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更新日:2025.01.28 / 掲載日:2021.06.02
トヨタ ピクシスの狙い目グレードや特徴と価格相場を紹介

2011年9月に誕生したピクシス スペースを皮切りに、5車種で構成される軽自動車シリーズであるトヨタ ピクシスシリーズに関して、今回はグレード別に紹介していきます。
「それぞれどのような特徴があるの?」「中古で購入する場合に目安となる予算はどれくらい?」といった実際に購入を検討されている方に必要な情報を掲載していますので確認してみてください。
トヨタ ピクシスの歴史
2011年、トヨタはダイハツの軽自動車からOEM供給を受けて、軽自動車シリーズとしてピクシスを販売することを発表します。同年9月にはピクシスシリーズ第1弾として、トヨタ初の軽自動車である「ピクシス スペース」の初代が登場しました。洗練されたスタイルに加えて、使い勝手に配慮した機能と装備を搭載しており、優れた環境性能を追求しているモデルです。
ピクシス スペースは、ダイハツの「ムーヴ コンテ」をベースに開発されています。そのため、エンブレム以外の基本性能はムーヴ コンテと同一のものが採用されました。
同年12月には、ピクシスシリーズ第2弾の「ピクシス バン」と「ピクシス トラック」の初代が登場します。ピクシス バンは配達などの商用車向けとして、ピクシス トラックは農業従事者向けのモデルとなっているのが特徴です。
どちらのモデルもダイハツの軽貨物車をベースに開発されており、ピクシス バンは「ハイゼットカーゴ」、ピクシス トラックは「ハイゼットトラック」がベースとなっています。ピクシス スペース同様、エンブレム以外の基本性能はハイゼットカーゴやハイゼットトラックと同一のものが採用されました。
2012年5月、ピクシスシリーズ第3弾の「ピクシス エポック」の初代が登場。この車種は、低燃費と低価格を追求しているモデルです。ピクシス エポックは、ダイハツの「ミラ イース」をベースに開発されました。基本性能は同じですが、エンブレムが取り付けられている位置などに違いがあります。
2014年9月、ピクシス トラックの2代目が登場します。
2015年7月、ピクシスシリーズ第4弾の「ピクシス メガ」の初代が登場。視界の良さや広々とした室内空間を意識したモデルです。ベースとなる車両は、ダイハツのウェイクとなっています。ピクシス エポック同様、ウェイクとはエンブレムの位置が異なっているのが特徴です。
2016年8月、ピクシスシリーズ第5弾の「ピクシス ジョイ」の初代が登場します。お客様の生活に喜びや楽しさを提供するモデルとして、設定されました。ピクシス ジョイのベースとなる車両は、ダイハツの「キャスト」。他のピクシスシリーズ同様、エンブレム以外の基本性能はキャストと同一です。
2017年3月に、ピクシス スペースの販売が終了します。同年5月には、ピクシス エポックの2代目が登場しました。
2021年に、ピクシス バンがフルモデルチェンジし、3代目が登場。燃費、静粛性、安全性能の向上に加え、スクエアなボディ設計でクラストップレベルの積載スペースを実現しました。また、AT車には新開発のFR用CVTを採用。スマートアシストも搭載され、安全面も向上させています。
2022年にはピクシス メガが、2023年にはピクシス ジョイが生産終了。販売を継続しているピクシスのモデルは、エポック、バン、トラックの3つに集約されました。
ピクシス ジョイ FX

