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更新日:2021.02.10 / 掲載日:2020.04.03
5歳児にチャイルドシートは必要?チャイルドシートの種類や切り替えタイミング

グーネット編集チーム
チャイルドシートが窮屈になってきたら、ジュニアシートへの切り替え時期。チャイルドシートやジュニアシートには、複数の種類があるため使いやすさや機能性を考慮しながら選んでみてください。
また、一定の安全基準を満たしている証である「Eマーク」もチェックすると、より選びやすくなります。
ベビーシート、チャイルドシート、ジュニアシートの違い

グーネット編集チーム
「チャイルドシート」には大きく分けて「ベビーシート」「チャイルドシート」「ジュニアシート」の3種類があります。一般的にはこれら3種類を全部まとめて「チャイルドシート」と呼んでいることが多いのですが、法令における正式な名称は「幼児用保護装置」です。
ジュニアシートとは、一般的によく耳にする「チャイルドシート」のうちの一つです。
ベビーシート
新生児期から必要になるのが乳児用ベビーシートです。乳児用ベビーシートは生まれてまもない頃から1歳前後まで使用できます。乳幼児を寝かせるタイプのシートで、横向きもしくは後ろ向きのものが主流です。
ベビーシートの対象年齢は新生児から1歳頃までで、身長70cm、体重10kg未満が目安とされています。また、0歳から1歳頃まで使用できるベビーシート専用のタイプは、新品であればおよそ2万~4万円ほどで購入することができます。
チャイルドシート
ベビーシートの次に使用するシートがチャイルドシートで首が座ってから体重18kg前後のお子さま向けです。1歳頃から4、5歳くらいの幼児を対象にしています。身長は100cm以下が目安です。進行方向に向かって前向き、もしくは後ろ向きに取り付けるタイプがあります。幼児になると子供も活発に動くようになってくるので、しっかりと体をサポートできるタイプです。
ジュニアシート
チャイルドシートを卒業する5、6歳から10歳くらいまでの児童を対象にしたもので、体重15kg~36kg前後、身長は135cm以下のお子さまが対象です。背もたれがあり上半身をサポートするタイプと、座布団のように下に敷いて座高を上げて使用するタイプがあります。
また、「座面を上げて背の高さを補う」「腰ベルトの位置を子供の腰部に合わせる」ことにより、大人用の座席ベルトが使えるようにもなります。
未着用で違反時になる条件は?その場合の加点は?
2000年(平成12)4月、6歳未満の幼児を乗車させる場合はチャイルドシートの使用が法律で義務づけられました。
道路交通法によると、「幼児用保護装置」の着用が義務付けられている年齢は「6歳未満」です。つまり6歳の誕生日を迎えるまでは、チャイルドシートを着用しておかなければ「道路交通法違反」として反則切符を切られます。よって、5歳児はチャイルドシートの着用が原則的に必要となります。
「幼児用保護装置」の着用義務違反の加点は「1点」です。ただし6歳未満であっても、次のような場合には「幼児用保護装置」の着用を免除されます。
(参考:道路交通法施行令 第二十六条の三の二の第3項)
・座席の構造のせいでシートの固定ができない
・定員内で、幼児の人数分のシートを用意すると全員が乗れなくなる
・ケガや病気など、療養・健康上の理由
・幼児の体格や身体上の理由
・授乳など日常生活上の世話
・バスやタクシーへの乗車
・道路運送法80条1項の規定で許可を受けた車で運送する際の幼児の乗車
・緊急搬送時
6歳の誕生日を迎えた後は道路交通法違反の対象にはなりません。しかし子供の安全を考えると、ジュニアシートの対象である年齢・体格を超えるまでは、ジュニアシートを使用し続ける方が良いでしょう。
チャイルドシートからジュニアシートへの切り替え時期は?
チャイルドシートを卒業したら使いたいジュニアシート。まずは、ジュニアシートへの切り替え時期や基本情報をご紹介します。
チャイルドシートからの切り替え時期
対象年齢を考えると、チャイルドシートからの切り替え時期は4歳から5歳となることが多いです。この時期でなくても、お子さまが窮屈に感じた時や対象の身長や体重に達した時には切り替えましょう。
お子さまの成長に合わせて、安全に利用できるようタイミングを見計らいながら利用してみてください。
チャイルドシートとジュニアシートの兼用は可能か?
チャイルドシートやジュニアシートは、体重や身長によってさまざまな商品が販売されています。お子様の成長に合わせてより大きなお子様に使えるジュニアシートへと変更するのが基本ですが、最近では乳児から幼児まで使えるように、お子様の大きさに合わせて各ベルトや座面の高さを調整するためのアジャスターが装備された兼用商品も発売されています。
このタイプであれば、成長に合わせてシートの調節をすれば安全を確保できるため兼用が可能です。
チャイルドシートがある場合の車の乗車定員の数え方
どんな車にも乗車定員が設けられていますが、大人と子供では数え方が異なります。乗車定員を超えていれば法律違反になってしまうため、正しい数え方を理解しておくことが大切です。
法定上での乗車定員の数え方
乗車定員とは、その車に対する最大乗車人数を指し、乗車定員の数え方は「道路輸送車両の保安基準第五十三条二項」で、以下のようにカウントされます。
・小学生中学生関係なしに12歳以上の人は大人1人とカウント
・乳幼児を含む12歳未満は小児および幼児と扱われ大人1人=幼児1.5人分と換算される
この場合、小数点は切り捨てのため大人2人=子供3人とカウント
ちなみに大人と子供含む場合の乗車定員は、
「大人+12歳未満の子供×2/3」(端数は切り上げ)という計算式で算出します。
チャイルドシートを乗せている場合
12歳以下の子供が複数乗り込む場合、6歳未満の乳幼児が含まれていると、その分のチャイルドシートやジュニアシートが必要となります。
チャイルドシートを乗せる場合の乗車定員計算方法も、上記と特に変わりません。
定員オーバー及びチャイルドシートに乗せていなかった際の罰則
乗車定員を超えての乗車してしまうと、普通車の場合1点加点の6千円の「反則金」が科せられます。
座席ベルト装着義務違反、及び幼児用補助装置(チャイルドシート)使用義務違反の場合だと1点加点されてしまいます。
チャイルドシート・ジュニアシートには3種類のタイプがある
チャイルドシート・ジュニアシートは、主に「一般的なジュニアシート」「兼用タイプ」「ブースターシート」の3つに分けることができます。それぞれ特徴が異なるので、それらを理解したうえで購入するようにしましょう。
一般的なジュニアシート
座面に背もたれがついた、一般的なタイプです。ヘッドサポーターや肘置きなど、お子さまが快適に利用できるよう、工夫されている商品もあります。中には、背もたれを取り外すことができ、背もたれのないシート(ブースターシート)になる商品も存在します。
お子さまが着席してからシートベルトで固定する商品が主流で、ジュニアシート自体は車に固定されていません。
兼用タイプ
チャイルドシート、ジュニアシート、ブースターシートの3役を担えるタイプです。
1歳頃から使用でき、お子さまの成長に合わせて買い替える必要がありません。車の三点式シートベルトを使い固定するのが主流で、中にはひざの上にクッションサポーターがついたタイプもあります。兄弟や姉妹で使いまわしたい場合や、長く使用したい場合におすすめです。
ブースターシート
ブースターシートは、背もたれのない座面のみのシートです。2つの装着方法が主流で、1つ目は、「シートベルト固定タイプ」です。シートベルトを使い、ジュニアシートを座席に固定します。大人がシートベルトを締めるように手軽に固定できるのがポイントです。
もう一つは、「ISOFIX(アイソフィックス)固定タイプ」です。ジュニアシートの後ろ側に取り付けられているコネクタで、車に固定します。ブースターシートのぐらつきを解消でき設置も簡単なので、今後主流となるでしょう。
チャイルドシート・ジュニアシートの選び方

