カー用品・パーツ
更新日:2024.11.10 / 掲載日:2024.11.09
カーアイテム再発見の旅へ! 絶対、旅を共にしたいモノ(アイテム)たち。

ドライブは楽しい。素のままのクルマを、ただ運転しているだけでも楽しい。けれど、その楽しさを増幅させ、ドライブ旅を、より便利で快適なものにしてくれるカーアイテムが世の中にはたくさんある。今回は、絶対、旅を共にしたい、使ってみるべきカーアイテムを見ていこう。きっとカーライフが今よりさらに豊かになるに違いない。
構成・文/フォッケウルフ 撮影/茂呂幸正、我妻慶一 モデル/加田穂乃華
(掲載されている内容はグー本誌 2024年11月発売号掲載の内容です)
使ったことあるアイテムもないアイテムも魅力的!
クルマの楽しさを知っていても、カーアイテム(カー用品)の楽しさや便利さについて知り尽くしている人はどれだけいるだろうか。
洗車道具、収納グッズ、芳香剤、ドリンクホルダー、ドラレコ、充電器……クルマ関連アイテムは星の数ほど存在する。カーライフを送るうえで、便利に使えて、愛車を輝かせてくれたり、ドライブを彩ったり、見た目がチャーミングで持っているだけでうれしくなってしまうようなアイテムだってある。
けれど、実際にはほとんど使ったことがないという人もいるかもしれない。そこで今回は、使ったことがある、あるいは昔から存在を知っている、クルマ好きを魅了するカーアイテムの世界を探ってみた。そこで見つけた新たな発見とは?
昭和から令和へ カー用品今昔物語
発見の連続だった!
昭和を代表するカー用品と言えば、「トラック野郎に愛用された水中花シフトノブでしょ?」と思われるかもしれないが、1980年に自動車免許を取った私にとっても、水中花シフトノブは昔流行ったカー用品で、80年代にこれを装着するのは、大変な勇気が必要だった。
ところがこの水中花シフトノブ、今でもレトロ商品として販売が続いている。ほかにも後付けカップホルダーや小物入れなどを中心に、「ダサイズム」とも言うべきゴージャス趣味が生き残っている。クルマは男の城。カー用品店は男の竜宮城。男の「愛車をギンギラに飾りたい!」という欲望は永遠なのである。
そして、今も昔もカー用品の中心商品として君臨するのが、洗車グッズだ。これも「愛車をピカピカにしたい!」というギンギラ系の欲望の発露だが、商品は大きく入れ替わった。
昔は固形ワックス中心。力いっぱい塗り込んでこそ、男のピカピカが得られると信じ、労を惜しまなかった。もちろん、ワックス掛けの前はカーシャンプーで念入りに洗車である。手順を省略するなどもってのほか。なのに1回雨が降れば元の木阿弥だった。
今はコーティング剤が中心だ。手軽な作業で信じられないほど光輝き、持ちもいい。まさにテクノロジー革命! クルマの進歩より洗車グッズの進歩のほうがデカいのでは? とすら思ってしまう。

TEXT/清水草一
1962年東京生まれ。人生の半分以上を自動車評論家として過ごしてきた大ベテランで、『そのフェラーリください!』、『首都高はなぜ渋滞するのか!?』など著作も多数あり。
カー用品店も多様化の時代!? A PIT AUTOBACS 現地取材レポート
ドライブ旅に出る前に立ち寄りたかった場所がある。業界のトップブランドであるオートバックスのフラッグシップ店「A PIT(アピット)AUTOBACS 東雲」だ。もはやクルマ関連アイテムだけじゃない、カー用品店の最前線とは?

1.オートバックスが誇る最新のトレンド店舗とは?
「A PIT AUTOBACS」はオートバックスの大型店「スーパーオートバックス」がリニューアルした新しい店舗形態。コンセプトは「クルマもヒトもピットイン」で、同店の浮田さんによれば、「従来にも増してクルマ好きへのサービスを向上させるとともに、同乗してきた家族や友人など幅広い世代の人が一緒に楽しめる空間を具現化したもの」だという。
具体的には、カフェ、書店、アパレル、アウトドア用品などの売り場があるほか、キッズコーナーまで完備。実際、リニューアルとともに、ファミリー連れや近隣住民、あまりクルマに興味がなさそうな人たちなども多数訪れる場所となり、平日から賑わっている。
その一方で、クルマ好きで賑わうミーティングやオフ会イベントなども頻繁に開催されており、従来以上にクルマ好きたちの憩いの場となっている。



