カーライフ
更新日:2024.06.24 / 掲載日:2019.04.08
ノンアルコールビールでも飲酒運転(酒気帯び運転)になるのか

グーネット編集チーム
かつては、あまり広く普及していなかったノンアルコールビールですが、飲酒運転に対する処分が厳罰化されるにつれ、飲食店やスーパー、コンビニでも一般的に置かれるようになってきました。ノンアルコールビールという名称からは、全くアルコールが入っていないように連想させられますが、ノンアルコールビールを飲んで飲酒運転(酒気帯び運転)になることはないのでしょうか。これから、飲酒運転(酒気帯び運転)やノンアルコールビールの詳細な定義を説明し、飲酒運転にならないためのポイントを解説していきます。
飲酒運転(酒気帯び運転)の基準とは?
一般的に言われる飲酒運転とは、正式には「酒気帯び運転」と呼ばれます。呼気1リットル中0.15mg以上のアルコールを検知した場合に、この「酒気帯び運転」となり、取締りの対象となるのです。0.15mg以上0.25mg未満の場合は、違反点数13点で90日間の免許停止、0.25mg以上となると違反点数25点で免許取消(欠格期間2年)という処分が科せられます。
ちなみに、まっすぐ歩けないくらい酔っている場合、呼気に含まれるアルコールの量に関わらず「酒酔い運転」となり、違反点数35点で免許取消(欠格期間3年)というさらに重い処罰が決められています。
取締りの対象となる呼気1リットル中0.15mg以上のアルコールとは、ビール中びん1本、あるいは日本酒1合、焼酎0.6合を飲んだ場合に相当します。個人差や飲酒してからの時間によっても変化するため、一概にどのくらい飲むと飲酒運転になるとは言えませんが、アルコールを飲んだらクルマを運転しないというのが絶対に守らなければならないルールです。
ノンアルコールビールは本当にアルコールが入ってないのか?

グーネット編集チーム
ノンアルコールビールとは、一般的に「ビールテイスト飲料」と呼ばれているものです。アルコールについては酒税という法律があり、酒税法において酒類とは、アルコール分1度以上の飲料のことを指すため、アルコール度数が1%未満であれば、ビール風味の飲み物ということになります。
そのため、ノンアルコールビールといっても、国内外の様々なメーカーが発売しており、アルコール0.00%の商品もあれば、0.1%から0.9%の微量のアルコールが含まれているものまで様々です。したがって、法律上でノンアルコールビールが酒類に属さなかったとしても、商品にアルコール0.00%と明記されていない限り、アルコールが入っていることになるのです。
ノンアルコールビールで酒気帯び運転・飲酒運転になる可能性があるのか?
ノンアルコールビールで酒気帯び運転になる可能性はゼロとは言い切れません。もちろん、アルコール0.00%の商品であれば、どれだけ飲んだとしても体内からアルコールが検出されることはなく、アルコールによって運転能力、判断力などが低下することはないため、酒気帯び運転にはなりません。
しかしながら、わずかなアルコールを含んだノンアルコールビールを短時間に大量に摂取した場合、体内のアルコール濃度が酒気帯び運転の基準である、呼気1リットル中0.15mg以上のアルコールに達することもあり得るのです。さらに、酒酔い運転というのは、呼気に含まれるアルコールの量による判定ではなく、まっすぐに歩くことができない、正常に受け答えができないなど客観的に見て酔っている状態を指します。仮に体内のアルコール濃度が低かったとしても、警察官との受け答えがまともにできない場合、酒酔い運転で罰則を受けることも考えられるのです。
飲酒運転(酒気帯び運転)にならないノンアルコールビールの選び方
飲酒運転(酒気帯び運転)にならないためには、アルコール度数が0.00%のノンアルコールビールを選ぶことが重要です。アルコール度数は商品のパッケージに明記されていますし、事前にメーカーの商品紹介ページにも載っています。特に、クルマを運転する場合には、お店での注文時や商品の購入時にも再度確認したうえで、飲むことが必要です。
飲酒運転による痛ましい事故を受け、平成19年の飲酒運転厳罰化、平成21年の行政処分強化によって、飲酒運転による事故は減少してきています。それに伴いノンアルコールビールの販売数量は、平成21年から一気に増加しており、種類も多様化してきています。飲酒運転(酒気帯び運転)にならないためにノンアルコールビールを飲むのですから、アルコールが0.00%であることを確認して、楽しい食事になるように心がけることが重要です。