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更新日:2021.07.28 / 掲載日:2021.07.28

メルセデス・ベンツ CLKカブリオレの燃費や税金など気になる維持費を紹介

メルセデス・ベンツ CLKカブリオレ

2009年まで2世代に渡り、発売されていたメルセデス・ベンツ CLKカブリオレについて、気になるポイントを紹介していきます。

「燃費やボディサイズは?」「税金や車検代などの維持費はいくらかかる?」といった実際に購入を検討されている方に必要な情報を掲載していますので確認してみてください。

CLKカブリオレについて

メルセデス・ベンツ CLKカブリオレは、同ブランドにおけるミディアムサイズの4シーターモデルとして1997年に初代が誕生し、1998年に日本への輸入が開始されました。

CLKのボディタイプはカブリオレのほかにクーペモデルもありましたが、ここではカブリオレについて紹介します。

CLKカブリオレのルーフには、扱いやすいソフトトップを採用しているのが特徴です。特に2003年に登場した2代目モデルでは、リヤウィンドウがガラス製になるとともにルーフの開閉がリモコンキーにより電動フルオート化され、オープン状態にしたときリヤシート裏に完全格納されるようになりました。

デザインはクーペモデル同様の優雅さをもつもので、リヤに向かって流れるようなフォルムを描くことでエレガントかつダイナミックなスタイルに仕上がっています。

また、ハロゲンランプよりも明るく寿命の長いHIDヘッドランプやフロントシートヒーター付きレザーシートなど、メルセデス・ベンツならではの豪華装備が搭載されているのも、CLKカブリオレがもつ特徴のひとつです。

搭載されるエンジンは2世代あわせて3種類ありますが、いずれも3.0L超の大排気量のV型6気筒という共通した特徴があります。その出力を駆動輪に伝えるトランスミッションには、初代は5速、2代目は7速のオートマチックトランスミッションが採用されました。

CLKカブリオレのハンドル位置については、すべての世代を通して左ハンドル仕様のみが輸入されています。

輸入開始以来11年、2世代にわたり日本市場を賑わせたCLKカブリオレですが、2009年に生産を完了しEクラスカブリオレへとその座を譲りました。

CLKカブリオレのボディサイズ

CLKカブリオレのボディサイズは、一体どれくらいあるのでしょうか。

ここでは、歴代モデルのボディサイズを比較してみましょう。

<世代:グレード:ボディサイズ>
初代
CLK320カブリオレアバンギャルド
全長4565mm×全幅1720mm×全高1380mm

2代目
CLK350カブリオレ
全長4660mm×全幅1740mm×全高1415mm

CLKカブリオレは初代と比べて2代目ではわずかにサイズアップしています。しかし、どちらの世代も現代の一般的な乗用車と比べるとスリムなのが特徴です。

普段から大きいサイズの自動車を運転している人はなかなか気づかないかもしれませんが、狭路でのすれ違いをはじめ、全幅を気にする場面は多くあります。

日本だけでなくヨーロッパでも、自動車の全幅は拡大傾向にあります。しかし、CLKカブリオレのサイズはスリムなので、車幅や道路幅を気にする機会が少なくて済むというメリットがあるのです。

また屋外の有料駐車場は、その多くが長さ4800mm~5000mm×幅2400mm~2500mm程度といわれており、CLKカブリオレは全長が4700mm弱と、5ナンバー枠におさまるサイズとなっています。

そのため、コインパーキングでも停めやすく、駐車場探しに苦労する場面は少なくて済むでしょう。ドアの開口部も考えると全幅は狭い方がより駐車しやすいですが、CLKカブリオレはコンパクトな全幅なので、ドアの開閉時も安心です。

CLKカブリオレのボディサイズは、街なかの立体駐車場に停める際も重宝します。オープンカーは一般的に、風の影響を少なくするため全高が低く抑えられているのが特徴です。

CLKカブリオレでもそれは同様で、立体駐車場の多くが全高1,550mm以下の制限がある中でも、1400mm前後という全高のため余裕で駐車することができます。

CLKカブリオレの安全装備

CLKカブリオレの初代は1997年から2002年まで、2代目は同年から2009年まで発売されていましたが、その当時自動ブレーキの機能などの安全装備はまだ一般的ではありませんでした。

それでも初代にはエアバッグやABS、フォースリミッター&テンショナー付きシートベルトなどが標準装備されたほか、エレクトロニックスタビリティコントロール(横滑り防止装置)などの機能もついています。

