カーライフ
更新日:2019.12.23 / 掲載日:2019.12.23
福祉車両の運転資格や申請方法を解説!

グーネット編集チーム
福祉車両とは、高齢の方や車いすを利用している方、身体の不自由な方などが使いやすいような工夫がされている車のことをいいます。
病院の出入り口付近などでは、介護施設などの福祉車両もよく見かけますよね。
では、福祉車両の運転には、特別な運転資格といったものはあるのでしょうか?
ここでは、福祉車両を運転するためにはどのような運転資格が必要なのか、また、福祉車両の運転資格の申請方法について解説します。
福祉車両の運転資格はどういう時に必要?
福祉車両の運転資格は、介護サービスなどで、有償で自家用車を使って利用者の移送を行う(福祉有償運送)場合などに必要となります。
福祉有償運送とは、バスやタクシーなどを使った移動が難しい方に対して、車を使って有償で外出のお手伝いをするサービスのことをいいます。
このサービスを行うためには、営利を目的としていない法人・団体のみで、市区町村に登録申請をして許可を得る必要があります。
また、福祉有償運送を利用できるのは、身体障害者福祉法や介護保険法などで定められている対象者や付添人、交通機関が著しく不便な地域の住民などのみに限定されています。
福祉車両の運転資格は、他の運転資格と何が違う?

グーネット編集チーム
福祉車両を使った有償運送サービスの目的は、基本的にはタクシーやハイヤーなどと同じです。そのため、通常、福祉有償運送で必要となる運転資格は、「旅客の運送を目的とした運転免許」である第二種運転免許となります。
ただし、第一種運転免許しか所持していない場合でも「福祉有償運送運転者講習」や「セダン等運転者講習」を受講・修了すれば、白ナンバーでも有償サービスとして運送を行う福祉車両やセダン車を運転することできます。
なお、「福祉有償運送運転者講習」「セダン等運転者講習」は、過去2年以内に免許停止処分を受けていないことが受講資格となっています。「セダン等運転者講習」はセダン車(福祉車両以外で、リフトやスロープ、昇降装置を備えていない車両)で福祉有償運送を行う場合に必要になりますが、ヘルパー資格やケア輸送士資格がある場合は免除されます。
これらの講習は、国土交通大臣の認定を受けた機関で実施されており、講習では、利用者に対する接遇や介護、リスク対応、運転の心構えなどを中心に学びます。
福祉車両の運転資格はどこで申請できるの?
福祉車両の運転資格として必要となる、「福祉有償運送運転者講習」「セダン等運転者講習」の申請先は地域ごとに異なります。地域の社会福祉協議会が主催する講習をはじめ、NPO法人が主催する講習などがあるため、基本的には、それぞれの中から受講する団体を選択して申請をすることになります。
各種講習の申し込み方法としては、各団体が用意している参加申込書や申請書を作成し、郵送やFAX、メールなどで申請する方法が一般的です。
「福祉有償運送運転者講習」や「セダン等運転者講習」の申請をする場合には、例えば、住んでいる地域でこれらの講習を行っている団体を各自で調べ、講習の開催日などを確認しながら申請する必要があります。
まとめ
福祉車両を使った運送サービスは、高齢の方や身体が不自由な方などの介護サービスで使われるだけでなく、公共交通機関を使った移動が困難な地域で住民の足として使われる場合もあります。
このような運送サービスを有償で行う場合には、基本的には第二種運転免許が必要ですが、国土交通省が定めている認定講習を修了すれは、第一種運転免許でも運転可能です。
福祉有償運送のためには、福祉車両の運転資格の登録申請を行う必要がありますが、申請先は地域ごとに異なるため、事前に調べておくようにしましょう。