カーライフ・ドライブを楽しむ
更新日:2022.12.26 / 掲載日:2022.12.09

カスタマイズした愛車で楽しむ快適空間!

所有すれば実現できるテンションアゲアゲカスタム♪

愛車は道具であり、ファッションであり、自分のアイデンティティを映し出す鏡にもなる。そしてその直接的な手段が、愛車を自由に改造するカスタマイズやチューニングであり、実際に楽しんでいる人も多い。クルマを所有することの喜びを実践する2組を紹介していこう。

サブスクやレンタカーでは味わえない愛車所有の魅力

 経済の慢性的な不況ムードや物価の高騰もあり、近年は愛車購入に二の足を踏む人も多いという。たしかに、経済性だけを考えれば、人生において家の次に高い買い物といわれるクルマの購入を躊躇する人がいてもおかしくはない。
 しかし、流行りのサブスク所有や使うときだけのレンタカーでは味わえない、所有車ならではの魅力も多く存在する。たとえば、いつでも好きなときに好きなところへ出かけられることや、自分だけの空間を誰にも気兼ねなく堪能できること。
 さらに大きなメリットが、自分の愛車であれば自由にカスタマイズできることだ。単に好みの見た目に仕立てるだけでなく、使い勝手をよくしたり、快適性だって高められる。
 ここでは、愛車を極上の空間に作り上げたお手本のような2組を紹介している。やり方はさまざま。自分だけの快適な移動空間を作り上げることで、所有することの喜びをさらに高めることができるのだ。

[ルノー カングー(現行型)]ロードトリップカングー(仮名)さんは、友人とワーケーションをして日本各地を走りまわりながら、このような愛車のカスタムを考えついたのだとか。

無垢材の優しい質感が心地いい! 癒やしの伸縮可能フローリング

 車内で快適に過ごすためのアイデアをどんどんカタチにして試行錯誤を繰り返した結果、このようなオール無垢仕上げのウッドデッキで木のぬくもりが感じられる空間が完成しました。車中泊での便利さより「自宅の部屋の拡張」をテーマに追求した結果です。
 日常においては足グルマでありながら、休日には「自分の部屋」へと変わり、部屋ごと好きなところへ行けるというのが楽しいですね。キャンピングカーと乗用車の中間的なRV車というイメージです。
 ウッドデッキはたためるので、普通に5人乗りの状態にも戻せますし、カングーの広さならパネルを積んだままでも荷室の容積は十分残りました。大人2人がゆったりと寝られて、仕事部屋としても使えるなど、かなり万能で気に入っています!

普段は普通に乗れて、アウトドアでは目一杯遊べるクルマを検討。たどり着いたベース車はカングーだった。2015年式で1.2ℓターボのAT。
ウッドデッキの最大奥行は2530㎜で、大人2人が座れる強度も確保されている。来春には商品化予定で、気になる人はインスタグラム「roadtrip_car」で検索。
ドアの内張りなどのトリム類も無垢仕上げのウッドパネルに交換。プロの内装職人による手作業で作られ、質感は高い。重量増は50㎏程度に収まる。

仕事も遊びもこれ1台でOK! 使い勝手を追求した快適DIY空間

 自分のN-VANは仕事の道具や趣味の道具が「いい感じ」に収納できることを目指した作りにしている。
 そのためのポイントは床と壁と天井を有効に使えるようにすること。床にはさまざまなモノが載るよう、コンパネ材のフロアボードを敷く。そして壁面はナットホールを利用してフックやテーブルを付ける。さらに天井にはモノを置くネットを左右に渡すという具合。
 床がしっかりしていれば大きめのトランクボックスも自転車もガシガシ積めるし、土足で乗り込んでも問題なし。そして壁掛けや天井ネットに小物を収めるとモノが散らからない。
 凝った作りのキャンパーやトランポなどと比べると質素だけど、使い勝手のよさなら負けてない(たぶん)のである。

[ホンダ N-VAN]オーナーは自動車ライターの深田昌之さん。愛車のN-VANのグレードは「+STYLE FUN・ターボ4WD」で、内外装あらゆる場所にオリジナルのカスタマイズが施されている。
純正アクセサリーのインナーパイプ。あるとないとでは使い勝手のよさに大きな差が出る。壁面の純正ナット部にはゴムボート用の係留フックを付けている。
便利なクルマにするキモはフロアボード。床がしっかりしているのは想像以上に便利。製品は未塗装なので、見栄え重視のため空母の甲板風に塗装。
センターキャップはボディカラーで塗装。これの仕様、一部で流行っているようだけど元祖は自分。メディア連載していたときに紹介したもの。
まだある! 車内快適化技術

