カーライフ
更新日:2020.04.30 / 掲載日:2020.04.30
雨の日に車の窓が曇るのはなぜ?原因別で見る対策法とは

グーネット編集チーム
雨の日になると車の窓ガラスが曇り、視界が遮られてしまった経験はないでしょうか?特に、フロントガラスの曇りは運転の妨げとなり、とても危険です。
「なぜ雨の日に限って窓ガラスが曇るのか?」といった疑問を抱えている方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、雨の日に車の窓が曇るメカニズムと解決方法についてご紹介します。安全運転のためにも、ぜひ参考にしてください。
雨の日に車の窓が曇るメカニズム
雨の日に車の窓が曇る原因には、「結露(温度差)」「油膜」「水垢」の3つがあります。
自分の車の場合には、どのようなメカニズムで窓ガラスの曇りが発生しているのかを確認してみましょう。
雨の日に車の窓が曇る主な原因は「結露(温度差)」

グーネット編集チーム
車の窓が曇るケースで最も多いのが、結露(温度差)によるものです。
結露は、気温と水分量(水蒸気量)の変化が影響し、気温の変化によって空気中で維持できる水分量の限界を超えることで発生します。
空気中で維持できる水分量は気温が低くなるほど減り、気温が高くなるほど増えます(※グラフ参照)。そのため、冬場のように車外と車内の温度差が大きい場合、車内外の境界にある車の窓は、温度差によって発生した結露によって曇りやすくなるのです。
また、結露は気温に対して空気中の水分量が多い(湿度が高い)場合にも発生します。車内の人数が多いときに車の窓が曇りやすくなるのも、人の呼気や汗などで空気中の水分量が増えることで湿度が上がるからです。
特に雨の日は空気中の水分量が多く、車内も傘の持ち込みで湿気が充満しています。冬に限らず、気温と水分量の条件さえ揃えば、簡単に窓が曇ってしまうのです。
油膜で水はけが悪くなってしまっている
窓ガラスに油膜が張っていると水はけが悪くなり、視界がにじんで曇って見えてしまうことがあります。油膜ができる主な原因には、油分を含んだ排気ガスやコーディング剤の溶け出しなどが挙げられます。
水垢を放置した結果曇りやすくなってしまっている
窓ガラスの水垢を放置していると、窓は曇りやすくなります。蓄積した汚れが余分な水分を吸着し、視界をぼやけさせてしまうのです。
たとえ晴れている状態でも、水垢汚れは運転中の視界を妨げます。汚れを溜め込まずに早い段階で処理しておきましょう。
雨の日に車の窓が曇るのを解決する方法

グーネット編集チーム
雨の日に車の窓が曇るとき、少しでも早く視界をクリアにするには、適切な解決策を把握しておくことが大切です。以下では、原因別に具体的な方法をご紹介します。
【結露】換気と乾燥で様子を見る
まずは窓を開けて換気しましょう。車内外の温度差を和らげることで、数十秒後には曇りを解消できます。
しかし、雨の日は曇りが解消するまで窓を開けておくことは難しいと思います。
そんなときは、「デフロスター×内気循環」でエアコンを稼働させましょう。デフロスターをONにすることで、フロントガラス付近の通気口から温風が流れ、付着した水滴や曇りを解消できます。
また、外気循環ではなく内気循環にするのもポイントです。冬場であれば乾燥した外の空気を取り入れるために外気循環が活躍しますが、雨天時は外の湿気が多いので内気循環がベストです。
【油膜】専用クリーナーを使う
油膜は専用クリーナー(ガラスクリーナー)で落とすのが、一番手っ取り早く効果的です。シートタイプやスプレータイプなどさまざまな種類があるので、好みのクリーナーを使いましょう。
台所洗剤などの身近なアイテムを使っても油膜は落とせますが、ボディへの影響を考えるなら、車専用のクリーナーを活用するのが安全でおすすめです。
【水垢】洗車用洗剤で洗う
水垢汚れは、一般的な洗車で洗い落としましょう。洗車シャンプーをしっかりと泡立てて、優しく洗うのがコツです。水垢汚れに適した専用洗剤も販売されているので、ぜひ活用してみてください。
【コーティング】親水または撥水コーティングを施す
雨の日の曇りを解消するためには、親水または撥水コーティングを施すのもおすすめです。窓ガラスの水はけが良くなり、手軽にクリアな視界を維持できます。
ただし、コーティング前に汚れをキレイに落としておかないと、十分な効果を発揮しなくなるので注意しましょう。
撥水コーティングが原因で曇って見えることも!
撥水コーティングには、水を弾く特徴があります。実は、この撥水コーティングがフロントガラスを曇らせる原因となってしまうことがあるのです。
通常のワイパーは水を拭き取るのではなく、フロントガラスに付いた水滴を均一になで上げることで視界を良くしています。
しかし、撥水コーティングの上からこうした通常のワイパーを動かした場合、弾かれた水滴が細かくなって分散し、窓一面を覆うことになります。霧のように細かくなった水の粒子は、光を乱反射する性質を持っているため、結果的に白く曇って見えてしまうことがあるのです。
ただし、撥水コーティングに適したワイパーを装着していれば、このような現象は起こりません。撥水コーティングをおこなう際には、ワイパーとの相性も確認しましょう。
まとめ
雨の日に車の窓が曇る現象には「結露」が関係しています。そのため、「デフロスター×内気循環」でエアコンを稼働させれば、簡単に窓の曇りを解消できるのです。
もし、結露以外で曇っているのであれば、「油膜」や「水垢」が影響している可能性を疑いましょう。
窓が曇った状態の車の運転はとても危険です。雨の日に限らず窓の掃除を小まめにおこない、安全で快適なドライブを楽しみましょう。