ピクシス ジョイのファッションタイプとして誕生した「ピクシスジョイ FX」
ピクシス ジョイはピクシスシリーズの中では最も新しいモデルであり、ジョイという名前が示すとおり運転を楽しむために作られたグレードです。
ファッションタイプであるFグレードの中では、ベーシックグレードにあたるため、装備は簡素化されています。
中古で購入する際の目安となる予算
2021年時点における中古車でも流通量は5台のみ。登場からまだ5年程度しか経過していないこともあり、当時の価格は高めとなっていました。
先代モデルとの比較
ピクシス ジョイ FXは、ピクシス ジョイの誕生と同時に設定されました。
このグレードは、ピクシス ジョイの中のファッションタイプとなっており、フロントやリアのバンパーモールやサイドロッカーモールなどの随所にメッキ加飾が施されているのが特徴です。そのため、ファッションタイプという名のとおり、洗練されたエクステリアとなっています。
もともとピクシス ジョイは、ダイハツのキャストをベースにして開発されました。運転を楽しむために作られており、シートは前席・後席問わず長時間乗車しても疲れにくい快適な乗り心地を実現しています。その他にも、快適に乗りこなすためのフルオートエアコンなどの装備が搭載されました。
Fグレードの中ではベーシックグレードにあたるため、装備は簡素化されており、パワーウィンドウや集中ドアロック、UVカットガラスやプライバシーガラスなどを標準装備しています。
このグレードの中古車は、現時点ではわずか1台も流通していません。
エンジンは0.6L直列3気筒ターボ最高出力52ps。ボディサイズは全長3395mm×全幅1475mm×全高1600mmです。
人気のあるカラー
モノトーン
・パールホワイトIII
・ブラックマイカメタリック
・ディープブルークリスタルマイカ
・ファイアークォーツレッドメタリック
・プラムブラウンクリスタルマイカ
・ライトローズマイカメタリック
・ダークエメラルドマイカ
2トーン
・ブラックマイカメタリック+デザインフィルムトップ(クリスタル調/ホワイト)
・ブラックマイカメタリック+デザインフィルムトップ(カーボン調/ワインレッド)
・プラムブラウンクリスタルマイカ+デザインフィルムトップ(クリスタル調/ホワイト)
・ダークエメラルドマイカ+デザインフィルムトップ(クリスタル調/ホワイト)
・ファイアークォーツレッドメタリック+デザインフィルムトップ(クリスタル調/ホワイト)
・ライトローズマイカメタリック+デザインフィルムトップ(クリスタル調/ホワイト)
・ディープブルークリスタルマイカ+デザインフィルムトップ(クリスタル調/ホワイト)
・パールホワイトⅢ+デザインフィルムトップ(カーボン調/ワインレッド)
この中では、パール塗装が施された白色の「パールホワイトIII」と、深みのある赤色の「ファイアークォーツレッドメタリック」が人気です。
ピクシス エポック L

装備が簡素化されている「ピクシス エポック L」
ピクシス エポックに設定されているグレードの中では、エントリーグレードの「ピクシス エポック D」に次ぐ、下から2番目に位置づけられています。
装備面では、マニュアルエアコンやパワーウィンドウ、集中ドアロック、UVカットガラスなどを装備。2017年5月に2代目にフルモデルチェンジした際には、スイッチ式バックドアオープナーを標準装備するようになりました。
中古で購入する際の目安となる予算
<年式:予算目安>
2012年式:29万円~39.8万円
2013年式:24万円~61.8万円
2014年式:29.8万円~71万円
2015年式:35.3万円~64.8万円
2016年式:25万円~67.4万円
2017年式:39.8万円~89.7万円
2018年式:49.8万円~101.3万円
2019年式:47.7万円~108.7万円
2020年式:57.7万円~103.2万円
2021年式:90.2万円~101.6万円
2022年式:92.3万円~95.3万円
2023年式:109.7万円~119.8万円
ピクシス エポックの中でも人気のあるピクシス エポック Lの中古車の流通量は、比較的多めです。価格的にも、手頃なものが多くなっています。
先代モデルとの比較
ピクシス エポック Lは、ピクシス エポックの誕生と同時に設定されました。ピクシス エポックの中では、エントリーグレードに次ぐグレードのため、装備は簡素化されています。
停車直前からエンジンを止めるアイドリングストップシステムである「eco IDLE (エコアイドル)」を設定し、ガソリン車トップレベルの燃費性能を実現しました。
この世代のピクシス エポック Lの中古車は、50台以上が流通しています。価格的にもこなれてきているので、お得に購入できる車両が多いです。
エンジンは0.6L直列3気筒ターボ最高出力52ps。ボディサイズは全長3395mm×全幅1475mm×全高1500mmです。
2代目:2017年~2024年
ピクシス エポック Lは、2代目でも引き続き設定されました。コンパクトサイズでありながら広い室内空間は、この世代でも維持されています。また、この世代からスイッチ式バックドアオープナーを標準装備したため、使い勝手が向上しました。
この世代の中古車の流通量は少ないですが、どれも走行距離が短く、車両状態がよいものばかりです。
エンジンは0.6L直列3気筒ターボ最高出力49ps。ボディサイズは全長3395mm×全幅1475mm×全高1500mmです。
人気のあるカラー
・スカイブルーメタリック
・プラムブラウンクリスタルマイカ
・ファイアークォーツレッドメタリック
・ブライトシルバーメタリック
・ホワイト
・シャイニングホワイトパール
・ブラックマイカメタリック
この中では、明るいシルバー色の「ブライトシルバーメタリック」が人気です。
ピクシス スペース X

