラファイトパール(スーパーファインコーティング)
・ダークブルーグラファイトパール(スーパーファインコーティング)
・グリニッシュシルバー(スーパーファインコーティング)
・ラズベリーレッドパール(スーパーファインコーティング)
この中では、黒色の「ガンメタリックパール」が人気です。
(※スーパーファインコーティングとは、フッ素樹脂の技術を応用した塗装のことです。)
サニー EXサルーンSV

サニー スーパーサルーンSVよりも廉価なグレードという位置づけで誕生した「サニー EXサルーンSV」
従来のサニー EXサルーンからグレード名が変更されて登場します。ベーシックなグレードとして1.5Lエンジンを搭載し、FFと4WD・5速MTと4速ATという多彩な選択肢がありました。
しかし、2002年のグレード再編により、再びグレード名がサニー EXサルーンへ戻ったため、1年ほどで消滅してしまいます。
中古で購入する際の目安となる予算
<年式:予算目安>
2001年式:73万円
2002年式:流通量希少のため算出不可
こちらのグレードは現時点で中古車市場には1台しか流通していませんでした。
サニーに設定されていたグレードの中では比較的新しい部類には入るものの、それでも登場してから20年以上が経過しています。また、設定期間もわずか1年程度と非常に短いので、今後も中古車市場に流通する可能性は低いでしょう。
先代モデルとの比較
サニー EXサルーンSVは、発売時期の前後にあったサニー EXサルーンとほぼ同様の走行性能・装備をもつグレードで、日常使いに不自由しないマニュアルエアコンなどの装備は一通り揃えられています。
しかし、リヤシートへの分割可倒機能の非採用、ナビゲーションシステムのオプション設定、アルミホイールはオプション設定もされないなど、装備は必要最小限といえるものでした。
また、このグレードのサスペンションは、フロントが独立懸架ストラット式、リヤが独立懸架パラレルリンクストラット式というもので、コストや性能のバランスがとれたものを採用しています。ブレーキ形式は、フロントにベンチレーテッドディスク、リヤにドラムを採用しているため、スポーティーな走行には不安を感じるものの、普段使いで不満を感じる場面は皆無でしょう。
現時点の中古車市場では、サニー EXサルーンSVの中古車を1台も確認できませんでした。同様のグレードであれば、サニー EXサルーンも選択肢に入れると数台は見つかるでしょう。しかし、それを含めても10台程度しかないのに加え、年式も古いので、あまりおすすめはできません。
エンジンは1.5L直列4気筒ターボ最高出力105ps。ボディサイズは全長4345mm×全幅1695mm×全高1445mmです。
人気のあるカラー
ワントーン
・ホワイト
・ダークメタルブルー
・ダークグレー
・プラチナシルバー
・ホワイトパール
・シャンパンシルバー
ツートーン
ホワイト×プラチナシルバー
この中では、純白の「ホワイト」が人気です。
サニー EXサルーンアテーサ

ディーゼルエンジン搭載の「サニー EXサルーンアテーサ」
アテーサというグレード名が示すとおり4WDのみという駆動方式で、トランスミッションは5速MT仕様がラインアップされていました。
搭載エンジンは2.0Lのディーゼルで、低回転域でも粘りのある走行が可能です。最大出力が76psとガソリンエンジンの105psよりも極端に低いため、走りを楽しむモデルではありません。あくまでも、日常的な車としての使用が想定されています。
中古で購入する際の目安となる予算
登場してから、すでに25年以上の年月が経過しているため、今後もサニー EXサルーンアテーサの中古車が中古車市場に流通するという可能性は極めて低いです。
先代モデルとの比較
サニー EXサルーンは、同車のラインアップ中スーパーサルーンに次ぐ標準的なグレードです。そこにディーゼルエンジンと日産独自の4WDシステム「アテーサ」を組み合わせて登場しました。
熱をもちにくい構造ですが、このグレードはスポーツ走行には向いていません。サニー EXサルーンアテーサのディーゼルは、低速域から豊かなトルクを発生するため使いやすさに優れていますが、現代では一般的なディーゼルターボではないため、エンジンを回してもパワーは上がらないというデメリットがあります。
さらに、フロントフォグランプ、リヤスポイラー、アルミホイールなど、多くの乗用車に装備されるものも、すべてオプションです。そのため、このグレードはサニーの中でも、日常的に使うためのグレードとしてとらえるべきでしょう。
現時点の中古車市場にはサニー EXサルーンアテーサの中古車は、1台も流通していませんでした。実用に徹したモデルとして販売されたということで、今後も中古車が流通することは期待できないでしょう。
エンジンは2.0L直列4気筒ディーゼルターボ最高出力76ps。ボディサイズは全長4325mm×全幅1690mm×全高1410mmです。
人気のあるカラー
ワントーン
・ホワイト
・ブルーイッシュグリーンパールメタリック
・ダークグレーパールメタリック
・ブラウニッシュグレーM
ツートーン
・ホワイト×ブルーイッシュシルバーMツートーン
この中では、純白の「ホワイト」が人気です。
※本記事は、2025年1月時点の情報になります。現在の相場価格と異なる可能性がございます。