カーライフ
更新日:2019.10.21 / 掲載日:2019.10.21
運転免許はマニュアル(MT)免許とオートマ(AT)免許どっちがいい?途中で変更できるのか

グーネット編集チーム
車の運転免許を取る際にまず決めなければいけないことは、MT免許とAT免許のどちらを取るのかということです。
「親にMT免許を取れといわれた」「周りはみんなAT免許だから同じものにする」など理由はそれぞれですが、MT車とAT車の違いやMT免許とAT免許のメリット・デメリットなどを把握してから選ぶことをおすすめします。
そこで今回は、MT車とAT車はそれぞれどういった車なのか、MT免許とAT免許にはどういったメリット・デメリットがあるのかをご紹介します。あわせて、「AT免許を取ったけど、MT免許も取りたい」となった場合に、AT免許からMT免許に変更できるのかどうかも解説します。
マニュアル(MT)車、オートマ(AT)車はどんな車?
MT免許とAT免許のメリット・デメリットを知る前に、MT車とAT車がそれぞれどういった車なのかを把握しておきましょう。
<MT車とは?>
MT車は、アクセルでエンジンの回転数を合わせてギアを切り替えられることから、燃費が向上しやすいという特長があります。また、クラッチをコントロールしながらうまくシフトダウンするといった運転技術を要するため、自分自身で運転している感覚が得られることはMT車ならではの特権です。
しかしその反面、MT車はすべて手動で運転する必要があるため操作が難しく、すぐに学科を卒業できない人や教習所で習ったことをマスターしきれていないという人も少なくありません。操作に慣れていないと、エンストを起こす可能性もあるので十分に注意しましょう。
<AT車とは?>
AT車はコンピューターが車のパワーバランスをとるため、操作が簡単で覚えやすいという特長があります。クラッチ操作が不要なので、アクセルとブレーキ操作のみに集中でき、エンストが起きにくいのもメリットです。
また、売る場合も需要が高いので、MT車に比べ高値で買い取ってもらえます。
しかし運転が簡単な分、細かい調整が自分の意思で行えず、「運転している」という感覚が少なくなりがちです。操作が簡単なので注意散漫になり、アクセルとブレーキの踏み間違いやクリープ現象(ブレーキから足を離したときに、車が前にすっと進んでいく事象のこと)が起こり、最悪の場合事故に繋がる可能性もあります。
マニュアル(MT)免許のメリット・デメリット
先の項目で、MT車には高い運転技術が必要だということがわかりましたが、そのような取得難易度が高いMT免許を取ることには、どのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか。
<MT免許のメリット>
・AT免許不可の求人に応募できる(営業など)
・海外でレンタカーを借りる場合でも問題が生じにくい
・MT免許でAT車にも乗ることができる
運転免許を必須とする職業のなかには、職場の車の都合によりAT免許では採用不可としているところもあります。
しかし、MT免許を持っていれば、MT免許を所持していることが必須の求人にも応募することができ、さらにはAT車にも乗ることができます。
また、海外にはまだAT車が普及していない地域もあります。このような地域に行きレンタカーを借りることになった場合も、MT免許を持っていれば対応できる点もメリットといえます。
<デメリット>
・AT免許よりも技能講習時間が長く、料金が高くなる
MT免許の取得にはAT免許よりも技能講習時間が長く必要になり、3時間の技能講習時間が加算され、費用についてもおおよそ10,000円~15,000円ほど金額が上乗せされます。
そのうえ、MT免許の試験はAT免許と比べて難易度が高いため、すぐに学科を卒業できない人や教習所で習ったことをマスターしきれていないという人もいます。
オートマ(AT)免許のメリット・デメリット

グーネット編集チーム
続いて、AT免許のメリット・デメリットについて見ていきましょう。
<メリット>
・MT免許よりも免許取得料金が安い
AT免許のメリットといえば、AT車の運転操作が覚えやすいことから、MT免許に比べて技能講習の時間が短く、取得料金も安く抑えられることが挙げられるでしょう。
<デメリット>
・AT免許ではMT車は運転できない
AT免許ではMT車が運転できません。そのため、仕事で使う社用車の運転などでMT免許が求められる場合、その会社への就職が難しくなる点がデメリットとして挙げられるでしょう。
しかし、新車販売台数の98%以上がAT車で現在の車市場はAT車が主流となっているので、「MTの車が運転できないから、選択肢が著しく狭まる」ということはないでしょう。
オートマ(AT)免許からマニュアル(MT)免許に変更できる?その方法とは?
AT免許からMT免許へは、AT免許の限定解除をすることで変更することができます。
MT免許に変更するためには、限定解除審査に合格する必要があり、運転免許試験場か指定自動車教習所で審査を受けることになります。
運転免許試験会場で受ける場合は、その場でMT車を運転できる技能があるかをチェックされ、即時に合否が判断されます。
一方、指定自動車教習所で受ける場合は、4時間以上に渡る技能講習を受けてから、教習所内で試験を受けることになります。
変更時には費用が必要となり、運転免許試験場で行う一発試験では試験車両使用料と手数料の合計3,000円が、指定自動車教習所では50,000円以上の費用がかかるとされています。
マニュアル(MT)免許かオートマ(AT)免許かは目的に応じて判断する
昔は「免許を取るならMT免許を取れ」といわれるほどMT免許の価値が高いと思われていましたが、現在はAT車が主流となりました。
簡単に運転できるAT車と運転の楽しさが体感できるMT車、それぞれに魅力があり、乗る人によって使い勝手の良さは異なります。私生活や運転するシーン、目的に応じて、どちらの免許を取るかを選びましょう。
まとめ
手軽に車に乗ることを目的とするならAT免許で十分でしょうし、運転する感覚を楽しみたいという車好きの方にはMT免許の方が向いているでしょう。
それぞれのメリット・デメリットを把握した上で、自分に向いている方を選ぶようにしましょう。