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更新日:2021.07.02 / 掲載日:2021.07.02

メルセデス・ベンツ Bクラスの燃費や税金など気になる維持費を紹介

メルセデス・ベンツ Bクラス

Aクラスとプラットフォームを共有する姉妹車であるメルセデス・ベンツ Bクラスの、気になるポイントを紹介していきます。

「燃費やボディサイズは?」「税金や車検代などの維持費はいくらかかる?」といった実際に購入を検討されている方に必要な情報を掲載していますので確認してみてください。

Bクラスについて

メルセデス・ベンツ Bクラスは、Aクラスと共通のプラットフォームを用いて開発されたCセグメントの小型乗用車です。

初代は2005年にドイツ本国でデビューし、日本には2006年から輸入が開始されました。

ミニバンとコンパクトカーの中間的なデザインのBクラスは、メルセデスでは「コンパクトスポーツツアラー」と名付けられており、そのネーミングからも実用性の高さを感じることができます。

Bクラスのエクステリアは伸びやかな躍動感が満ちるスポーティーなものとなっており、大きなゆとりに包まれる開放感あふれるインテリアも特徴のひとつです。

また、BクラスはコンパクトサイズながらもSクラスと同等の安全性能を誇り、世界最高水準の安全装備がドライバーや乗員の大切な命を守ります。

このBクラスにはハイブリッド車はまだ導入されていませんが、全ての世代で複数のエンジンから自分の使い方に最適なものを選ぶことが可能です。特に2代目以降のエンジンにはダウンサイジングターボを採用することで、優れた燃費やクリーンな排ガス、太いトルクによる扱いやすさを実現させています。

動力を駆動輪に伝えるトランスミッションは初代ではCVTが、2代目以降では7速DCT(デュアルクラッチトランスミッション)が採用されました。いずれも伝達ロスの少ない方式であり、スムーズな加速を実現させています。

これらBクラスの特徴は、単なる乗用車でなくメルセデス・ベンツのひとつとして存在感をいっそう高め、オーナーにプラスアルファの価値を提供している点と言えるでしょう。

Bクラスのボディサイズ

Bクラスのボディサイズは、一体どれくらいあるのでしょうか。ここでは、歴代モデルのボディサイズを比較してみましょう。

<世代:ボディサイズ>
初代(B180)
全長4275mm×全幅1780mm×全高1605mm

2代目(B180)
全長4400mm×全幅1785mm×全高1545mm

3代目(B180)
全長4425mm×全幅1795mm×全高1565mm

Bクラスはモデルチェンジをするごとにわずかながら全長がサイズアップしていますが、全幅に関してはほぼ変わらないため、比較的扱いやすいサイズに収まっています。

Bクラスは単なるハッチバックではなく、ミニバン的な要素も加わっているモデルのため、全高が若干高めになっているのが特徴です。そのため、全高1550mmまでと制限がある立体駐車場では、Bクラスを駐車するのは難しくなってしまいます。

ですが、最近は全高1550mmを超えるSUVやミニバンも駐車することができる立体駐車場が増えつつあるようです。全長と全幅に関しては、入庫するときにも停めやすいサイズに収まっているため、駐車可能な立体駐車場さえ見つけ出すことができれば、Bクラスでも楽に駐車することができるでしょう。

また、屋外にあるコインパーキングなどに駐車する場合も、Bクラスは停めやすいボディサイズです。多くのコインパーキングは長さ4800mm~5000mm×幅2400mm~2500mm程度まで停められるといわれており、特に全幅は狭い方がより駐車しやすくなります。

Bクラスはほとんどのモデルが全長4500mm弱×全幅1800mmというちょうどいいボディサイズのため、コインパーキングでは余裕をもって駐車することができるでしょう。

Bクラスの安全装備

次に、Bクラスに備わる安全装備や安全性能を高めている特徴をご紹介します。

初代の安全装備に特筆すべきものはありませんが、メルセデス独自のボディ構造として「サンドイッチコンセプト」が採用されているのが特徴です。これはエンジンやトランスミッションの一部をフロア下に収めるもので、優れた衝突安全性とスペース効率を両立させています。

2代目になると、コンパクトクラス初のレーダー型衝突警告システムとして「CPA」が標準装備されるようになりました。また、トルクベクトリングブレーキやアテンションアシスト、パーキングアシストリアビューカメラも搭載し、さまざまな面でドライビングをアシストしてくれます。

3代目になると安全装備はさらに進化を遂げており、メルセデスの名に恥じない世界最高水準の性能が確保されました。さらに、標準装備されるレーダーセーフティパッケージには、必須の装備であるアクティブブレーキアシストや自動再発進機能付きのアクティブディスタンスアシスト・ディストロニックなどが含まれています。

これは他メーカーの装備と同様、フロントガラスに配置されたセンサーが車両や歩行者などを感知することで安全なドライビングをサポートする機能ですが、Bクラスではより多くの機能が追加されているのです。

