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更新日:2019.12.20 / 掲載日:2019.12.20
バスでシートベルトを付けるのはどんなとき?路線バスでは不要?

グーネット編集チーム
シートベルトは、運転手であっても同乗者であっても、基本的に車に乗る人全員が必ず着用しなければなりません。2008年以降、高速道路はもちろん一般道でも、後部座席を含め全席で着用が義務付けられています。
昔とは違い、運転手だけではなく同乗者もシートベルトを着用すべきであるといった意識も、徐々に高くなっているようです。
そのようななかで、路線バスはシートベルトを着用しなくても良いのかといった疑問を抱く人も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、バスの種類によって異なるシートベルトの着用義務について、詳しく解説します。
バスの種類によって違うシートベルト着用義務の有無
シートベルトに関する法律では、バスの種類ごとで着用義務などの内容に違があります。2008年6月以降、乗用車の運転席や助手席、後部座席のすべての座席でシートベルトの着用が義務付けられています。
ただし、乗車定員が11名以上になる路線バスの場合、シートベルトの着用義務や、そもそも設置をすることも義務付けられていません。
しかし、貸切バスや高速バスにおいては高速道路や一般道を走行する場合も、シートベルトを着用することが道路交通法で義務付けられているなど、バスの種類によって着用義務は異なります。
高速バス・貸切バスはシートベルト必須

グーネット編集チーム
高速道路を走行するケースが多い高速バスと貸切バスについては、道路交通法でシートベルトの着用が義務付けられています。
また、平成28年に長野県で15人が死亡する事故が起こったことが社会問題になり、国土交通省の有識者会議では、対策として「車内でシートベルトの着用を促すアナウンスを行うこと」や「貸切バスや高速バスは座席にシートベルトを設置し、いつでもシートベルトを着用できるようにすること」を決定しました。
そのため、現在ではバスの運転手から乗客に対してシートベルトを付けるようにアナウンスを行っています。
シートベルト着用が義務でないバス
シートベルトの着用が義務付けられていないバスとして、11名以上が乗車する路線バスのほかに幼稚園バスが挙げられます。
幼稚園バスも道路運送車両の基準を満たす必要がありますが、法律では「シートベルトを整備しなくても良い」と明記されていることが特徴です。幼稚園バスにシートベルトを整備することは、メリットよりもデメリットや問題の方が大きいためだといえます。
デメリットとしては、子供が自分の力でシートベルトを外しにくいことや、小さな子供は1人1人の体格差があること、一般的な自動車やバスと比較して座席の幅が狭いため、大きく体が動くことが少ないことなどが理由です。
さらに、保育士が常に傍にいるので安全に乗車しやすいことも、シートベルトが義務付けられていない理由だといえるでしょう。
バスのシートベルトの種類
シートベルトは、2点式と3点式の2種類があります。2点式は腰でシートベルトを止める種類であり、3点式は肩からベルトを伸ばして腰の部分のストッパーで止めるタイプです。
バスに設置されているシートベルトの多くが2点式であり、最前列の座席は急ブレーキをかけた際に飛び出しを予防するために3点式を設置しています。
また、マイクロバスは2012年の法改正によって3点式シートベルトになったことが特徴です。2012年より前に作られたマイクロバスは2点式シートベルトのままですが、法律に違反しているわけではないので問題はありません。
まとめ
貸切バスや高速バスはシートベルトの着用を促すために対策を講じたり、補助席にシートベルトを取り付けるための基準を改正したりと、乗車する人の安全を確保するために様々な取り組みが行われています。
バスに乗車するときにはドライバーの指示を守って、安全を確保するためにシートベルトの着用を忘れないようにしましょう。