「カスタム」とは、「仕様を変更すること」。自分の好みや使い方に応じて改良することが許されるのは愛車所有者の特権だ。さまざまなカスタム方法を試してみたい。

シートカバー

 内装カスタムの第一歩は、シートのデザインを変えること。カバーを被せるだけでも、インテリアを見たときに視界の大きな面積を占めるため、少しの手間で車内の雰囲気を大きく変えることができる。生地の張り替えとなるとワンオフとなるため高価になる。

シートカバーはカー用品店はもちろん、通販サイトなどでも購入できる。取り付けも簡単だ。

内装張り替え

 シート生地張り替えの延長上にあるのが、天井やダッシュボード、ドアといった内装の張り替えだ。素材や色を変えることで、雰囲気を一新することができる。純正品とは異なる魅力を引き出し、自分だけの色に染めれば、さらに愛着が湧くことは間違いない。

自分が見たり触れたりするだけでなく、外から覗いた人が思わず唸るような内装にしたい。

オーディオカスタム

 カーオーディオのカスタマイズは、スピーカーやディスプレイ交換といった初心者向けのものから、専用設計でフルセットする上級者レベルのものまで非常に幅が広い。カー用品店へ足を運べばかなりの数のアフターパーツが揃っているし、取り付けもしてくれる。

脆弱なスピーカーを初期装備する車種は多く、スピーカーを換えるだけで音質は大きく変わる。

デッドニング

 オーディオカスタムや、車内快適化の上級レベルにあるのが「デッドニング」だ。車内の余計な振動を減らしてオーディオにとって最適な環境にするという、近年流行りのカスタマイズで、作業は内張りを剥がして振動を制御する素材を取り付けることになる。

車種ごとに設計から考えなければいけないため、金額はそれなりにかかるが、対応業者も多い。

目的別に選べば気分もアガる 所有欲求を満たすクルマ選びの極意

愛車選びをする際に、どんな車種を選ぶべきか、そしてその基準点はどこに置くべきか。本ページでは目的別ごとに、ユーザーの所有欲求を満たすシチュエーションとその答えを用意した。想像するだけでテンションがアガるようなクルマ選びをしよう!

Situation1

カー用品店でオイル交換をしたときに、店内放送で車種名を呼ばれて優越感に浸りたいなら?

オススメは…

メルセデス・ベンツ。しかもCクラス以上。あるいはレクサスのGS以上がステータス。

理由は…

 オイル交換などの整備を頼んだり、ガソリンスタンドで洗車を頼んで待っているときに、「〇〇でお越しの〇〇さま」と車名をつけて呼ばれることがある。このとき愛車が輸入車やブランド力の高いモデルだと、周囲から見られたりして、地味にアガるシチュエーションだったりする(愚かと思うかもしれないが、本音はそんなもの)。ただし、所有欲求を存分に満たしたいなら、メルセデス・ベンツだとCクラス以上、BMWなら3シリーズ以上と、小型でなくステータス性が高いモデルにかぎる!

[レクサス LS(先代型)]中古車中心相場 50万〜370万円

Situation2

街をただ走っているだけで、周囲のドライバーや歩行者たちから注目されたいなら?

オススメは…

クラウンの「リボーンピンク」。あるいはプジョー308の赤黒ツートンカラー。

理由は…

 ボディカラーが鮮やかだと、それだけで人々の注目を集める。クルマに詳しい人たちは当然目を向けるし、クルマにあまり詳しくない女性や子どもたちだって見てくる。色というのはクルマの知識などなくても、誰にでもすぐわかるアイコンだからだ。特に2013年に発売された先々代型クラウンの限定色「リボーンピンク」などはその際たるもの。先代型プジョー308の前後で塗り分けられたツートンカラーなども注目されがち。めずらしいカラーのクルマは流通台数も多くないだけに特別感を味わえるのだ。

[トヨタクラウン(先々代型)]中古車中心相場 160万〜310万円

Situation3

同窓会で久々に会った友人たちから「こいつ、羽振りがよさそうだな」と思われたいなら?