装備が充実した中間グレード「ピクシス スペース X」
ピクシス スペース Xは、ピクシスシリーズの他のモデルに比べて、全高が1655mmと若干高くなっているのが特徴です。
装備面では、パワーウィンドウや集中ドアロック、UVカットガラス、プライバシーガラスなどを標準装備しています。
中古で購入する際の目安となる予算
<年式:予算目安>
2011年式:25万円~76.7万円
2012年式:21.8万円~70万円
2013年式:19.8万円~82.2万円
2014年式:20万円~95.4万円
2015年式:39.8万円~92万円
2016年式:31.8万円~98.4万円
2017年式:77.6万円
ピクシス スペース Xの中古車は、現時点の中古車市場には100台以上が流通しています。流通量が多く、価格についても手頃なものから高値で取引されているものまであるので、条件に合った車両を探しやすいでしょう。
先代モデルとの比較
ピクシス スペース Xは、ピクシス スペースの誕生と同時に設定されました。
ピクシスシリーズの中では、第1弾として誕生したモデルで、他のピクシスシリーズのモデルに比べて全高が高くなっているのが特徴です。また、このグレードには自然吸気エンジンが搭載され、組み合わされるトランスミッションにはCVT(自動無段変速機)が採用されました。
軽トールワゴンということでゆとりのある全高とワイドな室内幅、2490mmのロングホイールベースなどによって2000mmもの室内長を実現しています。これにより、大人4人が乗車してもくつろげる広い室内空間と十分なラゲージスペースの両立にも成功しました。
装備面では、フルオートエアコン、AM/FMラジオ/CDプレーヤーなどを装備しています。本革巻きステアリングについては、オプションで装備することが可能です。
ピクシス スペースが販売されていた全期間に渡って設定されていたこのグレードの中古車は、豊富な台数が流通しています。特に初期年式であれば安いものあるので、お得に購入することができそうです。
エンジンは0.6L直列3気筒ターボ最高出力52ps。ボディサイズは全長3395mm×全幅1475mm×全高1655mmです。
人気のあるカラー
モノトーン
・ブラックマイカメタリック
・プラムブラウンクリスタルマイカ
・パールホワイトIII
・コットンアイボリー
・ミストブルーマイカメタリック
・マスカットグリーンメタリック
・アーバンナイトブルークリスタルメタリック
・ムースピンクパール
ツートーン
・パールホワイトⅢ×コットンアイボリー
・パールホワイトⅢ×ムースピンクパール
・パールホワイトⅢ×マスカットグリーンメタリック
・パールホワイトⅢ×ミストブルーマイカメタリック
この中では、漆黒の「ブラックマイカメタリック」が人気です。
ピクシス エポック D

必要最低限の装備の低価格グレード「ピクシス エポック D」
その特徴は、何といっても価格の安さにあり、当時の新車販売価格は消費税込みで80万円を切っていたほど。
コンパクトな設計ですが、室内長は1920mmで室内幅1350mmという大人4人が余裕をもって乗車できるゆとりの室内空間が確保されていました。
中古で購入する際の目安となる予算
<年式:予算目安>
2012年式:35万円~57.8万円
2013年式:40万円~47万円
2014年式:42万円
2015年式:39.6万円
2016年式:51.3万円~57.8万円
2017年式:流通量希少により算出不可
現時点の中古車市場に流通しているピクシス エポック Dの中古車は、8台のみでした。このグレードに関してはすでに生産を終了しているため、今後も流通量が増える可能性は低いでしょう。
先代モデルとの比較
ピクシス エポック Dは、ピクシス エポックの誕生と同時に設定されました。
ピクシス エポックのエントリーグレードに位置づけられていたグレードのため、新車販売価格は消費税込みで80万円を切るというかなりの低価格モデルとなっています。そのため、装備は必要最低限のものしか装備されておらず、パワーウィンドウや集中ドアロック、UVカットガラスのみが標準装備されていました。
安全装備に関しては、他の上位グレードと変わらない運転席と助手席のエアバッグやABS、盗難防止システムなどが装備されています。
また、他のグレードは全8色のボディカラーが設定されていましたが、ピクシス エポック Dに関してはホワイト1色のみしか設定されませんでした。
ピクシス エポック Dの中古車は、現時点の中古車市場には8台しか流通していません。流通している台数こそ少ないものの、ピクシス エポックのエントリーグレードであるということから、価格的には安くなっているのでお得に購入することができるでしょう。
エンジンは0.6L直列3気筒ターボ最高出力52ps。ボディサイズは全長3395mm×全幅1475mm×全高1500mmです。
人気のあるカラー
・ホワイト
ピクシス エポック Dはボディカラーが1色しか設定されていないグレードのため、必然的に真っ白な「ホワイト」が人気です。
※本記事は、2025年1月時点の情報になります。現在の相場価格と異なる可能性がございます。