2代目も基本的には初代と同様の安全装備でしたが、エアバッグを中心に年次改良が続けられていました。そして、2005年以降には頸椎損傷を低減させるNECK PROアクティブヘッドレストやステアリングの操舵に応じて進行方向を照らすアクティブライトシステム・コーナリングライトなどの機能も追加されています。

当時のCLKカブリオレに装備されていた安全装備は、2021年現在ではあまり珍しくない安全装備ばかりです。しかし、世界一の乗用車を生産するメルセデス・ベンツのモデルとして、当時の最先端の安全装備を備えていることはCLKカブリオレの特徴と言えるでしょう。

トランクルーム・ラゲッジスペースの広さ

CLKカブリオレの歴代のトランクルームの広さをご紹介したいところですが、初代と2代目を通じ、公式な記録を確認できませんでした。

しかし、自動車雑誌の記事によると初代のルーフを閉じた状態で最大327Lという値が残っています。この値はなんとかゴルフバッグを積むことができたとしても1個が限界です。

オープンカーのルーフは、モデルによって「ハードトップ」と「ソフトトップ」が使い分けられていますが、CLKカブリオレではソフトトップが採用されていました。

ソフトトップは耐候性に不安があるものの、ルーフをオープンにしたときの収納場所に困らず、トランクルームへの影響も最小限で済むというメリットがあります。

ラゲッジスペースという視点をもった場合、残念なのは分割可倒式のシートが採用されていないところでしょう。SUVやステーションワゴンなどさまざまなボディタイプで用いられる分割可倒式シートですが、オープン走行時の風の巻き込みなどを考えれば、CLKカブリオレのリヤシートに荷物を積めないのはやむを得ません。

もちろん前述のとおり、最低限の荷物を積載するスペースは確保されていますが、解放感を楽しむCLKカブリオレに実用性を求めるのは酷でしょう。むしろこのモデルに乗る場合は、荷物を最小限に抑えるという逆転の発想が必要なのかもしれません。

CLKカブリオレの燃費

2021年現在、燃費性能の測定モードとしてはWLTCモードが使用されていますが、CLKカブリオレが生産されていた当時は10・15モードが一般的でした。

カタログ値と実燃費はどの測定モードでも解離がありますが、10・15モードは2世代前の測定方法のため、カタログ値から実燃費を推測するのはいっそう困難です。そのため、あくまでも参考値として見ておきましょう。

<世代:グレード:燃費>
初代
CLK320カブリオレアバンギャルド
8.3km/L(10・15モード)

2代目
CLK350カブリオレ
8.4km/L(10・15モード)

CLKカブリオレに搭載されていたエンジンは、いずれも大排気量のNA(自然吸気)エンジンです。特に大排気量のNAエンジンは豊かなトルクが持ち味ですが、燃費性能は近年のダウンサイジングターボに到底かなわないため、現代では少数派となっています。

また、CLKカブリオレに搭載されるトランスミッションは、トルクコンバーターを組み合わせた5速及び7速のオートマチックトランスミッションです。燃費性能を高める工夫は加えられているものの、現在メルセデス・ベンツの主流を占めるデュアルクラッチトランスミッションではありません。

変速段数も、現代では8速や10段などいっそう多段化されているため、CLKカブリオレのミッションが燃費向上に貢献しているとはいえないでしょう。

CLKカブリオレの税金

現在の日本での自動車に関する税金としては、購入時の消費税や自動車税環境割に加えて、毎年納める自動車税、車検の都度支払う自動車重量税などがあります。このうち自動車税は排気量ごとに額が決まっていますが、初回登録から13年経過すると、税額が15%程度割増になります。

CLKカブリオレは全ての世代でグレードのエンジン排気量が3,001ccから3,500ccの間におさまるため、グレードによる自動車税の違いはありません。生産完了から10年以上経過しており、その終盤に設定された一部を除くほとんどの中古車が割増対象になります。

<世代:グレード:年額>
初代
CLK320カブリオレアバンギャルド
年額66,700円(3,199cc)

2代目
CLK350カブリオレ
年額58,000円(3,497cc)

エンジン排気量が大きいこともあり、自動車税だけでも相当高くつきます。自動車税にはグリーン化特例の制度もありますが、CLKカブリオレでは該当するモデルがありません。

次に重量税を見ていきましょう。

年式が古くなると重量税の税額が上がり、初回登録から13年、18年経過でそれぞれ割増されるのが特徴です。

CLKカブリオレは生産完了から10年以上経過しているため、生産終了になる直前のモデルを除き、ほとんどの中古車が重量税の割増対象となります。

CLKカブリオレは初代、2代目とも1,501kgから2,000kgの車重で、割増前の税額は2年分32,800円、13年超モデルは45,600円、初期モデルになると18年経過しているため50,400円かかるでしょう。

