カーライフ
更新日:2024.03.26 / 掲載日:2024.03.26
車の運転に関わる仕事の人気ランキング!トラックドライバーは何位?
物流業界における「2024年問題」はご存じでしょうか? さまざまな要因から車の運転手不足が深刻になっていくことを指している言葉です。
ドライバー不足が深刻な現在、私たちの生活を支えるドライバー職に対してどういった印象をお持ちでしょうか。
ドライバー職の魅力に感じる点をはじめ、ドライバー職への就労意欲などについて調査した内容について紹介していきます。
※本記事、もしくは本記事の画像を引用いただく際には、引用元のurlを必ず掲載してください。
1. 物流の「2024年問題」とは
物流の「2024年問題」とは、物流業界において車の運転手不足が深刻化することを指しています。とりわけ他の業態よりも労働時間が長いとされるトラック事業については、労働時間が制限されることで、下記のことなどが懸念されている状態です。
・運搬可能な荷物の量の削減
・トラック事業者の売上げ・利益の減少
・ドライバーの収入の減少
・収入の減少による担い手不足
参照元:https://wwwtb.mlit.go.jp/tohoku/00001_00251.html
1-1. 2024年問題についての認知率は78.7%
調査方法:Uvoice調べ ※記事内の一部項目はグーネット取得データではありません
調査対象:車保有者
調査期間:2024年2月12日~2024年2月21日
回収サンプル数:3,108
サンプル属性:
男女比:男性(49.9%)、女性(50.1%)
年代別:10代(0.6%)、20代(15.9%)、30代(19.0%)、40代(24.4%)、50代(21.6%)、60代以上(18.5%)
居住地域:北海道(5.9%)、東北(9.7%)、関東(25.9%)、中部(22.4%)、近畿(13.4%)、中国(7.6%)、四国(4.0%)、九州(11.1%)

2024年2月に全国の車保有者3,108人に対して、2024年問題への認知度の調査を行いました。設問項目は「非常によく知っている」「少し聞いたことがある」「全く知らなかった」の3つで設定しており、全体での回答割合は下記の通りでした。
・「非常によく知っている」(22.7%)
・「少し聞いたことがある」(56.0%)
・「全く知らなかった」(21.4%)
全体のおよそ80%が認知しているという状態であることから、2024年問題については一般的に認知率の高いワードであるといえます。
2. データから見る|ドライバー職を検索するユーザー属性

ドライバー職関連のキーワードを検索しているユーザーの検索行動について下記を調査しました。
・性別/年代、未既婚、子供の有無
・検索時の掛け合わせキーワード
検索行動に至っているユーザーの男女比としては65.0%が男性、35.0%が女性と、男性の割合の方が高くなっています。年代別の割合では40代が25.0%と、最も大きくなりました。
また、未婚率が54.0%とネットの利用者全体(44.8%)と比較しても10%前後高い結果となっています。
ドライバー職関連のキーワードを検索するユーザーは、掛け合わせのキーワードとして「給料」や「年収」、「転職」などの職業に関するものが多い状態でした。
3. アンケートから見る|ドライバー職への意識調査
【データ概要】
調査方法:Uvoice調べ ※記事内の一部項目はグーネット取得データではありません
調査対象:車保有者
調査期間:2024年2月12日~2024年2月21日
回収サンプル数:3,108
サンプル属性:
男女比:男性(49.9%)、女性(50.1%)
年代別:10代(0.6%)、20代(15.9%)、30代(19.0%)、40代(24.4%)、50代(21.6%)、60代以上(18.5%)
居住地域:北海道(5.9%)、東北(9.7%)、関東(25.9%)、中部(22.4%)、近畿(13.4%)、中国(7.6%)、四国(4.0%)、九州(11.1%)
2024年2月に全国の車保有者3,108人に対して、ドライバー職に関するアンケート調査を実施しました。

車を運転する職種を下記に分類し、最も魅力的に思う職種について聴取しました。
・トラック運転手
・バス運転手
・タクシー運転手
・運転代行の運転手
・教習所の教官
・リムジン運転手
・ハイヤー運転手/VIP・要人の専属ドライバー(主にハイクラスの顧客を担当し、予約制の送迎業務のみを行う)
・特殊車両運転手(工事用車両、ごみ収集車、除雪車など)
・モータースポーツのレーシングドライバー
・その他
・魅力的に思う職種はない
「魅力的に思う職種はない」という回答が全体のおよそ半数を占めましたが、一方で最も魅力的に思う職種と回答があった中で最も割合が大きかったのは「モータースポーツのレーシングドライバー」で全体の14.4%でした。
トラック運転手 | バス運転手 | タクシー運転手 | 運転代行の運転手 | 教習所の教官 | リムジン運転手 | ハイヤー運転手/VIP・要人の専属ドライバー | 特殊車両運転手(工事用車両、ごみ収集車など) | モータースポーツのレーシングドライバー | その他 | 魅力的に思う 職種はない | |
20代 (18・19歳のデータを含む) | 7.8% | 5.2% | 5.8% | 2.2% | 5.2% | 5.6% | 6.3% | 6.5% | 10.8% | 0.2% | 44.4% |
30代 | 8.5% | 3.5% | 3.1% | 3.5% | 4.8% | 6.1% | 4.6% | 3.5% | 8.1% | 0.1% | 54.1% |
40代 | 9.7% | 3.6% | 2.6% | 2.0% | 4.2% | 5.5% | 2.8% | 5.3% | 14.5% | 0.3% | 49.6% |
50代 | 9.6% | 2.2% | 2.0% | 2.1% | 5.2% | 4.3% | 2.2% | 5.1% | 18.3% | 0.5% | 48.5% |
60代以上 | 6.8% | 4.4% | 0.8% | 0.8% | 3.1% | 5.6% | 4.3% | 5.4% | 19.1% | 0.8% | 48.7% |
年代別に見ると、特に50代・60代で「モータースポーツのレーシングドライバー」に対して魅力的に思う割合が大きい傾向が見られています。「トラック運転手」については年代別での差異はなく、魅力的な職種として挙げられる割合が高い職種となりました。
3-1. 物流関連のドライバー職の魅力に思う点は「高収入が見込めること」「運転スキルが身に付くこと」

