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更新日:2021.07.31 / 掲載日:2021.07.31
メルセデス・ベンツ Cクラスの燃費や税金など気になる維持費を紹介

2021年6月末に5代目が発表されたばかりの、メルセデス・ベンツ Cクラスの気になるポイントを紹介していきます。
「燃費やボディサイズは?」「税金や車検代などの維持費はいくらかかる?」といった実際に購入を検討されている方に必要な情報を掲載していますので確認してみてください。
Cクラスについて
メルセデス・ベンツ Cクラスは、同ブランドで革新的な役割を果たした190クラスの後継モデルとして、1993年に誕生しました。同年から、日本にも輸入が開始されています。初代は、5ナンバーサイズの190クラスよりわずかに大きい程度でしたが、現行の5代目ではDセグメント相当までに大型化されています。
Cクラスも他のモデルと同様、メルセデス・ベンツの乗用車として上質な内外装や優れた走行性能が特徴です。特にエクステリアは、普遍的なデザインだった初代からモデルチェンジを重ねるごとに、ダイナミックでグラマラスな印象を増しました。もちろんCクラスも、メルセデス・ベンツの名に恥じぬ優れた安全性能を誇っており、世界最高水準の安全装備がドライバーや乗員の大切な命を守ってくれます。
歴代のCクラスでは、排気量の異なるガソリンエンジンが複数ラインアップされました。また、初代と4代目以降では、ディーゼルエンジンモデルも輸入されています。
特筆すべき点は、新型の5代目にマイルドハイブリッドが搭載されていることです。エンジンにダウンサイジングターボを組み合わせており、その出力をモーターがアシストすることで、優れた燃費やクリーンな排ガスと豊かなトルクによる扱いやすさを実現させています。
動力を駆動輪に伝えるトランスミッションとして、初代では4速ATが搭載されていましたが、5速、7速とモデルチェンジを重ねるごとに多段化されました。そして、最新の5代目では9速ATと組み合わせることで、よりスムーズでジェントルな走りを実現させています。
また、新型では日本で販売されているDセグメント乗用車で初めてARナビゲーションを採用。これはARの拡張現実技術を搭載したナビゲーションで、ARを活用して実際の景色に道案内を映し出すナビのことです。本来のナビは地図上で進むべき道が案内されますが、実際の景色が表示されることでより直感的に案内できるようになりました。
Cクラスのボディサイズ
Cクラスのボディサイズは、一体どれくらいあるのでしょうか。ここでは、発表されたばかりの新型も含めて歴代モデルのボディサイズを比較してみましょう。
<世代:グレード:ボディサイズ>
初代
C200
全長4525mm×全幅1720mm×全高1420mm
2代目
C180コンプレッサーアバンギャルド
全長4535mm×全幅1730 mm×全高1425mm
3代目
C180
全長4595mm×全幅1770mm×全高1445mm
4代目
C180
全長4690mm×全幅1810mm×全高1445mm
5代目
C200 アバンギャルド
全長4751mm×全幅1820mm×全高1438mm
Cクラスはモデルチェンジするごとに、少しずつサイズアップしています。特に車幅のアップは運転のしやすさに直結しやすく、全幅1800mmを超える4代目以降では、少し持て余すかもしれません。狭い道でのすれ違いやパーキングスペースに駐車する際など、少し気を遣わなければいけない場面も出てくるでしょう。
日本にある多くのコインパーキングは長さ4800mm~5000mm×幅2400mm~2500mm程度といわれており、特に全幅は狭い方がより駐車しやすいです。その点でいうと、Cクラスの全幅は停めやすいギリギリのサイズといえます。
サイズアップを続けている全長と全幅に対し、全高は1400mm前後で推移しており、大きな変更点はありません。そのため、全高1550mmまでという制限がある多くの立体駐車場でも余裕で駐車することができるでしょう。
ただし、全幅が1800mmを超える4代目以降では、駐車後の乗り降りに気を遣うだけでなく、指定されたスペースにより正確に停める慎重さも求められます。
Cクラスの安全装備
Cクラスに備わる安全装備には、エアバッグやABS、トラクションコントロールといった基本的な装備は、初代から標準で装備されています。
その後も、フルモデルチェンジごとに進化を遂げており、メルセデス・ベンツの名に恥じない世界最高水準を追求しているのが特徴です。
2014年に登場した4代目では、安全装備が大きく進化しています。ミリ波レーダーとステレオカメラを組み合わせたセンサーが障害物を検知して作動する「アクティブブレーキアシスト」などが、途中から装備されるようになりました。
また、自動再発進機能付きの「アクティブディスタンスアシスト・ディストロニック」や緊急回避補助システムなどが含まれた「レーダーセーフティパッケージ」として、さまざまな機能が安全運転をサポートしているのです。