トランクルーム・ラゲッジスペースの広さ

次に、Bクラスのラゲッジスペースはどのくらいの容量があるのかをご紹介します。

具体的な数値は現行の3代目しかデータは確認できませんでしたが、通常時でもB180は455L、B200dでは445Lの容量があるのが特徴です。そのため、ゴルフバッグ2つは余裕で積むことが可能。これは同じプラットフォームを採用するAクラスの370Lよりも大容量のため、普段使いで困る場面はほとんどないでしょう。

さらにBクラスのリヤシートは40:20:40の3分割で前に倒すことが可能で、B180が最大1,540L、B200dでは最大1,530Lという大容量のラゲッジスペースが広がります。シートさえ倒せばマウンテンバイクなど積むことが可能です。

また3代目のBクラスには、テールゲートを自動で開閉できる「フットトランクオープナー」など、日常使いにぴったりな機能も数多く備わっています。

分割可倒式のリヤシートは初代と2代目にも共通しており、用途に合わせて多彩にアレンジできるラゲッジルームが確保されているため、用途に合わせたさまざまな場面で活躍が期待できるでしょう。

Bクラスの燃費

Bクラスの燃費性能ですが、初代の登場から測定モードが変更されているため世代による単純比較ができません。

測定モードは時代が下るごとに実走行に近い測定値になりますが、実際の走行条件は同じものがないので、カタログデータと実燃費には乖離があります。そのため、あくまでも参考値として見ておきましょう。

初代モデルでは、10・15モードのデータが残っています。

<初代グレード:燃費>
B180・・・13.8km/L
B200ターボ・・・12.0km/L

2代目になるとJC08モードに変更されており、実際の走行条件に近づいています。

<2代目グレード:燃費>
B180・・・17.3km/L
B250 4マチックスポーツ・・・14.3km/L

現行の3代目では、より多くの条件を加味したWLTCモードにより測定されています。現時点でJC08モードは使用されていませんが、掲載されているカタログデータを参考にみていきましょう。

<3代目グレード(現行):燃費>
B180・・・14.7km/L(WLTC)16.5km/L(JC08)
B200d・・・18.8km/L(WLTC)20.0km/L(JC08)

Bクラスに搭載されるエンジンには、2代目以降いずれもターボチャージャーが組み合わされており出力がアップされています。これはいわゆるダウンサイジングターボと呼ばれており、小排気量ながら大排気量と同等のトルクやパワーを実現させているものです。その傾向はモデルチェンジするごとに顕著で、エンジンの排気量はより小さくなっています。

Bクラスの税金

現在の日本での自動車に関する税金としては、購入時の消費税や自動車税環境割に加えて、毎年納める自動車税、車検の都度支払う自動車重量税などがあります。

このうち自動車税は排気量ごとに額が決まっていますが、初回登録から13年経過すると、税額が15%程度割増になります。

Bクラスの自動車税は、歴代モデルの代表的なグレードでは以下のとおりです。

<初代グレード:年額>
B180・・・36,000円(1,698cc)
B200・・・43,500円(2,034cc)

<2代目グレード:年額>
B180・・・36,000円(1,595cc)
B250 4マチックスポーツ・・・36,000円(1,991cc)

<3代目グレード(現行):年額>
B180・・・30,500円(1,331cc)
B200d・・・36,000円(1,949cc)

自動車税にはグリーン化特例の制度もありますが、Bクラスでは該当するモデルがありません。また、自動車税は初回登録から13年を経過すると税額が割増になりますが、初代Bクラス初期の場合は13年以上経過しているため税額は以下のとおりです。

<初代グレード:年額>
B170・・・45,400円(1,698cc)
B200ターボ・・・51,750円(2,034cc)

次に歴代Bクラスの重量税ですが、Bクラスは多くのモデルが1,001kgから1,500kgの間に収まるため、税額は2年分で24,600円です。2代目のB250 4マチックスポーツや現行のB200dになると車重が1,501kg以上2,000kg間になるため、重量税の額は2年分で32,800円かかります。

また、年式が古くなると重量税の税額が上がりますが、該当するのは初代の初期モデルが中心で、B170の13年超で2年分34,200円、18年を経過すると37,800円に上がってしまうのです。Bクラスが誕生してから18年経過するまではあと数年しかないため、低年式の中古車購入を検討する場合はこの点にも留意する必要があります。

従来の自動車取得税は2020年10月に廃止され、新たに自動車税環境割が導入されました。これは燃費基準や環境性能に応じて税額が変わるものですが、現行のB200dのみ軽減対象となり、税は全額免除されます。

