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更新日:2021.11.11 / 掲載日:2018.12.30
サイドブレーキはもう古い?電動パーキングブレーキについて解説!

車の内装を見ていると、時々サイドブレーキのない車を見かけることがありませんか?実は近年、電動のパーキングブレーキを搭載した車が注目を集めています。こちらの記事では、車のブレーキ制御に欠かせない存在となっているパーキングブレーキについて、まとめてみました。先進安全技術との関連性や搭載車種も紹介しています。
パーキングブレーキの種類と使い方
元々はパーキングブレーキ=サイドブレーキ
パーキングブレーキとは、車を止めるブレーキのひとつです。従来は、サイドブレーキとパーキングブレーキは同じものとして扱われていました。しかし最近は、電動式のパーキングブレーキが登場し、サイドブレーキとは別のものとして扱う流れになっています。
電動式パーキングブレーキとは?その種類と使い方
電動式パーキングブレーキの役割はほぼサイドブレーキと同じで、車のブレーキ制御です。サイドブレーキが手動であることに対し、電動パーキングブレーキは電気を使ってブレーキ制御ができることが特徴です。制御システムはサイドブレーキ同様、車の後輪のみについています。
種類は主に「足踏み式」と「押しボタン式」です。足踏み式は足元の操作スイッチを足で踏んで操作します。押しボタン式は、シフトのあたりにあることが多いです。最近ではブレーキの自動制御システムが装備された車が多いことから、それらの車のブレーキ制御によく使われています。
電動パーキングブレーキのメリット4つ
電動パーキングブレーキのメリットは、主に4つです。
まず1つめは、「パーキングブレーキのかけ忘れ防止に役立つこと」です。手動だと万が一のパーキングブレーキのかけ忘れが怖いところですが、電動ならシフトポジションをPに入れるだけで自動的にブレーキがかかるので安心。
2つめは、「信号待ちや渋滞時などの一時停止状態で、ブレーキを踏み続けなくてもブレーキがかかったままになること」です。ブレーキをこまめに操作しなくても停止状態をキープしてくれるので、ドライバーの負担軽減になります。
3つめは、「坂道発進が楽になること」です。坂道発進はブレーキからアクセルへの移動がスムーズに行えなければ車が後退して危険なのですが、電動パーキングブレーキなら坂道でも止まったままなので発進がスムーズ。
4つめは、「スペースが広く使えるようになること」です。運転席と助手席の間にあったサイドブレーキがなくなる分スペースが空くため、空いたスペースを有効に使えます。スペースが広く使えれば自由度も高くなり、インテリアにこだわることも可能です。
電動パーキングブレーキの注意点は2つ
しかし逆に、電動パーキングブレーキには注意点もあります。
まず1つめの注意点は、「使用をする時は必ずシートベルトをすること」です。電動パーキングブレーキは、シートベルトをしないと作動しません。そのことを知らずに無理に作動させようとすると、故障につながる恐れもあります。
2つめの注意点は、「非搭載車に乗る時は、操作に注意すること」です。電動パーキングブレーキに慣れていると、電動パーキングブレーキ非搭載車に乗った際に、電動のつもりでつい操作してしまいがちです。電動パーキングブレーキ非搭載車に乗る際には、「ブレーキをしっかり踏むこと」と「いつもとは違う車に乗っていること」を意識し、普段以上に安全運転を心がけましょう。
電動パーキングブレーキ搭載車種3選
ここでは、電動パーキングブレーキを搭載した車の中から3車種を選んで紹介します。
スバル レガシィ

「至上の歓びへ」を合言葉にスバルが展開するセダン型の乗用車です。サイドブレーキをなくすことで、幅広く自由度の高い空間を実現。ゆったりとくつろげるラグジュアリーな時間を演出してくれる車です。
・全長:4,800mm
・全幅:1,840mm
・総排気量:2,498cc
・乗車定員:5名
・価格:302.4万円~
トヨタ C-HR

ハイパフォーマンスとオリジナリティあふれるデザインが好まれているトヨタのSUVです。電動パーキングブレーキのON/OFFは手元のスイッチ操作のみととても簡単。遊び心あふれるナイトドライブにぴったりの車です。
・全長:4,360mm
・全幅:1,795mm
・総排気量:1,196cc
・乗車定員:5名
・価格:229万円~
日産 リーフ

静粛性とスムーズな走りが高い人気の電気自動車です。日産の先端技術プロパイロットパーキングで電動パーキングブレーキも自動的に制御が可能。次世代に向けた環境性能も魅力的です。
・全長:4,480mm
・全幅:1,790mm
・乗車定員:5名
・価格:315万円~
まだまだ搭載車種の少ない電動パーキングブレーキですが、各メーカーが今最も力を入れている安全先進技術との連携により、今後なくてはならない機能になるかもしれません。より安全で、より快適なドライビングを──最新パーキングブレーキがその一助となる未来は、もうそこまで来ているのかもしれません。