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更新日:2021.10.28 / 掲載日:2021.10.28

メルセデス・ベンツ SLCの燃費や税金など気になる維持費を紹介

SLKの後継モデルとして2016年に誕生した「SLC」

2016年に誕生し、2020年をもって販売終了になったメルセデス・ベンツ SLCの気になるポイントを紹介していきます。

「燃費やボディサイズは?」「税金や車検代などの維持費はいくらかかる?」といった実際に購入を検討されている方に必要な情報を掲載していますので確認してみてください。

SLCについて

メルセデス・ベンツ SLCは、2016年6月に誕生しました。

このSLCはもともと販売されていたSLKを大幅改良し、名称をSLCに改名したうえで設定されたため、SLKの後継モデルにあたります。メルセデス・ベンツのロードスターを表す「SL」に、車格を表す「C」を組み合わせ、SLCと名づけられました。

SLCの主なグレード構成は、以下の3つです。

・最高出力156馬力、最大トルク250Nmを発生する1.6L直列4気筒BlueDIRECT ターボエンジンが搭載された「SLC180」と「SLC180 スポーツ」
・最高出力184馬力、最大トルク300Nmを発生する2.0L直列4気筒BlueDIRECTターボエンジンが搭載された「SLC200 スポーツ」

先代モデルであるSLKとの大きな違いは、エクステリアでいうとフロントにダイヤモンドラジエーターグリルを採用し、そのセンターにメルセデス・ベンツを象徴するロゴのスリーポインテッドスターを配置していることでしょう。これにより、SLKはエレガントなデザインを醸し出しています。

また、リア部分もバンパーデザインとテールライトを刷新しており、これによりワイド&ローのプロポーションが強調されているのが特徴です。

インテリアに関しては、スタイリッシュでスポーティーなデザインとなっており、ブラッシュドアルミニウムインテリアトリムやカーボンデザインアルミニウムインテリアトリムなど上質な素材を使用しています。

SLKから引き継がれる2シーターオープンカーとして根強い人気を誇っていたSLCですが、2020年には生産終了となりました。

SLCのボディサイズ

SLCのボディサイズは、一体どれくらいあるのでしょうか。

SLCは1代限りの車種なので、ここでは代表的なグレードのボディサイズを比較してみましょう。

<世代:グレード:ボディサイズ>
初代
SLC180
全長4140mm×全幅1845mm×全高1305mm

初代
SLC180 スポーツ
全長4145mm×全幅1820mm×全高1295mm

初代
SLC200 スポーツ
全長4145mm×全幅1820mm×全高1295mm

SLCのエントリーグレードである「SLC180」のみボディサイズが異なりますが、他の2つのグレードは同じサイズです。この他にも、「SLC180 スポーツ ファイナルエディション」という特別仕様車もありますが、ボディサイズに関しては開発する際のベースとなった「SLC180 スポーツ」と全く同じでした。

日本にあるコインパーキングは、長さ4800mm~5000mm×幅2400mm~2500mmが一般的なので、SLCのボディサイズだと日本のコインパーキングでは、問題なく駐車することができます。ただし、全幅に関しては1800mm以上あるので、ドアを開ける際には両隣とのスペースに注意して駐車したほうがよいでしょう。

また、立体駐車場の場合は、日本にあるほとんどが1550mmという高さ制限を設けているところが多いです。そのため、全高が1300mm前後と低めのSLCであれば、立体駐車場にも問題なく駐車することができます。

SLCの安全装備

SLCは2016年に誕生した比較的新しいモデルなので、全グレードにメルセデス・ベンツの安全運転支援システムである「レーダーセーフティパッケージ」が標準装備されています。

主な安全装備内容は、以下のとおりです。

・LEDインテリジェントライトシステム
あらゆる状況において可能な限り最高の視界を確保するために自動で光や運転条件を調整するシステムです。このシステムは、夜間の安全性や状況に応じた光配分、自然光に似た照明カラーなどより良い防眩性を提供してくれます。