オススメは…

各メーカーのフラッグシップサルーン。あるいはフラッグシップスポーツカー。

理由は…

 同窓会などで昔の友人たちと会うのは楽しい。しかし、久々に会ったからには、「こいつ、羽振りがよさそうだな」と見られたいと内心思っている人も多いことだろう。そこで、周囲を威圧するほどの高級感を備えたクルマ、できれば各メーカーのフラッグシップモデルで乗り付けてみてはどうだろうか。堂々たる体躯を持つアルファードもいいし、クラウンやフーガ、レジェンドなどもオススメだ。さらに、GT-RやNSX、スープラといった現代のフラッグシップスポーツカーなら、若々しさも演出できる。

[ホンダ レジェンド(最終型)]中古車中心相場 200万〜520万円

Situation4

友人を助手席に乗せる機会があったときに「え!? そうなの?」とびっくりさせたいなら?

オススメは…

あまり知られていないけどじつはMT仕様の設定があったクルマ。

理由は…

 現在では少なくなったMT車だが、スポーツカーではMTでも当たり前と思われてしまう。しかしこれがMTの設定があまり知られていないモデルであれば、同乗者に驚かれ、さらにその人がMTを運転できなければ、尊敬の念さえ抱かれるに違いない。たとえば、AT車が当たり前のように多い軽自動車。N-ONEならルックスがスポーティに見えないだけに驚かれ度は高い。さらに、大型SUVの最終型パジェロにもMTが設定されていた。流通台数は少ないが、レアなMT仕様は所有満足度満点だ!

[ホンダ N-ONE(現行型)]中古車中心相場 130万〜210万円

Situation5

通勤などでいつも同じ場所を走っていても飽きずに気持ちよく運転したいなら?

オススメは…

運転中に常に目に入ってくるインテリアが個性的で質感が高いクルマ。

理由は…

 通勤や通学において愛車に毎日乗っているという人は多いだろう。しかしドライバーにとって大好きな愛車でも、運転中に見えるのはインテリアだけ。クルマを選ぶときはたいていの人がエクステリアデザインで選ぶが、毎日見るであろうインテリアのデザインでクルマを選んでもいいはずだ。たとえば、Honda eのような他に類を見ない個性的なデザイン、フィアット500のようなボディカラーが内装に反映されたモデルも飽きがこない。これもまたひとつの所有満足度を高めるクルマ選びである。

[ホンダ Honda e]中古車中心相場 370万〜450万円

Situation6

高速を走っていても街中を走っていても守られている感じがして安心感が得られるクルマは?

オススメは…

最新の安全装備が充実したクルマ。全車速域対応の運転支援システムは必須。

理由は…

 運転初心者、あるいは高齢者にとっての、所有満足度を高めるクルマといえば、やはり最新の安全技術が搭載された安心に走れるクルマということになるだろう。「ぶつからないクルマ」で一世を風靡したスバル車などは、その典型といえる。たとえば現行型レヴォーグなら、高度運転支援システム「アイサイトX」を搭載しており、一定条件を満たした状態であればハンズオフ運転も可能。安全性を高めるだけでなく、高速道路を運転する際や渋滞などのシーンでは快適性をも高めてくれる優れものだ。

[スバル レヴォーグ(現行型)]中古車中心相場 310万〜430万円

Column

専用ガレージがもたらす幸福感
 よりよいカーライフを送るために有効なのが、雨露をしのげる屋根の下に愛車を入れることです。
 第一に車体が傷んだり汚れたりせず、大切な愛車がキレイな状態を長く保てます。青空駐車しておくと、クルマは外装だけでなく車内にまでダメージを受けますからね。
 また、これだけでも雨の日にクルマに乗ることが面倒になっている人もいると思いますが、雨天時でも乗り降りが苦になりません。
 さらに、常時必要でないものはクルマから降ろして保管しておけるので、車内がスッキリします。スタッドレスタイヤを保管する際も、劣化が少なくて済みます。
 とにかくガレージがあればいいことずくめで、カーライフが充実すること間違いなしです!

屋根があるだけでも幸せだが、シャッター付きガレージならさらにうれしい。ケミカル用品や工具などを愛車の近くに置いておけるので、好きなときに愛車をイジることも可能となる。

TEXT/岡本幸一郎
自動車映像媒体勤務を経て、フリーに。現在は本誌をはじめ新車媒体からカスタマイズ系媒体まで、モータージャーナリストとして幅広く活躍している。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
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また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
誌面が主の時代から培った、豊富な中古車情報や中古車購入の知識・車そのものの知見を活かして、皆さまの快適なカーライフをサポートさせて頂きます。

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