グーネット編集チーム
次に、ジュニアシートの選び方をご紹介します。初めてジュニアシートを購入するという人やチャイルドシートからの切り替えを検討している人は、参考にしてみてください。
認証マーク付きだと安心
国が定めている安全基準を満たしており、安全性試験に合格した商品には、「Eマーク」というマークがついています。Eマークを取得するには厳格な基準をクリアする必要があるため、安心して使えます。購入する時には、認証マークがあるかどうかもチェックしてみてください。
評価基準はどのようになっているか
国土交通省および独立行政法人自動車事故対策機構では、市販のチャイルドシートに対して「前面衝突試験」と「使用性評価試験」を実施しています。これらの結果は各チャイルドシートに表記されておりチャイルドシートアセスメントと呼ばれています。チャイルドシートを選ぶ際は、このチャイルドシートアセスメントを参考にして安全性の高いチャイルドシートを選ぶようにしましょう。
・前面衝突試験:時速55kmでの前面衝突時に、ダミーの頭部、胸部に与える影響等を、「優」、「良」、「普通」、「推奨せず」で評価
・使用性評価試験:チャイルドシートの誤った使用を防止する観点から、以下の項目について点数評価
・取扱説明書等の記載内容
・本体表示内容
・機構の性能
・座席への取付け
・着座性
ISOFIXに対応しているか
チャイルドシートの固定方法には「シートベルト式」と「ISOFIX(アイソフィックス)式」の2種類があり、ISOFIX式のほうが簡単に固定することができます。
シートベルト式の場合、車のシートベルトを使用してチャイルドシートを座席に固定するのですが、慣れていない人にはやや難しく、固定してもグラついてしまうことがあります。これに対し、ISOFIX式では車にあらかじめ装備されているISOFIX固定金具を使って固定するため、本体をカチャッと取り付けるだけです。
2012年7月以降に生産された乗用車は全てISOバーの装着が義務化されているため、チャイルドシートを選ぶ際はISOFIXに対応しているかどうかを確認しておくと良いでしょう。
座面の高さや重量をチェック
ジュニアシートの座面の高さや重量は、安全性と乗り心地を左右するポイントです。シートベルトをしたときに、首にかからない座面の高さがベストです。背もたれやヘッドサポーターがある商品は高さ調整がしやすく、お子さまの乗り心地も快適に保てます。
また、ジュニアシートの使いやすさを重視したい場合は、重量も大切なポイントです。
あまり重すぎると脱着しにくくなるだけでなく、固定するベルトへの負荷も大きくなってしまいます。
デザインや使いやすさもチェック
お子さまが喜ぶ可愛らしいデザインの商品を選んだり、座り心地にこだわってみたりするのもおすすめ。また、兄弟や姉妹がいる場合は、使い回せることを考慮して選ぶのも一つの方法です。
クッション性が備わっているか
ベビーシートの座り心地を考慮するなら、クッション性があるものを選ぶのがおすすめです。クッション性がない場合、子供が疲れを感じやすくなり、万が一事故にあった際は衝撃を吸収できず、思わぬ怪我に繋がってしまう可能性があります。また、乗り心地が悪いと子供が座りたがらなくなるケースもあるため、クッション性にはこだわるべきでしょう。
可能であれば背もたれのあるタイプを
子供の体は未発達な状態なので、強い衝撃から守るためにも背もたれのあるタイプを選びましょう。特に背もたれのないブースターシートは、背もたれのあるタイプに比べて安全性が大きく低下する傾向があるので、背もたれ付き、もしくは取り付けができるタイプを選ぶのがおすすめです。
おすすめのチャイルドシートとジュニアシート
近年ではさまざまなチャイルドシートが販売されており、安全性はもちろん、使い勝手やデザイン性も高くなりつつあります。ここでは、数あるチャイルドシートの中でも人気の高いおすすめチャイルドシートとジュニアシートをいくつかご紹介しましょう。
コンビ Combi チャイルドシート コッコロ S UX ヘーゼルナッツ (新生児~4歳頃対象) 取付け簡単コンパクト設計

