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更新日:2020.01.08 / 掲載日:2019.10.17
SUVとは?意味と定義

グーネット編集チーム
その使い勝手の良さから根強い人気を誇るSUV。
一口にSUVといっても、デザイン性に優れたものから安全性を重視するもの、運転環境の快適さを重視するものなど、さまざまあります。またこうした違いは、各自動車メーカーの強みやものづくりの思想を色濃く反映したものでもあり、SUVの奥深さを感じられるでしょう。
知っているようで実は知らないSUVの意味と定義、またクロスオーバーやクロスカントリーとの違いをご紹介します。
SUVとは?
SUVとは、スポーツ・ユーティリティ・ビークル(Sport Utility Vehicle)の略称です。
日本語訳をするならば「スポーツ用多目的車」という意味になります。
SUVは聞き馴染みはあるものの、明確な意味や定義を知らないという方も少なくありません。
SUVの定義とは?
SUVとは、ミニバンやRVなどと同様に、自動車のボディタイプの中のひとつです。
明確な定義があるというよりは、スポーツ多目的車として、たくさんの荷物を積むことができ、キャンプやスキー、サーフィンなどに適する車種を指します。
そのため、必ずしもタイヤの大きな四輪駆動車を指す訳ではなく、あくまでも用途上の分類となります。現在では政府や一般企業でも、一般的に使用される用語になっています。
狭義でのSUVとは?
現在では上記のように定義上、用途によって広く捉えられています。
しかしあえて狭義をするならば、これまで必須3条件として挙げられていたのは、
・アメリカ産
・フレームがはしご形
・荷台にFRP製のハードキャップを載せたピックアップトラック
でした。
日本においてSUVの定義が、この3条件の枠におさまらなかった最大の理由は、マーケティングの関係です。
それまで四駆と呼ばれていた車種を、短期間の間のみ、SUV、4WD、RV、オフロード車、クロカン車、と呼び分けていたことが、そのまま定着した形となっています。
クロスオーバーとSUVの違いとは?

グーネット編集チーム
クロスオーバーSUVとは、モノコックボディが採用されており、市街地などの舗装された道路を快適に走ることを意識した設計になっているSUVをいいます。通勤・街中のドライブなどの用途にも合わせつつ、ある程度までは砂利道や山道などの走りづらい場所にも対応できる仕様となっている点が特徴です。
クロスカントリーSUVなどと比較すると車体も軽く、またハイブリッドエンジンやディーゼルエンジンを搭載しているモデルが多いこともあり、比較的燃費が良いという特徴もあります。さらにボディ全体が衝撃を吸収する仕様となっていて、仮に衝突事故が起きた場合でも乗員や歩行者を保護しやすいようなつくりになっていることが多い特徴があります。
クロスカントリー(クロカン)とSUVの違いとは?
一方、クロスカントリーSUVは、ボディ構造にラダーフレームを採用したSUVをいいます。頑丈なつくりで、走りにくい環境にも対応できる仕様となっている点が大きな特徴です。砂利道、山道などの舗装されていない道はもちろんのこと、砂漠や岩場など、車による通行がきわめて困難な環境下にも強いつくりとなっています。
パワフルな走行を可能にするにあたり、車体はどうしても重くなりがちでもあるので、クロスオーバーSUVに比べるとやや燃費において不利になる傾向がありますが、それだけ頑丈なつくりがなされていることから、万一事故などで一部損傷するようなことがあっても、その場ですぐに走行不能となることは少ないとされています。
機能的な観点で見るSUV
SUVは一般的な自動車と比較をした際、最低地上高や車高が高いため、視野が広く運転しやすく、免許を取得したばかりや、運転に自信のない方に向いているといえるでしょう。
一方で車体が重く大きなSUVは、事故を起こした際、自他両方のダメージが大きくなってしまいます。
そのため、保険料も高く設定されており、車高の高さから立体駐車場に駐車できないというデメリットもあります。
SUV車の代表的な車種
スズキ ジムニー
スズキのジムニーは、ラダーフレームを採用した頑丈なつくりを持ち、悪路を走り抜けることにも非常に適した仕様となっています。車体とラダーフレームをつなぐ箇所には、悪路の走行に伴う車体の揺れや動きを吸収する新設計のボディマウントゴムが採用されており、悪路を走り抜ける走行性能と、乗員の快適さや操縦のしやすさとを両立させた、人気のSUV車です。
日産 エクストレイル
日産のエクストレイルの特徴は、さまざまな先進技術が用いられた仕様となっていることです。たとえば、ドライバーがブレーキをかけた際には自動でエンジンブレーキを作動させるなど、長時間の走行でもドライバーが疲労しにくくなるように技術面からアシストする仕様が備わっています。また道路周辺の明るさを検知して自動でライトの強さを調整するハイビームアシストが搭載されているなど、運転者の負担を軽くする機能にも定評があります。
トヨタ RAV4
トヨタのRAV4は、舗装されていないような走りにくい道を走ることに特に力を入れていることで知られており、さまざまな悪路走行に応じて最適な走行を支援する充実した機能が備わっているのが特徴です。坂を下る際に、スイッチひとつで車のスピードを低速状態に保つ、ダウンヒルアシストコントロール機能の搭載をはじめ、さまざまな環境下での走行や運転に対応することをよく考えたつくりとなっています。
ホンダ ヴェゼル
ホンダのヴェゼルは街中のドライブを楽しむことにも配慮されたSUVとして知られます。また、ボディデザインにもこだわり、ボディに陰影を持たせるための工夫が細かく施されていることや、走行中に車体の輝きが映えるように特別な塗装がなされている点が特徴です。SUVが持つ力強い走行とデザイン性を両立させ、幅広い用途に対応できるよう工夫が施されています。
スバル フォレスター
スバルのフォレスターは、安全運転を実現するSUV車として定評があります。フォレスターが持つ安全性能の優れた点は、ドライバーの力を引き出すために物理的な運転環境を高めている点です。たとえば、全方位に視界を広げ、極力死角ができないようにするために、ドアミラーの位置などにも最大限の配慮がなされています。
まとめ
SUVとはマリンスポーツやウインタースポーツなどに適した自動車の形態です。
たくさんの荷物を運ぶことができ、初心者でも運転がしやすいというメリットがあります。
しかしその大きな車体は、時にデメリットにもなりえるため、使用用途を明確にした上での車種選択をおすすめします。