従来あった自動車取得税は2020年10月に廃止され、新たに自動車税環境割が導入されました。これは燃費基準や環境性能に応じて税額が変わるものですが、CLKカブリオレの場合、該当するモデルはありません。

さらに、新車や中古車に関係なく10%の消費税も課税されるため、中古車を購入する際にはこれらの税金のことも考慮しておく必要があります。

自賠責保険や任意保険料

続いてCLKカブリオレの、自賠責保険や任意保険料の額を紹介します。

自賠責保険料は車種による違いはなく、白ナンバーの普通車の場合24か月分20,010円で、車検時に2年分まとめて支払うことになります。

CLKカブリオレの任意保険は、契約条件や保険会社、補償内容により保険料が大きく異なるでしょう。ネット保険か従来の自動車保険か、またドライバーの年齢や車種、用途による違いも大きいです。そのため、保険料の正確な相場は出せません。

任意保険料を算定する目安となるのが「型式別料率クラス」で、これは型式ごとの事故実績に基づき決定されています。それぞれの数字が低いほどリスクが低いことを示し、保険料は安くなるというものです。

損害保険料算出機構のホームページでは、各グレードの料率クラスが確認できました。
※いずれも保険始期2021年1月1日~12月31日の場合です。

初代
CLK320カブリオレアバンギャルド
対人賠償責任保険13・対物賠償責任保険7・搭乗者傷害保険9・車両保険15

2代目
CLK320カブリオレ
対人賠償責任保険13・対物賠償責任保険11・搭乗者傷害保険9・車両保険14

2代目
CLK350カブリオレ
対人賠償責任保険11・対物賠償責任保険7・搭乗者傷害保険7・車両保険14

数字が高めなのは、オープンカーとしてやむを得ないといえるでしょう。

※料率クラスは損害保険料算出機構のサイトで算出しました。

CLKカブリオレの車検代

CLKカブリオレの車検時にかかる経費としては、大きく分けて法定費用と整備点検費用がありますが、法定費用は国産車と輸入車による違いはなく、排気量や車重で決まっているのです。

2代目のCLK350カブリオレで見た場合、以下の費用がかかります。

・重量税:2年分で32,800円
・自賠責保険料:24か月で20,010円
・印紙代:1,200円

車検整備をディーラーや整備工場などに依頼する場合は整備点検費用が必要となりますが、金額は整備する工場ごと、また整備内容により大きく差が出ます。そのため、整備点検費用は一概にいくらとはいえませんが、一般的に輸入車は、国産車よりも整備費用が高いのが特徴です。

輸入車は車両本体、パーツともに現地からの輸送費が上乗せるためされ、国産の同クラスよりも車両代やパーツ代は高額になってしまうでしょう。その分、トータルの整備費用も国産車よりも輸入車の方が高くなります。

また多くの場合、検査自体の手続きもディーラーや整備工場などに依頼することになると思いますが、その場合は車検代行手数料もかかることを覚えておいてください。この費用もディーラーや工場独自に設定されるため、手数料がいくらになるか事前に確認しておくことをおすすめします。

CLKカブリオレの維持費

前述した項目を含め、CLKカブリオレの中古車を購入した場合の維持費についてまとめてみましょう。

使用場所や目的による差もありますが、年額に換算したおおよその目安として、2代目のCLKカブリオレの年間維持費は以下のとおりです。

・自動車税:58,000円
・重量税:16,400円
・自賠責保険:10,005円(24か月分÷2)
・任意保険:約50,000円
・ガソリン代(年間1万km走行):100,000円
・駐車場代:約96,000円(全国平均)

このうち任意保険料やガソリン代、駐車場代などは実際の使用条件や契約内容によって「高額になる場合」「少額で済む場合」「費用が発生しない場合」などさまざまなパターンがあります。

CLKカブリオレの税金については、エンジン排気量が大きく車中が重いという特徴から自動車税、重量税ともに高額です。また、例示したのは初回登録から13年経過前の額となり、ほとんどのモデルが13年を経過しているため、さらに高額になることを覚悟しなければなりません。

CLKカブリオレはメルセデス・ベンツの中古車であることに加えて、年式が古い中古車でもあります。年式が古く走行距離が伸びればその分故障のリスクは高まるため、故障時の修理代もかかってしまうでしょう。

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※本記事は、2021年7月時点の情報になります。現在の相場価格と異なる可能性がございます。

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