物流関連の車を運転する職種に対して魅力的だと感じる点について調査しました。(複数回答可)
魅力的に感じられている点は、上位5つが「22.5%~24.8%」の範囲にあり、「高収入が見込める」「運転スキルが身につく」「色々な場所へ行け、地理に詳しくなることができる」「好きな運転を仕事にできる」「人との接触が少ない」でした。
3-2. 人の移動に関わる車を運転する職種についての魅力に思う点は「地理に詳しくなれること」

続いて、人の移動に関わる車を運転する職種(タクシー運転手など)に対して魅力的だと感じる点について調査しました。(複数回答可)
魅力的に感じられている点は、上位4つが「15.6%~20.5%」の範囲にあり、「色々な場所へ行け、地理に詳しくなることができる」「運転スキルが身につく」「好きな運転を仕事にできる」「人とコミュニケーションが取れる」でした。
高収入が見込めることを魅力と感じている人の割合は少なく、10%に留まっています。
勤務時間の調整が利きやすい | 色々な場所へ行け、旅行気分が味わうことができる | 色々な場所へ行け、地理に詳しくなることができる | 運転スキルが身に付く | 高収入が見込める | 人とコミュニケーションが取れる | 好きな運転を仕事にできる | その他 | 魅力を感じる点は特にない | |
20代 (18・19歳のデータを含む) | 13.2% | 14.3% | 22.1% | 19.7% | 12.3% | 22.7% | 20.6% | – | 34.0% |
30代 | 14.3% | 13.2% | 21.7% | 19.4% | 12.2% | 13.6% | 15.8% | 0.3% | 40.9% |
40代 | 12.1% | 11.8% | 20.2% | 20.5% | 9.2% | 16.5% | 17.0% | 0.3% | 45.0% |
50代 | 12.4% | 8.7% | 18.7% | 16.0% | 8.0% | 12.6% | 16.0% | 0.6% | 48.6% |
60代以上 | 10.7% | 10.3% | 20.3% | 15.4% | 8.9% | 13.5% | 18.3% | 0.5% | 48.4% |
年代別で見た際には、20代で特に「人とコミュニケーションが取れる」ことを魅力的だと回答している割合が高くなっています。
3-3. 車を運転する職種に関しては「事故のリスク」への不安感が大きい

さらに、車を運転する職種に対して不安に感じる点についても調査しました。(複数回答可)
不安要素については、「事故のリスク」に対しての不安感が大きいと回答している割合が最も高くなっています。
長時間労働 | 体への負担 | 事故のリスク | 不安定な収入 | 労働条件 | 交通違反のリスク | 社会的な見られ方 | その他 | 不安要素や問題点は特にない | |
20代 (18・19歳のデータを含む) | 41.1% | 38.3% | 50.2% | 28.4% | 32.0% | 29.4% | 11.7% | 0.4% | 16.2% |
30代 | 46.5% | 44.8% | 56.3% | 33.4% | 35.0% | 37.1% | 11.5% | 0.7% | 13.4% |
40代 | 47.8% | 44.2% | 59.4% | 35.2% | 33.8% | 39.0% | 9.0% | 1.0% | 9.3% |
50代 | 49.7% | 49.1% | 68.7% | 39.2% | 42.6% | 37.4% | 8.7% | 0.8% | 8.7% |
60代以上 | 49.7% | 46.1% | 74.2% | 37.2% | 34.7% | 36.3% | 6.9% | 1.0% | 7.3% |
不安要素が無いと回答する割合は20代が最も高く(16.2%)、年代が上がるにつれて不安要素が大きくなる傾向が見られます。
特に「事故のリスク」に対して不安感では顕著にその傾向がみられ、20代が50.2%であるのに対し60代以上の人々については74.2%もの人が不安感を覚えています。
3-4. 車を運転する職種に関して専業で働くことに興味がある層は22.4%。副業で働くことに興味がある層は26.0%

車を運転する職種について専業で働くことに興味があるかどうかについて調査を行ったところ、専業/副業で興味があると回答した割合に大きな差異はなく、専業か副業かは影響を与えないと考えられます。
専業で「非常に興味がある」と回答した割合は6.2%、「どちらかといえば興味がある」と回答した割合が16.2%で、合計して22.4%。
副業で「非常に興味がある」と回答した割合は6.0%、「どちらかといえば興味がある」と回答した割合が20.0%で、合計して26.0%でした。
3-5. 車を運転する職業の将来性について「不透明である」と回答した割合は48.1%

車を運転する職業全体の将来性について調査を実施。設問項目は「非常に明るい」「ある程度明るい」「変わらない」「やや不透明」「非常に不透明」の5つで設定しており、全体での回答割合は下記の通りでした。
「非常に明るい」(3.3%)「ある程度明るい」(13.3%)「変わらない」(35.3%)「やや不透明」(29.9%)「非常に不透明」(18.2%)
「非常に不透明」「やや不透明」と回答している割合が全体の48.1%と、およそ半分を占める結果となりました。
これは上述した2024年問題に加えて、自動車を取り巻く環境問題などにより自動車業界全体の市場拡大への消費者の期待感が小さくなっていることが影響しているものと考えられます。
また、自動運転技術の向上により職業自体の需要も減っていく可能性もあることから、将来性について不透明であると回答する割合も多くなったのかもしれません。