カーライフ
更新日:2021.03.31 / 掲載日:2020.06.01
信号待ちのスマホ操作で違反?ながら運転の厳罰化について

グーネット編集チーム
2019年12月1日に道路交通法が改正されました。その改正によって、ながら運転がより厳罰化され、走行中の携帯電話やカーナビといった操作はこれまで以上に注意が必要となりました。
とはいえ、実際の対応として「信号待ちでスマホやカーナビをいじるとどうなるのか?」や「運転中の通話の取り締まりがどう変わったのか?」などを知りたい方も多いのではないでしょうか。
今回は、ながら運転の中でも運転中のスマートフォンやカーナビの操作について、厳罰化した内容などを踏まえて詳しく解説していきます。
ながら運転の一部の対象への罰則が厳罰化

グーネット編集チーム
車の運転で周囲を見渡すと、スマートフォンや携帯電話で通話しながら運転したり、カーナビの画面を見ながら運転したりしている光景はよく見かけます。
そもそも「ながら運転」とはどういった交通法なのでしょうか。どのような行為がながら運転に当たるのか、また改正後のポイントについてみていきましょう。
厳罰化対象のながら運転とは
1.携帯電話やスマートフォンを手に持ち、通話をしながら運転した場合
2.携帯電話やスマートフォンを手に持ち、画面を見ながら運転した場合
3.カーナビなどを見ながら運転し、事故を起こした場合
ながら運転には上記のような行為が挙げられ、違反時の状況によって、違反の該当項目が変わってきます。
画面の注視や通話が原因で交通事故を起こした場合は、「交通の危険」という扱いになり、事故を起こさなくても画面の注視や通話は「保持」の扱いとなり違反です。
厳罰化施行後のポイント

グーネット編集チーム
改正前と改正後の変化が分かるように上図にまとめました。「交通の危険」と「保持」の項目を含めた、道路交通法の改正後の内容について詳しく解説していきます。
・交通の危険があった場合
反則点数は2点から6点に変更され、一発で免許停止となります。懲役が3ヶ月以下から1年以下になり、罰金は50,000円以下から300,000円以下に変更されます。また、反則金が6,000円~12,000円から刑事罰が適用されます。
・保持していた場合
反則点数は1点から3点に変更になります。50,000円以下の罰金のみから6月以下の懲役か100,000円以下の罰金が適用になります。反則金は最大7,000円以下から最大25,000円以下に変更となります。
道路交通法の改正後、「保持」「交通の危険」の両方の罰則が大幅に強化されています。
特に大きく変わったのは、「交通の危険」に対して刑事罰が適用された点です。
改正前は、軽微な違反であれば、反則金を払うことで刑事罰は適用されませんでしたが、改正後は反則金の支払いはなくなり、軽微な違反に対しても刑事罰が適用されます。
また、違反の前科がないドライバーでも、ながら運転で一発免停になりますので、注意してください。
スマホの信号待ち時の操作やハンズフリー通話もながら運転で厳罰化?
ここまでは罰則の対象となる行為について紹介してきましたが、一方で罰則にならない行為も知っておきましょう。例えば、以下のような行為は罰則の対象になりません。
・停止中のスマホやカーナビの操作
・運転中のハンズフリー通話
なぜ罰則対象にならないか、詳しく解説していきます。
停止中であればながら運転の罰則対象にならない
ながら運転の対象となるのは、車を走行中の画面の注視や操作です。
信号待ちは完全に停車しているため、画面を注視していても違反には該当しないのです。ただし、少しでも動くと違反になる可能性があるため、油断しないようにしましょう。
ハンズフリー通話もながら運転の罰則対象にならない
ハンズフリー通話の場合は、停止中、運転中どちらとも違反の対象にはなりません。道路交通法では、“保持”をした場合に違反が適用されるからです。ハンズフリー通話はスマートフォンを保持しないので、違反にはなりません。
走行中の通話は極力控えるべきですが、どうしても通話が必要な場合はハンズフリーで通話しましょう。ただし、イヤホンは一部の都道府県で禁止されているので、サンバイザーなどに設置するイヤホン不要のスピーカーなども検討してみるとよいでしょう。
まとめ
今回は、ながら運転厳罰化の内容や違反の対象にならないケースについて解説しました。
要点は以下の4つです。
・ながら運転とは、走行中にスマートフォンやカーナビを操作することを指す
・改正後は一発で免許取り消しの可能性がある
・改正後は軽微な違反でも刑事罰の対象になる
・停止中、ハンズフリー通話は違反対象とならない
ながら運転の処罰は一層厳しくなり、事故の危険があれば一発で免停となるほか、最悪の場合、刑事罰が問われるようになりました。
運転しながらスマートフォンでゲームをしたり、カーナビを注視したりする行為に思い当たる節があれば、今一度ご自分の運転を見直してみてください。