「どこにいても、どんなときも、大切な人を守る。世界最高水準の安全性能」というメルセデス・ベンツの安全に対する哲学は、登場したばかりの5代目にも受け継がれています。
レーダーセーフティパッケージの名称は4代目に同じものですが、その機能はいっそうレベルアップしており、世界最高水準の安全性能と快適なドライビングを実現させています。
トランクルーム・ラゲッジスペースの広さ
Cクラスの歴代のトランクルームの広さをご紹介したいところですが、3代目までのトランクルーム容量は公式データが確認できませんでした。4代目と現行モデルとなる新型の5代目については、以下の容量となっています。
<世代:容量>
初代:不明
2代目:不明
3代目:不明
4代目:455L
5代目:455L
どちらの世代も455Lという容量があるため、ゴルフバッグを最大3個まで積むことができるサイズ感です。ただし、これはセダンのみの容量となっているため、ステーションワゴン、クーペ、カブリオレでは容量も変わってきます。
また、Cクラスのリヤシートには分割可倒式が採用されました。特に最新の5代目では、40:20:40の3分割で前に倒すことが可能で、トランクスルーの機能を使うことも可能です。用途に合わせて多彩にアレンジできるラゲッジルームが確保されているため、オーソドックスな4ドアセダンながら、さまざまな場面で活躍が期待できるでしょう。
さらに、5代目のトランクリッドは自動開閉になっているため、ショッピングをはじめとした普段使いの車としても重宝しそうです。
Cクラスの燃費
Cクラスの燃費性能ですが、初代の登場から測定モードが何度か変更されているため、世代による比較ができません。
測定モードは時代が下がるごとに実走行に近い走行条件になりますが、実際には同じ条件は皆無のため、カタログデータと実燃費には必ず乖離があります。そのため、あくまでも参考値として見ておきましょう。
<世代:グレード:燃費>
初代
C200
9.7km/L(10・15モード)
2代目
C180コンプレッサーアバンギャルド
11.4km/L(10・15モード)
3代目
C180
14.4km/L(JC08モード)
4代目
C180
12.7km/L(WLTCモード)
5代目
不明(現時点で公開されていないため)
Cクラスに搭載されるエンジンは、初代の場合NA(自然吸気)エンジンが用いられました。この当時は大排気量のエンジンが一般的で、ハイパワーで走行性能に優れている反面、燃費性能はさほど重視されていなかったのです。
これが2代目になるとスーパーチャージャーが組み合わされるようになり、わずかながら排気量がダウンします。
3代目の途中からはターボエンジン搭載グレードも登場しますが、4代目では排気量が約1.5Lまでサイズダウンしました。
このエンジンは俗にダウンサイジングターボといわれるもので、大排気量エンジン並みのトルクと優れた燃費性能を両立させており、今や世界中で一般的に採用されている方式です。
Cクラスの税金
現在の日本での自動車に関する税金としては、購入時の消費税や自動車税環境割に加えて、毎年納める自動車税、車検の都度支払う自動車重量税などがあります。このうち自動車税は排気量ごとに額が決まっていますが、初回登録から13年経過すると、税額が15%程度割増になります。
Cクラスの自動車税は、各世代の各グレードで以下の価格となるようです。
<世代:グレード:年額>
初代
C200
45,400円(1,998cc)
2代目
C280アバンギャルド
58,600円(2,996cc)
3代目(前期)
C200コンプレッサー
45,400円(1,795cc)
3代目(後期)
C180
36,000円(1,795cc)
4代目
C180
30,500円(1,496cc)
5代目
C200 アバンギャルド
30,500円(1,496cc)
自動車税にはグリーン化特例の制度もありますが、Cクラスの新型は現時点で燃費データが公表されていないため、該当するグレードがあるかどうかがわかりません。
次にCクラスの重量税を見ていきましょう。
Cクラスの場合、初代のC200や2代目以降のC180といったベーシックなグレードの車重は1,001kgから1,500kgの間に収まるため、税額は2年分で24,600円です。ですが、歴代Cクラスの多くが1,501kg以上2,000kg間という車重のため、その額は2年分で32,800円かかるでしょう。
また、初回登録から13年を超える2代目後期モデル及び3代目の前期モデルでは、2年分で34,200円課税され、18年以上を経っている初代や2代目前期は2年分で37,800円に上がります。
従来あった自動車取得税は2020年10月に廃止され、その代わりとして新たに自動車税環境割が導入されました。これは燃費基準や環境性能に応じて税額が変わるものですが、新型では燃費データが公表されていないため、税率が判明しません。
さらに、購入時には10%の消費税もかかるため、中古車を購入する際にはこれらの税金のことも考慮しておく必要があります。
自賠責保険や任意保険料
続いてCクラスの、自賠責保険や任意保険料の額を紹介します。