もちろん新車・中古車に関係なく10%の消費税も課税されるため、中古車を購入する際にはこれらの税金のことも考慮しておく必要があるでしょう。

自賠責保険や任意保険料

続いてBクラスの、自賠責保険や任意保険料の額をご紹介します。

自賠責保険料は車種による違いはなく、白ナンバーの普通車の場合24か月分20,010円で、車検時に2年分まとめて支払うことになります。

Bクラスの任意保険は、契約条件や保険会社・補償内容により保険料が大きく異なり、ネット保険か従来の自動車保険か、またドライバーの年齢や車種・用途による違いも大きいです。そのため、保険料の正確な相場は出せません。

また、任意保険料は、型式ごとの事故実績に基づいた「型式別料率クラス」により決まっています。その数字が低いほどリスクが低いことを示し、保険料は安くなるのです。

損害保険料算出機構のホームページでは、歴代モデルの各グレードについて料率クラスが確認できました。いずれも保険始期2021年1月1日~12月31日の場合です。

・初代B180
対人賠償責任保険5・対物賠償責任保険8・搭乗者傷害保険8・車両保険12

・初代B200
対人賠償責任保険9・対物賠償責任保険6・搭乗者傷害保険6・車両保険13

・2代目B180
対人賠償責任保険1・対物賠償責任保険4・搭乗者傷害保険7・車両保険14

・2代目B250 4マチックスポーツ
対人賠償責任保険6・対物賠償責任保険4・搭乗者傷害保険7・車両保険14

・3代目B180
対人賠償責任保険6・対物賠償責任保険5・搭乗者傷害保険7・車両保険15

・3代目B200d
対人賠償責任保険7・対物賠償責任保険5・搭乗者傷害保険7・車両保険11

となっており、グレードによる違いが大きいことがわかります。

※料率クラスは損害保険料算出機構のサイトで算出しました。

Bクラスの車検代

Bクラスの車検時にかかる経費としては、大きく分けて法定費用と整備点検費用がありますが、法定費用は国産車と輸入車による違いはなく、排気量や車重で決められているのです。

現行モデルのB180で見た場合、以下の費用がかかります。

・重量税・・・2年分で24,600円
・自賠責保険料・・・24か月で20,010円
・印紙代・・・1,200円

整備点検費用は、車検整備をディーラーや整備工場などに依頼する場合必要となる費用です。実際かかる金額はケースバイケースで一概にいくらとはいえませんが、一般的に輸入車は、国産車よりも整備費用が高いといわれています。

輸入車は車両本体やパーツともに現地からの輸送費が上乗せされ、国産の同クラスよりもパーツ代は高額になるのが特徴です。そのため、技術料が同じでも、トータルの整備費用は輸入車の方が高くなります。

また、ディーラーや整備工場などに車検を依頼した場合は、車検代行手数料がかかることも。金額はディーラーや工場独自に設定されるため、事前に確認しておくことをおすすめします。

Bクラスの維持費

前述した項目を含め、Bクラスの中古車を購入した場合の維持費についてまとめてみましょう。

使用場所や目的による差もありますが、おおよその目安としては年額換算で以下の通りです。

・自動車税・・・30,500円
・重量税・・・12,300円
・自賠責保険・・・10,005円(24か月分÷2)
・任意保険・・・約50,000円
・ガソリン代(年間1万km走行)・・・100,000円
・駐車場代・・・約96,000円(全国平均)

通常はこのほかに整備やメンテナンスの費用もかかりますが、メルセデスの新車では3年間の「メルセデス・ケア」がついています。その後もメンテナンス保証のメニューとして「メンテナンスプラス」があり、2年分の料金として132,000円~165,000円を支払えば、点検や定期交換部品などのサービスが受けることが可能です。

しかし、中古車の場合3年落ちまでの年式しか申し込めないため、年式の古いBクラスを購入する場合は、実費を見ておかなければなりません。輸入車としてパーツ代が高額になることに加え、メルセデスの高性能を維持するためにはこまめなメンテナンスは欠かせないでしょう。

故障した場合も考えると、Bクラスの中古車を購入するときは他の車種よりも多くの費用がかかることを覚悟しておくことが大切です。

ディーゼルエンジンの特徴

Bクラスが現行の3代目にモデルチェンジされた2019年、ディーゼルエンジンを搭載したB200dが登場しました。

B200dに搭載される1949cc直列4気筒のディーゼルターボエンジンは、最高出力110kW(150ps)・最大トルク320Nm(32.6kgm)を発揮します。

Bクラスの初代がCVT、2代目以降のガソリンエンジンモデルが7速DCTを搭載するのに対し、A200dセダンのDCTは8速化されました。そのためきめ細かい制御が可能となっており、WLTCモードで18.8m/Lという優れた燃費性能を誇ります。

メルセデス・ベンツをはじめヨーロッパ車のディーゼルモデルは、いずれもノイズ対策がしっかりしているのが特徴です。このような理由からガソリン車との違いがわからないくらい静かで、ディーゼル車であることを感じる場面は少ないでしょう。

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※本記事は、2021年6月時点の情報になります。現在の相場価格と異なる可能性がございます。

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グーネットマガジン編集部

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また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
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