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更新日:2021.11.15 / 掲載日:2021.10.08
日産 セレナ(5代目/C27)の中古車選びで知っておきたい特徴とグレード構成

日産の5ナンバーサイズミニバンとして、1991年に登場したのがセレナ。日常でも扱いやすいサイズながら、ハイトなボディスタイルにより室内空間が広く、ファミリーカーとして長く愛されてきたモデルである。今回は、2016年に登場した5代目(C27)の改良遍歴とグレード別装備内容に触れてみたい。
日産セレナ(5代目/C27)ってどんなクルマ?
2016年8月、セレナはフルモデルチェンジを受けた。新型は、クラスナンバーワン(2016年8月時点)の室内長と室内幅を実現。先代モデルと比べて室内長が180mm広がったことで、全席の膝まわりのスペースにゆとりが生まれた。また、クルマに触れずに開閉可能な「ハンズフリースライドドア」、2通りの開き方ができる「デュアルバックドア」を採用するなど、使い勝手に磨きをかけたこともトピック。そして最も注目すべきは、ミニバンでは世界初となる同一車線自動運転技術「プロパイロット」の採用だろう。これは、高速道路などの自動車専用道路において、ドライバーが設定した車速を上限に、前方を走る車両との距離を保ちつつ自動でステアリング操作を行う先進技術。渋滞時や長時間の巡航によるストレスを大きく低減してくれる。
一方エクステリアは、Vモーショングリル、フローティングルーフ、伸びやかなシュプールラインなど、先代と比べてエモーショナルなデザインでまとめられた。デビュー当初のパワートレインは、150馬力の2.0L 直4ターボを搭載し、内燃機関のみの仕様とモーターを組み合わせたマイルドハイブリッド仕様から選べる。駆動方式は2WDと4WDを設定。これに加え、2018年2月には電動化モデル「e-POWER」も追加されている。
2016年8月発売モデルのデータ(ハイウェイスター)
新車時価格帯(2016年8月 特別仕様車を除く)
改良遍歴は?
2017年2月、ライフケアビークル(福祉車両)として、チェアキャブ「スロープタイプ」を追加した。これはバックドアから車いすのまま乗り込めるよう、手動式スロープと車いす固定装置を装備したモデル。同年11月には、スポーティな内外装と専用ボディ、チューニングサスペンションを装備した「NISMO」も登場した。
2018年1月、カスタムモデルの「AUTECH」を追加。これはオーテックジャパンが開発したモデルで、メタリックシルバーの専用パーツ、17インチタイヤ、チューニングサスペンションを採用し、標準のセレナよりも上質な佇まいと走りを持つのが特徴。同年2月には、発電用の1.2Lガソリンエンジンと駆動用モーターを組み合わせた「e-POWER」が登場。JC08モード燃費で26.2km/Lという低燃費を実現するほか、ワンペダル感覚のドライブフィールも特徴となっている。なお標準モデルと同じく、こちらにもプロパイロット搭載仕様が用意された。
2018年9月、一部改良を実施。「e-POWER」に標準設定されるハイビームアシストを、ほかのパワートレインにも拡大設定。加えて、最高速度標識検知および一時停止標識検知機能を追加。また、「踏み間違い衝突防止アシスト」は、前方の歩行者を検知可能とし安全性を高めている。
2019年8月、マイナーチェンジを受けた。エクステリアは、ダブルVモーショングリルとクロームをふんだんに用いたフロントマスクを採用し、押し出し感を向上。ハイウェイスターには、縦長リアコンビランプを採用することでスポーティ感も高められた。安全面では、「全方位運転支援システム」を全車標準装備。前方は「アダプティブLEDヘッドライトシステム」、後側方は「インテリジェントBSI(後側方衝突防止支援システム)」、「BSW(後側方車両検知警報)」、後退時は「RCTA(後退時車両検知警報)」が作動する。さらに「踏み間違い衝突防止アシスト」を標準装備としたことで、全車が「サポカーS<ワイド>」該当車となった。
2020年2月、車中泊ニーズを応えるべく「マルチベッド」仕様を追加。防水シートを標準装備としたほか、小物を掛けることができるサイドマルチパイプラックなどもオプション設定としている。同年8月の改良では、「インテリジェントFCW(前方衝突予測警報)」を標準装備としたほか、プロパイロットを一部グレードに標準装備とした。
日産セレナ(5代目/C27)の主要グレード

セレナ(C27)のグレード構成は、パワートレイン別に標準仕様(モーター無し)、マイルドハイブリッド、e-POWERの3つに分けられる。また、マイルドハイブリッドは2WDと4WDの両方を設定。また、それぞれに装備が異なる数種類のグレードが用意されている。ここでは、注目グレードの装備内容をピックアップして紹介したい。
基本的な装備が充実する「X」/「XV」/「e-POWER X」/「e-POWER XV」
ハロゲンヘッドランプ、ハイビームアシストを装備するベーシックなグレード。本革巻ステアリング、ステアリングヒーターはオプション設定となり、シートは織物/トリコット仕立て。インテリジェントエマージェンシーブレーキなどの先進安全装備が標準採用されるが、「X」はプロパイロットがオプションでも装着不可(「XV」は可)となっている。
LEDヘッドライトを採用する「G」/「e-POWER G」
上級グレードの「G」は、LEDヘッドライト、LEDフォグランプを採用し、エクステリアを引き締めている。インテリアは、インテリジェントルームミラー、本革巻きステアリング、ピアノ調パワーウインドウスイッチフィニッシャー、ドアトリムレザー調クロス、合成皮革シートを採用し、上質さを高めている。また、プラズマクラスター搭載オートエアコンも標準装備。プロパイロットはオプションで装着可能となる。
スポーティな内外装の「ハイウェイスター」/「e-POWER ハイウェイスター」
専用内外装を持ち、スポーティなルックスが魅力のハイウェイスターシリーズ。標準タイプは5ナンバーなのに対し、ハイウェイスターシリーズは全幅1740mmの3ナンバーサイズとなることも大きな違い。ベースグレードは「X」や「e-POWER X」とほぼ同じ装備内容を持つが、本革巻きステアリングは標準装備。手頃な価格で迫力あるエクステリアを求める人にオススメのグレードである。
スポーティかつ上級装備が盛り込まれた「ハイウェイスターG」/「e-POWER ハイウェイスターG」
「G」の装備とハイウェイスターの内外装を組み合わせた最上級モデル。LEDヘッドライト、ハイウェイスター専用のLEDリアコンビランプ、両側ハンズフリーオートスライドドアを標準装備するなど、より豪華で存在感のあるグレードとなっている。
※上の記述は、2019年発売モデルについてまとめたもの。年式によって装備内容が異なる場合があります。
まとめ

5ナンバーサイズのミニバンとして多大な人気を誇る日産セレナは、中古車として選びやすいモデルの筆頭。5代目はプロパイロットやe-POWERをはじめとする先進技術も盛り込まれ、商品力をさらに高めた。ただしプロパイロットは基本的にオプション装備となるため、購入前の事前確認が必要。標準タイプとハイウェイスターの2つのボディタイプがあるから、ライフスタイルによって好みのグレードを選びたい。

ライタープロフィール
1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
グーネットでは軽自動車から高級輸入車まで中古車購入に関する、おすすめの情報を幅広く掲載しておりますので、皆さまの中古車の選び方や購入に関する不安を長年の実績や知見で解消していきたいと考えております。
また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
誌面が主の時代から培った、豊富な中古車情報や中古車購入の知識・車そのものの知見を活かして、皆さまの快適なカーライフをサポートさせて頂きます。
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