重量:4.4kg
推奨体重:18kgまで
対象年齢:新生児~4才頃
取り付けも簡単で、軽量なのが何よりも魅力のコンビのチャイルドシートです。新生児から4歳くらいまで使用でき、低重心、低座面なので使いやすいと好評です。
また、安定性も良いと人気です。そして、シートカバーが汚れた場合には洗濯ができるのも嬉しいポイントです。価格がとても手頃なので、レンタルはちょっと・・・と思う方でも購入しやすいチャイルドシートです。
GRACO(グレコ)ジュニアシート ジュニアプラス メトロポリタンGR

重量:3.6kg
推奨体重:15~36.8kg
推奨身長:96~145cm
対象年齢:3歳~11歳頃まで
6段階に調節可能なヘッドサポートと取り外しできる背もたれが魅力的。子供にとって嬉しい「おもちゃ入れ」や「ドリンクホルダー」も付いています。
LEAMAN(リーマン)ジュニアシート リーマンジュニアEX

重量:1.2kg
推奨体重:15~36kg
推奨身長:100~138cm
対象年齢:3歳~10歳頃まで
リーズナブルなブースター型からは、こちらのシートがおすすめ。30mmの低反発ウレタンを使用した柔らかクッションが、子供のお尻を優しく守ってくれます。1.2kgと非常に軽量なので、子供でも持ち運びが可能です。
Combi(コンビ)チャイルド&ジュニアシート ジョイトリップ エッグショック GG

重量:5.3kg
推奨体重:9~36kg
推奨身長:70~145cm
対象年齢:1~11歳頃まで
チャイルドシートとジュニアシートの併用タイプのため、1歳から長く使い続けられることがポイントです。頭部には「超・衝撃吸収素材エッグショット」を採用。背もたれを外してブースター型にすることもできます。
チャイルドシート・ジュニアシートは形や対象年齢に様々なものがあるため、子供の成長に合ったシートを正しく装着することが大切です。6歳からは法令上の着用義務はなくなりますが、子供の安全を考え適切なものを利用しましょう。子供の安全と未来を守るためにも、大人一人ひとりが安全に対する意識と関心を高めていきましょう。
まとめ
「チャイルドシート」には大きく「ベビーシート」「チャイルドシート」「ジュニアシート」の3種類があり、子供の年齢や体の大きさに合わせて使い分けることが可能です。
最近ではチャイルドシートとジュニアシートの兼用商品なども増えてきているため、使い分けが面倒、できるだけコストを抑えたいという人はぜひチェックしてみると良いでしょう。
ただし、チャイルドシートには安全基準を満たした「Eマーク」や「安全性の評価」が設けられているので、安全なチャイルドシートであることを確認したうえで、子供に合ったものを選ぶのが大切です。