カーライフ
更新日:2025.04.22 / 掲載日:2025.04.22
いまこそ始めたい六輪生活【九島辰也】

文●九島辰也 写真●ハーレーダビットソン、BMW、KTM
自動車業界の中に日本自動車輸入組合というのがあります。通称JAIA(ジャパン・オートモービル・インポーターズ・アソシエーション)と呼ばれるそれは文字通りインポーターの集まり。本国が日本法人をつくっているパターンもあれば、日本の会社が輸入元になっているパターンもあります。かつてのヤナセや伊藤忠オートなんかは後者となります。
この組織は二輪車をも含みます。ハーレーダビッドソンジャパンやドゥカティジャパン、トライアンフモーターサイクルズジャパンなどがそれ。ご存じのように日本の国産バイクは優れていますが、輸入バイクもまた人気なのは言わずもがなですね。
そんな二輪JAIAが主催する年に一度のメディア向け試乗会に参加してきました。各ブランドが試乗バイクを並べる、見ているだけで楽しくなるイベントです。


具体的にブランドを羅列すると、前述した以外に、BMW、KTM、ハスクバーナ、モトグッチ、アプリリア、インディアン、ロイヤルエンフィールド云々となります。普段四輪業界にいるので、あまり接する機会のないブランドがいくつかあります。なので、こういった機会はとても大切でいろいろ知ることができます。やはり四輪輸入車の横には輸入バイクを並べたいですからね。BMWとBMWモトラッドとか、イタリア車とドゥカティとか、トライアンフとクラシックな英国車なんて組み合わせはきっと絵になるでしょう。大型SUVとハーレーも似合うかな。まぁ、歴史的に見て、ポルシェとハーレーというのも“通”ですが。
ブランド別で色はありますが、そのラインナップにも個性があるので、それを理解するのもこういったイベントは都合がいいです。四輪にSUVやスポーツカーがあるようにたくさんのスタイルがあるからです。流行りのアドベンチャーやスクランブラー、個人的に好きなネイキッドやネオクラシックがあります。それにスポーツツアラーやレーサーレプリカ、オフロードと実に様々。
また、デザインや仕様に関して言えば四輪カスタムの参考になる部分はたくさんあります。今でこそブラックホイールが多い四輪業界ですが、バイクはかなり昔からメーカー純正でそれが存在していました。それも艶消しブラックは早かったと思います。エキゾーストまで艶消しですからかなりカッコいい。90年代から愛車のホイールを艶消しブラックに塗っていた身としてはたまりません。好みです。大胆なタンクのカラーリングもそう。ロイヤルエンフィールドのハンターシリーズなんかいい例でしょう。四輪カスタムに取り入れたらかなりクールです。

カスタムといえばハーレーダビッドソンを忘れてはなりません。オリジナルのオプションパーツもそうですし、アフターパーツも豊富にあって、カッコいい世界観を演出しています。中にはワイルド過ぎるのもありますが、その手前の仕様には四輪カスタムにも参考になるものが多く存在します。もちろん、そういったパーツをクルマに装着する意味ではなく、その世界観をヒントに手を入れるということです。やっぱバイクの方が発想の自由度が高いんですよね。
ということで、二輪の免許を持っている皆さま、六輪生活をお考えになってはいかがですか? 機動力のあるバイクを手に入れれば、クルマ選びの幅は広がります。ちょっとした行動をバイクにしてしまえば、クルマに普段使いの利便性を求めなくてすみますからね。もっと大胆に好きなサイズのモデルを選べます。
ちなみに、二輪JAIAの会場には中型免許で乗れるバイクも数台ありました。知っていますか、ハーレーダビッドソンにも350ccのバイクがあることを。まぁ、その辺を含めバイクに興味のある方は調べてみてください。安全装備を含めこの業界の進化には驚かされますから。