カーライフ
更新日:2020.06.29 / 掲載日:2020.06.29

免許制度の改正で誕生した準中型自動車免許とは?運転可能な車種や注意点を紹介!

免許制度の改正で誕生した準中型自動車免許とは?運転可能な車種や注意点を紹介!

グーネット編集チーム

2017年3月に行われた道路交通法の改正により、準中型自動車免許が誕生しました。しかし、この免許制度の改正で何がどのように変わったのかわからないなど、疑問のある方も多いのではないでしょうか?

そこで今回は、2017年に誕生した準中型自動車免許について詳しく解説します。「どの車種に乗れるようになったのか」「すでに普通免許を取得している人はどうなるのか」といった、気になる疑問にお答えします。

準中型自動車免許とは?

準中型自動車免許とは?

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準中型自動車免許(以下、準中型免許)とは、2017年の道路交通法改正で誕生した「普通免許」と「中型免許」の間に位置する新区分です。

中型免許の取得条件はこれまでと変わらず、20歳以上で、普通免許などを2年以上保有していることが必要です。しかし、準中型免許は18歳以上であれば、免許取得歴がなくても取得することができます。

この、準中型免許が誕生した背景には、「トラックドライバーの不足」「交通事故削減への期待」があります。

近年、インターネットショッピングなどの利用者が増え、運送・配達業では、人員不足が問題となっていました。これまでは、中型免許がなければ運転できないトラックも多く、高校を卒業してすぐに就職した新入社員などは運送・配送の業務をすることができませんでした。
しかし、準中型免許が誕生したことで免許取得のハードルが下がり、準中型免許を取得している新入社員を即戦力にできるというメリットがあるのです。

さらに、2007年の改正案で「中型免許」が新設されたことで、該当する車両の事故率が下がったというデータもあります。準中型免許が誕生し、運転免許がさらに細分化されたことで、交通事故の削減につながるのではないかという期待も寄せられています。

準中型自動車免許の制度に関する注意点

準中型免許が誕生したことで、普通免許で運転できる車両の幅が狭まりました。また、準中型免許を取得していれば、これまで中型免許がなければ運転できなかった車両も一部運転できるようになりました。

では、すでに免許を取得している場合や改正後に免許を取得した場合では、それぞれどうなるのでしょうか?これらの疑問について、以下で詳しく解説します。

2017年以前に普通免許を取得している場合

2017年以前に普通免許を取得している方は、注意すべきポイントが2つあります。思わぬ違反を防ぐためにも、どちらに該当しているかきちんと把握しておきましょう。

【12007年6月1日以前に普通免許を取得、現在8t限定中型免許を保有】
現在8t限定中型免許を保有している場合、普通自動車と準中型自動車に加えて、車両総重量8t未満および最大積載量5t未満の中型自動車の運転が可能です。ただし、8t限定中型免許では「乗車定員10人以下」という条件があるので、中型免許との差に注意しましょう。

【22007年6月2日から2017年3月11日以前に普通免許を取得】
2007年6月2日から2017年3月11日以前に普通免許を取得した場合は、「5t限定準中型免許」となります。普通自動車に加えて、車両総重量5t未満および最大積載量3t未満の準中型自動車の運転が可能なため、普通免許を更新すると「準中型車は準中型(5t)に限る」と免許証に記載されます。

制度改正以降に準中型自動車免許を取得した場合

制度改正以降に準中型免許で運転できるのは、車両総重量7.5t未満または最大積載量4.5t未満です。普通免許は、車両総重量3.5t未満、最大積載量2t未満と運転できる車両範囲が狭まっているため、注意が必要です。

制度改定後の準中型自動車免許で運転可能な車種

制度改定後の準中型自動車免許で運転可能な車種

グーネット編集チーム

制度改定後の準中型免許で運転可能な車種としては、以下のようなものが挙げられます。

・2tショート、ロングトラック、平トラック
・保冷設備を搭載したトラック
・2ユニック車
・高所作業車
・ゴミ収集車(パッカー車)

2tショートやロングトラック、平トラックはコンビニなどの配送や引越し用トラックに該当します。保冷設備を搭載したトラックとは、クール宅急便のほか、精密機器や青果の運搬にもよく使われています。

2ユニック車(架装クレーン部を含むもの)や高所作業車は5tを超えるケースが多いため、「5t限定準中型免許」では運転できない場合もあります。

まとめ

2017年に準中型免許が誕生したことで、18歳未満・免許取得歴のない方も取得でき、乗車可能な車両範囲が広がりました。
2017年以降に免許を取得した場合とは乗車できる車両条件が異なるため、すでに取得している方も改正案を軽視せず、保有している免許について十分に確認することが大切です。

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グーネットマガジン編集部

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
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