カーライフ
更新日:2019.08.20 / 掲載日:2019.08.20
運転時にかく手汗は危険?知っておきたい手汗対策について

グーネット編集チーム
運転時にかく手汗を気にしたことはありますか?
手汗が付着した手でハンドルやハンドルカバーを触っていると、知らない間に菌が繁殖してしまったりして人体に影響を及ぼしかねません。
今回は、運転中に手汗がでる原因について解説していきます。
記事を読めば、運転時の手汗の危険性や、手汗対策について理解することができるので、危険を回避することができるでしょう。
クルマの運転をする方はぜひ参考にしてください。
運転中に手汗がでる原因とは?
クルマの運転中に限らず、手汗がでる人はたくさんいます。
大勢の前でのスピーチ時、初対面の人と話す、運動会のスタート前、怖い思いをした時などに、手汗がでることがあると思いますが、手汗がでる原因にはどんなことが考えられるでしょうか。
自律神経のひとつで、新陳代謝を活性化する神経交感神経の機能が通常より高まった状態が続くために、汗を分泌するエクリン腺の働きが促進され、汗がでるということが考えられます。特に緊張の度合いや時間帯、気温によって発汗の量が異なります。
簡単に言うと汗を管理する交感神経が、人よりも過敏なことが手汗のでる原因とされています。
運転中に手汗がでる場合は、緊張や気温によって新陳代謝を活性化する神経の機能が通常より高まった状態が続いていることが考えられます。
水滴がでる人は手掌多汗症かも
クルマの運転中は視覚や聴覚、嗅覚などの外的な刺激・情報により、緊張を感じやすくなります。その緊張が交感神経を過敏にし、手汗がでることにもつながります。
しかし、それほど刺激や緊張がない状態でも手汗がでる場合は、多汗症が疑われます。
多汗症は3段階のレベルで分類します。
・レベル1
手が湿っている、濡れている程度であり、発汗はしても滴り落ちることはありません。
目安としては明るい方向へ手を差しだすと、汗によって光って見えるレベルです。
・レベル2
手に水滴ができて、こぶしを握ると汗が滴り落ちます。
目安としては目視で発汗が確認できるレベルです。
・レベル3
汗が水滴となり汗が滴り落ちます。
目安としては何もしなくても、手を開いた状態で汗が滴下するレベルです。
緊張や刺激もそれほど感じないのに、上記のいずれかが該当する場合は、多汗症かも知れません。
また、多汗症でも全身に発汗が見られる全身性多汗症をはじめ、手のひらに汗をかく原発性局所多汗症などがあります。
手のひらに汗をかく原発性局所多汗症について言うと、交感神経が特に過敏なことが原因かは未だ特定されておらず、遺伝子の可能性もあり、現在も研究中です。
発汗の多い時間帯は昼間の10時から18時の間に発汗が多く、就寝中は発汗が止まるのが特徴です。
多汗症の専門クリニックもあるので、心当たりのある方は検診を受けてみてはいかがでしょうか。
ハンドルカバーや手袋に付着した手汗は危険

グーネット編集チーム
気温や緊張感により、手のひらに汗をかくことは誰にでもあります。
そのため、汗止め、滑り止めの用途でハンドルカバーや手袋を使用している方もいらっしゃるとは思いますが、そのハンドルカバーや手袋は洗濯や定期的な交換などをしていますでしょうか。
イギリスのホームセンターを展開するB&Q社の発表によると、クルマのハンドルにはトイレの便座の実に9倍もの細菌が付着しているそうです。手汗や手に付着した汚れなどの細菌が?殖するため、時間とともにこのようなレベルになるそうです。
車内はエアコンの普及とともに、車両用エアコンの中は菌やカビ、微生物の?殖に最適な湿度・温度であることも挙げられます。
定期的に清掃や洗濯を実施して清潔に保たないと、人体に害のある細菌もあり、アレルギーや病気、食中毒の原因になることもあります。
また、車内で食事をすることのある人は、食べかすやごみの放置による細菌やカビの繁殖に要注意です。こまめに車内を掃除して、健康に害を及ぼすような環境は作らないようにしましょう。
運転時の手汗対策法
では運転中の手汗に有効な対策法はあるのでしょうか。
手汗がでるのは、刺激やストレスによって新陳代謝を活性化する神経が刺激されることも原因と考えられるため、緊張のないリラックスした運転が有効な対策法と言えますが、走行する道路の環境や周囲の車両の動きなどにも左右されるため、なかなか自分ではコントロールできないように思えます。
自分でできる手汗対策法としては、主に次のような対策法が挙げられます。
手に汗をかきやすい方は、試してみてはいかがでしょうか。
良質な睡眠を取る
交感精神の高ぶりを抑え、リラックスした状態を作るには、良質な睡眠が欠かせません。
睡眠前のスマホの使用や直前の食事やカフェインの摂取を避け、部屋を暗くして理想的と言われる7時間程度の睡眠時間を心がけましょう。
制汗剤を使用する
手汗はエクリン腺の活発な働きが原因のひとつであり、エクリン腺の活発な働きを抑える効果のある、市販の手汗専用制の汗剤を使用するのも有効な対策法です。
また、手汗専用の制汗剤の中でも、汗を抑制する効果のあるクロルヒドロキシアルミニウムを配合し、朝1回の使用で制汗効果が得られ、手のひらのサラサラ感が持続するタイプが人気があるようです。
ツボを刺激する
制汗に効果のあるツボを刺激することで手汗を抑えます。信号待ちや出発前に簡単にできる対策法なので試してみてください。
後谿:手のひらを握った時に小指の下あたりに突き出てくる箇所にあるツボ
金谷:人差し指と親指の付け根あたりの骨と骨の間にあるツボ
労宮:中指から真っすぐ下ろした、手のひらの中心あたりにあるツボ
手汗を抑えるためには、さまざまな刺激を抑え、交感神経の高ぶりを取り、リラックスした状態を取ることが大切です。
手汗対策として良質な睡眠から、刺激の少ない食事、市販の制汗剤、制汗効果のあるツボを紹介しましたが、簡単に長くできるものから実践してみてはいかがでしょうか。
運転中に手汗をかくことは誰にでもあります。
手汗を気にしてハンドカバーや手袋を使用することもあるかと思いますが、ハンドルカバーを使い続けると細菌が繁殖してしまい、アレルギーや病気の原因にもなりかねないため、手袋同様に清潔に保つことが重要です。
手汗の気になる方は、ぜひ手汗対策法を取り組んでみてはいかがでしょうか。