・アダプティブブレーキ(ホールド機能・ヒルスタートアシスト)
車の走行状態を感知してエンジンやブレーキを制御し、最大限に制動力を発揮するシステムです。SLCでは、新たに「ホールド機能」と「ヒルスタートアシスト機能」が加わりました。

ホールド機能とは、赤信号で停車した際にブレーキペダルを強く踏み込むことで、ペダルから足を離しても停止状態をキープしてくれる機能です。

ヒルスタートアシスト機能とは、坂道で発進する際にブレーキから足を離しても約1秒間はブレーキがかかった状態を維持してくれる機能で、これによりスムーズな坂道発進が可能となっています。

SLCの走行性能

SLCの走行性能ですが、まずエンジンについては、SLC180とSLC180 スポーツに1.6L直列4気筒BlueDIRECTターボエンジン、SLC200 スポーツに2.0L直列4気筒BlueDIRECTターボエンジンがそれぞれ搭載されています。

最大出力は、SLC180とSLC180 スポーツが156馬力で、SLC200 スポーツが184馬力です。

トランスミッションについては、いずれのグレードにも9速オートマティックトランスミッション「9G‐TRONIC」が採用されています。

駆動方式については、FR方式を採用。このFR方式は、エンジンとトランスミッションが縦置きになっており、プロペラシャフトで後輪左右中央付近のファイナルドライブユニットに回転を伝達する仕組みとなっています。FF方式よりも前後の重量バランスに優れ、加速時に荷重が増す後輪で駆動するため、大きな駆動力を発揮させやすいのが特徴です。

トランクルーム・ラゲッジスペースの広さ

SLCの初代のトランクルームの広さをご紹介します。

<世代:グレード:容量>
初代
全グレード
225L

メルセデス・ベンツの中でも、特殊なタイプであるSLCのラゲッジスペースの容量は225Lとなっています。

225Lというラゲッジスペースの容量は、数あるベンツ車の中でもかなり容量の少ない部類に入ります。そのため、ゴルフバッグを1個収納するだけでトランクルームはほぼ一杯の状態となってしまうでしょう。

また、バリオルーフを開けた状態のSLCではゴルフバッグを収納することはできません。ゴルフバッグを収納したいのであれば、バリオルーフを閉じることが必須条件となります。

SLCの燃費

SLCの燃費を見ていきましょう。

1世代限りのSLCの測定モードは、JC08モードのみです。

測定モードは、時代が下がるごとに実走行に近い走行条件になるものの、同じ条件になることはありません。そのため、カタログデータと実燃費には必ず乖離があるので、あくまでも参考値として見ておくようにしてください。

<世代:グレード:燃費>
初代
SLC180
14.9km/L(JC08モード)

初代
SLC180 スポーツ
14.5km/L(JC08モード)

初代
SLC200 スポーツ
14.2km/L(JC08モード)

こうして比較してみると、どのグレードも大体同じくらいの燃費となっているので、グレードによる大きな差はありません。ですが、エンジンや排気量が同じであっても、エントリーグレードよりはスポーツグレードのほうが少し燃費性能は下がるようです。

やはり最近のハイブリッドモデルなどに比べると燃費性能が劣ってしまうことは否めませんが、外国産の高級スポーツカーであることを考えれば悪くはない燃費性能だといえるでしょう。

SLCの税金

現在の日本での自動車に関する税金としては、購入時の消費税や自動車税環境性能割に加えて、毎年納める自動車税、車検の都度支払う自動車重量税などがあります。このうち自動車税は排気量ごとに金額が決まっていますが、初回登録から13年経過すると、税額が15%程度割増になります。

<世代:グレード:年額>
初代
SLC180
36,000円(1,595cc)

初代
SLC180 スポーツ
36,000円(1,595cc)

初代
SLC200 スポーツ
36,000円(1,991cc)