自賠責保険料は車種による違いはなく、白ナンバーの登録車の場合24か月分20,010円で、車検時に2年分まとめて支払うことになります。任意保険も、契約条件や保険会社、補償内容により保険料が大きく異なるため、保険料の正確な相場は出すことができません。
その保険料を算定する目安となるのが「型式別料率クラス」です。これは、型式ごとの事故実績に基づき決定され、それぞれの数字が低いほどリスクが低いことを示しているため、保険料は安くなるという仕組みです。
ここでは、損害保険料算出機構のホームページで確認できた4代目までの料率クラスを確認しておきましょう。
※いずれも保険始期2021年1月1日~12月31日の場合です。
初代
C200
対人賠償責任保険1・対物賠償責任保険5・搭乗者傷害保険10・車両保険6
2代目
C18 コンプレッサーアバンギャルド
対人賠償責任保険7・対物賠償責任保険8・搭乗者傷害保険8・車両保険11
3代目
C180
対人賠償責任保険7・対物賠償責任保険7・搭乗者傷害保険7・車両保険14
4代目
C180
対人賠償責任保険6・対物賠償責任保険6・搭乗者傷害保険7・車両保険14
※料率クラスは損害保険料算出機構のサイトで算出しました。
Cクラスの車検代
Cクラスの車検時にかかる経費としては、大きく分けて法定費用と整備点検費用があります。法定費用は国産車と輸入車による違いはなく、排気量や車重で決められているのです。
4代目のCクラス CLA180で見た場合、以下の費用がかかります。
・重量税・・・2年分で24,600円
・自賠責保険料・・・24か月で20,010円
・印紙代・・・1,200円
ほとんどのユーザーは、車検整備を自分ではできません。そのため、ディーラーや整備工場などに依頼することになるでしょう。この場合、整備点検費用が必要となります。
実際かかる金額はケースバイケースですが、一般的に輸入車は、国産車よりも整備費用が高くなりやすいです。メルセデス・ベンツに限らず、輸入車は車両本体、パーツなどは現地から輸送されるため、その輸送費が上乗せされます。
このような理由から、技術料が同じでも、トータルの整備費用は輸入車の方が高くなってしまうのです。
Cクラスの維持費
前述した項目を含め、Cクラスの中古車を購入した場合の維持費についてまとめてみましょう。
使用場所や目的による差もありますが、年額に換算したおおよその目安として、4代目のC180の年間維持費は以下のとおりです。
・自動車税・・・30,500円
・重量税・・・12,300円(2年分÷2)
・自賠責保険・・・10,005円(24か月分÷2)
・任意保険・・・約50,000円
・ガソリン代(年間1万km走行時)・・・約100,000円
・駐車場代・・・約96,000円(全国平均)
他にも、整備やメンテナンスの費用もかかりますが、メルセデス・ベンツの新車では3年間の「メルセデス・ケア」が、その後もメンテナンス保証として「メンテナンスプラス」が用意されているのが特徴です。
しかし、中古車だとメルセデス・ケアの期間満了前に申し込まなければならないため、年式の新しい4代目の一部に限定されるということを覚えておくことをおすすめします。
ディーゼルエンジンの特徴
Cクラスのディーゼル車は初代の途中まで存在していましたが、その後長らく途絶えていました。時を経て、4代目の登場から1年後の2015年に、Cクラスのディーゼルエンジン搭載グレードとして「C220dアバンギャルド」の輸入が開始されています。
新型の5代目Cクラスにも、ディーゼルエンジンモデルとしてC220d アバンギャルドが設定されました。搭載される1993cc直列4気筒のディーゼルターボエンジンは、最高出力147kW(200ps)、最大トルク440Nm(40.9kgm)を発生。
ディーゼルエンジンに最大トルク200Nm(20.4kgm)のモーターが補助するハイブリッドシステムを組み合わせることで、エンジン車よりも高い燃費性能を狙っています。
Cクラスのディーゼル車はノイズ対策がしっかりしていて静かなので、ディーゼル車だと感じる場面は少ないでしょう。
ハイブリッドの特徴
新型の5代目を動かすパワーユニットは、基本的にエンジン出力をモーターがアシストするマイルドハイブリッドシステムが採用されています。
日本車などで多用されるストロングハイブリッドと比べると、ハイブリッド車であることを感じる場面は少ないものの、低コストで導入しやすいというメリットから、ヨーロッパ車では広く採用されている方式です。
ストロングハイブリッドのようなモーター走行はできませんが、ゼロから最大トルクを発生させるモーターがエンジンをアシストすることで、低回転域からも十分なトルクを発生させています。
このシステムに組み込まれるモーターはISG(インテグレーテッド・スターター・ジェネレーター)と呼ばれており、スターターと発電機という2つの機能をあわせ持っているのが特徴です。
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※本記事は、2021年7月時点の情報になります。現在の相場価格と異なる可能性がございます。