東雲店のセールスリーダー浮田義之さん。「最近はインバウンドのお客様も多数ご来店いただいております」とのことで、国際色豊かな店舗風景も見られる。
2.今注目のアイテムベスト5
「最も話題にもなっていて、よく売れているのは、Ai-BOX(エーアイボックス)です」(浮田さん)とのこと。また、ミラー型ドラレコも注目されているという。どちらもクルマのデジタル化時代には欠かせないアイテムだ。
そのほかには、定番の洗車用品、ルーフボックス、そしてカーゴボックスなどのブランド名を挙げてもらった。どれも持っていて重宝するものばかりだ。





3.EVの充電なんて当たり前
A PIT AUTOBACS東雲の駐車場は24時間出入り可能。それもそのはず、敷地内にはセルフ洗車場が設置されているほか、これからの時代絶対に必要なEV用の充電器も併設されている。湾岸エリアを走って充電に困ったらこちらへピットイン!

4.カフェはもちろん書店だってある!
同店の2Fフロア中央には、「TSUTAYA BOOKSTORE」が併設されている。大人気のスターバックスでコーヒーを飲んだり、クルマに限らずさまざまなジャンルが揃った書籍や雑誌を購入できるので、クルマに興味がない家族も落ち着いた時間を過ごせる。


5.アウトドア用品やライフスタイルアイテムも揃う
A PITが充実させてくれるのはカーライフだけじゃない。日常のライフスタイルもサポートするのが、アパレルやアウトドア用品の売り場だ。同フロアにはクルマ関連アパレルコーナーもあり。パパやママがショッピングしている間に子どもが飽きないよう、キッズコーナーだって完備されているぞ。



旅で実験してきました CASE【01】
永遠のテーマに終止符? スマホホルダー、どのタイプが便利なのか?

トラブル発生率は低いが愛車との相性も大切
たとえばアマゾンなどのECサイトで「カー用品」と検索してみる。すると、最初のページに必ずと言っていいほど表示されるのが、スマホホルダーである。
携帯電話普及率が9割を超えた現代において、車内にスマホを持ち込むのはもはや当たり前。ではそれをどこに置いておくのか? となれば、ナビアプリを使用するために画面表示が読めるような位置にスマホを固定したくなるのは当然。これが現代のニューノーマルなのだ。
というわけで、今回のドライブでは、定番のアイテムとなったスマホホルダーを旅に連れていくことにする。まず、チョイスしたのは4つのタイプだ。今やカー用品店へ行けば、さまざまなバリエーションのスマホホルダーが販売されており、自分に合ったタイプを選び出すのもひと苦労。そこで、とりあえず定番といえそうな4種類を使用して、それぞれのいいところ、悪いところをあぶり出そうというわけだ。
旅のルートは東京都心から千葉県の成田国際空港まで片道約80㎞、往復約160㎞の道のり。早速、取材スタッフの愛車である中古車のパジェロに、4つのスマホホルダーをセットして出発した。
パジェロは骨格がモノコックとはいえ、やはりヘビーデューティSUV。高速道路を走れば、振動もそれなりに感じる。そのため、最初に気になったのは、サンバイザーに取り付けたCタイプの動きだった。目線が高く、運転の視界を邪魔しないのは好ましいところだが、バイザーに合わせて微細な揺れを生じている。本来、ナビはじっくり見続けるものではないが、パッと見たときに細かい文字が読めないのは厳しい。
また、そのまま走行を続けていると、突如、ガタッとエアコンの吹き出し口に取り付けたAタイプが下を向いてしまった。どうやらスマホの重さにルーバーが耐えきれなかったようだ。これは取り付けるスマホのサイズ次第かもしれない。
メーターフード取り付けのDタイプとダッシュボードに設置したBタイプは比較的安定していたが、どちらもクルマによっては取り付け不可能な場合もある。クルマや運転の仕方に合わせたチョイスが必要なのだ。





Aタイプ
E Core スマホホルダー(エアコンクリップ取付)
実売価格550円

Cタイプ
EXEA バイザースマホホルダー
実売価格1980円

Bタイプ
E Core スマートフォンスタンド
実売価格550円

Dタイプ
EXEA スマホホルダー(メーターフード取り付け)
実売価格1980円

忘れずに! ドライブ旅に欠かせないアイテムたち
AQ. 低反発サポートクッション
実売価格798円
オートバックスオリジナルブランドの製品で、低反発素材で首をサポート。ドライブ中、多少ずれることはあったものの、触り心地、弾力性などは好ましく快適な時間を過ごせた。

AQ. 防水素材のシートカバー
実売価格1580円
マリンスポーツやアウトドア目的のドライブ時に、水や汚れからシートを守るカバー。収納袋付きなので、出したりしまったりが自由。サイズ確認が必要だが、コスパはかなり高い。

