カー用品・パーツ
更新日:2019.07.12 / 掲載日:2019.06.18
【グーパーツ】最新カスタムカーをまるごと紹介! LANCER EVOLUTION X

カームービーやTVゲームなどで、必ずと言っていいほど登場し絶大な人気を誇るランエボシリーズ。今回はその最終モデルであるランサーエボリューションXのデモカーを紹介。ランエボカスタムに定評のあるバリスにて話を伺った。
(掲載されている内容はグーパーツ2019年8月号の内容です)
今回のターゲットはMITSUBISHI LANCER EVOLUTION X
The Roots of LANCER EVOLUTION X
92年に初代ランサーエボリューションが登場。2015年にランサーエボリューションX・ファイナルエディションを1000台限定で発売。この発売をもってランエボシリーズの生産・販売が終了。WRCといった数多くのレースなどで活躍をした名車。
カーマニアの記憶に残る名車ランエボXをカスタマイズ!
国産随一のスポーツセダンであるランサーエボリューションX。チューニングやドレスアップのベース車両としての人気も高い。2016年に生産終了となり、今では中古車でしか手に入らないが、トータルでの販売台数が少ないこともあり、程度のいいものでは高値が付いていて、その人気は根強い。
ランエボXのカスタマイズの手法としては、サーキット派、ドレスアップ派など、その方向性によって異なるが、元来のパフォーマンスをさらに引き上げるような、機能性の高いパーツを選びたいところだ。
歴代のランエボシリーズのエアロパーツを手がけてきた「バリス」は、サーキットタイムアタックやスーパー耐久レースの車両に使われることを想定し、空力性能や冷却性能など、実際に走っているときに効果があるエアロパーツを生み出してきた。ランエボX用としては3種類のエアロキットを用意し、それぞれにワイドフェンダー仕様、カーボン仕様などを設定している。
ノーマルのランエボXは、GTウイングタイプのリヤスポイラーを装備していることで、リヤ側のダウンフォースはそこそこあるものの、フロント側はやや不足気味。そこで、フロントを中心にダウンフォースを高める。バンパースポイラーやリップスポイラーの装着に加え、カナードの装着が必要となることもある。ただ、フロント側の空力に関しては、エンジンルームの冷却性能にも考慮し、ボンネットのアウトレットや、インタークーラーなどへのダクトの形状も重要になる。できればダウンフォースと冷却性能を両立したエアロパーツを選びたいところだ。
バリスのランエボXは、こうした高機能エアロパーツを装着した上で、さらにエンジンパワーやタイヤサイズもアップしていることから、前後にワイドフェンダーを装着しパフォーマンスを高めている。ノーマルボディ/シャシーベースでタイムアタックを行っ
ているサーキット仕様ならば、次のステップとしてワイドボディキットの装着も検討してみてはいかがだろうか。
ワイドボディキットでスパルタンなスタイル
エアロパーツはバリスの’17バージョンをベースにワイドボディキットを加えたもの。フロントはフルバンパーと専用のリップスポイラーに、2段式のカナードを追加している。サイドステップもワイドフェンダー専用タイプだ。バンパーダクトは中央部がインタークーラー、右フェンダーがオイルクーラー、左フェンダーがATFクーラー(TC-SST車)となっている。
カーボンパーツをあしらい軽量化&ドレスアップ
ワイドタイヤを装着したサーキット仕様ということもあり、このキットの装着で全長は約30mmアップ、全幅は140mmアップとなる。なお、ワイドボディキットでは、フェンダーエクステンションにカーボンパネルを使用。さらに、フロントリップ、ボンネット、トランクフード、ディフューザー、リヤウイングもカーボン製となっている。エアロチューンでは軽量化も重要なポイントだ。バリスでは、近々「カーボンルーフ」の発売も予定しているというから楽しみだ。

