カーライフ
更新日:2023.10.18 / 掲載日:2023.10.18
「完全自動運転」はまだ夢のハナシ?約3割“信用できない”―自動運転に関する意識調査
近年、自動運転技術は実用化に向けて世界各地で取り組みが進展しており、日本でも国の主導で実証実験を行うなど、注目を集めています。
日に日に進歩を重ねる先進技術ですが、ユーザーは自動運転技術についてどのように感じているのでしょうか。
本記事では、自動運転に対する意識調査の結果と、自動運転システムを利用する際に注意すべきポイントについて紹介します。
【調査概要】
調査方法:Uvoice調べ
調査対象:全国20歳以上の男女
調査期間:2023年5月23日(月)
回収サンプル数:5,046
サンプル属性:男女比:男性(50.2%)、女性(49.8%)
年代別:20代(19.8%)、30代(19.9%);40代(20.1%)、50代(20.1%)、60代以上(20.1%)
車運転頻度:運転しない(38.6%)、週に3 回以上(35.7%)、週に1 ~2 回(13.1%)、月に1 ~3 回(5.1%)、2 ~3 か月に1 回(2.2%)、年に1 ~3 回(2.2%)、年に1 回未満(3.1%)
自動運転とは?定義と現状について
自動運転技術は、その機能の内容によってレベル1からレベル5までレベル分けされており、大きく分けると、“ドライバーによる監視”を主とするものはレベル1~2、“システムによる監視”が主となるものはレベル3~5に設定されています。
「完全自動運転」は、このレベル分けにおいてレベル5に設定され、“常にシステムが全ての運転タスクを実施”する機能を指します。
2023年9月現在、同年4月1日施行の改正道路交通法によって自動運転レベル4(特定条件下においてシステムが全ての運転タスクを実施)の公道走行が解禁されています。
参照:国土交通省 https://www.mlit.go.jp/common/001226541.pdf
完全自動運転車…若年層ほど信用度が高い傾向に

「完全自動運転車を信用できますか」という問いに対し、「信用している」という回答は29%。逆に「信用できない」という回答は34%となりました。
男女別で見ると、男性の方が女性よりも完全自動運転車を信用している傾向に。年代別の比較では、若い世代ほど完全自動運転車への信用度が高い傾向が見られました。
また、運転頻度が高い人ほど完全自動運転車を信用する傾向があり、特に、週3回以上運転する人の約35%が完全自動運転車を信用していると回答しています。
自動車においては、若い世代や運転頻度が高い人ほど先進技術に触れる機会が多く、抵抗感も低くなっていると考えられます。

一方、完全自動運転車に対する不安では「技術がまだ不完全であるため、事故などのリスクが生じる可能性が高い」という回答が最も多く集まりました。
続いて、「事故が発生した場合の責任が曖昧である」という回答が2位に。完全自動運転については技術的な面だけでなく、法的課題の側面からの不安も強いことが分かりました。
自動運転システム利用時の感想は「緊張」が最多に
レベル1〜5いずれかの自動運転システムを搭載した車を運転、もしくは乗車した経験があるか調査したところ、あると回答した人は全体の約10%程度であることが判明しました。特に20代の若い世代で利用経験者が多く(17.8%)、やはり、新しい技術に抵抗感がないことが推測されます。
また、利用時の感想として最も多かったのは「緊張」であり、2位は「革新的」3位は「不安」となりました。自動運転という新しい技術に対して、革新的だと期待感を感じる人も多い反面、不安感を感じている人も少なくないようです。
女性は自動運転に対して「不思議」だと感じている人が多数。
年代別では、20代は「興奮」を選ぶ傾向があり、40代以上の年代では「革新的」だと思う傾向があることが分かりました。
また、月に1回以上運転する人は、運転頻度がそれより低い人たちより、自動運転に対してポジティブな感情を抱いている傾向がありました。
自動運転システムを使用する際の注意ポイント
自動運転システムと聞くと未来のシステムのように感じる方もいるかもしれませんが、2021年11月から義務化が始まっている自動ブレーキや、渋滞時に便利なアダプティブ・クルーズ・コントロールなどはレベル1に当たる機能です。
実はもう身近に使えるものもある自動運転システムですが、使用する際の注意ポイントをまとめてみました。
1.もしもの場合に備える
自動運転システムが車両の制御を行っている間でも、ドライバーは常にもしもの時に備えて対応できるようにしましょう。
2.自動運転の相関法律規制を理解しておこう
自動運転システムのレベルによって機能の制約が存在します。自動運転の範囲や状況に応じた制約を理解し、それに従って使用しましょう。
3.システムは常に最新状態にする
自動運転システムはアップデートが行われる場合があります。安全性やパフォーマンスのために、定期的なアップデートを行うことが必要です。
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