快適機能を求めて買い替えていい
今回は4種類をドライブ旅で試したが、愛車に合わせてチョイスしてもいいし、複数を購入して、ドライブの目的地や利用時間によって付け替えてもいいだろう。さらに、自動開閉式やコードレス充電など、よりドライブを充実させる機能を持つ製品が数多く販売されている。クルマやスマホはそう簡単に買い替えられるものじゃないが、スマホホルダーはもっと買い替えてもいいのだ。
※実売価格は2024年10月時点のもの。購入先はオートバックス店舗やECサイトなど。
旅で実験してきました CASE【02】
経済性を高めて快適ドライブへ! 燃費向上グッズの結果と使用感は?

疑いながら使ってみたら望外の結果に驚いた
「当たるも八卦当たらぬも八卦」なんて言葉がある。占いのようなものは必ず当たるわけではないので気にする必要はない、という意味だが、じつはクルマ界にも、効果があるのかないのか、はっきり言ってよくわからないアイテムが存在する。
それが燃費向上アイテムである。いや、すべての燃費向上アイテムの効果が疑わしいわけではない。しかし、燃費というのは、走り方や走った時間帯、コースにもよるので、一概に安定した答えが出るものではない。だからこそ、長距離を走るドライブ旅で試したかったのだ。
ただし同じ車両でテストしなくては比較できないということで、今回は各アイテムを使用後、それなりにインターバルを空けて次のアイテムを使用するという形にした。東京都の三鷹から埼玉県の東松山まで、片道約60㎞、往復約120㎞の道のりがそのルート。通常時の燃費は、約5・5㎞/ℓだ。
最初に試したのは、貼るタイプ。パッケージを開けると薄くて小さいステッカーのようなシートで、これをエアクリーナーの周辺に貼るだけ。結果、6・0㎞/ℓ! なんとしっかり燃費が良くなっている。効率がよすぎて、にやけてしまう。
次に試したのは、シガーソケットに挿すアイテム。クラシックなディテールはカッコよく、運転中に装着していることを確認すると、なんだか効いている気がする。が、結果は、5・6㎞/ℓ! 誤差の範囲か。
三番手はグリース。これをタイヤのエアバルブ(キャップ)に塗るだけ。簡単すぎて、なんだか騙された気になるが……6・2㎞/ℓという数値に。これは望外の結果、日頃タイヤのエアは抜けがちなのに!
最後に試したのはガソリンタンクに投入する燃料添加剤。使用方法は最も簡単。満タンの燃料タンクに注入するだけだ。結果は……5・9㎞/ℓと多少なりとも向上した。「連続使用で効果はアップする」という記載を読むと、なんだか信憑性が高い気がするのは不思議である。





Aタイプ
アドパワー・ソリューションズ アドパワー
実売価格2480円

Cタイプ
レプトン
パワーコンダクターグリース
実売価格2300円

Bタイプ
FUEL SHARK NEOSOCKETα
実売価格1100円

Dタイプ
ホルツ プレストン スーパーパフォーマンス プレミアム ハイマイレージ
実売価格1980円

まだある! ドライブ旅に欠かせないアイテムたち
CAPスタイル マグネット取付けカーテン
実売価格1280円(Lタイプ)
遮光断熱タイプのカーテン。マグネットが内蔵されているので、ドライブ先で少し休憩したいときなどに、ウインドウ枠にさっと貼り付けられる。サイズ別で2枚入り。

クレトム スペースクッション
実売価格1580円(Lサイズ)
ドライブ旅で同乗者からの不満の声を意識したアイテムで、後席で足を上げたり伸ばしたりできる。肺活量に自信がない人には空気入れを持参することをおすすめしたい(笑)。

AQ. ウェットシート(窓用/車内用)
実売価格各198円
オートバックスブランドの車内拭きシート各種。ドライブ旅ではさまざまなことが起こるし、水分を含んだシートでさっと拭ける体制を作っておけば、安心して乗っていられる。

アイテムが運転を楽しくしてくれる
今回は4つのアイテムを使用して、その燃費結果を記載した。ただしこれは、あくまでも参考値として受け取ってほしい。燃費というのはそれほどデリケートなものだ。ただ、今回の燃費はどうなる? と考えながらのドライブはなかなか楽しかったということは報告しておきたい。
日帰りのドライブ旅なら、荷物は多くなくていい。しかし、走行距離や時間が増えるとなると、クルマには日常と違うものを求めてしまう。気持ちよく座っていたいし、運転が楽になればうれしい。これからもそんなカーアイテムを探していこう。

※実売価格は2024年10月時点のもの。購入先はオートバックス店舗やECサイトなど。