カーライフ
更新日:2019.08.30 / 掲載日:2019.08.30
冷蔵庫は軽自動車でも運べる?運ぶ前の準備・運び方のコツと注意点

グーネット編集チーム
卒業や転勤、結婚や出産などをきっかけに、サイズ・容量が合わなくなり、不要になった冷蔵庫は案外多いものです。友人、知人にゆずったり、リサイクルショップに持ち込んだりと、冷蔵庫を運搬したいと思うタイミングは意外にあるものです。そんな時、自分で運搬できればおトクですよね。
冷蔵庫を廃棄する時も、自分で引取場所に持ち込めば、引取業者に頼むよりずいぶん安く済むでしょう。今回は、隠れたニーズの多そうな冷蔵庫の運搬に関して、軽自動車でも可能なのかまとめてみました。
冷蔵庫は軽自動車でも運べる?
そもそも、いくら自力で運べればおトクといっても、冷蔵庫のようなある程度の大きさのあるものを自分たちで運ぶことはできるのでしょうか。
基本的な軽自動車の形状からすると、冷蔵庫を立てたまま積むのは難しいものです。そのため軽自動車に冷蔵庫を横にして積むことができるかが問題になってきます。
本来、冷蔵庫は横積み厳禁
冷蔵庫は、モーターに冷却用の液体が入っており、横にするとその液体が配管に流れ込んでしまうリスクがあるようです。液体が配管に流れ込んでしまったら、故障の原因となってしまいます。そのため冷蔵庫を横にした状態で長時間置いておくのは、NGといわれています。
とはいえ、たとえ引越し業者でも、斜めにしなければ移動できない場所は数多く存在します。どうしても横にして運ばなければならないときは、冷蔵庫の側面を下にして運びましょう。ただし、移動完了後、半日ほど時間を置いて冷却液の位置が安定してから電源を入れる必要があります。
すぐに電源を入れなければ横積みもOK
以上のように、冷蔵庫の横積みが禁じられている本来の理由を理解し、移動後すぐに電源を入れなければ、やむを得ない場合には横に積んでも問題にならないようです。そのため軽自動車でも、横にして入るサイズの冷蔵庫は、短時間で運べる距離であれば問題なく運ぶことができます。
冷蔵庫を運ぶ前に準備すること
実際に冷蔵庫を運ぶ際には以下のポイントを押さえておきましょう。
電源は最低10時間以上前に切る
冷蔵庫を運搬する際には、事前に霜取りを行います。最近の冷蔵庫は、自動霜取り機能がついているものも多いですが、念のために霜取りは行っておきましょう。霜取りを省くと、運搬中に冷蔵庫から水がこぼれ、床や荷物・クルマを水浸しにするリスクがあります。
霜取りの方法は、冷蔵庫の電源を抜くだけ。冷蔵庫内部の温度が上昇して霜が溶け、水が蒸発皿にたまります。霜が溶けるまでには、夏で10時間、冬なら15時間ほどかかるそうなので、電源は10時間以上前に切っておきます。
水抜き作業
霜取り作業の時間が経過したら、冷蔵庫の蒸発皿にたまった水を廃棄すれば水抜き作業完了です。蒸発皿の位置は、冷蔵庫の背面や下部にあることが多いようですが、冷蔵庫の機種によって違います。機種によっては蒸発皿はなく、排水口から水を捨てる冷蔵庫もあるようです。
対応方法は、冷蔵庫の種類によって異なることがありますので事前に取扱説明書などで確認しておきましょう。
中身は空にしておく
移動の際には冷蔵庫の中身は完全に空にしておきます。クルマでの運送中に、中身が飛び出してしまった場合、運転に支障をきたす場合もあり、大変危険です。また、移動完了後にしばらく冷蔵庫の電源を入れてはいけないので、中に入れたままだと冷蔵庫に入れていた食材が傷んでしまいます。そのため、冷蔵庫の食材は別途クーラーボックスなどに入れて運ぶようにしましょう。
ドアはテープで固定