SLCの場合、すべてのグレードが1,500cc超2,000cc以下の排気量に収まるため、いずれも自動車税の税額は36,000円です。

自動車税は初回登録から13年を経過すると税額が割増になりますが、2016年に登場したSLCにはまだ対象となるグレードは存在しません。

続いて、重量税ですがSLC180の重量は1,480kgで、SLC180 スポーツが1,520kg、SLC200 スポーツが1,540kgです。

SLC180は1,500kg以下になるため1年あたりの課税金額は7,500円。SLC180 スポーツとSLC200 スポーツが2,000kg以下に分類されるため、1年あたりの課税金額は10,000円となります。

重量税も13年と18年を超えたときに重量税の額が割増されますが、こちらも対象になるグレードはまだありません。

自賠責保険や任意保険料

続いて、SLCの自賠責保険や任意保険料の額をご紹介します。

自賠責保険料は、車種による違いはなく、白ナンバーの登録車の場合24か月分20,010円で、車検時に2年分まとめて支払うことになります。

任意保険料は、車種や型式の料率クラス、運転者の年齢などによって変わってきますので一概にこの価格です、とは言い切れません。そこで、その保険料を算定する目安となるのが「型式別料率クラス」です。ここで算出された数字が低いほど、保険料は安くなります。

ここでは、損害保険料算出機構のホームページで確認できた初代の料率クラスを確認しておきましょう。
※いずれも保険始期2021年1月1日~12月31日の場合です。

初代
SLC180
対人賠償責任保険7・対物賠償責任保険7・搭乗者傷害保険7・車両保険15

初代
SLC180 スポーツ
対人賠償責任保険7・対物賠償責任保険7・搭乗者傷害保険7・車両保険15

初代
SLC200 スポーツ
対人賠償責任保険7・対物賠償責任保険1・搭乗者傷害保険7・車両保険11

※料率クラスは損害保険料算出機構のサイトで算出しました。

SLCの車検代

SLCの車検時にかかる経費としては、大きく分けて法定費用と整備点検費用がありますが、法定費用は国産車と輸入車による違いはなく、排気量や車重で決まっています。

初代の「SLC180 スポーツ」で見た場合、以下の費用がかかります。

・重量税・・・10,000円
・自賠責保険料・・・24か月で20,010円
・印紙代・・・1,200円

すでに販売されていたSLKを大幅に改良して登場したSLCも、SLKと同じくバリオルーフと呼ばれる電動のハードトップを使用しています。そのため、この車もSLK同様、ある程度の年数が経つとバリオルーフ部分に雨漏りなどのトラブルが発生するおそれがあります。このような症状が発生した場合は、パッキンの交換が必要になることも。

また、エアコンガスを圧縮する機能であるエアコンコンプレッサーも長年乗り続けると故障しやすい部品です。故障してしまうと、運転する際にガラガラといった音が発生してしまいます。

バリオルーフもエアコンコンプレッサーも修理するとなるとかなりの費用がかかる他、海外からのパーツの取り寄せになるため、輸送費がプラスされるのが特徴です。

相当な修理費用がかかってしまう可能性があるので、いつでも対応できるよう予算には多めに見積もっておきましょう。

SLCの維持費

前述した項目を含め、SLCの中古車を購入した場合の維持費についてまとめてみましょう。

使用場所や目的による差もありますが、年額に換算したおおよその目安として、SLC180 スポーツの年間維持費は以下のとおりです。

・自動車税・・・36,000円
・重量税・・・10,000円
・自賠責保険・・・10,005円(24か月分÷2)
・任意保険・・・約90,570円
・ガソリン代(年間1万km走行)・・・約134,000円
・駐車場代・・・約96,000円(全国平均)

さらに、オイル代やタイヤ代なども突発的に発生する費用なので、事前に備えておくことが大切です。

また、さきほどもご紹介したとおり、故障やトラブルが発生する可能性もありますので、車検時と同様にその分の費用は多めに用意しておくことをおすすめします。

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※本記事は、2021年10月時点の情報になります。現在の相場価格と異なる可能性がございます。

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