[SPECIFICATIONS]
EXTERIOR
WIDE BODY FULL KIT Ver.2【 B 】FRP & CARBON Version
KIT CONTENTS(サーキット専用品):75万円
HYPER CANARD DOUBLE for WIDE BODY Ver.2:6万円/9万円
REAR DIFFUSER for REAR BUMPER:9万8000円/12万8000円
COOLING BONNET HOOD Ver.2 SYSTEM-2:21万円/31万円
LIGHT WEIGHT TRUNK HOOD:9万5000円/19万3000円
GT-WING EURO-EDITION-1600mm:18万円/21万円
MOUNT BRACKT T-2:4万円
ENGINE
GCG-GT3076Rタービン/東名・ボンカム/コスワース・86.5φピストン/コンロッド/クランクシャフト/HKS・EVC/タイプRインタークーラー/パイピング/サード・900ccインジェクター/フューエルポンプ/NGK・レーシングパイプ/90φチタンマフラー/セトラブ・オイルクーラー/SST・強化クラッチ
SUSPENSION
Gフォース・スポーツ車高調/ハイパコスプリング
BRAKE
エンドレス・モノブロックキャリパー/ローター/パッド
Items Recommended for Beginners
カーボンピラー
さり気ないカーボン化でスポーティに演出
ランエボXはシックでスパルタンなスポーツ仕様が似合う。その際、カーボンパーツがアクセントになるが、ドアパネルに貼り付けるだけのピラーカバーなら、DIYで取り付けられ、手軽にドレスアップすることができる。
レーシーなモディファイ

小物を駆使してスポーツ感を追求
ランエボXのインテリアカスタマイズは、エクステリア同様、スポーティイメージを前面に押し出したものに仕上げたい。また、スポーツセダンとしてはプレミアム性も備えているので、その高級感を損なわないよう、装着するパーツを選びたい。
インテリアでは、まずステアリング、シフトノブ、ペダル、そしてシートといった操作系パーツがポイントになる。TC-SST車では、パドルシフトやシフトレバーエクステンションといったアイテムもある。サーキット仕様では、もちろんこれらのパーツの操作性が最重要となるので、本格的なスポーツ走行に対応したモデルを選びたい。
シートに関しては、ノーマルでレカロシート(SR-11タイプ)が装着されている(ファイナルエディションは専用タイプ)ため、ストリートメインのスポーツ走行では、ノーマルでも十分だが、サーキット走行を本格的に行うのであれば、さらにホールド性の高いフルバケットタイプを装着したい。もちろん、シートベルトも4点式以上のものを装着する。また、サーキット仕様であれば、後席を外して2シーター化したり、ロールケージを装着するのも定番のチューニングとなる。本格的な仕様では、軽量化のためにリヤドアをカーボンパネルに変更したり、アクリルガラスを装着することもある(競技専用車両)。
サーキット仕様ではなく、ストリートメインということであれば、ステアリングやシフトノブなどの操作系パーツをセットアップする際、純正ブラック基調のインテリアにマッチさせるカラーコーディネイトを心がけたい。操作系パーツだけでなく、フロアマットやデコレーションパネルなども含めて、ベストマッチな組み合わせを目指そう。サーキット仕様が「スパルタン」なら、ストリート仕様は「プレミアム」なイメージでまとめたい。今回のサンプル車両では、ブラック&レッドをテーマカラーに、インテリア全体を仕上げているので、こちらを参考にするのもいいだろう。
ストリート・サーキットの両方で性能を発揮
ストリート仕様ながら、サーキット仕様をイメージしたインテリアに仕上げている。装着するアイテムは、ボディカラーに合わせて、レッドカラーのアクセントを配したパーツをセレクトし、インテリア全体をブラック&レッドでコーディネイトしている。シートは前席2脚をレカロ・プロレーサーRMSに変更。レーシーなフルバケットタイプながら、レザー張りでプレミアム感のあるシートだ。パドルシフトはカーボンタイプに変更されている。
外装との一体感を考慮した、レーシーなアイテム
シフトノブもボディカラーに合わせてワインレッドのものに変更。トランスミッションがTC-SSTということで、ノブ交換とともにシフトレバーも延長タイプに変更されている。ノブをステアリングに近づけて操作性を高めているのだ。本格的なサーキット仕様と同じように、後席は取り払われ、2シーター化されている。ロールケージを装着するためでもあるが、軽量化という意味でも2シーター化は有効な方法だ。
[SPECIFICATIONS]
INTERIOR
RECARO PRO RACER RMS 2700G×2
バリス
TEL.042-689-2939http://varis.co.jp/
エアロパーツの老舗であるバリスは、国産車を中心にさまざまなカスタムアイテムをラインナップ。ランサーエボリューションのカスタマイズに関しても、長きにわたる経験と実績により、安心の性能とドレスアップ効果が期待できる。
文/松本尊重 写真/木村博道