冷蔵庫のドアは、移動中に開いてしまわないよう、テープで固定しておきます。これを怠ると運搬中に扉がパタパタ開いて危険です。ただし、冷蔵庫のドアを固定する際に、粘着力の強すぎるものを使ってしまうと、冷蔵庫にテープの跡が残ってしまうかもしれません。冷蔵庫のドアを固定する際には、養生テープのような剥がしやすく跡の残りにくいタイプがおすすめです。
冷蔵庫を運ぶコツと注意点
冷蔵庫を運ぶ前に準備することの次に実際に運ぶ時のコツと注意点を確認しておきましょう。
冷蔵庫が通れる幅があるかを確認する
冷蔵庫を運び出す前に、その通路には冷蔵庫が通れる幅があるか確認しておきましょう。足元にも運搬の邪魔になるものがないか確認し、移動ができるものは運搬の邪魔にならない場所に移動させておきましょう。
腰を落としてから持ち上げる
冷蔵庫を無理な姿勢で持ち上げようとすると、腰に負担がかかります。特に、クルマへの上げ下ろし時や階段などの段差のある場所での運搬では、姿勢が悪くなりがちで、いきなり腰を痛めてしまうリスクがあります。腰だけに負荷を掛けないように、必ず腰を落としてから持ち上げるようにしましょう。一気に持ち上げず、できれば複数人で声を掛け合いながらゆっくり運ぶことをおすすめします。
一人で運ぶ場合は梱包を工夫する、もしくは、台車などを利用する
自分一人で持ち上げることが可能な冷蔵庫であれば、一人で運ぶことも可能です。運搬中に冷蔵庫本体・周囲傷をつけないように梱包し、紐などを利用して一人でも手がかかるようにしておきます。
ただし、クルマまでの距離が遠いと、途中で持ち上げられなくなる可能性もゼロではありませんので、その場合は台車を利用するなどしましょう。
階段はとにかくゆっくり運ぶ
階段を運ぶ場合、冷蔵庫の背面上部に取っ手があることが多いので、背面が下にし、万が一扉が開いてしまわないように前面を上になるように持ちましょう。
また、冷蔵庫のモーターは重く、底の部分にあるため、冷蔵庫は下部が重い家電です。運搬する人が複数人いる場合、体力・筋力の優った方が冷蔵庫の下部を持つようにするとバランスが取りやすいです。階段は一段ずつ、ゆっくり確認しながら確実に運びましょう。
冷蔵庫を運ぶ際に活躍するアイテム

グーネット編集チーム
次に、冷蔵庫を運搬する際に活躍するアイテムをご紹介します。
不要になった毛布・エアキャップ
不要になった毛布で冷蔵庫をしっかり包み込めば冷蔵庫本体に傷がつくことを防げるだけではなく、運搬中の車内や運搬先の建物などを傷つけることも防止できます。なお、毛布で包み込む前に冷蔵庫の前面・背面をエアキャップで保護しておくと、より丁寧な梱包になります。
台車
冷蔵庫を運び出す家からクルマまで、および、クルマから運び入れる場所まで少し距離がある場合は台車を利用しましょう。
マンション・アパートなどで廊下を移動する場合も、通りがかりの居住者に迷惑をかけないために、台車を使用することをおすすめします。また、台車を使用する際は、ゴムバンドなどで冷蔵庫を固定しておくと、冷蔵庫の転倒を防ぐことができます。
冷蔵庫はコツを押さえて準備すれば軽自動車で運搬OK
冷蔵庫は意外と運搬の機会のある家電です。業者などを利用せずに自ら軽自動車で運べるのであれば、とても便利なのではないでしょうか。
冷蔵庫の運搬は、霜取り・水抜き準備をしっかり行い、毛布・エアキャップを使って梱包すれば準備完了。小型サイズの冷蔵庫であれば、一人で運搬できる場合もあります。また冷蔵庫は重いモーターが底にあり上下で重さが違うので、上下のどちらを誰が持つかは要注意です。運搬はできれば複数人を確保し、手持ちでの運搬距離があるようであれば台車も用意しておくと良いでしょう。
軽自動車に収まるサイズの冷蔵庫であれば、コツをつかんで手順をしっかり踏めば、自身でも運搬することは不可能ではありません。